【春の陽気に】ローゼンメイデンが普通の女の子だったら【誘われて】

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1以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
このスレはもしもローゼンメイデンが普通の女の子だったらという妄想を垂れ流すスレです

ローゼンメイデンが普通の女の子だったら @Wiki
ttp://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/

ローゼンメイデンが普通の女の子だったら画像保管所@Wiki-トップページ
ttp://www9.atwiki.jp/nanasi/

女子高スレ練習用wiki@幼稚園
ttp://www9.atwiki.jp/rosen_kindergarten/

ローゼンメイデンが普通の女の子だったら(仮)@雑談所
ttp://yy36.60.kg/nanasi/
携帯からは↓
ttp://yy36.60.kg/nanasi/i/
前スレはどうなったの?なんて言う時は・・・・・
2ch RozenMaiden過去ログ倉庫
ttp://rozen-thread.org/
2以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:44:11.18 ID:wyz4fA/s0
・スレ、作品と関係ない雑談は控えてください。

・『原則「コテ」禁止』
 コテハンの人の書き込みが悪いんじゃなくて
 コテを付いてるということが荒れる原因になりやすいので原則コテは禁止で。

・気に入らない作品や書き込みはスルーお願いします。

・今の所・・・

 ドールズは人形ではなく普通の人間。
 スレタイが女の子なので基本的に10代〜20代前半かな?

・長編でレスを大きくまたぐとき(前回の投下は>>51で今回は>>462とか)や前スレから の続きはタイトルやあらすじ、アンカー等付けると読者に優しい職人になれる

・投下するときは「○○ネタだから注意」とか「○○系につき苦手ない人スルーよろ」などと付けた上、さらにNGワード指定するといいかもしれない

例:yuriyuri  sinineta  uhouho  koizumi  guroino

・なるべく自分でWikiを編集できるようになりましょう。
 どうしても編集できない場合は雑談所の掲載状況スレで依頼しましょう。
 (簡単な説明の項目の通りである程度できます)

・エロはエロパロで。どうしても投下したいのであればテキストで投下するか大人の時間に。

・投下混雑時以外の「投下いいかな?」は不要。
 もっと自信持ってよいんだよ?

・投下が終わったあととかに「やっぱりグダグダだったorz=3」とかは馴れ合いと呼ばれ る事もあるので注意。
3以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:45:13.16 ID:D/z2BZTY0
乙です
4以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:45:47.60 ID:ooibNcd90
>>1
乙だぜ!!
5以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:48:57.97 ID:TUIxPMeT0
>>1
乙です
6以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:52:58.91 ID:3AecUaQG0
>>1
乙ですー。
前スレ>>1000
不覚にも涙ぐんでしまった……
7以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:53:35.06 ID:TUIxPMeT0
前スレ>1000 GJ!!
ドラマティックな演出でした
8以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:54:40.67 ID:ZYOtaOaF0
>>1 乙!
前スレ999に惜しい!と言いたい。百合祭したかった…せめてたまには、な…
薔薇乙女同士の友情祭とかでもいい 百合じゃなくてもさ。
9以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:56:37.00 ID:/WEgKBX60
真紅:A 雛苺:O 翠星石:O 蒼星石:AB 金糸雀:B 水銀燈:B 薔薇水晶:O

ふと思っただけ
10以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 06:58:03.94 ID:c9OmAOTGO
前スレ1000取った人のレス、良いね…ビシッと絞まってキマってる。カコイイ!!
11以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 07:00:07.60 ID:seSjfZZzO
ちょwwwこんな朝でもラプラスktkrwwwwww

前スレ>>978
(*゚Д゚)
12以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 07:15:43.40 ID:xhEwmSxA0
>>1 乙。 &前1000,999,978にGJ?

>>9 ……きらきーは? やっぱりクワg(ガッ
13以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 07:19:53.16 ID:qGG4vBkQ0
>>1
乙!
前スレ1000は相変わらず上手く決めてくれる
あれで一気に引き締まるのがいい
14以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 07:23:32.69 ID:D/z2BZTY0
保守ついでに1000のラプラス裏話

1レス限りのネタなので文章には緩急があるのですが
文章を作るとき初稿は2倍以上になっていたりします。
其処から言葉を削り削り、程良い量にして
1000でお目見えするのです。
この作業は大抵900超えてから急ピッチでやってます

内容は手元にある画像や写真からインスピレーションして書いてます。
ですがその元画像を出すのは今日が初めてかな・・
15以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 07:30:00.18 ID:A1926AX40
あの2倍もあるのか・・・ていうかなんで毎回1000取れるんだと小一時間(ry
前スレ>>1000>>978GJ!
16以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 07:48:05.56 ID:z4/n0/BnO
>>8 ちょっと前にやったじゃん。百合祭
しかも百合嫌いな人たちがこなくて過疎ってたし
17以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:00:53.00 ID:3AecUaQG0
お出かけ前に保守がてら長編プロローグを投下します
長くなってしまったので何話かに分けて投下すると思います、すみません
18以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:01:47.69 ID:3AecUaQG0
§プロローグ


 日常。それは、少しずつうつろいで、形を残さないもの。毎朝起きて、そし
て大学へ行き。何の変哲も無い日々を、私は過ごしている。
 変哲が無い、と言うと。如何にもつまらなそうな感じがするのだけれど、別
段そうは思っていない。変化が無いというのは、それだけで素晴らしいこと。
友達が居ない訳では無い――むしろ、親友と呼べるような存在も居て。私は楽
しくやっているのだ。
 そう、そうやって。日常の幕間は、流れていく。

 今日の講義は午後からだったから、大学へ行くまでかなり余裕があった。二
度寝に対する誘惑は、確かに少しはあったけれど。こういうところで生活のリ
ズムを崩してしまうのも勿体無い話。現にリズムを崩しに崩して、普段の講義
を受けることができず。たまに出されるレポートの存在に気づかない輩だって
いる。

 まあ、もっとも。そんな友人に泣きつかれる前に、色々と世話を焼いてしま
う私も。随分とお人好しなのかもしれない。
19以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:02:22.35 ID:3AecUaQG0
>>18



 また、紅茶のカップに口を付ける。随分と私も、淹れるのが上手くなったも
のだと思う。自画自賛、だろうか。確かに……いつもいつも、私に頼まれる彼
が淹れてくれた紅茶は。私なんかが淹れるよりは、よっぽど味が良い。

「……」

 アールグレイの香りが、鼻をくすぐる。ちょっと今日は感傷的な気分になっ
てしまったけれど。こうやって、一日のうちに何度かティータイムを楽しむの
が、私の日課。


 さて、出掛けよう。今日も良い天気。散歩がてら、少し街中でもうろつくこ
とにしようか。
 大き目の鞄には、今日の講義の教科書、そしてノート類。小さなポシェット
には、女性の嗜みとしての小物を詰めて。化粧はもともとあまり好きではない
けれど、最低限のものは身だしなみとして入れておく。こういうところで、レ
ディはその嗜みを怠ってはいけないのだ。


 ドアを開けると、春の陽射しが眩しくて。今日も良いことがあるがるだろう
か――なんて。そんなことを、考えている。
20以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:02:52.06 ID:3AecUaQG0
>>19


 大通りをひとりぶらつく。もう流石に、登校する中高生や出勤の会社員が歩
いている時間帯ではない。見えるのは、もう既に営業へ駆り出されているよう
なサラリーマン。
 営業というと、まずは笑顔が大事というイメージがあるのだが。外を歩いて
いる時の彼等は、その限りではない。なんだか、顔色が悪そうに見えるのは。
きっと今日が火曜日なせい。

 週末の休み明け、月曜日は絶望に浸りながらもなんとか気合で乗り切る。そ
の皺寄せは次の日にやってきて。まだ折り返しても一週間と、次の休みまでの
長さを自覚してから。そこで一気に、疲れが出てしまうのだとか……そんなこ
とを考えていた。その思考自体に根拠は無いのだけれど。

 同じくスーツを身に纏って居ても、何処かそれを着慣れておらず、初々しい
印象を受けるのは就職活動中の学生だろう。
 私もいつか、そんな時が来るのかしらなどと。明確な予想図もたてられずに、
ぼんやり思った。

 あと歩いているのと言えば。明確にやることが無く、時間をもてあましている
大学生。そう、ちょうど今の私のような。

21以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:03:28.22 ID:3AecUaQG0
>>20


 ――おや。こんなところに脇道など、あっただろうか? メインストリート
に比べたら随分と目立たない、細い小道がある。この街には結構路地が多いこ
とはわかっているが、その全てを把握している訳でもない。奥には何やら、店
の連なりのようなものが見えて。大学に通い続けて、二年目の春。もしかした
ら、新しい発見かもしれない。
 時間は……正午の一時間前を、丁度指したところ。昼食は大学の食堂で摂と
うと思っていたのだ。まだ余裕はある。ここは一つ、ちょっとした探検と洒落
こむことにしよう。

 
 雑貨屋、鞄屋、……アンティークショップもある。ひとによっては好みの別
れそうな道だったけれど、私にとってはどうやら『当たり』の様。それなりに
店が揃っていながら、ひとが多くない所も良い。
 ふと、とある店らしいものが視界に入る。『らしい』と言うのは、そこが開
店している雰囲気では無かったから。案の定入り口付近に近づいてみると、
『closed』のプレートがドアにかけられていた。
 小道とは言ってもなかなか陽あたりはよく、道に面したウィンドがきらきら
輝いている。
 そこには、人形が飾られていた。縫製などの細かい部分はよくわからないも
のの、きっと丁寧な仕事を施されているのだろうと思った。何か、こう。人形
に対する愛情のようなものが、滲み出ているような感じがするから。
 紅色のドレスが、美しい。とてもとても、美しい。
22以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:04:15.67 ID:3AecUaQG0
>>21



「……」

 私は、少し眼を細めて。それを暫く見つめてから、また歩を進める。


 どうやらこの小道は、何処か別の大通りに繋がっているという訳ではなさそ
うだ。袋小路、という雰囲気でも無いけれど。
 そして、そろそろ引き返そうかと思い始めた頃に。
 私は見つけたのだ、あの看板を。

『カフェ・トロイメント』。

 ある日常、何の変哲も無く流れていく毎日の最中。人通りの少ない小道に店
を構えて、中に居るマスターは変に芝居がかってて一癖も二癖もありそうで。
それはそれはちっとも流行らなそうだけど、紅茶は結構、なかなかの味を出す
喫茶店に。

 私は、出逢った。



【ゆめうつつ】〜トロイメント〜


23以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:06:48.99 ID:3AecUaQG0
>>22から、【ゆめうつつ】〜トロイメント〜が始まっていく予定です
しばらくお付き合い頂ければ幸いです
§1は夜に戻ったら投下出来ると思います……ではでは
24以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:08:39.89 ID:seSjfZZzO
超wktk
25以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:10:48.47 ID:3AecUaQG0
>>24 wktkありがとうございます! がんばりますー
では行ってきます
26以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:10:48.25 ID:wyz4fA/s0
>>23

ガン( ゚д゚)ガレ

wktk
27以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:12:44.66 ID:c9OmAOTGO
>>23情景描写が巧いですね。本編にwktk!!
28以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:20:42.91 ID:ZYOtaOaF0
>>16
そう、そうだったな……気にするな。ちょっとした戯言だったんだよ…ただの戯言。ごめんな
>>33
楽しみだ!テラwktk!!
29以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:21:23.00 ID:ZYOtaOaF0
って>>23だよ。何まちがってんの俺…でもともかくwktkしてる!
30以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:30:55.23 ID:seSjfZZzO
あれは過疎じゃなくて…まあいいやサア行くか
31以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 08:56:11.19 ID:B9VSeT+aO
保守
32以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 09:39:41.80 ID:wiYSfHCf0
そろそろ保守しないと
33以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 09:42:35.51 ID:c9OmAOTGO
真『雛苺、はやく保守なさい、落ちてしまうではないの』
苺『うゅー疲れたのー。真紅がやってなのー。』
真『あなたは自分の立場が分かっていないようね…まぁ良いわ。今回は私がやってあげるわ』


そんな保守
34以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 10:00:18.16 ID:evFiRqepO
ほす
35以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 10:00:24.98 ID:36Y+pCsQ0
>>前スレ978
感動した

>>23
続き楽しみにしている
36以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 10:20:58.76 ID:evFiRqepO
久々に金糸雀で妄想するかな………
37以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 10:36:05.67 ID:B9VSeT+aO
wktk!
38以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 10:44:29.95 ID:r4ck13GDO
>>1
お疲れでスイドリーム
39以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 11:10:59.03 ID:B9VSeT+aO
保守
40以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 11:36:32.03 ID:E0cj5+v+0
ho
41以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 11:41:39.63 ID:seSjfZZzO
薔「ジュン…大好き」
薔「僕もだよ」
J「薔薇水晶」

薔「ぎゅってして…」
薔「言われなくたってしてあげるよ」
J「……おい」

薔「ん…あったかい」
薔「薔薇水晶…愛してるよ」
J「………春だな」

薔「ん…ジュン……キス…して」
薔「…目…瞑って」
J「…映画に誘おうと思ったが忙しいようだ」
薔「行きたい」
J「戻って来たか」
薔「行きたい行きたいジュンとデートしたい」
J「わかったわかった、行くぞ」
薔「で、キスは?」
J「まだ寝ぼけてるのか」
42以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 11:43:04.04 ID:7e/r9qjq0
http://mikami.schoolbus.jp/home/index.php
日本一の必死男。自HPのBBS工作を行いさらに自作自演。
漏れは漏れはニートじゃないんだああああ!

↑管理人陥落!2chネラーを散々バカにしといて
都合の悪い書き込みは仲間の書き込みごとまるごと消去!
必死に自己弁護してたが相手を論理道理に丸め込めることができないとわかる
や否やすべて消して雲隠れ!
これはもう自分がRMT業者だって認めたことに等しいのでは?
43以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 12:15:16.06 ID:AFvU1XYD0
>>41
頭の中が春の陽気wwwwwww
44以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 12:52:45.90 ID:E0cj5+v+0
45以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 13:01:22.19 ID:seSjfZZzO
J「…………ん?」
薔「おはよう」
J「おはよう…………で、これは?」
薔「手錠」
J「なんで僕の右手と薔薇水晶の左手が手錠で繋がってるの?」
薔「離れなれない運命」
J「愛の鎖とか言う気か」
薔「ジュンってニュータイプ?」
J「とにかく外せ」
薔「無理」
J「なんで」
薔「鍵無くした」
J「……どうする気だ」
薔「………どうしよう」
J「……………」

雪「…えっと…新しいプレイですか?」
薔「うん」
J「違う!」
薔「お姉ちゃんも一緒に」
雪「それではジュン様、左手をお借りします」
J「なんだこの姉妹」
46以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 13:10:21.39 ID:seSjfZZzO
金「春かしらー」
雛「なのー」
金「春は気持ち良いかしらー」
雛「なのー」
金「きっとジュンとの間もポカポカになるかしらー」
雛「ねーよ」
金「…………」
雛「ういー」
金「温かいかしらー」
雛「なのー」
金「春の陽気みたいに私とジュンもラブラブかしらー」
雛「頭の中春杉」
金「……………」
雛「ういー」
47以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 13:18:04.24 ID:evFiRqepO
段々キツくなるなww
48以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 13:49:18.20 ID:B9VSeT+aO
保守
49以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 13:50:57.41 ID:fCFbdD/d0
50以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 14:19:17.94 ID:evFiRqepO
51以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 14:26:32.92 ID:seSjfZZzO
薔薇水晶に昨日の夜は激しかったねと言われた

雪華綺晶に末永くよろしくお願い致しますと言われた

水銀燈に今晩もしたい?と言われた

分別のありそうな蒼星石にまで責任とってねと言われた

またまた分別のありそうな翠星石に・・・

雛苺に・・・


JUM「そうなのか・・・?僕は皆と関係を持った・・・?なら責任とらなきゃ・・・」
真(思ったとおり流されるタイプなのだわ。このまま既成事実を作るのだわ。)
52以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 14:27:47.05 ID:hoTSfLcgO
の「ジュン君?」
ジ「…」
の「ジュン君が動かなくなっちゃった…」
ジ「…」
の「そうね…いつまでも夢を見てちゃだめよね…。今までありがとう、私のお人形さん達」
53以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 14:52:03.06 ID:c9OmAOTGO
>>52これはなんだか切ない(´・ω・`)
54以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 15:20:02.53 ID:seSjfZZzO
ラ「今日も平和ですぞ」

J「な、なにする貴様らー」

ラ「雪華綺晶様に右腕取られたけど今日も平和ですぞ」

J「ちょ、その首輪何に使う気だ!?」

ラ「薔薇水晶様に皮剥れたけど今日も平和ですぞ」

J「いーやーだー!首輪と鎖で繋がられるのは嫌だー!」
薔「逃げようとしたからお仕置だね」
雪「一から躾て差し上げます」


ラ「今日も平和ですぞ」
55以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 15:49:08.19 ID:A1926AX40
いやいや全然平和じゃないからwwwwwwwwww
56以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 15:49:20.86 ID:SRk68mHW0
それって平和か!?
57以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 16:14:52.08 ID:r4ck13GDO
ジ「遅いな・・・」
翠「お待たせです〜」
ジ「やっと来たか」
翠「ど、どうですか?この水着・・翠星石に似合ってるです?(上目使いに)(///)」
翠星石は明るい緑のビキニを着ていた
ジ「うん似合ってるぞ」翠「そ、そうですか(///)」
ジ「うん可愛いよw」
翠「あ、う・・嬉しいです(///)」
ジ「うんじゃ折角海に来たんだし泳ぎますかw」
翠「はいです!」

糸冬
58以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 16:20:15.55 ID:E+qVeKpB0
>>57
続きwktkwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
59以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 16:23:48.30 ID:seSjfZZzO
ビキニwwwktkrwwwwww
60以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 16:42:25.15 ID:B9VSeT+aO
>>57
続きを希望する!!
61以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 16:57:18.23 ID:r4ck13GDO
>>58>>59>>60
バイト中に考えときます
62以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 17:18:17.06 ID:B9VSeT+aO
保守
63以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 17:33:20.38 ID:c9OmAOTGO
>>58>>59>>60このエロ河童めwwwwww









GJ!!
64以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 17:58:42.11 ID:eRW3NlX30
保守
65以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 18:20:27.40 ID:lXugF/CDO
なんか「ですぞ」の口調でキタキタおやじ思い出した
66以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 18:23:29.29 ID:9piaaB3HO
http://03.xmbs.jp/20060205ouka/
VIPPER様の力でここの気持ち悪い馴れ合いHPを荒らしまくってください><麺ビービーエスが今一番おいしいですよ^^
67以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 18:28:47.59 ID:642Oby0x0
>>65
同じく
68以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 18:54:03.69 ID:LcwRfEfH0
・・・はぁ、此処は何処だ?、今謎の森の中を探索している。
事の始まりは、約1時間前に遡る。
僕、桜田ジュンは車に轢かれたのだった、それ以降ここに飛ばされて、今更運転手はどいつだ!何て事も言おうとは思わない。
ただこの憂鬱を如何にかして欲しかった。

J「・・・はぁ・・・暇だ・・・」
J「何之?嫌がらせ?つーか之を耐えられたら、現世に戻れるってやつ?」
???「フフフフ・・・」
J「誰だ?」
???「私の名前は・・・」
J「えーっと、あ、そうだアレだ黒い真紅だから、真黒だ。」
真黒「・・・人間にしてはやるわね。」
J「何用?」
真黒「私に勝てたら、元の世界に返してあげましょう。」
J「・・・(えーっと?あそこはこうで・・・)」
真黒「ぼやぼやしてると、殺しちゃうわよ?」

その瞬間、真黒が黒光りするナイフを取り出した。
そして、襲い掛かる、何簡単なこと、刺されば即死何だから。
しかし、それは悪夢となって自分に災いをもたらす。
ジュンはナイフの突きをかわし、相手の手を掴み、ナイフを叩き落した。
その後、蹴り倒し、脳天にかかと落しを喰らわすと、真黒は消滅した。

J「・・・消えた?、あっ出口だ・・・」

階段らしき物を上り終えると、ジュンは光に包まれ気絶した。(このとき、マザーっぽい音楽が流れたのは、僕と君だけの内緒だ。)

J「此処は・・・病院・・・やったー!!帰ってきたー!!」

しかし、その3秒後、薔薇水晶がSMグッツを持ってきたことによって、ジュンの悪夢は再開された。
69以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 18:57:02.19 ID:FoWOqnP20
どっちに転んでも悪夢かよwwwwwwwww
70以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:00:07.06 ID:A1926AX40
ジュンカワイソスwwwwwwwww
71以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:06:40.61 ID:V517LfOP0
水銀燈分が不足しているようなので5分でかいた。

ジュン×水銀燈

水銀燈「ジュン。大好きよぉ」
ジュン「僕も大好きだよ。」
水銀燈「え?・・・ほんとぉ?」
ジュン「嘘つく必要がどこにあるんだ?」
水銀燈「うれしいわぁ。(ぎゅっ)」
水銀燈は抱きついた。水銀燈はすこし涙で目が潤んでいた。
ジュン「・・・泣くなよ・・・。(なでなで)」
水銀燈「な、泣いてなんかないわよぉ」
ジュン「そうか。ならいいよ。(水銀燈を胸に押し付ける」
水銀燈「・・・。ジュン・・・ありがと(ぼそ」

おわり
72以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:10:09.16 ID:O/rK3Xzi0
ベジータ「ジュン。大好きだ!」
ジュン「僕も大好きだよ。」
ベジータ「え?・・・ほんとか?」
ジュン「嘘つく必要がどこにあるんだ?」
ベジータ「うれしいぜ(ぎゅっ)」
ベジータは抱きついた。梅岡はすこし涙で目が潤んでいた。
ジュン「・・・泣くなよ・・・。(なでなで)」
ベジータ「な、泣いてなんかない!」
ジュン「そうか。ならいいよ。(ベジータを胸に押し付ける」
ベジータ「・・・。ジュン・・・ありがと(ぼそ」

>>71さんのインスパイア
73以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:12:16.26 ID:E+qVeKpB0
>>72
雛苺吹いたwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
74以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:12:19.25 ID:58y1i/Mw0
75以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:14:21.58 ID:A1926AX40
>>71
アンマー
>>72
(゚Д゚)
76以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:14:23.79 ID:ndbmG8w70
77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:18:49.87 ID:LcwRfEfH0
J「ちょっと聞いてくださいよ、この前、将棋仲間の爺の家に行ったんです、爺。」
J「そしたら、蒼星石がお茶と、メロンパンを持ってきたんです、メロンパン。」
J「僕は当然普通にメロンパンウメェwww、何て言いながら食べていたんです。」
J「そしたら突然、激しい動悸に見舞われたんです、よく見るとメロンパンの中に媚薬が入っていたんです。」
J「もうね、アボガド、バナナかと、そんで其処まではまだ良かったんです。」
J「よく見ると蒼星石が、爺を眠らせてレーザースーツを、着用してるんですわ。」
J「どうして皆寄ってたかって、僕を困らせるのかと、もうね、痔が、痛くて痛くて(泣)敵いませんわ。」
J「その後、翠星石もレーザースーツを着用してきて、本当に身体が持たないから止めろと。」
J「そう言うのにもかかわらず、僕の身体を蝕む双子、此処まで来るとね、なんかの陰謀を感じるね。」
J「しかも終わった後、僕の下着を勝手に、持って行っちゃうんですよ。」
J「もう家に下着3枚しかないと、止めろと言っても聞かないんです。」
J「もう本当にね、アホかと馬鹿かと・・・」
蒼「言いたいことは言ったかい?」(ミュージック:BATTLE OF ROZE)
J「!!??な、何故其処にいる!」
蒼「嫌だなぁ、ちょっとベジータ君に聞いてきただけだよぉ。」
J「そ、その血の付いた鋏は!」
蒼「君も往生際が悪いなぁ、もっと扱かないと、駄目なようだね?」(ぺロリ)
J「ヒイイイィィ!!!」
蒼「ふふふ、誰にも渡さない・・・僕の大切な恋人・・・」
J「此処からが本当の地獄・・・(ビシィ!!)うぎゃああぁぁ!!痛い!!」
蒼「ふふふふふふふふふふ・・・」
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:24:06.96 ID:ICPTwzyhO
保守
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:24:09.16 ID:seSjfZZzO
>>71
甘いなぁ(*´Д`)
>>71
アッ
>>77
ジュン哀れ
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:29:39.56 ID:BZPt4LQS0
Sな蒼い子(((;゚Д゚)))
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:33:16.20 ID:36Y+pCsQ0
銀「・・・どうしてあなた達が私の部屋にいるの?」
薔・雪「水銀燈を一番にお出迎えしたいから(ですわ)」

銀「どうしてあなた達は私の布団に包まっているの?」
薔・雪「水銀燈のにおいがほしかったから(ですわ)」

銀「どうしてあなた達は目を潤ませ、頬を紅潮させてこっちを見ているの?」
薔・雪「水銀燈が来てくれてうれしかったから(ですわ」

銀「どうしてあなた達は羽織った布団を脱ぎ捨てると全裸なの?」
薔・雪「それは水銀燈がいつも寝ているベッドに直に触れていたかったから(ですわ」

銀「どうしてあなた達は妖しく微笑みながら私に迫ってきてるの?」
薔・雪「それは水銀燈を食べるためだよ!(ですわ!」

銀「きゃあああああああ!!」

数時間後。

銀「ううっ・・・あんなことされて・・・もうお嫁に行けないわぁ」
薔・雪「私達がいるから大丈夫(ですわ)。さぁ、気にせず第Xラウンド突入!」
銀「いやああああああああ!!」
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:37:26.52 ID:A1926AX40
薔薇雪はもう完全な責めキャラですね
相手が誰だろうと
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:52:55.52 ID:seSjfZZzO
Xラウンドてwww
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 19:54:23.51 ID:LcwRfEfH0
J「・・・(居ないな?)」

僕は今ある人と、地獄の鬼ごっこをしている、捕まったら、君の血を頂くよ?とか言われた、正直帰らせてください。
ただいまは、11時50分、12時まで逃げ切れれば、僕の勝ちだ。

J「やれやれ、マジで疲れた、昔はあんなんじゃなかったのになぁ。」(半泣き)

昔の彼女は、穏やかで高嶺の花のような存在だった。
しかし今の彼女は、僕から言わせりゃあ、単なるドSだ。

J「・・・後1分!」
蒼「やぁ、逃がさないよ?今日は君の血を頂くんだから・・・」
J「!!・・・煙玉。」

今彼女はドラキュラみたいな服を着ている、しかし之は暗闇にまぎれても意味が無い、時間稼ぎには丁度いい、今のうちに其処から離れる、後30・・・20・・・10・・・

蒼「みぃつけたぁ。」(あはぁ♪)
J「5・4・3・2・1・」
蒼「タッチ。」
J「!・・・ふぅ、危ない危ない、丁度タイムアップだ。」
蒼「何を言っているんだい?今は11時59分だよ?」
J(時計台を見る。)「!?な、何で!?」
蒼「僕は、始める前に時計を拝借してずらした、ふふっ、それでは頂こうか。」(クスクス)
蒼「ふふふっ、楽しみだなぁ♪」
J「ちょwwwタンマwwwwてか反則wwwww」(ガブッ)

ギャアアアァァァァ!!!!・・・チュウチュウ・・・あうっ・・・

蒼「プハァ・・・癖になりそう・・・それじゃあこのまま、やるよぉ♪」
J(ゲッソリ)「誰か・・・ヘルプ・・・」
85 :2006/04/19(水) 20:12:19.87 ID:FoWOqnP20
 
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:12:37.82 ID:MIVIf+p40
そろそろローゼンメイデンがドSだったらスレが必要だな
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:16:02.49 ID:6EfRPZOlO
いつの間にやらウザキャラに
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:25:08.20 ID:HCL638pT0
敢えてSな蒼い子の流れに逆らってやろう!


「蒼星石ぃ、待たせたです」
「あ…お、遅いよ翠星石…」
「どうしたです?顔真っ赤にして。熱でもあるですか」
「ちっ……違うよ。誰のせいだと思ってるのさ……」
「さあ、翠星石には心当たりがないですね」
「ううっ…ひどいよ……」
「ならやめればいいです。さっさと帰ってそれなりの格好してくればいいです」
「………」
「どうしたですか?ほら」
「…いじわる」
「何がです?翠星石は正論を述べてるつもりですが」
「僕の性格知ってるくせに……っ」
「おやおや、こんな人前で…蒼星石は可愛いですね」
「可愛くなんて…」
「可愛くて、翠星石だけの────」
「っふ!!……そう、僕は君の────」
「さあ、今日はどうやって可愛がってやるですかねぇ?」
「………お任せ…します、マイマスター」
「ひーっひっひっひ♪」

翌日、二人は学校をサボったそうな。
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:32:26.89 ID:seSjfZZzO
蒼の子テラカワイスwww
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:42:35.97 ID:seSjfZZzO
銀「なるほどぉ…男の人は女の涙に弱いのねぇ…(読書中)」
銀(なら私の涙でジュンのハートをゲットよぉ)



銀(夜…二人きりの公園…ムードはばっちり…今ね)
J「それじゃ僕は帰る…」
銀「…うう」
J「す、水銀燈!?どうした!?」
銀「ぐすん…(慌ててるわぁ…今日こそこのままジュンと…)」
J「もしかしてまた太ったのか?それともまた真紅と喧嘩か?まさかワサビか?あ、宝くじで破産したのか?タマネギはゴーグルして切れって言ったろ?」
銀「………………」
J「水銀燈?」
銀「………うわぁぁぁあん!!」
J「ちょ、え??」
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:43:54.53 ID:B9VSeT+aO
ちょwwwwマジ泣きwwww
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:44:30.41 ID:LcwRfEfH0
ちょwwwせつねぇーwwww
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:51:02.94 ID:CHN/4vaR0
ローゼンメイデンがSだったら

翠「薔薇水晶」
薔「なに?」
翠「ジュンは痛いことするから逃げるんじゃないですか?」
薔「…ジュンが浮気なんかするのがいけないの」
翠「…浮気しなかったら痛いことしないんですか?」
薔「………」
翠「何で黙るですか。…質問をかえるです。何故ジュンを襲うんですか。嫌がってるですよ」
薔「…ジュンはツンデレ」
翠「…は?」

薔「……生意気なジュンを、こう惚れさせて、自分に従わせるのが気持ちいいんだよね。
  想像してみて? 回を重ねるごとに生意気なジュンが自分に惚れて段々と従順になっていく様を」

薔薇乙女達「…………(想像中)」


 数日後、ジュンが薔薇乙女達に包囲されたようです。

ジ「…お、おい。全員そろってどうしたんだ?
  うわやめろはなせ。な、何をする貴様らーっ」
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:55:47.43 ID:LcwRfEfH0
ジュンカワイソス・・・だけど、書く。
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:56:19.79 ID:2QJtHZZG0
詩のような短編を─蒼星石─

柔らかい月の光が部屋を蒼く色を塗る。
隣から聞こえる規則正しい命の音は、僕のいちばん大切な人の存在の証。
そっと起きあがり、さらさらの髪を撫でてみる。
キミは今どんな夢を見ているのかな。とても嬉しそうな顔だよ。

太陽を見るのが、少し嫌だな。
朝になっても、時計を止めて、カーテンを閉めて、夜だと言いはってみようか。
そうすればふたりで白い船の上でずうっと同じ夢を渡れるかな。
ふふ、冗談だよ。でも、それも悪くないなんて思っちゃうね。キミは怒るかな。

無抵抗な寝顔にそっと唇を寄せる。ちょっと、触れるだけ。
短い短い呼吸のふれあいに、込めた愛は夜空を隠しちゃうくらい。
好き。好き。だいすき。
キミが起きているときは恥ずかしいから言えないけれど、いつも想っているよ。

こんな僕の不器用な愛、キミのお口に合いますか?


オハリ
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 20:57:44.67 ID:seSjfZZzO
>>95
GJ!良いね。
和んだ。
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:01:56.17 ID:HCL638pT0
>>95
ニヤニヤしちゃったじゃまいかwww
98以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:02:28.07 ID:O/rK3Xzi0
薔「ジュン、弁当作ったの・・・」
J「お、ありがとう。ところでその袋は何?」
薔「あ、これ?」
手提げから出てくるのはマヨニートだった
薔「弁当にはこれが無いと・・・」
そして弁当を開けると新品のマヨニートが全部なくなるまでかけるのであった。
J「げぇ!それいつもやってるの?」
薔「うん・・・おいしいよ・・・ガツガツ」
J「味覚大丈夫かよ・・・あ、きらきーも一緒に弁当食べる?」
雪「ジュン様・・・ありがたきしあわせです///」
J「??あれ?きらきーは白御飯だけ?」
雪「いや、これを載せます。」
そして出てきたのがゆであずきだった。
J「いやまさか・・・」
ドチャーー
J「やっぱりかぁぁぁ」
薔「・・・きらきーそれ見ると食欲失せるからやめて・・・ねぇ?ジュン?」
J「え?何で俺_?」
雪「あら?そっちこそ御飯にマヨネーズかけるほど味覚がおかしいひとにジュン様の隣で弁当食べる資格なんてありませんわ。ねぇ?ジュン様?」
J「だからなんで俺に振るの?」
薔「そんなに言うならジュンに食べさせて美味しい方と一緒に食べるってのはどう?」
雪「望むところですわ」
J「嫌な予感・・・」
薔・雪「はい、あーん」
なんということだ! じゅんは とうにょうびょうと こうけつあつに なやまされて しまった !!!
99以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:04:22.10 ID:A1926AX40
>>90
銀様カワイソス
>>95
蒼い子(*´Д`)
>>98
二人とも味覚変wwwwwwwww
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:04:58.58 ID:O/rK3Xzi0
>>98マヨニートじゃなく正しくは「マヨニート」ですた(´・ω・`)
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:12:10.79 ID:seSjfZZzO
>>98
薔薇雪は平気なのかwww
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:14:13.46 ID:V517LfOP0
今長編投下しないと投下するタイミングを失いそうなので投下しますね。
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:16:42.26 ID:V517LfOP0
前スレ>>891
〜チビ蒼星石とチビ翠星石〜眠さで暴走!?甘えん坊の双子・・・No5

翠星石「やっとおうちですぅ。」
ジュン「あぁ、そうだな。・・ちょっと悪いがドア開けてくれないか?鍵は右ポケットに入ってるから。」
蒼星石「う、うん。・・・・ど、どこ?」
蒼星石はジュンのポケットに手を突っ込んだ。
ジュン「あぁ、もうちょっと左・・・。いきすぎいきすぎ。・・・そう・・・・それ」
蒼星石「ん?ど、どれ?(ジュンくんのポケットのなかあったかいや・・・。)・・・これだね。」
蒼星石はポケットから鍵を取り出し、鍵を開けた。翠星石は鍵の開いたドアをあけ、しまらないようにしていた。
翠星石「さっさとはいってくるですぅ。」
ジュン「はいはいっと。・・・ふぅ。疲れた・・・。」
蒼星石「ただいま」
翠星石「ただいまです」
ジュン「ふぅ。・・・・冷蔵庫にしまわないとな・・。」
そういうとジュンは台所へ向かった。
〜続く〜
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:17:34.95 ID:V517LfOP0
>>103
〜台所〜
ジュン「これはここにいれて・・・。んでこれは・・・・こっちか。あとは・・・・・こっちでいいかな?」
ジュンは自分が思うように冷蔵庫に荷物を突っ込んでいった。
翠星石「ジュン・・・・。」
ジュン「えーっと、これは・・・・ここ・・・。・・よんだか?」
翠星石「おふろにはいりたいですぅ。」
台所の入り口に翠星石がいた。後ろには蒼星石もいる。勝手に入っていい。といいたかったが、何が起こるかわからないのでやめることにした。
あと、少し異変があった。翠星石がいつもの毒舌口調じゃないと思ったらすごく眠そうだった。
ジュン「眠いのか・・・・。」
翠星石「ね、ねむくなんて・・・・ねむいですぅ・・・」
ジュン「そうか。ならちょっと脱衣所で待ってろ。着替えもってすぐ行くから。」
翠星石「わかったですぅ・・・・。」
そういうと翠星石と蒼星石はとぼとぼと歩いていった。
ジュン「(やっぱりいろいろ歩かせたりしたのが疲れの原因かな?)」
ジュンはため息を一度つくと、出かける前に乾燥させておいた着替えを持って脱衣所に向かった。

〜脱衣所〜
ジュン「ほら、脱げって。」
翠星石「わかってるですぅ」
蒼星石「・・・。わかってるよ・・・。」
二人とも眠そうだ。
ジュンは二人の脱いだものを洗濯機に放り込むと洗剤を入れて洗濯を開始させた。
〜続く〜
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:17:48.26 ID:EEuPObW+0
糞アニメ晒しage
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:18:14.22 ID:V517LfOP0
>>104
〜風呂〜
ジュン「ちょっとまだはいるなよ。」
翠星石「なんでですぅ?」
ジュン「急に入ると心臓に悪いらしいから・・・。シャワーで体全体を温めてから・・・。」
そういうとジュンはシャワーをあっためてから翠星石の足から、お湯をかけていった。
翠星石「なんか、きもちいいですぅ・・・。」
蒼星石「ぼくも・・・。して・・・。」
蒼星石も眠いのか、少しキャラが変になっている。
ジュン「はいはいっと。・・・。んで最初にどっちが体洗う?」
蒼星石と翠星石はすでに湯船の中にいた。
翠星石「んーとですぅ・・・・。」
蒼星石「じゃあぼくがさきで・・・・。いいよね。すいせいせき・・・。」
翠星石「べつにかまわねーですぅ・・・。」
そういうと蒼星石は湯船から出てきて、椅子に座った。
ジュン「じゃあ洗うぞ・・。(ごしごし)」
蒼星石「・・・。(きもちいいですぅ・・・・。)」
ジュン「・・・。よし。じゃあちょっと目をつぶれ・・・。頭洗うから」
蒼星石「うん。・・・・。(ごしごし・・・)」
ジュン「じゃあ泡流すからな・・・・。」
蒼星石「うん・・・・。(ジャー)」
ジュン「よしっと。じゃあ次翠星石な」
蒼星石「ありがとぉ・・・・。」
翠星石は湯船から出てきた。入れ替わりに蒼星石が湯船に入った。
〜続く〜
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:18:43.72 ID:V517LfOP0
>>106
翠星石「やさしくしやがれですぅ・・・。」
ジュン「わかったよ。(ごしごし)」
翠星石「・・・・・。」
ジュン「じゃあ目をつぶってろよ。」
翠星石「りょーかいですぅ・・・・。」
ジュン「・・・。(ごしごし)」
ジュン「じゃあ泡流すぞ・・・。」
翠星石「どんとこいですぅ・・・。」
ジュン「(ジャー)(眠さって人を壊すのかな?翠星石にしても、蒼星石にしても・・・。)」
ジュン「じゃあほら湯船に戻れ。」
翠星石「いわれなくてもわかってるですぅ。」
翠星石は湯船の中へ戻っていった。
ジュン「(さて・・・。)」
そうおもうとジュンは自分の体を洗い始めた・・・。
ジュン「ぼくも湯船に入りたいのだが・・・。」
そういうと、蒼星石と翠星石は左右に分かれた。
ジュン「このあいだに入れと・・・。」
蒼星石「・・・・・。」
翠星石「・・・・・。」
ジュン「そうですね。はいりますよ。」
ジュンが蒼星石と翠星石のあいだのスペースに体を突っ込むとお湯がザバーっとあふれ出た。
ジュン「ふぅ。・・・・。あったかいな。」
翠星石「あったかいですぅ・・・。」
蒼星石「あったかいよ・・・。ジュンくん・・・・。」
・・・・・。
〜続く〜
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:19:52.54 ID:V517LfOP0
>>107
その後、お風呂から上がり、着替えさせて、それぞれの部屋(のりの部屋と両親の部屋)に移動させようとしたら、翠星石と蒼星石は両方ともジュンの部屋に来ていた。
〜ジュンの部屋〜
ジュン「・・・・。なんでこの部屋にいるんだ?」
翠星石「なんででもいいじゃないかですぅ。いいからさっさとねるですぅ。」
蒼星石「ジュンくん・・・・・・いっしょにねようよ?・・・だめ?」
少しはキャラが戻ってきたが、まだ前の余韻が残っていることは確かだった。
ジュン「(・・・・。どうせここから離れる気はないんだろうな。)別に良いよ。」
蒼星石「やった。・・・・。じゃあ・・・もうねよ?」
翠星石「さっさとねるですぅ。すいせいせきに‘うでまくら‘をするですぅ。」
ジュン「(なんでうでまくらとかしってるんだ?)」
蒼星石「ジュンくん・・・・。ぼくにも・・・。ね?」
ジュン「あ〜。はいはい。わかったから。」
そういうとジュンはベットの真ん中に仰向けで寝て、両手を左右に広げた。
〜続く〜
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:20:11.69 ID:V517LfOP0
>>108
翠星石「ここから、どうするんですぅ?」
蒼星石「ぼくは・・・。しらない・・・。」
ジュン「この腕を枕みたいにして寝るんだ。やってみろ・・・。」
蒼星石「こ・・・こうかな?」
翠星石「これでいいですぅ?」
翠星石と蒼星石はジュンの腕で腕枕をしている・・・。
ジュン「あぁ、そうだ・・・。ところで電気は誰が消すんだ?」
蒼星石「じゃあぼくが・・・。」
そういうと蒼星石は部屋の入り口まで走っていき、スイッチを押して、電気を消した。
蒼星石「ど・・・どこ?ジュンくん?」
蒼星石は暗くなったせいでよくわからなくなっていた。
ジュン「あぁこっちだ・・・。そう」
ジュンの声に導かれ、蒼星石はジュンの腕へとたどり着いた。
蒼星石「ん。ジュンくんのうで・・・。あったかい・・・。いいにおいもするし・・・・。おやすみ」
翠星石「あったかいですぅ・・・。いいゆめみれそうですぅ。・・・zzz」
ジュン「そうかそりゃよかった・・・・。おやすみ・・・。」

こうして幸せで、あたたかいよるはふけていくのでした・・・・。

〜続く〜
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:24:17.03 ID:V517LfOP0
今回の投下は以上です。
徐々に私が混乱し始めましたけど気にしないでください。
次回は明日の夜に投下したいと思います。ではまた。
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:24:39.47 ID:HCL638pT0
子供はかわいいなあ(*´д`)
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:26:14.19 ID:skGIYUy0O
翠星石の口癖うつっちゃった。
113以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:26:42.58 ID:LcwRfEfH0
和みまくり、もう内心蒼星石ラジオのイヤホンが取れた時ぐらいドキドキしてます。
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:27:09.78 ID:seSjfZZzO
ちび双子を腕枕(*゚Д゚)
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:29:03.39 ID:2iSDAfG40
>>110
ちび双子は可愛いなぁww
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:30:20.26 ID:LcwRfEfH0
嗚呼、咲き誇れ、桜並木、出来ることならば、散ることの無いように。
風は花、雨は恵み、嗚呼この大地は何処まである?
春の命、今此処に咲き誇る。
嗚呼、生い茂れ、若葉達、出来るならば、何時までも青く。
海は慈悲、嵐は若さ、嗚呼この海は何処まである?
夏の命、今此処に生い茂る。
嗚呼、散り誇れ、広葉樹、出来ることならば、尽きることなく。
涼しさは成長、紅葉は美しさ、嗚呼この空は何処まである?
秋の命、今此処に散り誇る。
嗚呼、枯れ誇れ、落葉樹、出来ることならば、始まりが来るように。
雪は厳しさ、終わりは始まり、嗚呼この命は何処まで続く?
冬の命、今此処に尽き果てる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
蒼「・・・ふぅ、詩を作るのもたまにはいいね。」
J「珍しいな、詩なんて。」
蒼「うわぁ!!い、居たの?」
J「さっきから・・・嗚呼咲きh・・・」
蒼「い、言わないで!何でもするから!!」
J「それじゃあ、俺が主導権握るな?」
蒼「うっ・・・しょうがない、どうぞ。」
J「それじゃあ、行こうか。」
蒼「うっ・・・うん。」
J「さてどうしようかなぁ?」
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:30:38.62 ID:2QJtHZZG0
可愛すぎて保育士になろうかと考えました
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:38:02.68 ID:seSjfZZzO
>>116
蒼の子はロマンチストですねw
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 21:47:21.60 ID:BZPt4LQS0
ちび双子がかわいすぎです><
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:04:36.06 ID:HCL638pT0
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:05:02.55 ID:seSjfZZzO
恋愛のお話
銀「初恋って覚えてる?私は覚えてるわ…」
金「へえかしらー」
銀「だって、まだ…(チラ」


J「薔薇水晶?どうした?」
薔「うー、さっき真紅と楽しそうだった…」
J「はは、ヤキモチ焼いてたのか?」
薔「…………うん」
J「僕が好きなのは薔薇水晶だけだよ」
薔「ジュン…………」



銀「失恋って覚えてる?私は覚えてるわ………だって今…」
金「……かしらー」
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:07:26.81 ID:A1926AX40
銀様カワイソス(´・ω・)
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:10:18.75 ID:LcwRfEfH0
前スレ>>511

粗筋、真紅たちは、人参などを手に入れるため、厨房の洞窟に。
そして、翠星石たちは、地下三階の謎の洞窟に・・・

第24話「謎」

翠「うわぁ、此処は何処です?」
金「白い水晶なんて始めて見るのかしら。」
雛「何か凄いのー。」

翠星石たちは、地下3階の謎の洞穴6階に来ていた。
其処には、きらきら光るところが有り。
触って調べてみると、球体の白水晶が全部で10つ有る様だ。

翠「何ですぅ?之。」
金「取り合えず、持って帰るのかしら。」
雛「何だか、暖かいような気がするの。」

そんなこんなで、白水晶を持ってみんなの居る部屋に戻った。
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:10:54.95 ID:LcwRfEfH0
>>123
J「何だこれ?分かるかスネーク?」
ス「うーん・・・何か見たこと有るような。」
ア「おぉ、丁度いい所に見つけたな。」
J「?なんに使うんですかい?」
ア「此処にアレを、さっきの薬の覚醒させる為の弾に変える事が、出来る液体がある。」
J「どうやって使う?」
ア「身体に銃弾で打ち込むか、直接手術で入れる。」
J「手術で入れてください。」
ア「チッ、面倒臭いんだがな、まぁいいさっき犠牲になった事で、帳消しにしてやろう。」
J(こいつ、やっぱり仕組んでやがった!)
ア「それじゃあ、飯までに作ってくるから、出来たら呼べ。」
J「へーい、(手術か・・・荒治療とかじゃあなきゃ良いけどなぁ。)」

その頃、飯を作る組。

蒼「えーっと?後はどうだったっけ?」
銀「後は何も無いわよぉ。」
真「やっと終わったのだわ。」
雪「後は、運ぶだけですね、薔薇しぃーちゃん皆に伝えて。」
薔「はーい。」

そう言うと何処からか出てきた、チョウチョと遊んでいた薔薇水晶は皆に伝えに行った。

雪「之くらい有れば、足りますね。」
蒼「けど之って・・・ゆうに25人分有りますよね?」
雪「意外と食べる物で。」
銀「男はともかく、私たちはあんまり食べないわよぉ?」
雪「大丈夫ですよ、之でも足りるかどうか分かりませんから。」
真「・・・まぁ取り合えず、運ぶのだわ。」
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:11:22.94 ID:LcwRfEfH0
>>124
そう言うと、4人は約25人分を食卓に運んだ。

蒼「おっ、重い・・・」
雪「体力無いですね。」
銀「そうよぉ、運動してるぅ?」
真「スタンドを使えば楽だわ。」
蒼(いいなぁ、人間型。)

そして、皆が食卓に集まった。

ア「さて、さっきわすまなかったな、説明もなしに飲ませて。」

だが、アーカードは気付いていた、大してこの事に彼女等が怒らないことに。

7人(アレを飲ませた人か・・・けどジュンとヤレたのはあの人のおかげだからなぁ・・・)
銀「いえいぇ、大して怒らないですよぉ。」
雛「気持ちいいことで来たからいいのー。」
翠「特別に許してやるです、ありがたく思うです。」
蒼「いいですよ、もう過ぎたことですから。」
真「そう、私たちはそんなに、心は狭くないのだわ。」
金「寧ろ、おれ(ガバ)銀「な、なんでもないわぁ、アハハハハァ…」
薔「有難う・・・おじさん。」

ア「有難うな皆。(ククク、想定の範囲内だ・・・)」
J(こいつ・・・人の心理を知り尽くしてやがる・・・)
食事はアーカードとスネークが3人分。
ジュンと雪華綺晶が5人分食べ、笹塚が2人分食べた。
残りが一人分づつ食べていた
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:12:05.56 ID:LcwRfEfH0
>>125
之で投下完了です、すみません、配信とろくって。
127以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:18:21.21 ID:A1926AX40
>ジュンと雪華綺晶が5人分食べ
食いすぎw
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:35:59.71 ID:BZPt4LQS0
保守
129以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:43:26.37 ID:2QJtHZZG0
詩のような短編を ─雛苺─

春に降るピンク色の雨。世界がみんなみんなきれいに染まればいいな。
あなたはありえないって笑うけど、そうなったらきっと楽しいよ。
スケッチブックに喜びを転がせば、ハートマークのプレゼント。
わたしの頭にも小さな髪飾り。嬉しくてはしゃいでたら、転んじゃったの。
抱き起こしてくれるあなたはまるで優しいおにいさん。
ぎゅっと握ってくれた手は大きくて、男の子って感じなの。男の子なんて言ったら怒られちゃう?
一緒に歩けばわたしはいつも小走りで、あなたの少し後ろをついて行くの。

あとどれくらい眠ったら、わたしの歩幅はあなたと同じになれるかな。
あと何枚カレンダーをめくったら、私の手はあなたを包んであげられるかな。
はやく大きくなりたいな、なりたいな。

今は背伸びしても届かないあなたの顔に、いつか届く時が来たら、あなたにあげるの。
レモンの味なんかじゃなくて、ほんのちょっぴりいちご味の、ふわふわの吐息。
ずぅっともってる想いを全部乗せて、あなたにあげるの。

今日も大きな木に横線一つ、少しは高くなったかな?


オハリ
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:44:24.93 ID:A1926AX40
詩はいいなぁ
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 22:54:32.02 ID:seSjfZZzO
雛苺の子供っぽいような、大人への憧れみたいのが良く出てますね
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:03:57.03 ID:EvxE+/J60
保守ー
133以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:08:30.95 ID:seSjfZZzO
J「ジュースでも買うか…えっと10円玉と…」
薔「…えい」
ドン
J「おおう!?」
チャリーン
薔「…落ちた」
J「お前のせいだろ!ていうか何するんだ!?」
薔「大丈夫…すぐ拾う」
ガサガサガサ
薔「さあ…落としたのは100円玉と500円玉どっち!?」
J「………………」

→100円玉
薔「嘘つきさんにはお仕置だね」
J「なにする貴様ー」

→500円玉
薔「そんなひどい嘘つく人にはお仕置だね」
J「なにする貴様ー」

→10円玉
薔「正直者さんにはご褒美だね」
J「なにする貴様ー」

→全部
薔「コールホイッスル!」
雪「全部なんて悪い子にはお仕置ですね」
J「なにする貴様等ー」
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:10:09.16 ID:EvxE+/J60
>>133
ご褒美もお仕置きも一緒wwww

 も う 逃 げ ら れ な い 
135以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:13:11.48 ID:r4ck13GDO
>>57
ジ「と思ったけどなんか顔赤くないか?」
翠「そ、そうですか?熱なんてねぇですから早く泳ぎにいくですよ」
ジ「いやいや、もしあったら困るだろ、どれどれ」
と翠星石のおでこにおでこをつけるジュン
翠「(顔がちけぇです)(////)」
ジ「ん、熱はないみたいだな、って翠星石なんで目つむってるんだ?」
翠「えっ、そ、それはですね(////)」
ジ「キスするとでも思ったのか?w」
翠「コクン(///////)」
ジ「しょうがないな〜」
チュッ
翠「・・・っておでこにだけですか?」
ジ「帰ったらたっぷりしてやるからw我慢我慢w」
翠「う〜しょうがないですね〜じゃあこうしてやるです」
と抱きつく翠星石
ジ「ちょwみんなみてるって」
人「( °Д °)」
翠「いいです、見せつけてやるです(///)」
ジ「でもそろそろ泳ぎに行かないと時間が・・・」
翠「じゃあもう少しこのままで・・(///)」
ジ「しょうがないな〜」
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:22:06.11 ID:B9VSeT+aO
続きキタコレwwww
137以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:22:56.57 ID:r4ck13GDO
>>135
ジ「おいそろそろ泳ぎにいくぞ〜」
翠「しゃあないですね〜じゃあの島まで競争ですよ!」
と走りだす翠星石
ジ「おい待て翠星石、準備運動しないと・・・」
翠「爺くせぇ事いってんじゃねぇです!」
ジ「まぁいっかw負けないからなw」
翠「のぞむところですw」


その日二人はクタクタになるまで泳ぎに泳いだそうな

糸冬



海関係ねぇな・・・・
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:23:42.72 ID:EvxE+/J60
>>137
そこで翠星石の足が攣って(ry
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:35:12.59 ID:qqBy34980
おちる保守
140以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:53:19.23 ID:seKv27VBO
落ちるのはやいよ保守
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/19(水) 23:58:22.87 ID:seSjfZZzO
保守
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:14:11.36 ID:bYoyvkn/0
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:17:53.35 ID:fBJD8aSyO
人いないですね
144以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:24:16.84 ID:yfNyTW6uO
保守
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:40:04.23 ID:kib04ZxlO
保守の微笑み、嘆きは満つる。
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:51:54.30 ID:Iduq772s0
保守
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:51:55.80 ID:+f2NcxXC0
今ならいけそう 【ゆめうつつ】〜トロイメント〜
しれっと続きと投下します。プロローグ(>>22)に続き、§1となります。
wktkしていただいた皆様、ありがとうございます。がんばります!
148以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:53:25.05 ID:+f2NcxXC0
>>22

§1

 「いらっしゃいませ」

扉を開けると。古びたドアベルの音と共に、まずは来店御挨拶の歓迎であった。
客は私一人だけの様子。外に比べて店内は明るくはなかったが、それほど陰気
という印象は受けない。まず眼についたのは、設けられていたカウンター席。
巷でよく見かけるカフェと言ったら、通常オープンテラスでゆったり過ごせる
スペースがあるもの。ここにはそれが無い。看板には『カフェ』と銘打ってあ
るものの、この造りはどちらかと言うとバーに近いものを感じさせる。
 
 お世辞にも広いとは言いがたい店内は。アンティーク調、と言えば良いだろ
うか。よくよく見ると装飾は結構凝っているようで、店内の隅に置かれている
本棚には洋書らしきものが収められているのが見える。

 一応テーブル席もあったけれど、とりあえずはカウンターに落ち着くことに
した。

「メニューはこちらになります」

受け取って、軽く眺めてみる。……ん。どうやら、紅茶の種類が随分多いみた
い。なかなかどうして、これは良い店を見つけてしまっただろうか。

「では、ローズティーを」

フラワーティーは家にも置いてあったが、店で飲むとなるとそうそうお眼にか
かれるものでは無かった。本格的だな、となんとなく思う。
149以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:54:19.21 ID:+f2NcxXC0
>>148

 畏まりました、と。後ろを向いて、コンロに火をかける。洒落た形のやかん
の中身は、すぐに沸き立ったようだ。既にある程度温めてあったのだろう。
 慣れた手つきで、カップとポットにお湯を注ぎ、温める。どうやら、紅茶の
淹れ方をよくわかっているようだ。
 

――――――――――――――――――――

『淹れ方ひとつで、相手への思いやりがわかるものよ』

 最初に淹れて貰ったときは、全く以てなってなかった。

『そう……カップとポットにはお湯を注いでおいて、温めておくの。
 紅茶は温度に敏感なのだから』

 そんな私の講釈を、少し苦笑混じりで彼は聞く。結局、薀蓄をたれる私よりも。
 最終的には、彼の方が淹れ方が上手になってしまった。

『美味しいわ、ありがとう』

 私がそう言った時、彼は少しだけ嬉しそうに返すのだ。

『どういたしまして、真紅』

――――――――――――――――――――


150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:55:04.24 ID:+f2NcxXC0
>>149

「お待ちどうさまでした」

眼の前に差し出されるティーカップ。水分を吸って潤っている薔薇の花びらが、
何枚か浮いていた。
 花の香りが、芳しい。しばらくその香りを楽しんだ後、カップに口を付ける。

「美味しい……」

思わず声が出た。本当、良い仕事をしていると思う。

「それはそれは……光栄の極みですねえ、お嬢さん」

一礼されてしまった。改めて見ると、結構若い感じ。切れ長の眼には、小さめ
のふちの無い眼鏡を合わせていて。何処か知的な印象を抱かせる。

「もうそろそろお昼ですが、お嬢さん。ランチなども如何ですか?
 簡単なものならメニューを取り揃えておりますよ」

時計を見る。正午を丁度過ぎたところだった。

「いえ、結構よ。昼食は別なところで摂りますから……」

そろそろ店を出ないと、まずいだろうか。もう少しだけゆっくりして、学校へ
向かうことにしよう。
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:56:05.56 ID:+f2NcxXC0
>>150


「そうですか。それは、残念なことです」

肩を竦めている……なんだろう。このひとは多分悪いひとではないんだろうけ
ど(その考え自体かなり失礼なのかもしれないが)、言う台詞が、なんと言うか。
いちいち役者っぽい。



「またのご来店を、お待ちしております」

店を出る際、更に一礼。

「ええ、ご馳走様。……また、来ます」

 外へ出る。眼に入り込んでくる光が眩しくて、思わず眼を細めた。
 改めて、店を眺める。美味しい紅茶が飲めるお店が見つけて、少し上機嫌に
なっていた私は。自分の言葉に偽り無く、またここへ来ようと思うのだった。
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:56:33.03 ID:+f2NcxXC0
>>151

――――――――――――――――――


 午後の二つの講義が終わった。今日はこれで、あとの予定は無い。心は軽く
なる……筈だったが。
 まったく、あの教授は。いくら必修の授業だからって、学生に無理をかけす
ぎなのではないか? 今日は大きめの課題一つが課され、おまけに来週はテス
トをするときたものだ。それが告げられた時の学生の反応はと言うと、当然な
がら軒並み不評。普段は午後の授業をちぎってしまう"友人"も、今日は殊勝に
も出席していたのだけれど。不満たらたらである。

「あの教授……ちょっと厳しいわよねぇ? 真紅」

「あら、水銀燈。普通にこなしていれば問題ないのだわ」

「それはあなたが真面目だからでしょお……」

「おだてても何も出ないのだわ。課題は一人でやらなくては駄目よ?」

「うっ、そんな事言わないでよぉ。頼りにしてるんだから」

「はいはい」
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:57:00.98 ID:+f2NcxXC0
>>152


 表面的には軽口叩きあうような彼女とは、その実かなり仲が良い。もともと
彼女はかなり優秀で、真面目に出席してさえいれば私の数倍の理解力を示すこ
とになるだろう。
 しかし。講義を『退屈だ』と感じてしまう彼女は、いつもふらりと何処かへ
行ってしまう。行き先は知らないけれど、本人曰く『暇つぶし』だそうで。
 結局二人で課題やテスト勉強をすることも多いのだが、ある程度内容を把握
したあとの彼女の仕事はとても早い。私の方が逆にものを教えてもらう様なこ
とも、しばしばあった。

『入る学科、間違えたかもねえ』

 そんな事を嘯く彼女との縁は、まだまだ切れそうにないし。色々な――そう、
本当に色々な所で――競い、助け合ってきた親友として。いつまでも一緒に居
らたらと思う。


「じゃあ、これからちょっと出掛けましょうかぁ」

街の店を冷やかしに、と言ったところか。家に帰るくらいしか予定も無かった
し、たまには良いと思った。

「そうね。悪くないのだわ」
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:57:35.31 ID:+f2NcxXC0
>>153


仲が良いと言っても、いつでもべったりという関係ではない。昔は……特に高
校時代などは、いつも一緒だったのだけれど。私と、水銀燈。そしてもう一人
を加えた、三人で。

「さ、いきましょお」

「ちょ、ちょっと! 引っ張らないで頂戴!」

水銀燈に手を引かれ、夕方の街へ繰り出す。陽は、随分と長くなってきていて。
完全にその戸張が落ちるまでの幕間の時間が、私達を紅く照らしている。

 紅は通常、情熱を表すものだと言うけれど。朱色を帯びたこの紅は、やさし
さを含む。この景色を見ると、私は何だか……少しだけ、切なくなってしまう。
 だって、『やさしさ』というものは。時にその内側に秘められた痛みを覆っ
ているヴェールに過ぎないことだって、あるのだから。
 どれほど柔らかく包み込んでも。痛みは消えず、残るもの。


 水銀燈。あなたは――どう、なのかしらね。あなたは、『やさしい』から。
 この私と、友達を続けてくれているけど――

155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:57:59.29 ID:+f2NcxXC0
>>154


 不意に、彼女が振り返る。

「とりあえずその辺ぶらついてぇ。夜は久しぶりに呑みにいきましょうかあ」

明日、講義ないでしょ? と。笑顔で私に確認してくる。……参った。私は、
彼女のこの表情に弱い。街に連れ出された時点で、私に拒否権などないのだ。

「しょうがないのだわ……軽くなら付き合いましょう」

「ふふっ、よかったぁ。良さげなお店、見つけたのよぉ」

水銀燈は上機嫌だ。そんな彼女は結構――というか、相当お酒が好きで。しか
も強い。


 思えば、大学に入りたての頃。サークル勧誘の呑み会に誘われて、私達二人
で酒の席についたことがあった。大学に入ってしまうと、未成年であろうが何
だろうが、やたら呑みの機会が増えてしまう。
 彼女はその容姿から、サークルの先輩とやらに眼を付けられたらしく。酔わ
せて何をしようとしたのかはわからないが(まあ大方、良からぬことでも考え
てたんだろう)、やたらとお酒を勧められていた。
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:58:30.72 ID:+f2NcxXC0
>>155


 私も勧められてはいたものの。かなりの下戸を自覚していた為、のらりくら
りとかわしていた。ちょびっと呑んで、相手の杯へ並々とお酒を注ぎ。そして
私は、つとめて笑顔で一言返す。

『あら、勿論呑めるのよね? 先輩』

 はい。頼んでも無いのに、一気。別に一気呑みを強要している訳でも無かっ
たのだが……彼ら曰く、『ここで呑まなければ男じゃない』と。よくわからない。
 水銀燈はと言うと、彼女は彼女でノリが良い。いつの間にか、彼女一人で大
の男五人を相手していた。
 私はそれを、半ばぼんやりとした頭で眺めていたけれど。時間の経過と共に、
ぱたぱたと倒れていった先輩達の姿だけは妙に記憶に残っている。私の前にも、
倒れてるのが三人ほど居たが。
『特攻後は、やっぱり前のめりなのね』などと、下らないことを考えていた。

 結局、そのサークルに入ることも無く。その後も、呑み会を二人で(と言う
か、水銀燈に連れられて)渡り歩いて。その先々で彼女は伝説的な呑みっぷ
りを披露していたために、一緒に居る私までがその伝説の一部に加えられてし
まった。不本意な話なのだわ。
 そんな私の不平を知ってか知らずか、彼女は言う。

『お酒の席じゃあ。私なんかより、あなたの方がよっぽど凶悪よお』

ええ。全く以て不本意、なのだわ。

157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:58:53.94 ID:+f2NcxXC0
>>156


「こっちよお」

街でウィンドショッピングに暫く時間を潰し、適当に食事も済ませておいた。
辺りも大分暗くなっている。時計をちらりと見やれば、午後七時。お酒を呑む
には、少し早い時間だろうか。

 ……それにしても、随分と見覚えのある小道ね。

「はい、到着。結構良い雰囲気の店なのよお? 流行ってる感じはしないけど」

予感的中。水銀燈に連れられて辿り着いた場所は、『カフェ・トロイメント』
そのものだった。



「いらっしゃいませ……と、水銀燈さん。今日もいらして頂けましたか」

歓迎の言葉と一緒に、『呑み過ぎは身体に毒ですよ』と嘯かれて。

「あらぁ。随分な言い草ねえ、白崎さん。ただでさえお客が少ないんだから、
 常連は大事にしないと駄目よお?」

笑って返す水銀燈だった。
158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:59:18.47 ID:+f2NcxXC0
>>157


「ふふ、これは手厳しい……おや、あなたは」

「こんばんは」

同日、二度目の邂逅。『え? このお店知ってたの?』と。少し驚いている彼
女に、午前中の経緯を説明する。


「それは奇遇ねぇ……場所のせいだと思うけど。ここってあんまりお客入らな
 いから、知ってるひとって少ないと思うの」

けど、良いお店でしょ? と、フォローも忘れない彼女だったが。"白崎"とい
う名前らしい彼は、苦笑いだ。

「水銀燈さんは……最初の一杯は、いつもので宜しかったですか?」

「お願いするわぁ」

『いつもの』で通じると言うことは、彼女は結構ここへ通っているということ
だろうか。何かこう……大人の雰囲気なのだわ。
 昼間はカフェの体裁をもつ『トロイメント』は。午前中の私の印象通り、夜
はバーの顔になる。お客と言えば、私と水銀燈の二人だけだったけど。本当に
流行ってないのだろうか、ここは?
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 00:59:41.84 ID:+f2NcxXC0
>>158


「えぇと、そちらのお嬢さんは如何しましょう」

「……真紅、で良いわ。白崎さん」

友人の前で『お嬢さん』と呼ばれるのも、何やら気恥ずかしいものがある。

「これは失礼致しました、真紅さん。それでは……カクテルでも何でも、ある
 程度のものはお作り出来ますけれども」

「そうね……それじゃあ。あまり甘くない感じのものを、お願い出来るかしら」

「畏まりました。それでは、真紅さんのお好みに合わせて一つ」

くるり、と彼が後ろを向く。小さめの冷蔵庫から取り出したのは、レモン一個
とソーダの瓶。あとは……ペットボトル?

 彼が棚から、酒瓶を選び出す。英字で書かれているからと言って、英語だと
は限らなかったが……

「あらぁ、ノイリー・プラット。……一応、食事は済ませてるわよぉ?」

「ちなみにマティーニではありませんよ。その辺りはお楽しみです、水銀燈さん」

む。『マティーニ』という名前位は聞いたことがあったけれど、その実内容ま
ではよくわからない。この辺りは、やはり彼女には敵わない。
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:00:18.85 ID:+f2NcxXC0
>>159


砕いた氷を、グラスに敷き詰めて。『ノイリー・プラット』とか呼ばれていた
お酒をついでから、そのあとにペットボトルの中身を注いでいった。

「お待たせ致しました」

眼の前に差しだされたグラス。中身はと言うと、それはいつも見慣れた色をし
ていて。水銀燈のグラスも、程なく用意された。


「「乾杯」」


グラスを少し重ねてから。ゆるゆるとグラスの中で揺れている色を暫く見つめて、
それを口にする。

「これは……紅茶?」

「左様で御座います。『ベルモット・ティー』。紅茶が好きだとお見受けしま
 したが……お気に召して頂けたでしょうか?」

さっぱりとした口当たり。そこに紅茶の香りがほのかに漂う。うん、これは美
味しいと思う。ペットボトルの紅茶を入れていたが、ラベルが貼られていなかっ
たし。恐らくこの店特製のものなのだろうと考える。
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:01:45.44 ID:+f2NcxXC0

>>160

「光栄の極みで御座います」

一礼の後、昼間と変わらぬ、返しの言葉。

「妙に芝居がかってるのよねぇ、あなたは」

グラスの中の琥珀を傾けながら、水銀燈が言う。確かにそれは私も思った。

「いやぁ……お客様の前ですと、どうしてもこんな感じになってしまうのです」

頭を掻きながら、彼は言うのだった。

 暫くは三人で談笑しつつ。お酒の美味しさも手伝って、結構するすると呑ん
でしまっていた。時計の針は、十時を示している。……顔が、熱い。

「……ねぇ、真紅。ジュンは、元気かしらねぇ」

 不意に聞かれる。
 え? ……ええ。彼は、元気。元気な筈、なのだわ……

「そう。……きっと、そうよねぇ」

くい、と。言い終えてから、グラスを煽る。


 水銀燈。あなたは、まだ……?
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:02:20.95 ID:+f2NcxXC0
>>161


 ? ……
 頭がぼんやりして、きた。
 えぇと。水銀燈が呑んでたのが、サザンカム……フォートの、ソーダ割り、
割った、やつ、だったっけ。いや、それって最初の一杯? 『いつもの』?
 結構、美味しかったような、……あれ。えぇと。おかしい、のだわ……

『お酒弱いのに無理するからだよ、真紅』

え……

『真紅……』

――……――

「……」

「……! ……く! 」


え? ……


「真紅!」

……水銀、燈?

「真紅、起きなさぁい! そろそろ帰るわよぉ?」
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:02:55.36 ID:+f2NcxXC0
>>162


眠ってしまったらしい。やはり、調子にのって呑みすぎただろうか。

「ごめんなさい……ちょっとまだ、ふらふらするのだわ」

「おやおや。大丈夫ですか? タクシーを呼びましょうか」

「大丈夫よぉ。私の家が結構近いから。酔い醒ましがてらに、歩いていくわぁ」

水銀燈の家、か。暫く行ってない。久しぶりだった。

「それじゃ、白崎さん。また来るわねぇ」

水銀燈の肩に掴まり、ふらふらと歩く。家は近いと彼女は言っていたけど、歩
いている時間は途方もなく長く感じられる。
 夜の風が、少し冷たい。『酔い醒ましがてら』という彼女の言はきっと正し
くて、幾分は楽になってきていた。それでも、時々掛けられる声に対して、上
手く受け応えられていたかどうかはわからない。

 気付くと、私は柔らかいベッドの上で。迫り来る睡魔に勝てず、私は眠りに
落ちていく。

『真紅……』

 あなたの声が、聴こえたような気がして。
 『ああ、私は夢を見ているんだな』と。
 そんなことを、考えたりしていた。
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:04:27.43 ID:PA6T2b6b0
165以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:04:51.75 ID:+f2NcxXC0
>>162までで、【ゆめうつつ】〜トロイメント〜§1の投下完了です。
ゆるゆるとした雰囲気をたのしんでいただければと思います
次回投下はまた明日になると思います、ではでは
166以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:08:24.16 ID:+f2NcxXC0
違うよ……>>163までです。失礼しました……
167以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:08:28.97 ID:4BZLI4HA0
>>165
久々に 本当に久々にこれは続きが読みたいと思えるお話です
遠のきかけてた足が向き直りました
期待してますGJJJJJJ
168以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:18:02.87 ID:gdzH2QqF0
>>165
実にGJと言わせていただきましょう
こういう落ち着いた雰囲気の日常話大好きだー
169以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:18:45.66 ID:awucSOkhO
>>165なんだかしっとりとした雰囲気で良いですね


GJ!!!
170以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:18:53.21 ID:fBJD8aSyO
文章うまいな〜続きwktk
171以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:20:52.55 ID:j0Gx6XSw0
>>167
同意
172以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:21:29.99 ID:+f2NcxXC0
か、書き込めなくなってた……この環境なんとかしたいorz

GJありがとうございます! そう言って頂けると嬉しいです! 
173以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:32:56.05 ID:XgppLLQm0
激しくwktk
174以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:42:19.40 ID:j0Gx6XSw0
wktk
175以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 01:47:18.41 ID:ds5gWB7W0
>>165
うはww気になるwww

wktkしときますね
176以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 02:03:37.29 ID:ZN4oK1J/0
蒼「ん……」
早朝、僕は眼を覚ました。
僕の眼の前には、まだ眼を覚ましていない彼の姿がある。
昨日の夜、僕がわがままを言って一緒に寝てもらったのだ。
僕は心の中でおはようと呟き、彼の唇に自分の唇を重ねる。
蒼「んっ……」
彼を起こさないように、軽く啄ばむ様にして彼の唇を味わう。
J「ん……」
その時、彼が少し反応を見せたので、僕は急いで唇を離す。
J「……zzz」
僕は彼がまた寝息を立て始めたのを確認して、ほっと胸をなでおろす。

僕はいつもこうして、こっそり彼の唇を奪っている。
幼馴染という立場と彼の優しさを利用して……
……卑怯なことはわかっている。
それでも僕は、彼に気付かれないように唇を重ねる。
彼が、ジュンくんが僕を選んでくれますように、僕を特別な女の子として見てくれますように……
そんな願いを込めて……
177以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 02:15:29.03 ID:ds5gWB7W0
なんて乙女チックなwwww

これはアマスwwww
178以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 02:26:38.16 ID:awucSOkhO
>>176
この切ない乙女心、良い…(*´Д`)ハァハァ


GJ!!!!
179以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 02:30:24.94 ID:XVAcTkig0
>>165
このゆるゆるとした空気が実に良いですなー…
ああ、もっと読みたい。

>>176
蒼の子は何でどうしてこんな役が似合うんだぜ?
180以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 02:40:48.23 ID:g/uskI+XO
草木も眠る丑三つ時・・・僕は目を覚ます
普段寝起きがいいとはお世辞にもいえない僕だけど
今日は違った

・・・JUM君のとこに行かないと

パジャマを着替えもせず静寂と闇が支配する道をただ走った
ただ彼にこの気持ちを伝えたくて



どれほど走っただろうか・・・
目の前には彼の家があった
こんな時間にドアが開いている筈もなく
仕方なしに僕は二階にある彼の部屋に直接入ることにして窓を叩き割った

「うおっ!!なんだ!?って蒼星石!?どうしたんだよこんな時間に!?」

窓が割れた音で彼は起きてしまった
半分寝ぼけながらそう言った彼の横に座り・・・僕の気持ちを彼に告げた





「JUM君、僕ムラムラするんだ」
「帰れ」

保守
181以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 02:49:01.71 ID:gdzH2QqF0
>>180ちょwww蒼www
夜中に声出してワロタwwwwww
182以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 03:09:02.94 ID:g/uskI+XO
純粋になればなるほど君をうばいたくなる

いつも真紅と一緒にいる君を見ていると
すごく暗い気持ちになる

僕の好きなひとが笑っているのに
隣に誰かがいるだけでこんなにも惨めな気分になるなんて

僕はいつも本当に思っていることを口にはださなかった
嘘のない言葉は気付かないところで誰かを深く傷つける・・・そう思っていたから

でも最近になって・・・たった一言だけど彼に本当の気持ちを言えるようになった

ふたりきりの時にだけ言うその言葉

今の彼にとって・・・今の僕にとっても
その言葉を言うことが
正しいのか間違ってるのか
僕にはなにもわからない
それでも僕は彼に告げる
後悔なんかしたくないから




「JUM君、僕ムラムラするんだ」
「・・・さよなら蒼星石」

保守
183以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 03:11:02.63 ID:j0Gx6XSw0
2回目は( ;ω;)
184以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 03:38:51.65 ID:g/uskI+XO
新しい服を着てみても
頭に浮かぶのは君のことばかり
どんなに見た目を取り繕っても胸の痛みだけは隠しきれない
そんな気がする

目を閉じて君のことを思えば
君の暖かさに包まれる
君の匂いに包まれる
ただ思うだけではなにも変えられない
それでもなにかが始まるような気がする

「蒼星石、入るぞ」

彼だ
どうしたのだろう
わざわざ家にまで来るなんて・・・
僕は期待と不安が入り交じった気持ちで返事をする

「うん・・・はいって」

ドアが開き、彼が部屋に入ってくる
ただそれだけのことが僕の鼓動を急がせる



「急にどうしたの?」
「僕の洗濯物盗むな!!っつーかなんで着てんだよ!!」
「ムラムラしてつい」
「・・・ひとはそれを犯罪というんだ」
保守
185以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:29:57.00 ID:5MdUMV620
まずい。ここは保守しなければ・・・さくさく投下しとこう。

  〜前回までのあらすじ〜

スレを跨いだので、最近、影の薄い真紅が説明するのだわ。

力量は当代随一と謳われた退魔師の真紅は、夢のお告げに従って旅に出たのだわ。
苦労も多かったけれど、八犬士が勢揃いして、最終決戦の地、
鈴鹿御前の居城に踏み込んだ。
鬼祖軍団の四天王、笹塚との戦いで、薔薇水晶を失ってしまったものの、
笹塚もまた、雪華綺晶によって討たれたのだわ。

時を同じくして、金糸雀、雛苺、水銀燈は、
四天王の二人……のり、めぐと出会い、戦端の火蓋が切って落とされた――

というのが、前回までの話なのだわ。

 金「今回は、NGワード無しで行くかしらっ」
 銀「グロ・・・では、ないわねぇ」
 雛「とにかくっ! ヒナも頑張るの〜」

それでは次から八犬伝モノ〜第三十五章〜を投下します。

仮題 『退魔八紋乙女・狼漸命伝』〜二人の関係〜
186以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:30:41.17 ID:5MdUMV620
  〜第三十五章〜

交えた刃と同様に、水銀燈の紅い瞳と、めぐの鳶色の瞳が激しくぶつかり合う。
二人の眼差しには共通して、深い哀しみの情を見て取れた。
闘いたくない。殺し合いたくなんかない。
けれど、二人は敵同士。相見えれば剣を交える運命。それは、解っている。
にも拘わらず、二人は月と星のように、夜という闇の世界で巡り会ってしまった。

 め「私たちって……やっぱり、こうなっちゃうのね」
 銀「会いたくなんて、なかったんだけどねぇ」
 め「同感。こんな形で、貴方とは会いたくなかった。でも、仕方ないわね。
   これも運命と諦めて、受け入れるしかないわ」

めぐの寂しげな微笑みに、水銀燈は苛立ちを募らせ、語気を荒くした。

 銀「憎しみ合ってもないのに、殺し合うのが運命なの? おかしいわ。不条理よぉ」
 め「不条理、不公平は世の常よ。水銀燈……貴女だって、経験してきたでしょ。
   容姿が違うだけ。病弱なだけ。それだけで虐げられ、排斥されて――」
 銀「それは、価値観の違いが嫌悪感を生み出すからで……」
 め「種の保存という本能に従っているだけよ。理論ではなく、直感的なものね。
   弱者や異端児は、子孫繁栄の障害でしかないってコトなのよ」

そう言うと、めぐは剣を引いて飛び退き、間合いを取った。剣を構え直して、水銀燈と対峙する。

 め「不公平は世の常と言ったけれど、誰にでも公平に与えられているモノが有るわ。
   それは、生き残るために闘う権利よ」
 銀「弱者でも、異端児でも、生存権は闘って勝ち取れ……と言うのね」
 め「弱肉強食の世界で、餌になりたいのなら、闘いを放棄したって構わないわ」

あなたは、どっちを選ぶ? 妖しく濡れためぐの瞳が、そう問い掛けていた。
187以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:31:59.50 ID:5MdUMV620
>>186
まるで、獲物を見つめる捕食者の眼……。
僅かでも隙を見せれば、躊躇なく襲ってきそうな気配を漂わせている。

 め「私は、水銀燈と闘いたいわ。貴女を壊したい。そして、私だけの人形にしたいの」
 銀「……本気で……言っているのぉ?」
 め「ええ、本気よ。私だけの人形にすれば、貴女はずっと、私の側に居てくれる。
   私を置き去りになんかしないでしょ?」
 銀「めぐ……貴女はもう、変わってしまったのね」

そこまで、寂しさを募らせていたのかと思い知らされて、水銀燈は愕然とした。
一見すると冷静だけれど、めぐは既に、妄執の虜となっていたのだ。
責任は自分にある。理由はどうあれ、病床に伏せた彼女を置き去りにしたのは事実だ。
ならば、幕引きもまた、自分の手で行わなければならない。

 銀「金糸雀、起きて。ヒナちゃんと共に、のりと戦って。めぐは、私が抑えるわ」
 金「……独りで、大丈夫?」
 銀「まあ、なんとかなるでしょぉ。こっちは構わず、ヒナちゃんの事、頼んだわよ」
 金「解ったわ。銀ちゃんも、無理しちゃダメかしら」

言って、走り去る金糸雀の背中に「しないわよぅ」と答えて、水銀燈は太刀を構えた。
切っ先を、めぐに向ける。しかし、精霊を起動するつもりはなかった。

 め「冥鳴は撃たないの?」
 銀「こんな狭い場所で使ったら、生き埋めになりかねないわぁ」
 め「なるほど、賢明な判断ね。それなら、思う存分に遊ぼうよ……水銀燈ぉ!」
 銀「かかってらっしゃいな、めぐぅ。返り討ちにしてあげるわ!」

瞬間的に、二人の殺気が膨れ上がる。手を抜いて勝てる相手ではない。
めぐと水銀燈は、真っ向からぶつかり合い、激しく鎬を削り合った。
188以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:33:17.40 ID:5MdUMV620
>>187

めぐの素早い動きに翻弄されることなく、水銀燈は太刀の長さを活かして牽制しつつ、
隙を窺っていた。それは、めぐも同じらしく、様子見的な攻撃しか仕掛けてこない。
こういった勝負は、大概、一瞬でケリが着く。
より正確に状況を把握して、乾坤一擲の大博打に出る機会を見定め、
行動に移れた方が、勝ちを拾うのだ。

 め「あはははっ! 愉しいわ。愉しいよね、水銀燈?」
 銀「ホントねぇ……可笑しくって、涙が出ちゃうぐらいよぅ」

心底、愉快そうに喋るめぐ――
心底、辛そうに呟く水銀燈――

戦意の高さが勝敗を決するのであれば、めぐの圧勝に違いない。
だが、水銀燈とて、大人しく斬られるつもりなどなかった。
彼女には、まだ果たさねばならない役目が残っている。
真紅を助け、みんなと協力して、是が非でも鈴鹿御前を葬らなければならないのだ。

ぶつかり合う刃から、火花が散った。
それは偶然にも、めぐの目元に飛んで行き、瞬間、彼女の気勢を削いだ。
決定的な好機。
しかし、刃がめぐに届く寸前で、水銀燈は太刀を振り抜くことを躊躇ってしまった。
その間に、めぐは、すかさず飛び退いて事なきを得た。

なんて、もどかしいんだろう。
水銀燈は自分の未練がましさに憤り、歯噛みしていた。
覚悟を決めてきた筈なのに、いざとなったら、迷いを生じるなんて。

そんな彼女の真意を探るように、めぐは水銀燈を、じっ……と見詰めていた。
189以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:33:58.46 ID:5MdUMV620
>>188
めぐの視線に晒されて、水銀燈は緊張のあまり、身体を強張らせた。
真剣勝負で手を抜いたと怒鳴られ、罵られるだろうか?
それとも、本気になれない半端な覚悟を、嘲笑されるのか?

どれほどキツイ言葉を浴びせられようとも動じないつもりで身構えていたのに、
めぐが放ったのは、予想外に単純な質問だった。

 め「今ので決着が付いた筈なのに、どうして、途中で剣を止めたの?」
 
返答に窮する水銀燈に、めぐが見せたのは、怒りでも嘲りでもなく、
深い深い寂寥感を湛えた表情だった。
親に構って貰えない子供が見せる様な、拗ねた中にも媚びを売る面持ち。
水銀燈と愉しい時間を共有したい。めぐの眼差しからは、そんな切望が滲み出していた。

 め「私、嬉しいのよ。だって、夢が叶ったんだもの。私はね、水銀燈。
   貴女と、こんな風に思いっ切り身体を動かして、遊びたかったのよ。
   野山を駆け回ったり、川で泳いだり……いろんな事を、一緒に体験したかった」
 銀「それは、私も同じよぅ。いつまでも、めぐの側に居たかった。居て欲しかったわぁ」

その返答に、めぐの表情は可憐な花が咲いたかの様に、パッと明るくなった。
とても眩しい笑顔。この笑顔を見る為なら、どんな苦労も厭わない。
水銀燈は、心から、そう思った。ずっと以前から今日に至るまで、そう思い続けてきた。

 め「ねえ、水銀燈。もっと遊ぼうよ。頭の中が真っ白になるくらい、思いっ切り」
 銀「……解ったわぁ。めぐが望むなら、どんな事にでも付き合ってあげる」

たとえ、それが命を奪い合う危険な遊戯であったとしても――
めぐにとって幸せならば、叶えてあげよう。有意義な時間を、共に過ごしてあげよう。
水銀燈は、そう思いながら、めぐと激しい剣撃の応酬を繰り広げた。
190以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:34:41.31 ID:5MdUMV620
>>189

向こうで凄まじい剣撃が繰り広げられる中で、雛苺と金糸雀は、のりと対峙していた。
二人の犬士を前にしているにも拘わらず、のりの口元から冷笑が消えることはない。
これが実戦慣れした者の余裕だろうか。
ただ睨み合っているだけなのに、金糸雀たちの方が、精神的に追い詰められている。

 金「これで、二対一よ。貴女に勝ち目は無くなったわ。観念するかしら」

心理的な優位性を取り戻すべく、虚勢を張る金糸雀に、のりの嘲笑が浴びせられた。
及び腰であることが、すっかり見抜かれている。

 の「貴女ひとりが加わったところで、大した驚異じゃないわ」
 金「どうかしら? 確かに、神剣や神槍は無いけれど、精霊なら使えるわ」
 雛「そうなのっ! のりが勝つことは、絶対にないのっ!」
 の「あらあら、元気な娘たちねえ。久々に躍り食いが愉しめそうだわ」

のりの嬉々とした様子に、金糸雀と雛苺の虚勢は、脆くも崩されてしまった。
躍り食い……活きながらにして、丸呑みにされる光景を思い浮かべるだけで、
雛苺は失神しかけてしまう。

 金「こ、こらっ! しっかりするかしらっ」
 の「ほぉら、ね。一人でも二人でも同じ事よ。大した驚異にならないわ」
 金「くっ! 雛苺が気圧されたって、カナは退かないかしら!」

みっちゃんや、村人たちの仇を討つためにも、絶対に退く気は無い。
金糸雀は素早く短筒を構えて、発砲した。
のりの急所は判らないが、取り敢えず、笹塚の時と同様に、眉間と心臓を狙う。
だが、放った二発の銃弾は、あっさりと躱されていた。
191以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:35:21.19 ID:5MdUMV620
>>190

 の「あっはははは。そんな豆鉄砲、お姉ちゃんに通用すると思ってるの?」

のりの左腕が奇妙に撓ったかと思った直後、金糸雀は腹部に凄まじい衝撃を受けた。
何が起きたのか解らないまま、吹き飛ばされて柱に激突。
息が詰まり、意識まで飛びそうになったものの、衝突の弾みで落ちてきた松明が、
正気を保たせてくれた。
慌てて燃え差しの松明を払い除けたが、木綿の服は焼き色がついている。
ともあれ、袖の弾帯に引火せずに済んだのは幸運だった。

 金「くぅ……痛っ。んもう……一体、何に弾き飛ばされたのかしら?」

腹部に残る鈍痛に手を当てながら、のりを睨み付けて、金糸雀は理由を悟った。
驚くべき事に、のりの左腕は大蛇に変貌して、床をうねっていたのだ。
 
 金「あの大蛇を、鞭のように用いてたって訳ね。とんでもない奴かしら」

ともあれ、弾丸を再装填するなら今の内だ。
金糸雀は撃ち残していた一発の銃弾も廃莢して、新たな六発を弾倉に装填した。

その間にも、のりは雛苺を狙って、大蛇と化した左腕を素早く伸ばしていた。
のりの左腕に向けて、金糸雀は三連射を浴びせたものの、突進を食い止められない。
雛苺は、迫り来る大蛇の恐怖に堪えながら、精霊での対抗を試みた。

 雛「べ、縁辺――」
 の「させないわよ、憎たらしい小娘が」

精霊を起動しかけた雛苺を、大蛇と化したのりの左腕が襲う。
彼女の、小柄で華奢な体躯は蛇の頭に殴打され、為す術もなく薙ぎ払われていた。
192以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:36:09.91 ID:5MdUMV620
>>191

雛苺は悲鳴を上げて倒れたが、彼女の装束を大蛇が銜えて、ぐいと引き起こす。
訳が分からず混乱する雛苺の身体に、人頭蛇身に変じたのりが巻き付き、締め上げた。

 の「雪華綺晶を誑かしたのは、貴女なんですってね? 赦せないわあ」
 金「な、なにを言ってるかしら! 雪華綺晶は、元々カナたちの仲間なのよ」
 の「この娘が精霊を使って誑かさなければ、あの娘は、お姉ちゃんの元を去らなかった。
   二十年近くも、一緒に暮らしてきたのよ? いきなり敵対関係になる訳ないでしょ」
 金「それは、単に穢れの植物に、寄生されていただけの話で――」
 の「理由なんて、どうでも良いわ。この娘は、お姉ちゃんから雪華綺晶を奪った。
   それが赦せないの。殺したいほど憎いのよ!」

のりの気迫に圧されて、金糸雀は口ごもった。
穢れの者が、そこまで雪華綺晶を想い、慈しんでいた事を思い知らされ、純粋に驚いていた。
けれど、それは金糸雀の養父が与えてくれた温かな慈愛ではなく、
殺してでも自分の手元に縛り付けておこうとする妄執のように感じられた。

 金「雛苺を殺したって、雪華綺晶はもう、貴女の元へは帰らないかしら」
 の「うるさいっ! だとしても、この娘だけは赦せない。このまま、絞め殺してやる」
 金「そんな事、カナがさせないかしらっ!」

物凄い力で全身を圧迫されて、雛苺は息を詰まらせ、声も出せずに、顔を真っ赤にしている。
蛇身が擦れ合い、鱗が鳴る音に混じって、雛苺の身体から骨が軋む音も聞こえた。
最早、一刻の猶予もならない。
金糸雀は必中を狙うべく、痛む身体に鞭打って、のりの元へと走り出した。

のりは雛苺に巻き付いているため、身動きが取れずにいる。好機は、今を措いて他にない。
弾倉に残っているのは、三発。
至近距離から頭に撃ち込めば、斃せずとも、雛苺を救出する余裕は出来るだろうと見込んでいた。
193以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:36:54.44 ID:5MdUMV620
>>192

 金「雛苺っ! 直ぐに助けるから、もうちょっとだけ頑張るかしら!」
 の「今更、何をしようと手遅れよお」

ぎちぎちぎちっ!
雛苺を締め上げる力が増して、トグロの内側からメキメキと何かが砕ける音が漏れてきた。

 雛「あ、ああぁぁ――――っ!」
 金「っ! よくもぉっ!」

金糸雀は絶叫しながら、短筒の銃口を、のりの頭に向けた。
憤怒の形相を見せる彼女を、のりは「ふふぅん?」と鼻で笑う。

 の「本当に、撃っても良いの? 後悔しない?」

のりの人を食った態度に、金糸雀は色めき立った。
引き金に掛けた人差し指に、知らず、力が入る。

 金「後悔なんて、する筈が無いかしら。雛苺を助け出せて、みっちゃんの仇が討てるんだから」
 の「へえぇ……これでも?」

のりは少しだけ頭を上げて、金糸雀の眼前に胸元を晒した。
すべすべした蛇腹に、実寸大の人面が浮かび上がってくる。その顔は――

 金「み…………みっちゃんっ!」
 の「そう。貴女の知り合いの女よ。この女の魂は、お姉ちゃんの中で生きているのよ。
   お姉ちゃんを殺したりなんかしたら、どうなるか……解るわね?」
 金「ひ、卑怯者っ! 人質を楯にするなんて、最低の所行かしらっ!」
 の「あはははっ。いつ聴いても、負け犬の遠吠えって気持ち良くなるわねえ」
194以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:37:38.01 ID:5MdUMV620
>>193

このままでは、雛苺が窒息死してしまう。ばかりか、次は自分が餌食になる番だ。
撃つしかないとは思うものの、みっちゃんの顔を見てしまうと、決意が揺らぐ。
まして、のりの中で生きているなどと言われては、撃つのが躊躇われた。
引き金に掛けた人差し指が、じっとりと汗ばんでくる。

 の「どうしたのお? 遠慮は要らないから、早く撃ちなさいな」

金糸雀の懊悩を承知していながら、のりは彼女を嘲り、挑発した。
撃てる筈がないと、高を括っているのだろう。
噛み締めた金糸雀の奥歯が、きりり……と軋んだ。

決断を下さなければならない。それも、今すぐに……。
金糸雀は張り裂けそうな胸の痛みに抗うように、絶叫した。

 金「うわああぁぁぁぁ――――っ!!」

金糸雀は涙の溢れる瞳でのりを睨め付けながら、激情のままに、引き金を引いた。 
三発の炸裂音。それ以降は、カチカチと撃鉄だけが落ちる音が続く。
放たれた銃弾は、狙い違わず、のりの喉元や頭に命中した。

決定的な打撃ではなかったかも知れないが、のりの縛めが緩んだ事で、目的は達せられた。
途端、とぐろの内側から、精霊を起動する雛苺の、か細い声が漏れてくる。
蛇身の隙間から眩い光が溢れ出し、同時に、ジュウジュウと肉の焼ける音がした。

 の「ひっ! ひぎゃああぁっ!!」

のりは苦痛に身悶えながらも、雛苺の身体を、再び圧迫し始めた。
195以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:38:49.18 ID:5MdUMV620
>>194

相討ち狙いらしい。金糸雀は即座に廃莢・再装填を行い、のりの頭に照準を合わせた。
すると、のりの胸元に浮かんだ顔が蠢き、苦悶の表情を浮かべるのが目に入った。
その口元が、なにかを語るように波打った。

 ?「カナ……タスケ……テ……ココカラ……ダシテ」

蛇の表皮を震動させて、音声に変換しているのだろう。
浮かび上がったみっちゃんの顔は、ハッキリと、金糸雀に呼びかけていた。
彼女の魂は、身体が滅んで尚、のりの中に縛り付けられているのだ。

 金「……みっちゃん。雛苺。今……カナが助け出してあげる」

もう、迷いは無い。立て続けに引き金を引き、のりの頭に六発全てを撃ち込んだ。
流石に、至近距離からの銃撃は堪えたのだろう。
のりは恐ろしい呻き声を上げながら、雛苺の身体を解放して、人の姿に戻った。
身体中に酷い火傷を負って、フラフラと離れていく。

 金「逃がさないかしらっ! 氷鹿蹟、お願いっ」

松明によって作り出された金糸雀の影から、水晶の牡鹿が躍り出る。
氷鹿蹟は、蹌踉めくのり目掛けて、角を振り翳しながら突進した。

 の「ひぃっ!」

最早、躱せる距離ではなかった。のりの表情が、恐怖に凍り付く。
のりの身体は水晶の角で刺し貫かれ、直後、宙に舞い上げられていた。
不自然なほどの、長い長い滞空時間を終えて、のりは石畳の床に打ち付けられた。
196以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 04:42:23.91 ID:5MdUMV620
>>195
よしっと、第三十五章も投下完了です。
あと少しと言っておきながら、ゴールが近付かない・・・何故だ。
ともあれ、次章も読んで頂けたら幸いというコトで。それでは、また・・・。

 金「今回は、少し早いけど、真紅と銀ちゃんの衣替えをしてみるかしら」
 紅「何故、私と水銀燈なの?」
 銀「きっと、誰かさんの趣味なのよぅ。まぁ、折角だし試してみましょぉ」

―着替え中―

 紅「・・・で、着てみたけれど。私は巫女装束のままなのだわ」
 金「ほんの少し、装飾が増えているかしら。袖のトコとか」
 紅「なるほど、確かに・・・」
 銀「お待たせぇ」
 紅「お、お? おぉっ!!」
 金「これは、ツボにハマったかしらっ!」
 銀「こういうの、一度は着てみたかったのよねぇ。
   でもぉ、巫女装束で青い袴って、おかしくなぁい?」
 紅「いやもう、全然っ! というか、惚れたのだわ!」
 銀「はぁ? ちょっと、真紅ぅ?」
 紅「千歌・・・じゃなくて、す、水銀燈・・・私・・・」
 銀「ななっ、なんで瞳を潤ませて、にじり寄って来るのよぅ」
 紅「ああ、もうっ! 我慢できないっ! まさちゅ〜ねっちゅ!」
 銀「きゃあぁ〜! ちょっとちょっとぉ〜!」

 金「・・・・・・真紅が壊れたかしら」

・・・元ネタは言わずと知れた、アレ。
197以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 05:41:00.44 ID:ds5gWB7W0
いいね〜、文章がうまいね
雛の絞めつけられるとことかが鮮明に伝わってきたwww
次回wktk!!

でもまさか、みっちゃんが出てくるとは・・・
これは辛い・・・

198以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 06:18:24.10 ID:ds5gWB7W0
保守
199以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 06:20:46.94 ID:FPCptp++0
>>196
ちょwwwww神無月バロスwwwwwwwwwwww
本編も、最終決戦も近づいて緊迫の展開に。金糸雀がかっこよかった…w
水銀燈とめぐの決着も楽しみだ。次回もwktkして待つぜ!
200以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 06:43:58.54 ID:3G81rqT4O
みっちゃん……(つД`)
201以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 06:44:04.09 ID:3yQrCCy7O
保守
202以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 07:09:49.79 ID:qfxRRpHkO
保守
203以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 07:38:07.83 ID:p/BSXKiL0
八犬伝キテター!
金糸雀かっこいいよ
204以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 08:08:38.48 ID:uWyO0NwTO
ほす
205以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 08:24:33.51 ID:nOx29xpT0
>>196
乙です。
ここでジンメンのネタを振ってくるとは…
206以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 08:41:59.18 ID:g/uskI+XO
「うー・・・朝か」

今日は日曜だったかな
あれ、木曜か?
寝起きで頭が働かない
横になったままぼーっとしているとなにやら黄色いものが近づいて来るのが見えた

「JUMはやく起きないと遅刻するかしら!!」

・・・なにやらピーチクパーチクわめいているがぼんやりとした頭ではなにを言ってるのかサッパリだ

「ほら起きるかしら!!」

それは布団をはがしにかかる
おいおい、それを取られちゃ寝てられないだろが
僕は布団をはがそうとする手をつかみ、逆にベッドに引きずりこんだ

「きゃっ!な、なにするかしら(///)」
「まだ眠い・・・もう少しだけ」

そういうと僕はそれを抱きしめ目を閉じる

「もうっ!・・・今日だけかしら(///)」

僕の首に腕がまわされ、少しひきよせられる
それはとてもやわらかく、暖かかった
僕は再び眠りにおちていく・・・

保守
207以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 09:14:23.69 ID:qfxRRpHkO
保守
208以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 09:26:43.62 ID:3G81rqT4O
>>206
カナリア(*´Д`)
209以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 09:31:24.82 ID:XgppLLQm0
>>196
かっこいいバトルシーン、丁寧な心理描写
いつもwktkしてるぜ

水銀燈が気になる
210以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 09:43:30.24 ID:g/uskI+XO
目が覚める
どうやら僕は何かを抱きしめているらしい
少しずつ覚醒していく頭でようやく目の前にあるものに気付く
そこには毎朝僕を起こしにくる女の子の顔
・・・かなり近い
とりあえず起こさないように自分の体を起こそうとしたが、彼女の腕がそれをさせない
しっかり僕の首にまきついている
しかたない・・・

「・・・カナリア、起きろ」
「ん・・・なにかしらー」

目をこすりながらもすぐに目覚める
僕と違って寝起きはいいようだ

「なんで僕に抱き付いて寝てるんだ?」
「へ?・・・あ!ち、違うかしら!!これは寝ぼけたJUMが・・・」
「いくら僕が寝ぼけててもこの体勢はカナリアのほうがしようと思わなければ出来ないだろ」
「それは・・・その・・・(///)」

目の前で彼女の顔が真っ赤になっていく
その様子を見ているともう少しこのままでいたいと思った
僕は彼女を抱きしめる

「へっ?JUMどうしたかしら!?」
「どうせもう遅刻だろ。だから今日はサボってこうして過ごす」
「・・・明日はちゃんと起きるかしら(///)」
「まったく・・・悪い委員長だな」
「・・・全部JUMのせいかしら(///)」
保守
211以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 10:04:50.95 ID:XgppLLQm0
保守
212以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 10:13:43.37 ID:gjJRdgEx0
>>210
カナテラカワイス(*´Д`)
213以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 10:25:05.09 ID:yEKrmjhB0
>>210
ギガモエスwwwwwww
214以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 10:30:51.51 ID:bd9QyPtq0
>>210
やた、つづき来たよGJ
215以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 11:05:37.92 ID:gjJRdgEx0
ほしゅ
216以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 11:35:38.01 ID:bd9QyPtq0
えい
217以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 12:04:01.30 ID:bd9QyPtq0
保守
218以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 12:13:14.87 ID:3G81rqT4O
薔「……行こう」
J「行きなりどこにだ」
雪「行きましょう」
J「だから何処に」
薔「三人で夢の果てまで」
雪「正確に言うとハイキングに行きましょう」
J(また面倒な事を…)
J「また面倒な事を…」
薔「…ジュン、本音が出てるよ」
雪「お仕おk」
J「OKわかった、行こうじゃないか」

J「で、ここは何処だ」
薔「…雪山」
雪「遭難ですね」
J「ただのハイキングがなんで雪山にいるんだ」
薔「神の力」
雪「運命ですね」
J「なにが運命だ、ていうかこのままじゃ凍死するぞ」
薔「あ!」
雪「そこにちょうど良い山小屋が」
J「ああ、ほんとちょうど良いな、まるで用意されてた見たいだな」
219以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 12:13:52.30 ID:3G81rqT4O

J「寒いな…」
薔「…ふっふっふ」
雪「寒いんですね…ならk」
J「体で暖め合うとか馬鹿な事いうなよ」
薔&雪「……………」
J「図星か」
薔&雪「ならば強制的に」
J「ソースビーム!」
薔&雪「目があああ!!」
220以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 12:17:22.74 ID:xAqr6ddz0
ヤキソバンktkrwww
221以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 12:34:26.29 ID:g/uskI+XO
まどろみから目覚める
彼女はまだ僕の腕の中にいる
・・・起きてすぐカナリアがまだいるか確認するなんてまったく今日の僕はどうかしている
誰が見ているわけでもないのに少し恥ずかしい

ふと窓から外を見ると強い雨が降っている

「うわ・・・すげーな」
「ん・・・どうしたかしら」
「ああ、悪い起こしちゃったか。外見てみろよ」

彼女は体をよじって自分の背中側にある窓から外を眺める
腕離せば楽なのに・・・

「すごい雨かしら」
「なあ、腕離せば楽に見れるんじゃないか?」
「そうだけど・・・」
「わかっててなんで離さないんだ?」
「だって・・・離したらJUMとも離れるかしら(///)」
「見終わったらまた腕まわせばいいじゃないか」
「そんな恥ずかしいこと・・・出来ないかしら(///)」
「今までしてたのになに気にしてんだ?」
「そ、そういう問題じゃないかしら!!さっきまでのは・・・JUMも寝てたし・・・その・・・勢いで・・・もう!!なんでもいいかしら(///)」

そういうと彼女はさっきまでより少しだけ強く僕を抱き寄せる
そのまま僕たちはまたまどろむ

保守
222以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 12:42:08.51 ID:3G81rqT4O
テラアマスwwwwww
223以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 13:01:31.84 ID:qfxRRpHkO
保守
224以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 13:08:09.46 ID:gjJRdgEx0
いまだかつてなくカナに萌えた
225以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 13:39:14.39 ID:xAqr6ddz0
ほしゅ
226 :2006/04/20(木) 14:07:11.59 ID:6hFXKcoz0
 
227以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 14:23:17.78 ID:5QujQsuj0
保守
228以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 14:40:32.59 ID:g/uskI+XO
気付けば雨がやんでいた
もう昼を過ぎたというのに僕たちはずっとベッドに横になっている
眠るわけでもなくただ目を閉じていたり、みつめあったりしているうちにこんな時間になっていた
とても心地よい時間だった

「・・・なんだか恥ずかしいかしら」
「なにを今更」
「だってJUMとすっごく近いかしら(///)」
「カナリアが抱き寄せてるからな」
「・・・(///)」

そんなことを言う割に腕を離すつもりは無いようで

「こんなに近いと・・・その・・・簡単に出来ちゃうかしら」
「なにが?」
「なにって!・・・なんでもないかしら(///)」

そう言うと彼女は顔を真っ赤にして少し背ける
目の前で見るその仕草が愛しくて・・・

「カナリア、目、閉じて」
「・・・うん(///)」

僕は彼女にキスをする

保守
229以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 14:42:04.47 ID:gjJRdgEx0
さらにつづき来た(*´Д`)
230以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 14:48:14.71 ID:awucSOkhO
ここに来て初めてカナリアに萌えた(*´Д`)
231以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 14:52:25.09 ID:g/uskI+XO
どうやら洗脳が進んでいるようだな・・・

っつか昼間こんなにひといないのか
保守の二文字だけじゃ味気ないからそのうちに保守がてらまた投下するよ
232以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 14:58:05.63 ID:6hFXKcoz0
233以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:06:47.42 ID:g/uskI+XO
夕方から深夜しかひといねぇwwwwww
まあ昼間は仕事やら授業あるだろうしな
すげえ過疎だと思ったら前に来た時は春休みだったの思い出した
サンクス
234以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:09:50.52 ID:U5JTaZ390
この過疎の中で流れは金糸雀と読んだ。
俺も大急ぎで書いてくる
235以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:15:16.03 ID:DSw/O/JuO
そして俺が流れを読まずにいくぜ

銀「そういえば蒼星石って結構頻繁に髪きってるわよねぇ」
蒼「うん、何だか伸びるのがはやくて」
銀「知ってるぅ?髪が伸びるのがはやい人ってエロいのよぉ」
蒼「えっ」
雛「そういえば蒼星石は笑顔がエロいのー」
蒼「ええぇ!?」
金「エロいのかしらー」
薔「それはいいエロス…」
蒼「そんなぁ、僕は健全だよ!エロくなんて…」
紅「エロいのだわ」
蒼「!真紅まで…」
銀「わかったぁ?貴女はエロいのよぉ。これからの貴女のあだ名はエロ星石でよろしくぅ♪」
蒼「うぅ…」
翠「ちょっと待つです!蒼星石はエロくなんてないですぅ!」
蒼「翠星石…」
翠「蒼星石はエロ可愛いんです!昨日の夜も本当に可愛くt…もが」
蒼「うわーうわー、何言ってるの、翠星石!?」
全(結局エロいんじゃ…)
銀「やっぱりエロ星石ねぇ」
236以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:18:24.27 ID:6hFXKcoz0
エロ星石って・・・・・・

吹いたじゃねえかwww
237以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:19:42.22 ID:fBJD8aSyO
翠〜それフォローになってないwww
238以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:20:17.24 ID:g/uskI+XO
>>235
エロスwwwww
239以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 15:54:54.76 ID:3yQrCCy7O
保守
240以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:05:07.71 ID:5QujQsuj0
エロ星石wwwwwwwww
241以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:05:37.57 ID:U5JTaZ390
詩のような短編を ─金糸雀─

空に音符を振りまいて、宝物のがらくたで奏でましょう、私のソロリサイタル。
少し寂しいけれど、大きな舞台で、私はうまく歌えているかしら。
観客はひとり。そう、あなた。そんなに眠そうな顔をしないで。
私の気持ちを書いた歌。ちゃんと聞いていてくれたかしら?

金色の空の光を浴びて、体二つ地面に転がして、くすぐり合って転げ回る。
私の右手は居場所を探しさまよって、大きな右手にたどり着いた。
ぎゅっと握れば、ぎゅっと握りかえしてくれる。あなたがいる喜び、かみしめる。
そうね、このまま一緒に眠れたら、私はとても幸せかしら。

空が暗くなって、空にまいた音符がきらきらと輝き出す。
もう帰ろうかしら。私は鳥目だから、離さずに連れて行ってね。…ウソじゃないかしら!
呆れ顔でも離さないでくれる手が、私のこころをふくらます。

あなたと奏でるハーモニーは、きっと不協和音。
だけどそれはストラディバリにだって負けやしない。
だから、お別れのキスはいらないけれど、今度は一緒に歌ってね。


オハリ
242以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:08:58.61 ID:p/BSXKiL0
金糸雀可愛いよ金糸雀
243以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:12:17.74 ID:3G81rqT4O
カナリアは良いね
244以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:23:32.88 ID:j0Gx6XSw0
蒼星石には負けるがな
245以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:36:04.73 ID:uWyO0NwTO
保守
246以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:49:10.86 ID:3G81rqT4O
薔「ジュン…こっくりさんしよう」
J「こっくりさん?」
雪「紙とコインは用意してあります」
J「また用意周到ですね」
薔「さあ始めよう…ジュンも座って」

雪「それでは私達が…」
薔「ジュンの好きな人を…」
J「は!読めたぞ!」

1、好きな人薔薇雪以外→お仕置という名で襲われる

2、好きな人薔薇雪→ご褒美という名で襲われる

3、途中で指を離す→呪いと称して薔薇雪に襲われる



J「この三つの内どれかだな!その手には乗らんぞ!!」
薔「ジュン…一人で盛り上がってズルイ」
雪「そして正解は4、嫌がったのでお仕置です」
J「な、なにする貴様等ー」
247以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 16:50:12.08 ID:pKAWuwmy0
JUM・・・そろそろ学習しようぜ・・・
248以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 17:06:39.20 ID:3G81rqT4O
雪「ジュン君…なぜ私達を受け入れてくれないんですか…?」
薔「私達はこんなにジュンに全てを捧げてるのに…」
J「そういう問題じゃないだろ…ていうかいつ捧げた」
雪「昨日の夜もですよ」
J「あれは捧げたじゃなくて襲ったって言うんだ」
薔「けどジュンもあんな事されて感じてたよね?」
J「あれは違」
雛「うゆー、ジュンはマゾマゾさんなのー?」
J「違う!」
金「…………」

金「ジュンは無理やりされるのが良いらしいかしらー」

銀「ジュンは変態さんらしいわぁ」

梅「さ、桜田…君はそんなに先生の事を…」



J「薔薇水晶…雪華綺晶…短い付き合いだったが僕はもうダメだ…」
薔「大丈夫…私達が付いてる」
J「余計ダメだ」
雪「私達が責任を取りますよ」
J「ていうかワザとか」
249以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 17:22:55.60 ID:3G81rqT4O
保守
250以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 17:34:13.97 ID:p/BSXKiL0
>>246
 ま た か w
>>248
ちょwwwwwww水銀燈か梅岡へのが飛躍しすぎwwwwwwww
251以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 17:55:40.68 ID:p/BSXKiL0
薔「・・・ジュン」
J「うん?」
薔「避難の心得は?」
J「いきなりなんだ・・・たしか・・・おさない、かけない、じゃべらない、だっけ」
薔「・・・・・・・」
J「薔薇水晶?」
薔「幼い、掛けない、しゃぶらない・・・・卑猥だね」
J「・・・・・・・・・・・・・」
薔「・・・・ジュンは・・・・ロリコンなの?」
J「違う」
252以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:02:35.53 ID:n9PSoZD5O
薔薇しぃー脳内変換しすぎwwwwww
253以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:12:12.35 ID:lTu5GS+V0
薔「…金糸雀。」
金「何かしら?」
薔「…金糸雀はヴァイオリンが好き。コンクールにも出たりする。」
金「確かに偶に出たりするかしら。でもそれがどうかしたかしら?」
薔「…何で出るの?」
金「うーん、練習の成果を人に見て貰うのが楽しいからかしら。」

薔(練習の成果を人に見て貰うのが楽しい→見て貰うのが楽しい→見て貰うのが気持ちいい)

薔「…意外とマニアック。」
金「え!」
254以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:13:58.95 ID:5QujQsuj0
薔薇しぃwwwww暴走wwwww
255以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:29:58.41 ID:3G81rqT4O
J「ふう…バイト疲れたな…」
雛「うゆー、ジュン大丈夫ー?」
J「ん?ははは、いくら体を酷使する仕事とは言えまだ若いからね」
雛「そうなのー、ジュンの場合ストレスで引きこもるほうが心ぱ…」

J「……………」
雛「…………あ」

J「引きこもり…」
雛「だ、大丈夫なのー!今でも引きこもりっぽいから本当に引きこもっても皆心配しないのー!」
J「心配されない…」
雛「ち、違うのー!ただ心配する必要が…」
J「……………」



銀「誰か助けてあげなさいよ」
256以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:37:37.34 ID:lTu5GS+V0
雛www
257以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:42:27.57 ID:3G81rqT4O
J「最近デジモンにまたはまって来たな」

銀「ほらぁ、私の見てぇ」
薔「わ…すごい…」
J「成長したな」
雛「雛のもー」
J「うお…大きい」
薔「もしかしたら…真紅のより大きいかも…」
真「…………」

銀「あ、気にしないで真紅。胸の話じゃないから」
真「誰も聞いてないわよ──────!!!!!」
258以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 18:50:30.57 ID:lTu5GS+V0
真紅…
俺は貧乳好きだぜ!
259以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 19:14:19.91 ID:1mHYf9S/0
なんか最近水銀燈の扱いがひどい気がするから水銀燈ものを投下。

ジュン×水銀燈

水銀燈は悩んでいた。付き合って一年たったが、彼がいつまでたっても体を求めてこないからだ。
水銀燈「私って魅力ないのかしらぁ」
水銀燈「それとも・・・・もう飽きられて嫌われちゃったのかなぁ」
水銀燈「(直接聞いてみよう)」

水銀燈「ねぇジュン?」
ジュン「なんだ?」
水銀燈「私のこと嫌いなのぉ?」
ジュン「はぁ?なんで?」
水銀燈「だっていつまでたっても私の体を求めてこないからぁ。」
ジュン「いや、僕は水銀燈のことを愛してるよ」
水銀燈「え・・・(///////)」
ジュン「ただ・・・ね。」
水銀燈「た、ただぁ?」
ジュン「安易に体を求めるだけが愛し合うことじゃないと思うから。もっとじっくりと時間をかけて水銀燈と愛し合って行きたいから」
水銀燈「よ、よくそんな歯の浮くような言葉いえるわねぇ(/////)」
ジュン「だって愛してるから・・・。(ぎゅっ」
水銀燈「あ、ありがとぉ。あったかいわぁ」
ジュン「水銀燈だってあったかいよ」

おわり
260以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 19:15:46.05 ID:cdu6RSr10
おっきしました
261以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 19:19:33.29 ID:Iduq772s0
このスレのジュンは黙ってても搾取されるから困らない
262以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 19:32:57.19 ID:U0UhLoc+0
真「私の名はアルセーヌ・真紅3世だわ。世界をまたに駆ける大泥棒なのだわ」
水「わたしは次元水銀よぉ。早撃ちならだれにもまけないわぁ」
蒼「僕は石川蒼星石だよ。私に切れないものはこんにゃく意外ないよ。」
J「で、僕の役は?」
全「不二子・F・ジュン」
J「それなんて22世紀ロボット?」
真「ふ〜じこちゃ〜ん」
J「それだけのためかぁぁぁ!!」
水「ほら不二子、声が大きいぞ」
蒼「抵抗したらちょん切っちゃうぞぉ〜」
J「な・・・やめ・・・ふぁ・・・らめぇ・・」

雪「イっちゃいましたね・・・」
翠「そうですぅね」
雪「でも刑事さん・・・あの3人は何も取ってませんよ」
翠「なにいってやがるですか、あいつらは大事なものをとっちまいやがったですぅ」
雪「えっ?」
翠「ジュンの、初めてですぅ」
雪「刑事さん・・・ボロボロ」
-------------------------------------------------------
雛「ふふふ・・・」
キム「これでジュンを奴隷化かしらー!」

学校で思いついたネタでした
263以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 19:33:49.46 ID:U0UhLoc+0
ごめ、雛と金はビデオにとってたってことで
264以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 19:53:38.29 ID:EWjzc1CZ0
糞小説スレ晒しage
265以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:02:45.63 ID:U5JTaZ390
ほしゅなのー
266以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:25:46.94 ID:XgppLLQm0
保守
267以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:29:52.87 ID:+f2NcxXC0
今ならいけるだろうか 保守がてら
【ゆめうつつ】〜トロイメント〜§2を投下します
wktk、感想くれた方々ありがとうございました!
268以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:30:46.45 ID:+f2NcxXC0
しまった、>>163からの続きとなります……
269以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:31:53.94 ID:+f2NcxXC0
【ゆめうつつ】〜トロイメント〜 §2
>>163
――――――――――――――――――

「ええ。彼は元気、元気な筈……なのだわ」

そう。きっとそうよねぇ。素っ気なく応えて、私はグラスの中身を煽る。

「白崎さん。同じの、もう一杯ちょうだぁい」

「畏まりました。……が、良いんですか? 真紅さんは」

見れば、本格的に寝てしまっているであろう彼女の姿。顔をこちらに向けて、
すぅすぅと穏やかな寝息を立てている。紅く染まっている頬が、見ていて微笑
ましい。
 普段の彼女はと言うと、所謂『隙の無い』性格をしている。こういう風に無
防備に眠ってしまっているところを男が見たら、ころりとやられてしまいそう
な感じもする。
 まあ。そういうことが起こっても困るか、彼女の場合は。

「大丈夫よぉ。帰るときになったら起こすわぁ」

そう言って私は、グラスに改めて注がれた中身を見つめる。

 今日彼女をバーに誘ったのは、ジュンについて久しぶりに色々と話したかっ
たからだけど。この調子じゃあ、どうやら無理そうだ。

270以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:33:02.20 ID:+f2NcxXC0
>>269

 静かな空気。
 白崎は、グラスを磨いている。

「……気にならないのぉ? さっきの私達の会話」

ちょっと雰囲気を変えたくなって、話を振ってみる。

「いえ。気にならないと言えば、嘘になりますが。まぁ、僕は口数は多い方で
 すけれど」

余計な詮索をしないのがバーテンダーのマナーですよ、と。そんな事を、彼は
言うのだった。

「じゃあ、私から話すわぁ。それなら良いでしょう?」

構いませんとも、お話して頂けるならば――そう、何やら仰々しく返される。
私や真紅なら大丈夫だけど。ひとによっては、少しながら敬遠されてしまいそ
うな態度ではないだろうか。お客が少ない要因のひとつなのかしら……悪いひ
とでは、ないのよねぇ。

「ま、いいわぁ。さっきの、ジュンっていうのは……」
 私と、真紅と。いつも一緒に居た、友達だったの」

ジュンは、勿論男の子で。女二人に挟まれてる心境は伺い知れなかったが、と
にかく楽しかった。

 懐かしいなあ。……そう、確かに懐かしいのだ。
 ぽつり、ぽつりと。私は話し始める。
271以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:33:37.28 ID:+f2NcxXC0
>>270

――――――――――――――――――――――――


「おい、水銀燈。そんな眼をしても、ノートは見せてやらないぞ」

ぴしゃりと言い放たれる言葉。えぇ、そんなぁ。

「……まったく、私も同感よ。あなた昨日何時に寝たの?
 今の授業、まるまる睡眠時間になってたじゃない」

それは、もともと私が夜型なせい。明るい時間に活動するのは、ひととしては
健康的なことなのだろうけど。私にとっては、どうも具合良からずなのだ。

「先生、額に血管浮き出てたぞ? ……なんでこんな感じなのに、学年で十番
 以内に食い込めるかな」

苦笑混じりで呟いているのは、ジュン。あら、別にカンニングなんてしてない
わよ? 現にテスト勉強は、三人一緒にしてるじゃない。

 教科書通りに進めているのなら、授業そのもののレベルなんてたかが知れて
いる。別にサボってしまっても良かったのだろうが、出席日数がいざ足りなく
なっても困る。
 そんな私が、何より私が学校へ毎日行こうと思えたのは。ひとえに、彼らが
私の傍に居てくれるからであった。


272以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:34:02.23 ID:+f2NcxXC0
>>271

 中学校の時の私は、友達と群れるのを嫌う……所謂、クラスで孤立するタイ
プだった。影で色々と、あまりよくない噂を囁かれていたのも知っている。
 まあ、いじめだなんていう暗い手段に訴えてくる輩も居なかったので。一人
で居ることが好きだった私は、割と快適な生活を送っていたのだ。
 今の私しか知らないひとは。当時の"水銀燈"を、多分同一人物だとは思わな
いのではないだろうか。

 それが、高校時代では一変する。

 一応『特進科』と銘打たれたクラスで、真紅やジュンと一緒になって。彼ら
のほうはもともと、昔からの知り合いのようだったけれど。
 一学期の間は、私も大人しめに(まあ、中学時代と相変わることなく)過ごし
ていた。席替えをしたとき、窓際最後尾のもっとも良い位置につけたことを喜
んでいて。丁度私の前の席に座っていたのが、ジュンである。

「よぉ。水銀燈、だっけ? いいなあ、僕も一番後ろになりたかったよ」

 へらっとした感じに話しかけられて、『そう』と一言。味気なく返した。
 意識的にそう返してしまうきらいも、私にはあるにはあった。通常ここで、
ひとによっては私に話しかけるのをやめてしまう。とっつき辛いということな
のだろう。
 しかしながら。彼に限って、そんなことは無かったのである。彼の話し方は、
良い意味で「裏が無い」から。

273以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:34:33.27 ID:+f2NcxXC0
>>272

 一見すると優男な印象を受ける彼。そして彼といつも一緒に居た真紅。最初
のうち、二人は付き合っているのだろうかなどと考えたりもしたけれど、どう
もそんな感じでは無い。
 そこに私が加わって、めでたく三人組の誕生と相成った。
 『友達』と呼べる関係も、それほど悪いものでもないのかしら。そんなこと
を考えながら、ゆるゆると日常は流れていく。


 どんなきっかけかは忘れてしまったが、真紅と二人きりになったときに。私
の中学時代のことを、彼女にぽつりと零す場面があった。

「そう……でも、水銀燈。結局のところ、今は今。昔は昔なのだわ」

時は流れて、昔の出来事が今に影響を及ぼすことがあっても。それは、積み重
なっているものではない。『今』という自分自身の存在は、確かにここにある
ものだから……と。そんな風に返された。

「それは、とても。とても幸せなことかも、しれないのだわ……」

 こうやって、時々二人でする観念的な話が好きだった。
 そこで私は聞いたのだ、ジュンの中学校時代の話も。彼はその当時所謂『引
き篭もり』で、全く学校へ行かない時期があったと言う。

274以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:35:09.79 ID:+f2NcxXC0
>>273

「でも、それも昔の話。今のジュンが、ジュンらしくあるのならば……
 それで良いのだわ。この魂は、こうやってこれからも続いていくのだから」

 その時は言わなかったけれど、この点については私と彼女の意見は食い違っ
ていると思う。確かに、彼を見るにつけて。とても家に引き篭もり、他を拒絶
するような性格だったとは考え難い。
 しかしながら。そういった過去を乗り越えた先に、今のジュンが居る。それ
は確実に、何かが『積み重なった』ものの結果だ。
 魂の質が変わった、というと少し大袈裟なのだろうけど。いずれにせよ、何
かを乗り越えるためには、強さが必要。……そう。彼は、とても強いのかもし
れない。そして、それを密かに支えてきたのは真紅なのだろうと。なんとなく
思った。

 それから多くの時間を、三人で過ごしていって。勉強で競うこともあった
し、時には下らなく絡み……時には喧嘩もして(仲裁役は、専らジュンの役目
だった)。そうやって触れ合いを重ねていくうちに、私がジュンに惹かれたの
も。今考えれば、道理であっただろうか。


275以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:35:30.25 ID:+f2NcxXC0
>>274

――――――――――――――――――――――――


「ほほぅ、それは良き青春時代ですねぇ……
 おや。また何かお呑みになられますか?」

「そうねぇ……ちょっと強いの貰おうかしら。
 メーカーズをロックでお願いできる?」

「畏まりました。シングルで宜しかったですか?」

えぇ、と返しておく。カクテルのあとにバーボンに走るのもどうかと思った
けど。少しでも酔っ払おうかとの心意気だったが、生憎全くそんな気配が無
い。酒に強いってのも、考え物かしらねぇ。
 慣れた手つきで、氷が丸く削られていく。その様子を眺めているのは、割
と好きだ。

「お待たせ致しました」

差し出されるグラス。体よくチェイサーも準備してくれたので、とりあえず
は口の中を落ち着かせることにした。

276以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:35:57.83 ID:+f2NcxXC0
>>275

 そして、少しずつ。グラスの中にある琥珀色を、喉に通していく。香りに
癖がある感じだけど、私には好みの風味だ。スコッチにはまりだすといよい
よ飲兵衛になってしまいそうなので、これくらいが丁度良い。

「……ふぅ」

お腹のあたりが、熱い。またお水を一口含む。


「それで。恋心を抱いていた女性は、その後どうなったのでしょう?」

興味があるのかないのかよくわからない塩梅で、白崎が言う。おや、随分と
饒舌ではないか。余計な詮索をしないのが、バーテンダーの心意気とか言っ
てなかったかしら? ……と。意地悪く考えるのは、やめておこう。
 独り言の呟きにしか済まなそうな話を聞いてくれるだけで、こちらとして
は有難いことなのだから。


「勿体ぶる話でもないわねぇ。ま、端的に言うと――」


277以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:36:24.75 ID:+f2NcxXC0
>>276
――――――――――――――――――――――――


 ――私の恋は、実らなかったのだ。
 
 自分の気持ちに気付き始めてからというもの、ちょっとずつ彼に対する
態度が微妙になっていって。表面上はいつもの馴れ合いなのだけど、そう
いったことに関する女の勘は鋭い。

「あなた、ひょっとしてジュンの事を――」

真紅と二人の帰り道。ジュンは、バイトだとか言って先に行ってしまった。

「……やっぱりわかるぅ? そう……私はジュンが好きよぉ」

好き、と言うのは。勿論、友達とかそういう概念を超えたところの気持ちで。
今以上の関係を、望むという事。
 その時。真紅の表情に、一瞬の翳りを見つけた気がした。

「そう……じゃあ、あなたの友達の私としては。応援させて頂くのだわ」

 笑顔。だけど、眼の中で漂っている色が、何処か儚い。
 違う。きっと彼女が私に言いたいことは、応援の言葉では無い筈なのに。

 胸が締め付けられた。いつだって本音で話し合ってきた私達なのに。今
はあなたのこころを、私に見せてはくれないの? ねぇ、真紅……

278以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:37:00.44 ID:+f2NcxXC0
>>277

 もし、真紅とジュンが付き合うのなら。私はそれを、祝福することが出
来るかな。いや、確かにちょっと……哀しいかもしれないけれど。それに、
もういつでも三人一緒、と言う訳にもいかなくなるかもしれない。
 私が、ジュンと付き合ったなら。真紅はどうするだろう……?

 私が見る限り、ジュンの恋愛に対する感覚は、果てしなく鈍い。要は、
微妙なアプローチでは駄目だということ。まさしく、当たって通るか、砕
けるか。その決断を下すのは、当時の私には――重すぎた。

 高校生活も、残り一年となったところで。私達三人組から、ジュンが一
人抜けることが多くなった。これから受験シーズンだと言うのに、彼はバ
イトを精力的に入れていたのだ。授業中など、私よりも寝ている時間が長
くなっていた。

「うん……やりたいことが、あるから。高校は親を納得させるために入ったけど。
 僕は、デザイナーになりたいんだ」

大学には行かず、高校が終わったら海外へ留学し、デザインの勉強をするの
だと。その為のお金を、今バイトによって貯めていると言った。
 私達にとっては、まさにそれは晴天の霹靂であって。てっきり一緒に進学
するものだと思っていたものだから、酷く慌ててしまった。

「裁縫は得意だけど。それだけじゃまだまだだからね」

 確かに彼は、男の子の割に服飾製作が得意だ。二年次文化祭で、私達のク
ラスででは劇が催されたけど。その時の衣装が全て彼の手作りだということ
を、実際に見ていないひとが信じられるものだろうか。
279以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:37:26.68 ID:+f2NcxXC0
>>278

 どうにもこうにも、彼の意志は固いらしい。こんな決断を下せる彼は、や
はり強い心の持ち主なのだろうと思った。

 
 三年生。一緒に居られる時間も、残り少ない。
 ――私は。ジュンに告白すること自体を、やめた。
 貴重な一年間を、変にぎくしゃくさせるのは。無論望むところではないから。

 楽しい楽しい、毎日を。過ごせればそれで良い――


 そして、三月。恙無く入試を終え、一緒の大学合格を決めた私と真紅は。
 彼の旅立ちの日、空港まで見送りに行く。

「大丈夫。あなたなら……やれるのだわ」

「いってらっしゃぁい。挫けちゃ駄目よぉ?」

私達は、笑顔。そして、それは彼も。

「ありがとう。――じゃあ、行ってきます」

手を振ってから、彼はくるりと背を向けて。私達はずっとその姿を見ていた。

280以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:37:55.00 ID:+f2NcxXC0
>>279

「ちょっと真紅ぅ。……酷い顔に、なってるわよぉ?」

見送りは、つとめて笑顔で。湿っぽい旅立ちを嫌った上の結論だった。

「っ……あなた、だって……ひとのこと……うっ、言えない、のだわ」

そりゃ、まあ。私も今はちょっと、他人にみせられない顔をしてるんだろうな。

 自分の涙の出所が。想いを伝えられなかった後悔なのか、単なる寂しさだっ
たのか。そういうことはよくわからなかった。ただ自然に……溢れてきたから。

「「……ふふっ」」

 二人して笑ってしまった。だって、あんまりな顔なんだもの。
 その日は結局、そのまま帰った。……お酒呑みにいこっか? という私の案
は却下されてしまったので。

 家についてから、一息つく。

 真紅。あなたは――あなた『も』。ジュンが、好きなのでしょう?
 もっと上手く隠せたら良いのだろうけど、あなたはそういった所は割と不器
用だと思うの。そうやって隠し続けたのは、多分。私に対する、やさしさだっ
たのかもしれない。けれど、そのやさしさのヴェールに包んだ。あなたの中に
ある『痛み』は、どうすればいいのかしら、……ね? ……

281以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:38:14.61 ID:+f2NcxXC0
>>280
――――――――――――――――――――――――――


「……という感じな訳。こんなところかしらぁ?」

ちらりと、真紅の方を見た。相変わらず、すやすやと眠っている。
 全く以ていじらしいと言ったら、無い。私にも気を使いつつ、きっと今も彼
への想いは消えていないだろう。
 私はジュンが好きで。一緒に居られるというのならば、それはそれは幸せな
事に違いない。だけど。隣で眠っている、いじらしい彼女と……そして彼の。
その幸せを願いたいような。そんな気持ちを抱く自分も、確かに居るのだった。

「僕は聞き役ですからね。貴重なお話、有難う御座います。
 興味深く聞かせていただきました」

そう言って、彼はにこりと微笑んだ。

「どういたしましてぇ。……ただ。聞き役で終わるって言うのもなんだし。
 ちょっとした感想なんか頂いてみたいかしら」

 この話は、今まで他人にしたことは無い。細かい気持ちの内容までいくと、
真紅にすら。今日の私はちょっとしたストーリーテラーとなった訳だが。観
客から見て、"私達"はどう映るのだろうか。

「そうですねぇ……ふむ」

少し、考えるような素振りを見せる。
282以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:38:35.10 ID:+f2NcxXC0
>>281

「あなた達二人のような、美女に想われる"彼"も。相当羨ましいお話ですが……」

「あらぁ。褒めても何にも出ないわよぉ」

まあ。それでも悪い気はしない。そして彼は続ける。

「あなた達二人は、あまりにもやさしい。やさしいが故に、切ない。
 ……やさしさは、時に何かを『誤魔化す』ことになり。事の本質が隠れてし
 まうことだって、あるのですよ」

ん。……結構、痛いところを突いてくるではないか。私はとりあえず、何も返
さないでおく。

「お話を聞く限りでは。きっとあなた方は、とても仲が良いのでしょう。互い
 の気持ちを、思いやれる程に。

 しかしながら。"良き友"とは、『何をしても"良い"』仲であると、思うのです」

「何をしても……良い?」

「そう、何をしても。例え絶交してしまっても、良い」

無難な感想が聞けるかと思っていたら、予想しない方向へと話が飛んできてい
る様だ。カウンターに肘をついて、手に顎をのせる形にする。本格的に聞いて
みるのも、面白いかもしれない。
283以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:39:00.35 ID:+f2NcxXC0
>>282

「絶交って……縁が切れるってことでしょお? それじゃあ繋がりが無くなる
 んじゃない?」

この私の意見は、至極真っ当なものの筈。そう、私は。三人の関係の居心地の
良さを壊したくなくて、自分の気持ちをあらわすのを、諦めた。

「まぁ……少し語弊があるでしょうかね。私が言いたいのは、所謂"良き友"
 の関係であるならば、絶縁してもまた引かれあうということですよ。あるい
 は……もともと、そう簡単に切れる縁では無いと。

 逆に言うと。"つまらない友"の関係であるならば……『何をしても"悪い"』
のです。どんなに事を成そうとして、ついにそれが成る事は無い。

 ……あなた方は、如何でしょうか?」

文人の言葉を拝借させて頂きました、という締めの言葉。深い一礼の後、どう
やら感想は終了である。

「……」

私達は……どうだろうか。なんだか、言いくるめられてしまった感じではある
けれど。どうやら彼の話は『親しき仲にも礼儀あり』だとか、そういうところ
を超えた所で論を成しているような気がする。……うん。それなりに、楽しめ
た。ひとに話すと、やはり色々な意見が出るものだ。
284以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:39:36.57 ID:+f2NcxXC0
>>283


「お時間は大丈夫ですか? 水銀燈さん」

おや。気付けば、日付も変わろうというところ。

「じゃ、そろそろ起こしましょうかねぇ……その前にチェックお願いするわぁ。
 二人分纏めちゃっていいから」

「畏まりました。有難う御座います」

「こちらこそ、ありがとぉ。さっきの話は……とりあえず、この娘には内緒に
 しといてねぇ?」

言いながら、ウィンクを。『承知いたしました』と、仰々しく返してくれる。

料金の書かれた紙の乗ったプレートを手渡される。良かった。どうやら大枚一
枚以内で済みそうな感じ。もっとも、この金額の八割は私の呑み分だけれども。


 さて、それでは。そろそろ、眠っているお姫様を起こして。
 今日は私の家辺りにでも、泊めておくこととしよう。


285以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:41:09.32 ID:+f2NcxXC0
>>284までで、§2の投下完了です 続きはまた明日投下できると思います
ではでは……
286以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:44:54.18 ID:r8U+GA4V0
細かい心情描写や白崎がいい味出してるな、wktk
287以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:47:08.69 ID:XgppLLQm0
酒の詳しさに大人を感じた
続きwktk
288以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 20:54:12.26 ID:+f2NcxXC0
wktkありがとうございます、がんばりますー!
水銀燈は、めちゃめちゃお酒強いイメージなんですよね。なんとなく……
289以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:10:37.27 ID:mF2Jy75K0
落ちるの早いなー
290 :2006/04/20(木) 21:12:11.21 ID:6hFXKcoz0
291以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:12:18.68 ID:r8U+GA4V0
VIPって何故か良スレは過疎るんだよな。
292以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:18:09.62 ID:7eKIXOPB0
そろそろいいかな?これから前スレ>>743
【愛の行く末】第八話を投下します。
今回は少しエロ分が含まれてますので嫌な方はスルーしてください。NGワードは【biero】です。

〜前回のあらすじ〜
幼馴染の水銀燈と決別すべく彼女の家に行ったジュン。しかし実際居に水銀燈を前にすると別れを告げることが出来なかった。
そんなジュンに水銀燈は「あなたを諦められない」と囁く。水銀燈から逃げ出したジュンは近所の公園で
水銀燈について考える。もしかして僕は水銀燈が好きなのでは……と。

―――離れたからこそ見えるものがある―――

ジュンの恋人、薔薇水晶の不安は現実のものになりつつあった。
293以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:18:57.14 ID:7eKIXOPB0
+++桜田ジュン(6/19PM5:40浪全公園)+++
あれからどれだけ時間がたっただろう。僕はまだ答えを出せずにいた。
僕は水銀燈が好きなのか?もし仮にそうだとしてもそれだけは認めちゃいけない。
僕には恋人が、薔薇水晶がいるんだ。あいつを裏切るわけにはいかない。
それに僕は一度水銀燈をフってるんだ。それを今更”やっぱり付き合おう”なんて言って通るのか?
いや、水銀燈ならたぶん泣きながらOKするだろう。でもその場合薔薇水晶にはなんて言えばいい?
”僕は自分の本当の気持ちに気がついたんだ。だから別れてくれ”とでも言うのか?
そんな薔薇水晶をバカにするようなことはできない。それにもし言ったとしても薔薇水晶が身を引くとも思えない。
やっぱり水銀燈と縁を切るしかないのか?それが出来ないことは今日立証ずみだ。一体どうすれば……

(だったら二股すればいいじゃん)
(なあに黙ってればバレやしないさ)

頭の中でだれかの声がする。

(水銀燈のことも好きなんだろう?)
(大丈夫、お前ならうまくやれるよ)

そんなのダメだ!!それこそ彼女達を傷つけるだけだ!!クソッ、僕はどうすればいいんだよ……

J「誰か教えてよ……」
?「そんなの誰も教えてくれないよ」
J「えっ?」
294以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:20:10.99 ID:7eKIXOPB0
突然声をかけられたので顔を上げるとそこには……

薔「ジュン、こんにちは」
J「薔薇水晶……」

なんで薔薇水晶がここに?いつの間に現われたんだ?

薔「やっと気付いてくれたね」
J「……どういう意味だ?」
薔「私、ずっとここに立ってたんだよ」

薔薇水晶の話だと、買物に行く途中で街中を走っている僕を見かけてきたらしい。
そして僕が気付くまでずっと目の前に立ってたんだとか。

薔「立ちっぱなしで結構疲れたよ。でも目の前にいたのに気付かないなんて、よっぽど真剣に考え事をしてたんだね」
J「薔薇水晶、僕は……」
薔「ストップ、言わなくていいよ」

訳を話そうとした僕を薔薇水晶は静止した。

薔「ここじゃ人に聞かれちゃうから。そうだね、私の家に行こう」
J「ちょ、私の家って!!」
薔「大丈夫だよ。住んでるのは私だけだから」

そう言うと薔薇水晶は僕の手を取って歩き出した。心なしか歩くペースが少し速いような気がする。
手も結構強く握られているし……これは本当に怒っているようだ。
しばらくすると薔薇水晶の家についた。あの公園は彼女の家の近くにあったらしく、たいして時間はかからなかった。
そういえば薔薇水晶の家に来るのはこれが初めてだな……薔薇水晶の家は住宅街にあるニ階建ての一軒家だ。
4・5人程度の家族が住むにはちょうどよさそうだけど、人が一人で住むには大きすぎるように思えた。
295以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:21:02.75 ID:7eKIXOPB0
ガチャ

薔「……入って」
J「あ、ああ」

家につくとそのまま薔薇水晶の部屋に連れ込まれた。部屋の壁にはアニメのポスターが貼られていて、
本棚にはマンガやライトノベルしか入っていない。もう一つの棚にはガンプラが飾ってある。
なぜかガンダムより量産機のほうが多かった。部屋の隅には子供が一人入れそうな大きさのトランクが置いてあった。

薔「それじゃあ何があったか話して欲しいな」
J「…………」
薔「話したくないなら話さなくていいなんて言わないよ。ジュンが話してくれるまで絶対帰さないからね」

薔薇水晶はドアの前で腕を組んで立っている。どうやら全部話すまでは本当に帰してくれそうにないようだ。
僕は覚悟を決めて全てを話すことにした。

J「家に帰った後、水銀燈と縁を切ろうと思ってあいつの家に行ったんだ。初めは本気であいつとさよならしようって思ってた。
  でもあいつの笑ってる顔見たらどうしても言い出せなくて……。そしたらあいつ言ったんだ。
  『あなたが好き、どうしても忘れられない』ってさ。そのあとキスされそうになってそれで……」
薔「それでどうしたの?キスしたの?」
J「いや、しなかった。お前のことを裏切れないって思ったから。それであいつの家飛び出して滅茶苦茶に走って、
  気がついたらあの公園に居たんだ。これで僕の話は終わり。まだ何かあるのか?」
薔「終わりじゃないでしょ」
J「何言ってんだよ。僕の話はこれで全部……」
薔「ジュンが銀ちゃんをどう思ってるか、まだ聞いてない」

そこまで言わなきゃいけないのか?正直あまり言いたくない。口に出したら認めてしまうかもしれないから。
僕はこの胸の中にあるはっきりとしない思いが形を持ってしまうことを恐れていた。
296以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:21:39.50 ID:7eKIXOPB0
J「薔薇水晶僕は……」
薔「言って」

一言、たった一言、でもその一言に薔薇水晶の強い意志が感じられた。その意志の前に僕は黙り込んでしまった。
沈黙がこの場を支配する……。このままではなにも進まない。僕は意を決して沈黙を破った。

J「……あの日、僕が水銀燈をフったあの日から心の中がモヤモヤするようになったんだ。
  その日からあいつの顔が頭の中から離れなくなって……僕は水銀燈のことなんてなんとも思ってない。
  そう思ってたけど、ふと考えてしまったんだ。僕は、本当は水銀燈が好きなんじゃないかって」

薔薇水晶はなにも言わない。ただじっと僕を見つめて聞いている。

J「はは…呆れただろ?ちゃんと恋人がいるのにこんなこと考えちゃうなんてさ。ほんとどうかしてるよな、僕って……」

ばつが悪そうに苦笑を浮かべた僕に薔薇水晶は言った。

薔「うん、呆れた。ジュンはどうかしてるね」
J「ッ……」

こう言われることは覚悟していた。でも実際に言われるとやっぱりきつい。
薔薇水晶は怒っても絶対に怒鳴り散らしたり暴力を振ったりはしない。こっちの目をみて痛いところを的確に突いて来る。
297以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:21:59.96 ID:7eKIXOPB0
薔「呆れたよ。ジュンには私がいるのに銀ちゃんも気になるなんて……おかしよ、本当にどうかしてる」
J「わかってるよ、そんなこと……」
薔「ジュンは私が好きなんだよね?」
J「それはもちろん!!僕は薔薇水晶が好きだ!!」
薔「だけど銀ちゃんも好き」
J「それは……」
薔「現実はアニメやゲームとは違うの、二人いっぺんになんて無理なんだよ。二人を平等に扱っても平等に傷つけるだけ」
J「………」
薔「今のジュンじゃ誰も幸せに出来ないね。私もジュンも銀ちゃんも、みんな傷ついて壊れちゃう」
薔「ジュン、このままじゃみんなあなたのせいで不幸になるんだよ」
J「……っ!!」

僕はその場にへたりこんでしまった。僕のせいでみんなが不幸に……

薔「でも大丈夫、私がジュンを助けるから」

薔薇水晶は僕に近付き、屈んで僕と目線を合わせた。

薔「ジュン、学校で私に言ってくれたよね。『僕はお前が好きだ。お前が泣いているならその涙を拭ってやりたい、
  苦しめるものからは守ってやりたい、それに、お前が望むことなら僕がなんだってかなえてやる』って  
  私それ聞いたときすっごくうれしかったんだよ。やっと私にも心から信じられる人が出来たんだってね」
J「薔薇水晶……」
薔「ずっとジュンは私を守ってくれた。だから、今度は私がジュンを守ってあげる」

僕の目を見る薔薇水晶の表情はさっきまでとは違い、穏やかで優しいものだった。僕は薔薇水晶に対する罪悪感と自己嫌悪で
彼女の顔を見ることが出来ずにうつむいてしまった。
298以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:22:20.02 ID:7eKIXOPB0
薔「銀ちゃんのことで苦しんでるのなら私はジュンの力になりたいの。ジュンが銀ちゃんを忘れられないのなら……」

薔薇水晶は下を向いている僕の頬に手を添えて自分の方に向かせ、そして……

薔「私が……忘れさせてあげる」

キスをした

J「ん、んん!?」

僕は今なにが起こっているのかわからなかった。なんで薔薇水晶の顔がこんな近くに?唇に感じるこの柔らかいものは一体?
僕がそれに気付くまで少し時間がかかった。

J「……ぷはっ!な、なにを…んぐ!!」

思わず顔を離した僕の唇を再び奪う薔薇水晶。今度は彼女の舌が僕の口内に侵入し、そのまま舌を絡めとり唾液を流し込んでくる。 

……ンッ……コク……チュゥゥ……クチュ……レロ……

しばらくすると薔薇水晶はゆっくりと顔を離した。二人の間に銀色の線が伸びている。
キスしていたのは大体一分くらいだろうか。でも僕にはそれが何十分にも何時間にも感じられた。

J「な……なんでこんなこと……」

しばらくしてようやく気分が落ちついた僕は薔薇水晶に訊ねた。
299以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:23:17.17 ID:7eKIXOPB0
薔「言ったはずだよ。忘れさせてあげるって」
J「え……」
薔「ほら、触ってみて」

そういって薔薇水晶は、僕の手を取って、自分の胸に押し当てた。

J「ば、薔薇水晶!?」

激しくうろたえる僕に、薔薇水晶は空いている方の手で胸を掴んでいる僕の手を掴み、さらに強く押しつけた。
彼女の胸の感触が僕の手の平にたっぷりと伝わってくる。

薔「ん……ふぅ……ねぇ?どんな感じ?」
J「え、えーっと……すごく……柔らかいです」

おもわず正直な感想を言ってしまう。

薔「えへへ……銀ちゃんには負けちゃうけど、私だって結構胸あるんだよ」
J「でも……なんで……」
薔「だってこうでもしないとジュンは銀ちゃんのこと忘れられないでしょ?」
J「薔薇……水晶……?」
薔「大丈夫、私がすぐ楽にしてあげる。その苦しみと心の痛みから……」
300以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:23:56.39 ID:7eKIXOPB0

薔薇水晶はそう言って体をすり寄せ、僕の顔を覗きこむ。

薔「だって私はジュンの恋人なんだから。これからは私がジュンを守ってあげるよ」

『恋人なんだから』

そうだ、薔薇水晶は僕の恋人なんだ。薔薇水晶はこんなにも僕を思ってくれている。僕を愛してくれている。
そんな彼女を僕は裏切っちゃいけないんだ。僕はズボンのポケットから携帯を取り出して自宅に電話をかけた。

プルル……プルル……ガチャ

J「あ、もしもし姉ちゃん?うん僕。あのさあ今日は友達の家に泊まるから晩御飯は作らなくていいから。え……名前聞いたって
  姉ちゃんのしらない奴だからわからないよ。うん……着替えとかは平気。こっちで借りるから。
  それじゃあ明日の朝には制服とか取りに帰るよ。うん、だから大丈夫だって、それじゃ」

プツッ……ツーツーツー……

J「……これでいいんだよな?」
薔「それはジュンが決めることだよ」

だったらこれでいいんだ。

J「……ゴメン薔薇水晶、あんなことまでさせて」
薔「いいよ謝らなくて。私もこんな方法しか思いつかなかったから」
J「それでもゴメン。水銀燈のこと忘れるから……努力するから……」
薔「うん。私も手伝うから、頑張って忘れよ?」
301以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:24:18.78 ID:7eKIXOPB0
僕は薔薇水晶をそっと押し倒すとその上に覆い被さった。

J「……ほんとにいいんだな?」
薔「うん、いいよ。ジュンになら何されても平気だから」

薔薇水晶はほんの少しだけ笑って目を閉じた。
それを見た瞬間、僕の中からなにかが弾け出した。

薔「ん……んむ……ふぅ……」

僕は薔薇水晶の唇を強引に奪った。舌が薔薇水晶の歯を割ってその奥に潜り込み、激しく中を掻き回す。
さっき彼女が僕にしたのと同じように。

薔「ん……はあ……ジュン……私を……」

―――『ジュン、お願い私を……』―――

J「………!!」

一瞬、薔薇水晶と水銀燈の姿が被って見えた。でもすぐにそれを頭の中から追い出した。

(忘れなきゃいけないんだ。忘れなきゃ……だから、僕の中から消えてくれ水銀燈!)

誰も帰ってこない薔薇水晶の家で。薔薇水晶の嬌声を聞きながら。
僕は、薔薇水晶を汚し尽くしていく。
これでいいんだ、と頭の中で呟きながら……


続く
302以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:25:36.50 ID:7eKIXOPB0
えーっと、これくらいなら大丈夫かな?と思ったんですが……
続きは月曜あたりに投下します。ノシ
303以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:28:06.73 ID:XgppLLQm0
結末が気になるwktk
304以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:29:12.80 ID:+f2NcxXC0
うおお、wktkさせていただきます。どうなっちゃうんだ……
305以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:39:31.87 ID:r8U+GA4V0
修羅場wktk
久々にエロ描写ktkrwwww
306以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:40:41.73 ID:qfxRRpHkO
薔薇りんがフレイに見えた。
307以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 21:48:43.93 ID:w0zzztOe0
(*´д`*)
308以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:07:29.77 ID:qfxRRpHkO
保守
309以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:23:13.39 ID:N4XCsH9y0
注意[sinineta]

僕は今、夢の中に居る、夢でなければこの謎の影は出てこない。
しかし之の本当に厄介な所は、僕を蝕ばみ、殺そうとする事・・・

J「・・・」
影「何故君は、無理をしてまで、生きる?」
影「何故君は、嫌なことが有ると分かっていて生きる?」

この声は、やけにリアルで、重みがあり、起きても何故か忘れない。

J「・・・さぁ?」
影「何故君は、過ちを繰り返す?何度その手で、人を傷つけた?」
J「・・・正当防衛だ・・・」
影「本当に?時には人を必要以上に傷つけて、時に人を影であざ笑い・・・」
J「嘘だ・・・そんな事・・・」
影「嘘ではない、よく考えろ何人、人を傷つけた?何人だ?、何人、自分の為に人を傷つけた?」
J「・・・」
影「よく考えればそおだろぉ?」
J「・・・確かに一人守れなかった・・・」
影「そうだろ?だから君は、幼稚で、卑猥で、愚図で、最低の男なんだよ。」
J「・・・」
影「そうだ、一つ提案がある、僕と君を入れ替えてしまおう。」
J「・・・如何意味だ?」
影「君のような愚図は、僕みたいな優しい影と、一生入れ替わってしまえばいい。」
J「・・・分かった。」
310以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:24:26.38 ID:N4XCsH9y0
>>309
影はそう言うと、僕に近寄る。
影が僕に触れる、何故かぬっとりしている。
影に実態が出来、僕の首を絞めようとした瞬間。

J「・・・さよならだ。」

その瞬間、僕は影の首を掴み、喉を押し潰した。
影は数分悶えて、絶命した。

・・・目が覚める、・・・自分の部屋だ、間違いは無い・・・あの事件から、1週間、僕は拘留所送りになった。
その後、1週間して、僕は家に帰された、その後、数週間学校を休んだ。
あの事件とは、空き巣が入ったのである、しかも大掛かりな。
あの日、僕は護身用の銃で、人を数人を撃ち殺し、包丁で数人を斬り殺した・・・今更後悔はしていない、そうしなければ僕も死んでいた。
裁判では、どんな風になっても、絶対的勝ちは揺るがないらしいが。
あの日僕の大切な人を、犠牲にしてしまった、もう後戻りは出来ない、僕はこの重りを背負って生きていく。
・・・サヨナラ、のり姉さん、色々有ったが、僕はあなたを忘れない、貴女のくれた薔薇の指輪と共に・・・

J「・・・サヨナラ、姉さん・・・」
311以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:25:20.75 ID:N4XCsH9y0
>>310
そう言うと、ジュンは、昨日買った数輪の菊の花を、最愛の肉親の仏壇に添え直した。
ふと、外から声が聞こえる。

蒼「ジュン君!!学校行くよ!?」
翠「チビ人間さっさとするです!全く之だからチビは。」

外には、僕の大切な友達が、僕と学校に一緒に行くのを、待って居る友達がいる。

J「ああ!、ちょっと待ってくれ!!」

サヨナラ、姉さん、もし、次に合うときは、神の加護が有ります様に。
私は、あと数十年、神の与えた、この薄く汚れた、素晴らしい仲間の居る世界で生きていく。

〜FIN〜
312以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:27:08.94 ID:N4XCsH9y0
>>311
これで、死にネタあり、[過去の産物]を終わります。
313以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:39:02.76 ID:ds5gWB7W0
>>285
水銀燈と真紅がセツナス・・・
次回wktk!

>>302
いいぜ!!エロ描写たまんねwww
ジュン・・・うまくやれよ・・・!!
次回wktk!

>>311
いいね、JUMの心境が伝わってきた
でも、ここは日本ですよね?wwwなんで銃なんてあるんだ!?www
のりの冥福を祈りつつGJ!!
314以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:52:42.40 ID:1mHYf9S/0
唐突に投下。
>>109
〜チビ蒼星石とチビ翠星石〜主夫桜田ジュンの誕生・・・No6

〜朝〜
ジリ!
ジュンの耳元で目覚ましが鳴ったがジュンは一瞬で止める。もはや習慣となって、無意識のうちに止めていた。
ジュン「う、う〜ん」
ジュンは起き、時計を見る・・・。7:00
ジュン「・・・・・・。」
ジュンは覚醒し切れてない頭を働かせ考えた。
普通なら起きてる時間だが今日は休むつもりなので二度寝しようと思ったが自分の両脇にくっついている双子を見て、起きる事を決心した。
蒼星石はかすかに起きているのだが、ジュンにぎゅっと抱きついている。目覚ましを止めたときに腕から頭が落ちて、そのとき目を覚ましたらしい。
翠星石にいたってはまだ寝ているが、腕をまだ枕にしているがやりかたが悪かったらしく、左腕の翠星石よりあっち側は感覚がない。
ジュン「左腕・・・・血液行ってなくて腐ってねーだろうな。(ぼそ」
ジュンは左腕を引っこ抜いてみる。感覚がないが棒みたいだ。けれども、なんとか壊死してはないらしい
ジュンは棒になった左腕をプランプランさせて、ベットからでる。
蒼星石「ジュ・・・ン・・く・ん・・・。おはよ」
蒼星石はかすかな意識の中ジュンに挨拶をする。
ジュン「あぁ、おはよ。まだ寝てて良いぞ。」
ジュンのその言葉が引導を渡したのか、蒼星石はかすかにある意識をもっていかれた。
ジュン「さて・・・。顔でも洗うか。」
ジュンは蒼星石と翠星石に毛布をかけなおし、洗面所に向かった。
行く途中、左腕の痺れが痛みへと変わり、のた打ち回ったのは内緒である。
〜続く〜
315以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:53:16.79 ID:1mHYf9S/0
>>314

〜洗面所〜
ジュン「ふぅ・・・・。忙しいな。けれどもなんかいいな。この生活。」
ジュンは小さな幸せに飲み込まれていた。幼馴染の二人といるときとは違う幸せに・・・。

〜台所〜

ジュン「あ〜。めんどくせぇ。・・・。」
ジュンは双子のために味噌汁や、ご飯の用意をしていた。
ジュン「なんかものたりないな・・・・。」
ジュンはおかずがないことに気づき、どうしようか考えていた。
ジュン「そういえば・・・・」
ジュンは何かを思い出し、フライパンに油を引き熱し始めた。
ジュン「スクランブルエッグって簡単だったよな。」
誰でも作れるスクランブルエッグを作り、ジュンは満足げだった。
ジュン「誰かのためにこんなに尽くした乗って初めてかもしれないな。」
そう思ったときくらいに蒼星石と翠星石が台所に現れた。
蒼星石「おはよぉ。ジュンくん・・・。」
翠星石「おはようですぅ・・・」
ジュン「あぁ、洗面所に行って顔洗ってこい。そのあいだにいろいろしとくから。」
そういうと蒼星石と翠星石はおぼつかない足で洗面所へと向かっていく。
ジュンはインスタント味噌汁にお湯を入れたり、ご飯をレンジであっためたりしていた。
〜続く〜
316以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:54:13.49 ID:1mHYf9S/0
>>315
翠星石「あらってきたですぅ」
翠星石と蒼星石がもどってきた。先ほどよりは意識は覚醒しているようだ。
ジュン「じゃあ座って。」
ジュンがそううながすと翠星石と蒼星石は椅子に座った。
テーブルの上にはすでに用意してある朝食を見て
蒼星石「これジュンくんがつくったの?」
翠星石「りょーりとかできるよーにはみえねーですぅ。」
ジュン「悪かったな。見えなくて・・・。まぁ大体がインスタントだから誰でもできるんだよ。」
蒼星石「そうなんだ。でもおいしそうだね。」
翠星石「いただきますですぅ。」
蒼星石「え?あ、いただきます」
ジュン「どうぞ召し上がれ」
ジュンは立っていて、蒼星石と翠星石が食べているのを見ていた。
蒼星石「・・・・。ジュンくんはたべないの?」
ジュン「僕か?ぼくは大丈夫だよ。お前らが遊んでるときにでも食べるしさ」
蒼星石「そ、そう・・・。」
ジュンはおっとと思い、料理に使った道具などを洗い始めた。皿洗いはめんどくさいが充実感はある。

〜続く〜
317以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:54:41.22 ID:1mHYf9S/0
>>316
皿を洗っていると翠星石と蒼星石が食器を持って横に立っていた。どうやら食べ終わったらしい
ジュン「食い終わったのか。ならここにいれてくれ。」
蒼星石「うん。」
翠星石「わかったですぅ」
ジュンが促したとおりに食器は流し台へと置かれていく。
ジュン「じゃあ歯でも洗ってきて。そのあとはテレビでも見てて。」
翠星石「わかったですぅ」
蒼星石「いいの?ぜんぶジュンくんにまかせて・・・。」
ジュン「いいんだ。子供はそんなこと心配しなくても・・・。」
蒼星石「そう。そうなら・・・ありがとう」
ジュン「ふふっ。どういたしまして。」
蒼星石はそういうと先に行っている翠星石の後を追った。

ジュンは思う。家事とかは大変だけど、子供とずっと触れ合っていられるほうが幸せな場合も多いと・・・。だから主夫になろうかなと・・・。
そして、いままで他人に張っていた壁が緩やかにだが壊されていっているなと・・・。

それは子供を愛するが故なのか、子供を心配するが故なのかよくわからないなぁとジュンは自分でも思ったのでした。


〜続く〜
318以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 22:55:38.82 ID:1mHYf9S/0
今回の投下は以上です。
今回の投下が少し遅れたのは寝ていたためです。スイマセン
次回の投下は明日の夜にしたいと思います。ではまた。
319以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:00:42.57 ID:XgppLLQm0
>>318
気にすることはない
しかしいつ見ても和む二人だ
320以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:15:48.65 ID:gdzH2QqF0
物凄い勢いで和んだ
321以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:22:32.00 ID:w7AIUy0b0
狂おしくわんだ
322 :2006/04/20(木) 23:35:17.19 ID:6hFXKcoz0
 
323以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:45:47.92 ID:LotftzL2O
何か過疎てる

それならそれで二週間ぶりに翠星石投下る

遅れた理由は学校はじまただ
324以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:47:44.33 ID:LotftzL2O

 春の陽気と共に聞こえる小鳥のさえずりは柔らかい目覚まし時計
それよりも一足先に鳴り響く、不快で無機質な音
そして、それが止まった時、今日が始まる
「翠……星石、朝たよぉ」
「蒼星石……もう少し……」
翠星石と蒼星石
双子の二人の一日は寝惚けながらも始まる
酷く、寝惚けてはいるが、二人とも極端に朝に弱い訳ではない
その訳を簡単に説明すると今二人はとある家庭に、ホームステイしている
それが、彼女らに少し過酷な朝を、向かえさせている理由だ
「ん〜」
「ほら、翠星石行くよ」
「あと5……1分だけでも……です」
「いいから、起きて翠星石」
「ん〜」
なかなか、布団から出てこない、翠星石に、しびれを切らしたか、蒼星石は布団を奪い取った
「あ〜」
「はい、起きる」
「そんな事を言ってもまだ暗いです」
翠星石が言ったように太陽はまだ頭すら見せていない
325以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:49:41.60 ID:LotftzL2O
>>325

「それは……仕方ないよ」
「う〜、でも流石に寝みーです」
蒼星石を責めても仕方ないのは分かっている
だから、毎日こんな風にだだをこねながら起きるのが日課になっていた
「顔を洗えば目が覚めるよ」
「分かった……です」
翠星石だけではなく、蒼星石も、頭はまだ眠ったまま
だが、これが習慣のせいか、いつものように翠星石を洗面所まで連れていく

「あ〜目が覚めたです」
「ふふっおはよう」
「おはようです」
布団から出てから、少し経ってからの゙おはよゔは、最高の笑顔の挨拶だった
「おはよう」
二人が朝の挨拶を交し終わると、横から声が聞こえた
「おばあさん、おはようございます」
「おはようです」
本日二度目の挨拶の相手はおばあさん
この家で暮らしている老夫婦の片割れ
そして、もう片方は……
326以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:53:19.08 ID:LotftzL2O
>>325

「オジジは今日も朝から時計イジりですか?」
「翠星石っ」
「ふふっ今日も時計イジりですよ」
また今日も時計イジり、そんな風に呆れる翠星石
居候の身であるのにオジジ呼ばわりした翠星石を見て呆れる蒼星石
そんな二人を見て笑みを浮かべるおばあさん
なんとも言えない、のどかな光景である
「おじいさんに朝御飯が出来ましたよって呼んで来てくれないかしら」
「わかりました」
蒼星石は二の次の返事で、おじいさんがいる仕事場へと向かっていった

この家はおじいさんが、営むしている時計店でもある
今の世には高級な時計店など多ヶあるが、ここはおじいさんが若い頃に開店し、今ではアンティークと言われる物しかない
時代の荒波か、今まで続いてきたものも、経営難なことには違いはない
この店もきっとおじいさんが、最初で最後の代になるだろう
327以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:54:31.39 ID:PA6T2b6b0
328以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:55:25.18 ID:LotftzL2O
>>326

だから、と言うわけではないが、それもあっておじいさんは、太陽が昇る前から仕事をしている

おばあさんもその生活に慣れているのはいいが、居候したばかりの翠星石と蒼星石にしたら迷惑に違いはない
けど、常に人のことを考える蒼星石に翠星石も口は悪いが蒼星石に似たのかそれともその逆か
どちらにしても、二人ともそれを受け入れようと努力をしている
この町でなければ、すぐにでも居なくなっても構わないなに努力をする
彼女等はいつもそうだ

「おじいさん、朝御飯ですよ」
真剣な眼差しで時計をイジるおじいさんの背中に蒼星石は語りかけた
「すぐに行くよ」
おじいさんは振り向くこと無く、背中で返事を返した
「はぁ」
蒼星石の吐いた、ため息はおじいさんの耳には届くこともなく、蒼星石は食卓へ向かった

「また一人ですか」
食卓で腰を駆けていた、翠星石が今日もそう呟いた
329以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:58:18.76 ID:LotftzL2O
>>328

「うん」
「まぁったく情けねーです」
そう言うと今度は、翠星石がおじいさんの所へ向かって行った
翠星石が行くと、必ず、おじいさんを連れてくる
結局、蒼星石が呼びに行き、それでも来ないおじいさんを翠星石が連れてくる
それが、ここでの日課になっていた

「おじじ、朝御飯です」
「もう少ししたら……」
その、もう少しが長い事を知っているから、翠星石も意地になる
「食うもん食わねーとくたばるですよ」
いつもの決め台詞をいい、翠星石はおじいさんの腕を引っ張る
「分かった、分かった」
無理に引っ張られて時計を落としそうになると
おじいさんは必ず観念する
それを聞くと、翠星石は、どこか勝ち誇った顔をする
「ほら、行くです」

太陽の優しい光が、差しこめる食卓で、普通よりも早くけれども、遅い四人の朝が始まる
「今日の味噌汁、いつもより薄くないか?」
「年寄りには塩分ひかえめで十分です」
「翠星石ったら」
「そうですよ、おじいさん」
330以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/20(木) 23:59:27.02 ID:LotftzL2O
>>329

楽しそうな笑い声の響く食卓は、
古き良き日本の光景かもしれない
血の繋がらない者の集まりだからこそ
゙礼゙ど義゙が深い絆になっている

早くて遅い朝食
笑顔の絶えない食卓
彼女等が学校へ行くまでのこの時間はおじいさんとおばあさんには
とても大事な一時だろう

そして、今日も始まる

〜翠星石(双子編)・完
331以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:02:32.38 ID:+6AqaN5DO
>>330
書く時間が無かったからなんて言い分けはしない
gdgdだorz
本当はほのぼのと花の世話とかの予定だったのに……

よろしければまとめの方、願いますm(_ _)m
332以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:07:17.72 ID:IH3I6WHi0
朱の風使い(第4話)前スレ>>577

サブタイトル:天然チビきらきーと電波チビばらしー

昨夜の騒動から一日、ジュンは久しぶりの暇を持て余していた。
と言うとジュンは、蒼星石は6人と買い物に行ってしまった、その為である。

J「・・・大佐、暇を持て余す。」
チ薔「スネーク!!こんなときに何を考えている!」

その言葉が聞こえたほうに、反射的に目を向けると、携帯電話から声がしている。
・・・どうやら、暇つぶしには成りそうだ。

J「しかしだな、大佐。」
チ薔「・・・分かった、そちらにエージェントを送った、そいつと合流してくれ。」

その瞬間、紙が落ちているのに気が付いた、どうやら凄いことになりそうだ。
その紙の指示通りに道を行くと、お風呂にぶつかった・・・もしかして。

J「きらきー、お菓子があるよー」
チ雪「(ガララ)え!ど,何処ですか!?」
333以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:08:01.12 ID:IH3I6WHi0
>>332
思わずジュンは苦笑した、まさかこんな言葉に引っかかるとは。

チ雪「お父さん・・・酷い騙したんですね?」
J「お菓子は有るよ、テーブルの上だ。」
チ雪「それじゃあ、ばらしーちゃんと食べますね?」

そう言うと足早にチビきらきーは其処を抜け出した。

J「やれやれ、(プルルルルルル)はい、桜田です。」
チ薔「スネーク!任務は失敗だ!!今すぐ撤退しろ!!」
J「はい!?」

その言葉にジュンは驚いた。
取り合えず急いで行ってみると、周りに空のチップス袋が落ち、チビきらきーがチビばらしーの身体の上に乗っていた。

J「・・・・・・・・・・・」
チ雪「こ、之には訳が。」
チ薔「うわーん、お姉ちゃんに殴られたー(棒読み)」
チ雪「う、嘘ですから、私を信じてください!」
J「・・・取り合えず、話を聞こう。」
334以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:08:41.12 ID:IH3I6WHi0
>>333
話によると、チップス一袋をチビばらしーが、一人で食べようと考え、暇なので電波を受信してたら、こうなったそうだ。
その後、一人でチップスを食べていた事に切れたきらきーが、ばらしーを押し倒したと言うそうだ。
何ともまぁ、お馬鹿な話だろう、まぁ子どもだからしょうがないとして、そのままにした。
その後会話して分かった、こいつ等ボケだ!

チ薔「お父さんって、葱サソリ?」
J「何ですか?葱サソリって?」
チ雪「多分葱をしょったサソリのことですよ!」
チ薔「実は私、にゃんこらしょーが好きなんですよ。」
J「にゃん?」
チ雪「にゃんこら・・・ああ、私も猫は好きですよ。」
J「ごめん話について行けない。」
チ雪「頑張れば、ついて行けますよ。」
チ薔「之を飲めば・・・」
J「ねぇ?それ何?何か血生臭くって、甘ったるいような物何だけど。」
チ雪「今はばらしーちゃんを信じましょう!」
チ薔「さぁ、ハリー、ハリーハリー、ハリーハリーハリー!!!」
J「何か、泡だってる・・・ぎゃあああああぁぁぁぁぁぁ!!」

その後ジュンは奇妙な夢を見た、腰みのをつけ、額に太陽のアクセサリーを付けた人が、キタキタと言いながら踊っている夢だった。
そして、一緒に踊らされること30分、いきなりそいつに、免許皆伝だ!!と言った瞬間、目が覚めた。
335以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:09:14.31 ID:IH3I6WHi0
>>334
J「・・・・!!」
チ薔「如何?気分は。」
J「ああ悪くはないな・・・と言う訳が無い。」
チ雪「どうでした?」
J「腰みのを付けた、おっさんが踊ってた。」
チ雪「あら!私と同じですね!」
J「・・・・・」
チ薔「それじゃあ、之。」
J「何その古代的な弓と矢。」
チ薔「人に・・・(グググ・・・)幸あれ・・・」
J「あ、危ない!!」
チ雪「心身滅すれば火もすずしですよ!!」
J「それと之とじゃあ、訳が・・・(ヒュ、ドスン!)アーッ!」

これまた奇妙な夢を見た、俺の親父がお前は生きたいか?と聞いてくるのだ。
勿論この返事は、「はい」と答えた、そしたら親父が遠くに行ってしまった。
とても哀しい夢だった。

J「・・・(パチン)はぁはぁ。」
蒼「ジュン君大丈夫?」
J「あ、ああ大丈夫だ。」
蒼「よかった、何だか魘されていたみたいだったから。」
J「しかしあの夢はなんだったんだろう・・・」
蒼「そろそろ、御飯だよジュン君。」
J「・・・何だか今はお前が食いたい。」
蒼「ジュン君ったら♪」

その後、遠くで見ていたチビばらしーが、クスクス笑っていた。
336以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:10:20.14 ID:IH3I6WHi0
>>335
投下完了です、色々感想をもらえると、嬉しくなります。
337以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:15:45.71 ID:QzDDoNtH0
>>331

ほのぼのしてて( - _ - )イイ!

まとめへの掲載は任したw


>>336

相変わらずのカオスっぷりwwwwww
338以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:19:11.13 ID:QzDDoNtH0
>>331

そういえばタイトルはどうするの?
339以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:22:15.27 ID:+6AqaN5DO
>>338
タイトルは翠星石であるので追加してもらえれば幸いです
340以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:27:19.26 ID:QzDDoNtH0
341以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:31:44.12 ID:+6AqaN5DO
>>340
おおきに
342以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:53:28.57 ID:6dHZmdO8O
保守
343以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:54:03.16 ID:owEmGdsY0
さあ、今日も気だるくアンニュイな深夜に前スレ936の続きを投下ですよ。
一人でもwktkしてくれる人が居る限り、俺は投下を止めないッ!!

<30秒で解る簡単なあらすじ>

衝撃の発表から一日が過ぎた。
街に住む者は半数が消え、残りの半数は仮初の日常に縋りついている。
砂時計が落ちるまであと72時間。彼女達は、生きてゆく。
344以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:54:22.07 ID:owEmGdsY0
夜。
本来ならば静かな闇と明日への希望が世界を支配する時間。
しかし、今この世界を支配しているのは、ゆっくりと忍び寄る時間のみ───


-Hands of doom〜運命は手の中に〜 第04話-


20XX年4月11日 23時

翠星石が部屋を去った後、明りを消して考える。

「──将来どうなるか楽しみです、本当に。」

微笑みながら言ったその言葉にずきりと心が痛んだ。
このまま隠し通す事は本当にいい事なのだろうか。
何度となく行った自問自答…答えなどは出るはずも無い。
あと三日弱で僕達の世界が終わってしまうという事実だけが重く圧し掛かっていた。
僕が行っているのは、ただの逃避行動だろう。
それは、電車を走らせていた老運転士や、レストランで料理を振舞っていたシェフと同じ─
「何でもない日常」を失う事を恐れ、仮初の日常に縋っている。ただそれだけだ。
翠星石と笑っていられる「日常」を失いたくないから、僕は真実を心に仕舞い、ベッドへと潜り込む。

「僕は、困った妹だ……」

呟いて目蓋を閉じると、意識はゆっくりと眠りの海へと沈んでいった。
345以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:54:43.23 ID:owEmGdsY0
>>344

20XX年4月12日 01時

テレビやラジオといった、情報メディアを伝える物は蒼星石が全て持って行ってしまった。
だから今、私のこの部屋には娯楽らしい娯楽といえば本くらいしかない。

「えっとその、僕の部屋のテレビとか調子悪くて…」

そんな風に目を泳がせながら言う蒼星石はとてもおかしくて、笑いながら「いいですよ」と渡した。
普通なら、そんな不審な挙動を見せられたら「何故?」と尋ねるだろう。
だけど私は事情を知っていたから──尤も、蒼星石本人はそれに気付いていないようだけど──尋ねる事はしなかった。
残りの三日間、二人で「日常」を生きていければそれでいい。
周囲が許す限り、私達は日常を演出しつづけよう。

カーテンを開けて外を見ると、三日月が街を照らしていた。
恐らく、この街に住む人間の半数以上は既にこの街には居ないだろう。
皆思い思いの場所で過ごしているに違いない。
けれど、私達はここで生きてゆく。
例え仮初のものであろうと、優しい日常を周囲が許す限り。
346以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:55:08.09 ID:owEmGdsY0
>>345

20XX年4月11日 23時

突然の申し入れに驚いてしまったけれど、私は誘いに乗ることにした。
どういうつもりなのかは解らないけれど、不思議と嫌な感じはしなかったから一緒に休暇を申請した。
上司はそれを見てなんだか嫌な笑いを浮かべていたけれど、気にしない事にする。

それから帰って来るまでやたらと気持ちが高揚していた。
その高揚感は今も続いているから、きっと私は浮かれているのだろう。

思えばこんな気持ちになった記憶が無い。
忙しい両親からはあまり構ってもらえなかったし、眼帯つきの女の子を好きになってくれる男の子も居なかった。
友達は居たことは居たけれど、でも皆どこかで線を引いているようで、心底から楽しいと思えた事は皆無。
こんな気持ちを持てる日が来るとは思ってもみなかった。
…これは、今の状況に感謝するべきかな。
あと三日だけれど、きっとこの三日は物凄く充実したものになる予感がする。

さあ、明日は早いからもう寝てしまおう。
きっといい夢を見られるに違いない。
347以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:55:10.89 ID:eeBt7/+y0
http://www.vipper.net/vip31810.jpg
ちょっと萌えるんじゃねぇの!?

http://oppai001.fkserver.net/
348以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:55:35.18 ID:owEmGdsY0
>>346

20XX年4月12日 00時

まさかOKが貰えるとは思っていなかった。
ほんの思いつき。断られて当然の提案に、彼女は少しだけ微笑を浮かべて乗ってくれた。

「……いいですよ」

たった五文字の言葉だけど、それはなんだか物凄く優しくて、嬉しい。
眼帯と喜怒哀楽の薄い表情から、近寄り難い雰囲気を持っているけれど、多分凄く可愛い子なのだと思う。
明朝8時、彼女の最寄の駅前で待ち合わせ。
それからどういう行動を取ろうかというのは、全く考えていない。
そういう事を考えるという事自体が、何故か酷く無粋な気がした。
お互いの事を何も知らない者同士、好みを語り合って行動を決めるのもいいだろう。
三日間、互いに話し合って行きたい所へ行く。それでいい。
貯金はあるから、有志の人が運転してくれる電車に乗って遠出もできる。
春の海を見てもいいし、北へ行ってこちらではもう散ってしまった桜を見るのもいい。
選択肢は幾らでもあるのだ。それを今から考えても始まらない。

気分がとても高揚している。今夜は眠れるだろうか。
349以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:56:01.50 ID:owEmGdsY0
>>348

20XX年4月12日 00時

喫茶店を出ようと時計を見たら、既に22時を回っていた。
私達は高校生にして互いに一人暮らしな為──水銀燈はどういう理由なのか知らないが、私は両親が海外で仕事をしているからだ──、門限といった物は無い。
だが、これでも未成年。警察に見つかったら厄介な事になるのは間違いなかった。
帰りに食事を済ませ、帰宅してテレビを点けると自称有識者が今回の騒動について語っている。
そのどれもが取るに足らず、まだ「小娘」のはずの私でさえ突っ込みを入れられるものだった。
一人では持て余す大きさのソファに身体を沈め、テレビの向こうの討論を何も考えずに眺める。

──全く、くだらない。このような事をした所で何の解決にもならないのだわ。

私のそんな考えに反応したかのように、自称有識者の一人が「それは思考停止であって云々」などと言い出した。
おかしな話だ。私と水銀燈がこの場にいたならば、もっと実のある討論を行っている。
絆で繋がっている者同士だからこそ、意見交換は実になるのだ。
ふうと溜息をついてテレビの電源を切り、ベッドルームへと足を向ける。
置きっ放しだった携帯電話を手に取ると、メール着信が一件あった。
差出人は──蒼姉さん。時間は21時…マナーモードにしていたから気付かなかったのか。

『大変な事になったね。もし困ったことがあったら遠慮なくおいで』

短いけれど、心の篭った一文。ありがとうとお礼のメールを返そうとした時、いくつかの改行の向こうに続きがある事に気がついた。

『─それとお願いがあるんだ。翠星石には、今世界で何が起こっているのか内緒にしておいて欲しい』

はて、どういう事なのだろう。
私は疑問に思ったけれど、蒼姉さんの事だからきっと考えがあるのだろうと判断し、承諾のメールを送った。
…寝ているかもしれないけれど、許してね。蒼姉さん。
350以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:56:23.98 ID:owEmGdsY0
>>349

20XX年4月12日 02時

ベッドで横になったまま、なかなか寝付くことが出来なかった。
その原因は解っている。自分が発した疑問と、それに対する答え。
怖くないのか、と問う私に彼女は毅然と言い放った。

「怖いわ。けれど、怖がった所でどうにもならないもの」

そう、それは正論だ。しかし、正論と感情は別。
彼女だって私と同じで不安を抱えているに違いない。
きっと強い精神力と自己抑制で恐怖心を無理矢理抑えているのだろう。
私にはできるだろうか?…きっと、無理だ。
肝心な時に素直になれない私。だけれど、その実激しい感情の起伏があるとそれにあっさりと流されてしまう。
彼女は「それがどうしたの?」とでも言いたそうな調子で答えた。
強化ガラスで作られたような、強固な精神力の壁。
剛性と弾性が反比例するように、きっとそれは一度皹が入れば簡単に壊れてしまう。
それが壊れたら、彼女はどうなってしまうだろう。
感情の奔流に、押し潰されてしまうのだろうか。
それはとても恐ろしい事。彼女が彼女ではなくなってしまう。

友人として、彼女が壊れてしまうのは防がなくてはいけない。
けれど、私にできる事はあるのだろうか。
……恐怖心を緩め、心に弾性を持たせる事はできるのだろうか。
351以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:56:47.78 ID:owEmGdsY0
>>350

20XX年4月12日 03時

ふと目が醒めた。
隣ではみっちゃんが私を抱きしめたまま眠っている。
ちょっとだけ苦しいけれど、暖かくて心地いいからそのままにしておこう。
なんとかみっちゃんの肩越しに時計を見ると、まだ午前3時を回ったばかりだった。
昨夜布団に入ったのが早かったせいか、こんな時間に起きてしまったのか。

明日からみっちゃんは実家へ帰るらしい。

「カナも一緒においで」

そう言われたけれど、私はヒナと約束があるのでごめんなさいと答えた。
ちょっとだけ寂しそうな顔をしたみっちゃんだけれど、「友達と一緒に居たいならそれがいいよ」と笑って言ってくれたから、私は罪悪感を持たずに済んだ。
明日、ヒナにもこの事を話してどうするか決めよう。
一緒にみっちゃんの実家へ行くのもいいかもしれない。
そんな事を考えて、欠伸を一つすると、半覚醒状態だった私の意識はすぐに眠りへと落ちていった。
352以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:57:05.39 ID:owEmGdsY0
>>351

20XX年4月12日 06時

「パパ、ママ、おはようなのっ!」

私が元気に言いながらリビングの扉を開けると、そこには誰も居なかった。パパもママもまだ眠っているのだろう。
そういえば途中にあるパパとママの部屋からパパのいびきが聞こえたっけ。
今日はお仕事大丈夫なのかしら。そうだ、たまに私が朝食を作ってみよう。
善は急げ、とばかりに顔を洗ってパジャマのままエプロンをつける。
ママの手伝いを時々しているので、どこに何があるのかは解っているから心配ない。

「うーと、まずはー…トーストなのよ」

手順を確認するように呟いて、パンを2枚取り出しトースターへ。
時間はー…ええとこのくらい?ママはこうしていたような記憶があるから、これできっといい。

「あとはー…めだまやきめだまやきー……」

さて困った。ママは勝手に火を使ってはいけないと言っていたっけ。
けれど私は家庭科実習で火の扱いを学んでいる。だから、大丈夫。
コンロに火を点けてフライパンを乗せ、薄く油を敷いて卵を…上手く割れなかったから、急遽スクランブルエッグに変更。
あとは、パパとママが起きてくるのを待つだけ。
そうだ、新聞を取ってこよう。一応これでも高校生、新聞くらいは読むことができる。
手に取った新聞の一面大見出しには、こう書いてあった。

『前代未聞の災害予測、被災規模は数十億人』


-タイムリミットまで、残り約64時間-
353以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:57:50.23 ID:owEmGdsY0
本日はここまでであります。
誰しも目玉焼きを作ろうとしてスクランブルエッグにしてしまった経験があるに違いないッ!
354以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:59:06.32 ID:vqCi6wEw0
355以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 00:59:49.51 ID:LNb7+F/b0
wktkしておこう
356以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:00:21.09 ID:QzDDoNtH0
>>353

wktk

この後どうなるのか楽しみだ^^
357以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:08:33.27 ID:6IkZw9fL0
日常を頑なに守る。でももうそれはできない。現実を見てしまったから。
続きwktk!
358以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:09:54.19 ID:vBYfq/TR0
>>331
ちょい間があいたからあらすじほしかったかも
他の翠星石話もどうなるかwktk

>>353
引き込まれるように読んでいる
359以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:10:43.49 ID:G+hOJ+JG0
・・・失敗ネタでいつも思うんだが、
オムレツを失敗してスクランブルエッグになるは判る。
何で目玉焼きがスクランブルエッグになるんだ?
白身と黄身が混じりきらないからスクランブルエッグとしても中途半端なものしか出来ないんじゃ・・・
360以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:14:07.14 ID:tTzYKD3e0
『笑顔』

「テメェイキがってんじゃねーぞォ!?」

廊下から水銀党員の女子の声が聴こえる。
水銀党――――――最初は水銀燈ファンクラブのようなものだったのだが
いつからかガラの悪い奴等が集まってきて、今ではただの不良グループとなっている
今僕の学年ではいじめが深刻な問題となっている
きっと先ほどの声も誰かをいじめているところなのだろう
触らぬ神に祟りなし―――次の対象が僕になることを恐れいつも僕は見て見ぬふりをした
しかし、何故か今日は誰がいじめられているのか気になった
僕は教室のドアからそっと覗いてみる、今日のいじめの対象は、雛苺だった

「お前いつもいつも幼いふりで男に媚売りやがって!!キモいんだよ!!!」
雛「・・・・・・・・」
「なんか喋れよ!!このクソチビ!!!」

ひどい・・・雛苺一人を取り囲んで党員五人ほどが暴力をふるっている
雛苺は無表情で声一つあげずそれらをすべて受けていた
だが僕にあいつらを止める力はない・・・僕は辛くなってきたので見るのを止めた
361以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:14:36.05 ID:tTzYKD3e0
突然べジータが窓から教室に入ってきた、どうやら遅刻したらしい

そういえば確かべジータは雛苺のことが好きだと言っていた
べジータなら止められると思い、僕はべジータに雛苺がいじめられていることを話した

「ベジータ、雛苺がいじめられてるぜ?助けてやれば?」
ベ「・・・・・・・・・・」
「お前雛苺が好きなんだろ?だったら
ベ「いや、助けないから」
ベ「別に俺そんなに雛苺のこと好きじゃないし」
ベ「ていうかそんな言うならお前が助ければ?」

・・・何・・・?何故だか僕はものすごく腹が立った

気づいた時には僕はいじめの輪へと足を運んでいた


「雛苺―――――」
「あぁ!?ンだてめぇ!?」
「――――帰ろう」

そうして僕は雛苺の手を引いて輪から出て行く
水銀党員の奴らはあっけにとられてぽかんとしている
僕は教室に雛苺を連れ戻し急いで帰る準備をし、教室を後にした
362以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:14:56.98 ID:tTzYKD3e0
そしてその帰り道――――――――

雛「えへへ」
「どうしたんだよ、つーか何で笑ってられんだよ」
雛「だって・・・ヒナは大好きな人に助けてもらったんだもの」
「・・・は?」
雛「ねぇ、ヒナのこと、好き?」

このタイミングで聞いてくるとは・・・ヒナってば策士かしら〜
好きじゃなきゃ助けるわけないだろ、そう言おうとした

・・・だが待てよ?本当に僕は雛苺に好かれる資格はあるのか?
僕は最初雛苺を見捨てようとした
結果的に助けはしたが、見捨てようとしたことは事実だ

でも・・・雛苺が暴力を振るわれてるのを見るのは本当に辛かった
ベジータが雛苺を助けないと言い放った時はかつてないくらい腹が立った
何よりもいつも笑顔の雛苺が笑っていなかったのは胸が裂けそうに悲しかった
僕は心からこの大好きな雛苺の笑顔を護りたいと思った
だから僕はこう答えた

「大好きだよ、雛苺」


Fin
363以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:15:30.27 ID:tTzYKD3e0
反省はしない
364以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:24:29.22 ID:owEmGdsY0
雛かわいいよ雛
ベジータは梅岡とイチャついてるがいいさ!

>>359
卵割ろうとした→失敗してぐっちゃぐちゃに→この際だから菜箸で混ぜてスクランブルエッグもどきに!
卵の殻が混ざっていたりするカオス。
365以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:39:56.66 ID:vBYfq/TR0
電波受信
薔「ごめん・・・ハムエッグ作ろうとしたんだけど・・・」

水銀燈の目の前には殻の混じったスクランブルエッグのような物体が置かれていた。
銀(これは愛を試す試練なのねぇ・・・。)
おもむろに目の前の黄色い何かを食べ始める水銀燈。
薔「ちょ、銀ちゃん!?大丈夫!?」
銀「た、食べれないことはないわぁ・・・」

数分後。

薔「はい、お水。無理しちゃだめだよ・・・」
銀「ありがと。もっと料理教えなきゃだめねぇ・・・。あと口直しがいるわぁ」
薔「アイスでも食べる?」
銀「そんなのじゃ足りない。薔薇水晶をいただくわぁ」
薔「いやーん♪」
366以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 01:58:22.53 ID:TjxLlKiB0
>>365
良電波GJ!
367以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:04:25.28 ID:+6AqaN5DO
>>358
かなり間があってスマソ


毎度の事ながら、言わないと分からない
たんなる自己満足、スレタイに合わせたもの投下いきまつ
368以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:05:47.96 ID:+6AqaN5DO
 桜、舞い散る、この季節
人々が桜に浮かれてから数日
そろそろ、皆は夏に備えたりするだろう
春の名残を見ようともせずに……

優しい陽気に流されるまま、気が付けば、外にいた
そして、彼も……
「何……してるの?」
「うわぁ!! って薔薇水晶か」
ぼーとしている彼に声を掛けたら思いのほか驚いた反応をした
「こんなところで会うなんて偶然だね」
「そうだな」
「っで、何してたの?」
「花見」
はなみ? 桜はもう散ったのに?
「ははっ、冗談だよ、雲を見てたんだ」
「雲?」
「ああ、あれなんか花、見たいだろ」
「本当だ」
空を見上げると
白い、四ツ葉のクローバーみたいな、花びらが風にゆっくりと流されている
「今度は……ハート型だ」
「そうだな」
白いクローバーがハートを届けに……
「なーんてね」
「何が?」
「ううん」
春の陽気に誘われて、外に出るのも悪くない
きっと、少し違う今日が見えるから
369以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:11:12.66 ID:+6AqaN5DO
>>368
あとうかい(←字知らん)じゃないが
なんだかなぁ〜

そう言えばアンケート見たら、キスもエロ扱いする人も居るんだな
気を付けないと……

>>1
亀レスだが乙
ほのぼのスレタイ好きだよ
次回もこんな感じだといいなって思うくらい好きだよ
370以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:22:03.72 ID:+6AqaN5DO
電波が来た……り来なかったり……


ジュン両腕骨折の情報は瞬く間に広まった

薔「……お見舞いに来た」
ジ「ありがとう、薔薇水晶」
薔「ところで、トイレ大丈夫?」
ジ「看護婦さん、呼ぶから大丈夫だよ」
薔「それも大変でしょ? だから今日は私が」
ジ「ちょっ、おま……」


〜続きはお前らの脳内で……

てめーら、もうじき、緑の日だって事、忘れるんじゃねーですよ?
371以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:33:24.71 ID:vBYfq/TR0
続々受信中
銀「む・・・枕がファブリーズくさいわぁ」
薔「ごめん、広範囲にわたってよだれたらしちゃった・・・」
銀「いけないねぇ。あとでお仕置きが必要だわぁ♪」
薔「ああ、そんな♪」

雪「私もお漏らしでもすればかまってもらえますか?」
銀「それはほんとに迷惑だからやめてえええええ!」
372以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:37:35.28 ID:TjxLlKiB0
>>371
ちょwwwwきらきwwwwwww
この3人セットが最近好きになりつつある
373以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:52:44.85 ID:vBYfq/TR0
保守
374以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 02:56:31.84 ID:+6AqaN5DO
授業中に見た夢をローゼンキャラに変えてダイジェストで投下


暗号めいた一枚の紙切れ
ジ「ここって、カジノじゃ……」
全ては社長が
真「行ってみる?」
降り注ぐ敵
ジ「月?」
襲い来るロボット
蒼「いっちゃ駄目だ」
無駄な脇役
金「大丈夫かしら」
捕われる社長
水「見付かっちゃったぁ」
流れる涙
ジ「なんで?」
すべてを分かつ血
水「直流でもそんな顔するんだ」
一枚の切札
水「ふふっ気に入ったんだけどね、じゃーねぇ」



言い表せないくらい、こんな壮大な夢久々にみたぜ
375以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 03:02:05.92 ID:utyJyxsj0
スゲー(゚д゚)
376以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 03:25:07.80 ID:cqTOY2qYO
壮大だ
377以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 03:29:46.01 ID:ZKD6YG2gO
不必要にスケールデカいな
378以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 03:40:53.38 ID:+6AqaN5DO
授業中に見た夢をローゼンキャラに変えてダイジェストで投下


なり響く警報
翠「急ぐです」
静寂した町
ジ「もう誰もいないみたいだな」
夜空輝く紅き星
ジ「逃げるぞ」
無駄な抵抗
翠「やべーです」
閉ざされた空間
ジ「……死ぬかもな」


こっちはすぐ目が覚めたから地味だな
379以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 03:44:30.20 ID:cqTOY2qYO
授業ちゃんと受けろwww
380以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 04:13:02.15 ID:vBYfq/TR0
保守
381以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 04:25:38.12 ID:cqTOY2qYO
薔(ジュンと…こんどこそキスを)

薔「ジュン…ここの喫茶店…寄ってこう?」
J「ん?別にいいけど…」

店員「ご注文は」
薔「この…『胸のときめき』を」
J「なんだそれ」
薔「見れば分かるよ」

店員「お待たせししました、『胸のときめき』でございます」
J「………………」
薔「さあ…一緒に飲もう」
J「このやたらデカい容器に途中でハート型に曲がったストローが二本付いてるこのジュースを飲めと?一緒に?」
薔「うん…一緒に…そして飲み終わって気付く近過ぎる顔と顔…二人はそのまm」
J「ゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッゴクッ」
薔「………………」
J「ごめん喉乾いてて」

薔「私の事嫌いなんだね」
J「だからその露骨なとこがな」
382以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 04:36:41.62 ID:fF3oW1M10
ジュンヒドスw
383以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 05:21:22.01 ID:W+G3BFyb0
このシリーズいいなあwwwww
そして保守!
384以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 05:51:52.83 ID:rPfmm1v70
ほす
385以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 06:20:15.53 ID:vBYfq/TR0
保守
386以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 06:22:57.31 ID:GguCU3y/O
保守
387以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 06:42:20.56 ID:ygoFn+qY0
ほー・・・

ほー・・・

ほー・・・・・

ほーるいんわん。

orz
388以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 06:42:38.12 ID:ygoFn+qY0
誤爆orz
389以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 07:19:05.94 ID:W+G3BFyb0
保守
390以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 07:22:57.44 ID:cqTOY2qYO
占い
薔「占い…恋愛専門だけど…占う?」
蒼「それじゃあ…ジュン君と。あとベジータ君とも」

薔「………ジュンと…ベジータの相性は最高でしょう…きっと告白も上手く行くでしょう」
蒼「占ってもらっていて悪いんだけど僕と彼等の相性であって彼等同士の相性じゃないんだ…」

薔「……勘違いした…じゃあもう一回」

薔「まず蒼星石とジュン…友人以上恋人未満…」
薔「次に蒼星石とベジータ…相性は最悪でしょう」
蒼「………………」
391以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 07:41:29.35 ID:fF3oW1M10
蒼の子の時のほうが結果悪いwwwww
392以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 08:10:18.11 ID:GguCU3y/O
保守
393以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 08:53:16.15 ID:vBYfq/TR0
保守
394以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 09:12:21.50 ID:fWVfIDcmO
保守
395以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 09:45:34.89 ID:ofZbRH1VO
保守
396以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 10:24:12.81 ID:ofZbRH1VO
保守
397以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 10:43:28.35 ID:Bqh+xcQr0
J「焼肉はやっぱハラミだな。」
薔「・・・ハラミ美味い。・・・・・・ハラミ、はらみ。」
J「ちょっと、ハラミばっかり取るなよ。」
・・・
J「ごちそうさま。もうおなかいっぱいだよ。」
薔「・・・足りない。」
J「え、まだ食えるのか?」
薔「・・・はらみたりない。JUM手伝って。」
J「買い出しか?でももう店開いてないぞ。」
薔「・・・こっちなら大丈夫。」

薔薇水晶がふすまを開けると(ry

あとはいつものとおりということで。
398以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 10:47:38.18 ID:18DRc6lJ0
そっちの意味かwwwwww
399以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:06:52.42 ID:iGYjAZdYO
>>397
いい加減エロ止めてくれない?
面白ければ何でも良いわけですか?
せめてNGワードかけろよ
400以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:14:36.00 ID:G+hOJ+JG0
この程度はエロでもなんでもないと思うが
が、同ネタ連投しすぎでちょっとウザイ気はする
401以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:16:50.97 ID:Bqh+xcQr0
わるかったな。
保守が続いてたんでなんかと思っただけだ。
あといつものひとじゃないよ。
402以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:18:41.72 ID:G+hOJ+JG0
じゃあ、いつもの人へ
正直マンネリっぽいんで別キャラキボン
403以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:21:21.04 ID:Bqh+xcQr0
>>402
好きなキャラで書いてみればいいよ。誰がいい?
404以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:21:28.21 ID:cqTOY2qYO
いつもの人って?
405以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:24:04.66 ID:vBYfq/TR0
雑談になってきたっぽいので続きはこちらででも。
http://www9.atwiki.jp/rozenmaidenhumanss/pages/21.html
406以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:44:17.41 ID:GguCU3y/O
保守
407以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 11:57:35.08 ID:Bqh+xcQr0
昼前保守
408以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 12:21:25.38 ID:Q4MaBK5b0
保守
409以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 12:41:23.42 ID:GguCU3y/O
保守
410以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 13:00:21.55 ID:/bzcixgqO
保守
411以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 13:35:50.09 ID:Bqh+xcQr0
保守
412以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 13:52:42.59 ID:GguCU3y/O
保守
413以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 14:27:53.22 ID:Bqh+xcQr0
保守
414以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 14:52:12.34 ID:Bqh+xcQr0
保守
415以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 15:17:09.46 ID:Bqh+xcQr0
保守
416以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 15:46:54.23 ID:fWVfIDcmO
研修中保守
417以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:07:02.22 ID:ljPyvcMr0
そっと長篇プロローグとか投下してみる。

高速で走る電車は、やがて長いトンネルに入った。
トンネルが覆う闇で、初めて、絶え間なく客席を照らしつづけるライトに気付く。
飽きることなく、流れていく闇。
列車が走っているのだと、頭では理解していたから、「闇が流れていく」と理解できる。
時折目の前を走るトンネルに設置されたオレンジ色の淡い光のライトやどこかの広告が、
ほどよく電車が走っているのだと改めて思い出させてくれる。
で、なければ、ただ流れるだけの闇に飲み込まれて、果たして、自分が動いているのか、
景色だけが動いているのか、わからなくなるような錯覚を起こしてしまうだろう。
 唐突に目を突き刺すような光が窓から溢れる。
一瞬真っ白になった視界はやがて色を取り戻して、窓の外に広がる景色を見て取る事が出来た。
青、青、青。
祖後海の違う種類の青が視界の半分以上を占めていた。
思わず溜息を漏らす。
目前に広がる海は、降り注ぐ太陽の光に反射してキラキラと輝いている。
空には、風を感じさせるように、蜘蛛がゆっくりと形を変えて流れていく。
青だけのコントラスト。
その何と美しい事か。
巧い表現が見つからないから、綺麗、美しいとかいった使い古されたような
陳腐な言葉しか頭に浮かばない。
けれど、其れは綺麗だ、美しい。その一言でいいのだ。
そう思った。
 頬杖を吐いてじっと外を眺める。
青はトンネルの中で流れていった闇と違って、ゆっくりと表情を変えながら流れる。
しばらくして、小さな揺れが車内に伝わって、電車が止まった事を知らせた。
続いて、アナウンスが流れた。
彼は駅の名前を聞くこともそこそこに、傍に置いてあった自分の荷物を乱暴に掴んで
急いで電車を降りた。
418以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:07:55.41 ID:ljPyvcMr0
>>417
ホームに音楽が流れて、すぐ後に電車が動き出す。
電車が去った音を遠くに聞きながら、同時にさざなみの音を聞く。
駅は程よく海に近いのか、波の音と共に潮の香りが鼻腔をくすぐった。
そんな、慣れていない者には塩辛いと感じるような空気を胸一杯に吸い込んで深呼吸する。
駅を出て、すぐビーチが見えた。
当然、シーズンではないので人影は見えない。
いや、ぽつぽつと人影は見て取れるが、遠めにも恐らく地元の人間だろうと思われた。
ビーチに下りる階段にそっと腰をおろす。
しばらく海岸を眺めていると、砂浜に少女が二人じゃれあうように遊んでいるのが見えた。
格好や髪型、遠めには顔は見えなかったが、なんとなく彼はその二人は双子か姉妹なのではないか、と思った。
ぼうとしてそんな様子を眺めていると、不意に肩を叩く者がある。
ちょいちょい、と控えめに引っ張るような叩くような、そんな風に肩を撫でられて、
思わず振り向く。
「振り向いた。」
「気付いた。」
彼の後ろには瓜二つの顔がある。端整な顔立ちに、可愛い服をきて、長い髪を二人とも両側で結っている。
特徴的なのは、お互いに違う方の目を眼帯で隠していることだった。
「あなたは?」
「あなたは?」
二人が声を合わせて尋ねる。
「へ…?」
突然現れた双子の少女、突然浴びせ掛けられた質問。
おそらく地元の人間辺りだろうとは思うものの、何か有無を言わせない、
それでいて人懐っこいような顔の二人に、一瞬面くらってしまう。
「私は薔薇水晶」
左眼に眼帯をした少女がそう名乗る。
「私は雪華綺晶」
同様に右目に眼帯…これは眼帯なのだろうか?眼帯なのか、何なのか、彼にはわからなかったが、
兎に角右目を薔薇の花で覆った少女はそう言う。
419以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:08:18.70 ID:ljPyvcMr0
>>418

「あ、あぁ…桜田 ジュン…」
初対面の人間相手に何を素直に名乗っているのだろう。
ジュンはそう思ったが、何か、二人の持つ独特の不思議な雰囲気に呑まれて、思わず
自分の名前を応える。
「ジュン…」
「桜田ジュン…」
二人が同時に名前を呟く。
だが、次の瞬間には笑みを浮かべた。
「見つけた…」
「やっと見つけた…」
微笑みながら、ジュンの周りを二人はぐるぐると廻り始める。
「ジュン、桜田ジュン」
「鍵…鍵を持つ者…鍵なる存在…」
無邪気な笑い声をあげながら、ぐるぐると廻る。
ぐるぐると。
「私たちが護るべき者」
「私たちが探していた者」
二人の動きがぴたりと止まる。
同時に、ジュンは両腕を二人に取られて立つ事を余儀なくされた。
420以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:08:46.75 ID:ljPyvcMr0
>>419

「7つの薔薇が見える。」
「私たちは二人で一つ。」
「一つの薔薇。」
「二つで一人。」
薔薇水晶と雪華綺晶、二人は同時にジュンに顔を近づけてささやく。
「あなたを護る薔薇。」
「薔薇乙女達…」
「…一体何なんだ、お前等は…」
電波を飛ばしているやばい人間に捕まったのか、それとも、何かの犯罪の手口か。
そう疑ったジュンを二人は二つの目で見つめる。
「…なんだよ?」
ジュンの問いには答えずに、しばらく見つめる二人。
やがて、微かに微笑んで、二人はジュンの腕を離した。
そして砂浜へと駆け下りる。そのまま駆けて行く。
「……なんだったんだ…?」
やがて、二人の姿は見えなくなった。
「…!?」
同時に景色が歪む。
傾きかけた夕日が渦を巻いて一点に集束していく。
「何なんだ!?」
やがて闇が彼を包んだ。
421以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:09:03.76 ID:ljPyvcMr0
>>420

 次に気付いた時、ジュンはさっきと変わらず砂浜がみえる階段に座っていた。
傾きかけたはずの夕日は空の天辺から明るい太陽光を降り注がせていて、ジュンは
不思議な違和感に襲われた。
時計を見ると、ぼーっと砂浜で遊ぶ二人の少女を見ていた時間から1分も経ってはいなかった。
混乱する頭の中で、砂浜をみると、相変わらず二人の少女はじゃれあうようにして遊んでいた。
額を抑えて、今までのことを考える。
双子の少女が自分の方を叩いて…
「……あれ?」
それからが思い出せない。
「………鍵?」
そんな断片的な単語が出てくるだけで、まったく思い出せない。
たった一分の間とはいえ意識が飛んでいたとでも言うのだろうか。
わからない。
しばらくその場で考え込んでいたが、やがて二人の少女の姿は消えて、日が本当に傾きかけていた。
「そうだ、泊まるとこ、探さなきゃ…」
混乱する考えを無理やりに押さえつけるようにジュンは呟いた。
422以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:09:43.72 ID:ljPyvcMr0
>>421

 ビーチから少しはずれた場所にその旅館はあった。
安さだけで選んだ旅館。『雛家』と大きく書かれた看板は時折点滅しており、ジュンをちょっと不安にさせた。
だが、ホテルに泊まるような贅沢が出来るほどお金もなければ、そんな身分でもない
学生の自分にとってはおあつらえむきな宿だろう、そう思い直して、宿の門を叩いた。

中に入ってみれば、古い日本家屋のような趣で、少し安らぎを覚えるような気がする。
着物を着こなした、女将だと言った妙齢の女性に案内されて、部屋に着く。
そんなに重くも無い荷物を降ろして、一息ついた。
女将が簡単な部屋の説明をしてくれていたが、ジュンには右から左で、ただ、一生懸命に
説明をしてくれる女将をぼんやりと見ているだけだった。
コンコン
突然、部屋の戸を叩く音がする。
「ああ、やっと来たのね…」
女将がぼそりと呟いて、ジュンに軽く一礼すると、そのまま戸を開ける。
「し、失礼しますなのー」
そこに現れたのはジュンの首元くらいまでしか背の無い少女。
縦ロールに大きなリボンをした少女はそんな首から上とは似つかわしくない着物を着ている。
ガチガチに緊張しているのがジュンにも見て取れた。
来ている着物も、隣の女将と比べると、明らかに初めて着物を着ました、というような
違和感を噴出させている。
「こら、なの、はだめよ?」
「うゆ、わかったの…」
小声のやり取りは、小声という割にはジュンにまで聞こえている。
「え、えーと…この度は、雛家にお越しくださってありがとう…ございます。」
その言葉と同時にふかぶかと頭を下げる女将。それに習うようにその少女も頭を下げる。
「当雛家の、み、見習女将の雛苺なの…雛苺です。」
そしてまた二人はふかぶかと頭を下げる。
そんな二人を見ながらジュンは思わず座りなおしていた。
423以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:10:28.64 ID:ljPyvcMr0
>>422

「今宵は、えと…ごゆ、ごゆるりと…えっと…」
「今宵はどうぞごゆっくりなさっていってください。」
言葉に詰まる雛苺に代わって女将が言う。
「で、では、失礼しましたなのー」
そう言って、雛苺は逃げるように部屋を出て行ってしまった。
「あっ、雛苺…」
女将が止めるまもなく、部屋の戸は閉められた。
「え、ええと…?」
呆気に取られるジュン。
それに気付いた女将が、苦笑いをしながらふかぶかと頭をさげた。
「大変失礼しました。今日は娘の…そのいわゆるデビューで…」
「ああ」
ジュンはポンと手を打った。
「甘く育ててしまったのかもしれません、挨拶も満足に出来なくて…」
「いえ…気にしてませんよ。」
「ありがとうございます。その…お詫びといってはなんですが、今日の夕食はサービスとさせていただきます。」
「え?」
女将の一言にジュンの頬が緩む。
「はい、大変失礼をいたしましたので…」
「えっと…僕は嬉しいのですが…いいんですか?」
「ええ、勿論。」
それから女将がしばらく雛苺の話を嬉しそうにしていると食事が運ばれてきた。

次の日、一晩お世話になっただけの旅館を名残惜しそうに出発するジュン。
見送る女将の後ろからそっと手を振った雛苺が見えた。
424以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:11:32.92 ID:ljPyvcMr0
>>423
とりあえずここまで。
予定ではやたら長くなりそうなので、もしかしたら書き上げて
TXTで投下になるかも。
425以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:13:07.17 ID:DDxgRDW40
>>424

なぞの双子がすごく気になるwktk
426以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:13:32.57 ID:owEmGdsY0
そんな時は分割投下さ!
ともあれ期待してるぜー
427以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:14:51.30 ID:fF3oW1M10
wktk
428以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:21:15.73 ID:ZqAAbjMG0
wktk
429以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:23:01.54 ID:ljPyvcMr0
>>421に誤字
自分の方を叩いて→自分の肩を叩いて

分割投下は、可能なら…
430以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:28:38.25 ID:Bqh+xcQr0
一気読みもいいが規制かかりそうなら分割もあり。
お好きなように。
431以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 16:45:03.83 ID:owEmGdsY0
経験上30秒間隔で20レス連投するとバーボン行きになるから、それ以上になるなら
分割すると幸せになれるとオモ。
432以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:08:42.24 ID:RYjRvax80
保守
433以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:10:38.11 ID:Bqh+xcQr0
真「そろそろお茶にするのだわ。JUM!JUM!」
J「はいはい。聞こえてますよ〜。」
真「ならはやくなさい!それと返事は1回よ。」

リビングのソファに横たわるJUMを呼びつけるが
なにやら反応が鈍い。眠っていたのだろうか。
緩慢な動きでテーブルにつくとお茶を入れ始める。

J「ほれ、待たせたな。」
真「あら?JUM、あなたちょっと太ったんじゃなくて?」
J「ああ、それなんだけど…。」
翠「待たせたですJUM。今すぐ準備するですよ。」

遅れてやってきた翠星石はJUMの隣に座ると
カバンから弁当箱大のタッパーを取り出した。

J「今日は何だ?」
翠「メインのはちょっと待つです。それまではこれで我慢するです。」

タッパーに敷き詰められているのは手作りのショートケーキ。
翠星石は食器棚から取り出してきた皿に手早く取り分け2人に差し出した。
2人分にしてはかなりの量、今にも皿から零れ落ちそうなくらいだ。
434以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:11:18.38 ID:Bqh+xcQr0
>>433
翠「じゃあキッチンを借りるですよ。」

カバンからもう一つタッパーを取り出しキッチンに向かう翠星石。
ご機嫌な彼女の背中を恨めしそうに見つめるJUM。
真紅は琴乃次第を把握した。

真「いつからなの?」
J「もう1週間くらいになる。ちょっと褒めてやっただけなんだがな。」

小声で答えたJUMはケーキを口に運んだ。
真紅もあわせてフォークに手を伸ばす。

真「う、おいしいのだわ。」
J「だから断れないしやめられないんだ。」
真「にしてもこの量は・・・。」
J「日を追うごとに増えてきてるんだ。今日は真紅がいて助かったよ。」

ショートケーキがなくなったところで満面の笑みを浮かべて翠星石がもどってきた。
皿には一面に黒いものが並べられている。
漂う香りから察するにチョコレートケーキなのだろう。
435以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:12:01.87 ID:Bqh+xcQr0
>>434
翠「さ、できたですよ。ちょっと熱いので気をつけるです。」
J「なんだこれ?」
真「これはフォンダン・ショコラというのだわ。」

2人の目の前に小さなプリンのような黒いケーキが差し出される。
フォークで切り分けると中から湯気をまとったチョコレートがとろとろと流れ出てきた。
焼けた表面のサクサクとした食感としっとりとした中のショコラ生地、
そしてほろ苦くも濃厚なチョコレートの織りなす極上の味に2人はしばし酔いしれた。

翠「どうです?今日のは自信作ですよ?」
J「すごいよ翠星石、こんなにおいしいお菓子があったなんて知らなかったよ。」
翠「やったですぅ。もっと褒めてもいいですよ。」
真「本当においしかったわ翠星石。あ、お茶をいれてくれる?」

翠星石に席を外させた真紅はすかさずJUMを非難した。

真「ちょっとJUM褒めすぎよ。あんまり褒めるからつけ上がるのだわ。」
J「おまえだってしっかりたいらげてたじゃないか。」
真「だからといってそこまで言うことはないのだわ。」
J「でもな、褒めないと後が怖いぞ。」
真「・・・ふぅ、どちらにしても地獄ね。」

あの様子では翠星石の菓子攻勢はまだまだ続きそうだ。
2人はあの誘惑に耐え切ることができるであろうか?
終わり
436以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:14:16.55 ID:owEmGdsY0
うーらーやーまーしーいー!ヽ(`Д´)ノ
JUM代われ!
437以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:17:20.74 ID:DDxgRDW40
>>435

正に( ゚Д゚)アマーのWパンチですねwwww
438以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:19:47.06 ID:TjxLlKiB0
>>435
ちょwwwそれは断れねえwwwwwGJ!
っていうか俺まで甘いものが食いたくなってきたwwww
439以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:23:34.34 ID:ZqAAbjMG0
くそっ!なんて糖尿病だ
440以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 17:31:07.15 ID:Bqh+xcQr0
>>436-439 レスどうも。
温かいフォンダンショコラは至福の味。是非お試しあれ。
441 :2006/04/21(金) 17:58:27.41 ID:DDxgRDW40
 
442以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 18:10:47.97 ID:0/rJddiZ0
薔薇水晶がジュンと水銀燈に向日葵を贈ったようです。

ジ「向日葵か…」
水「あら、ジュンももらったのぉ?」
ジ「なんだ、水銀燈ももらったのか。…しかし何で向日葵なんだ?」
水「さぁ?」



二人が向日葵の謎を追うようです。

ジ「で、図書館に来たわけだが」
水「とりあえず花言葉を調べてみましょぉ」


『向日葵
 花言葉:「いつもあなたを見ている」 「いつもそばにいるよ」』


ジ「…まさかな」
水「……まさかね」



翌日、二人の部屋からカメラと盗聴器が発見された。
443以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 18:12:38.89 ID:4St48xFH0
>>442
オチに吹いたwwwwwwww
444以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 18:24:12.43 ID:rLgF8V720
蒼「はい、あーん。」
J「あーん。」
蒼「どうかな?」
J「蒼星石が作ったくれた弁当がが不味い訳無いよ。」
蒼「えへへ、ありがとう。まだ沢山あるからどんどん食べて。」
J「ああ、でもその前に次は僕が蒼星石に食べさせてあげるよ。」
蒼「えー、恥ずかしいよ。」
J「だーめ。ほら、お箸貸して。はい、あーん。」
蒼「あーん。」
J「どう?」
蒼「JUN君が食べさせてくれたから何時もより美味しかった。」
J「それは良かった。」
蒼「はい、次は僕の番だね。お箸貸して。」
イチャイチャイチャイチャイチャ

金「あの二人の周りだけ常に春かしら。」
紅翠「……」
金「あ、食事中断して見つめ合ってるかしら。」
紅「ニューロ加速器作動!」
金「え!?」
翠「真紅、いけるです。」
金「どこからそんな馬鹿でかい銃(?)を!」
紅「皆吹き飛ぶのだわ!」
金「何か分からないけど大変な事が起きそうな気がするかしら
  あ、薔薇水晶!丁度良いかしら。あの二人を止めて欲しいかしら。」
薔「……グレンキャノンもだ!」
金「あー!こいつも駄目かしら!」

そして発動した
445以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 18:41:17.86 ID:fWVfIDcmO
イデワロスwwwwwwwww
446以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 19:00:53.47 ID:L0UelcjE0
J「……広いな」
僕の眼前には蒼く深い空がどこまでも広がっている。
ここは、屋上にある給水塔。自習だった六時間目の課題を早々に済ませて、僕はここへと来ていた。
日々の生活に息苦しさを感じた時、人と関わる事に煩わしさを感じた時、僕は一人ここで空を眺めている。
別に今の生活に不満があるわけじゃない。友達と呼べる奴らに囲まれていることが嫌なわけじゃない。
それでも、時折一人になりたい時がある。理由はよくわからないけど……
空に近いこの場所で空をずっと眺めていると、だんだん空に吸い込まれていくような感覚に襲われる。
僕はこの空に浮き上がるような感覚が好きだ。この世のしがらみから、重力から僕を解き放ってくれる。
僕はその感覚を感じたままゆっくり眼を閉じると、意識は次第にまどろんでいく……

……チャイムの音が聞こえた。だが、それも僕をまどろみの中から呼び戻すことは出来ない……
僕を呼び戻せるのは……


「……くん、ジュンくん」
……誰かが僕を呼ぶ声がする。
「ジュンくん」
僕は眼をゆっくりと開く。眼の前に見えたのは空ではなく、碧と緋の瞳を持ったショートカットの少女。
僕はゆっくりと彼女の名前を呼んだ。
J「蒼星石……」
蒼「おはよう、ジュンくん」
彼女は笑顔でそう言うと、少しあきれた顔になって言葉を続けた。
蒼「まったく、自習だからってサボっちゃダメだよ」
J「課題はちゃんと済ませたさ」
447以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 19:01:27.87 ID:L0UelcjE0
>>446

僕はどの位まどろんでいたのだろう? 僕は身体を起こしながら彼女に尋ねた。
J「今何時?」
蒼「もう、放課後だよ。帰りのホームルーム終わってすぐ来たから、多分3時10分位じゃないかな?」
かれこれ一時間近くはまどろんでた事になるか。僕は欠伸をかみ殺して言葉を紡ぐ。
J「よく、ここがわかったな」
僕の言葉を聞くと、彼女は笑って答えた。
蒼「わかるよ、だってジュンくんの事だもん」
J「……そっか」
僕も一緒に笑う。

給水塔から降りた後、彼女は僕に手を差し出してきた。
蒼「一緒に帰ろ?」
J「……ああ」
僕はその手を取りながら、なるべく優しい笑顔で返した。


/終わり BGM♪『それでも 明日はやってくる』
448以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 19:20:03.24 ID:DDxgRDW40
J×蒼 ( ゚Д゚)アマー
449以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 19:42:10.95 ID:ZqAAbjMG0
蒼星石には給水塔が良く似合うな
450 :2006/04/21(金) 19:45:43.60 ID:DDxgRDW40
 
451以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 19:55:32.86 ID:yO+x/aYm0
ほしゅなのー
452以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:15:26.05 ID:ljPyvcMr0
453以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:15:52.32 ID:JQcCZ+Mz0
>>452GJ
454以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:16:32.91 ID:RYjRvax80
ほしゅ
455以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:18:28.67 ID:fF3oW1M10
>>452
切られたい
456以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:19:29.64 ID:TjxLlKiB0
>>452
トゥモエ!トゥモエ!!(゚∀゚)b
457以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:36:50.74 ID:6IkZw9fL0
トゥモエいいよトゥモエ
458 :2006/04/21(金) 20:36:54.95 ID:DDxgRDW40
 
459以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:41:20.77 ID:eGhsSKmN0
短編投下してみる。
 
僕は今、真紅に強制されて、お湯を沸かしている。
園芸部の部活動が、終わったあとは、お菓子と一緒に、
紅茶かハーブティーを飲むのがお決まりになっている。
といっても実際に部活動しているのは、
翠星石と蒼星石くらいで他のメンバーは、
ただの数合わせなんだが。
とりあえず、頼まれた水やりを僕一人でこなした。
真紅と雛苺は、はやく〜といいながら見てるだけ。
少しくらい手伝ってくれてもよかったのに。
 
ん?なんで、部室にコンロがあるのかって?
真紅が紅茶を飲みたいがために、僕に運ばせたんだ。
ついでに、冷蔵庫と棚とソファーとテーブルも。
おかげ、部室はかなりのくつろぎ空間となっており、
この部屋の中だけで、生活するのに足りないのは、
シャワーくらいなものだと思う。
460以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:42:54.14 ID:eGhsSKmN0
>>459
そんなことを言ってるうちに、
お湯が沸いたみたいなので、ティーポットにお湯を注いで暖める。
葉を入れ、再びお湯を注ぐ。
蒸らしている間に、カップを棚から出す。
僕のカップ。特に言うことのない普通のカップ。
真紅のちょっと小さめのカップ、何時見ても、品のいいカップ。
雛苺の大きいカップ、体は小さいのに、食い意地はって大きめのカップ。
翠星石と蒼星石のお揃いのカップは今日は出番がない。
翠星石は部長参加の予算会議で、蒼星石は生徒会の会議で今日は来れない
……はずだったが、
翠「疲れたですぅ」
と扉を開く音と、翠星石の声が聞こえる。
翠「チビ人間、翠星石のも淹れやがれですぅ。」
J「ハイハイ。」
翠星石のカップも取り出し、全部のカップに紅茶を注ぐ。
冷蔵庫から、ヒナ専用と書かれたイチゴジャムを取り出し、
ミルクと砂糖と、お菓子と一緒にお盆に載せ、テーブルまで運ぶ。
やけに、手馴れているのが、少し悲しくもある。
461以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:43:53.02 ID:eGhsSKmN0
>>460
雛「いちご〜、いちご〜、いちごのこうちゃ〜♪」
と歌いながら、紅茶にドボドボ、イチゴジャムを入れる。
真「……いつもより、お茶請けが少なくなくて?」
J「しょうがないだろ?こんだけしか残ってなかったんだから。」
雛「うにゅ〜。ヒナ、もっと食べたいの。」
翠星石の目が怪しく光る。
翠「チビチビ、チョコをやるです」
翠星石は板チョコをカバンから取り出した。
J「お前が?雛苺にチョコを?……悪い物でも食ったか?」
雛「……ヒナ、うにゅ〜のほうがいいのー」
雛苺も危険を感じてか、はたまた、本当に苺大福のほうかは、知らないがそう答えた。
翠「おめーら、失礼ですぅ。もう、チョコやんないです。」
翠星石がチョコをバックに入れようとしたところで、やっぱり欲が出たのか
雛「あっ、ダメなのー、雛苺やっぱりもらうのー」
翠「いやしいチビチビめ、ほれ、くれてやるです。」
雛苺は受け取った、チョコの包みをはがし、幸せそうに
雛「いただきますなのー」
といってチョコを頬張った。
462以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:45:14.88 ID:eGhsSKmN0
>>461
チョコを噛むうちに、雛苺の顔がどんどん歪んでいく。
雛「このチョコおかしいのー。すっごい苦いのー」
雛苺は涙目になっている。
J「んなバカな。ちょっと貰うぞ。」
ヒトカケラ、チョコを貰って、口に放り込む。
噛むほどに、口いっぱいに苦味が広がる。
J「……なんだこれ、ほんとにチョコか?」
ジュンは、たまらず紅茶で苦味を飲み込んだ。
翠「たいへんですぅ。チョコの神が怒り狂って、世界中のチョコを苦くしたですぅ
  チビチビが、そのチョコ全部食うまで、チョコの神の怒りは静まらないですぅ」
演技がかったノリノリの声で翠星石が言う。
紅「紅茶は静かにいただくものだわ」
と、いつものセリフをいいながら、真紅は優雅に紅茶を口に運ぶ。
雛「そ、そんな、ヒナのせいなのー?」
雛苺は、顔を上げ、
雛「ヒナがんばるもん。チョコ全部食べるもん」
そういいながら、チョコを
イチゴジャムたっぷりの紅茶と一緒に泣きながら頬張ってゆく。
463以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:46:02.43 ID:eGhsSKmN0
>>462
J(…………というか、こんな馬鹿なことがあるわけがない
  ………あ、そういえばたしかCMで……)
J「翠星石、これ、カカオ99%のチョコか?」
翠「その通りですよー。チビチビはやはりおバカ苺ですぅ」
雛「ふぇ?なんなのーそのカカオ99%って」
そういいながら、最期のヒトカケラを紅茶で流し込んだ。
涙で顔がぐちゃぐちゃだ。
紅「ほぼカカオのみで作ったチョコよ。
  カカオというのは、チョコやココアの原料ということで
  勘違いされやすいけど本来甘味はないのよ。
  つまりそのチョコは、そもそも甘くないということね」
雛「チョコの神様怒ってないの?……翠星石、雛を騙したの?」
翠「雛苺の泣き声はとても気持ちがよかったですぅ。」
紅「無様ね。たかが苦いってだけで。まだまだお子様ってことかしら。」
真紅は、優雅に残りの紅茶を飲んだ。
雛「真紅だって、こんなの食べたら顔がイーってなるんだもん」
紅「ならないわ。あなたとは違ってよ。雛苺。
  チョコを全て食べてしまったからその姿は見せれないけれど。」
464以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:46:52.32 ID:eGhsSKmN0
>>463
翠「あ、大丈夫ですぅ。まだカカオ99%チョコはあるですぅ」
紅「なんですって?」
真紅の顔が引きつった。
雛「真紅、ちゃーんと食べてよね」
紅「でも、もうお腹いっぱいだわ。また今度にしましょう?」
翠「さっき、いつもよりお茶請けが少ないとかいってなかったですか?」
紅「そ、そんなこと言ったかしら。」
J(いつも、コイツにこき使われてるからなぁ、たまには、いじめてみようか。)
J「真紅、お前もしょせんお子様ってことだな。」
紅「ち、違うわ。そこまでいうなら食べてみせようじゃない。」
翠星石は、真っ黒なチョコを手渡す。
翠「ささ、た〜んと食べるですぅ。もう一枚たべるですか?」
紅「けっこうよ。」
真紅は、真っ黒なチョコ前に、固まっている。
J「どうした、さっさと食べろよ?」
紅「うるさいわね。…珍しいから見ていただけよ。」
真紅は、おそるおそるチョコを頬張る。
紅「………う………」
雛「あ、真紅、今、苦そうな顔したのー」
紅「そ、そんな顔してないわ。カカオの風味を楽しんでいただけよ」
どうみても、やせ我慢の真紅を目の前に、翠星石はニヤついてる。
J(あの苦味に、口の中に残るんだよな……
  もしかして飲み物で流さないとずっとつづくんじゃないか………)
真紅は、なんとか全てのチョコを食べ切った。
465以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:47:50.51 ID:eGhsSKmN0
>>464
紅「ど、どうかしら?これで満足?」
ちょっと声が震えている。
雛「やっぱり真紅はすごいのー。
  すっごく、すっごく、苦いチョコだったのに、食べ切ったのー」
雛苺の尊敬だけは得られたようだ。
翠星石は、十分楽しんだはずだ。
僕は、ちょっと、かわいそうと思いながらも、いい気味だとも思った。
真紅はティーポットに手を伸ばすが、ティーポットは空だった。
紅「ちょっと、ジュン!紅茶が切れてしまったわ。今すぐ入れなさい!」
怒りながら、真紅が言ったところで、
キーン・コーン・カーン・コーン、と下校時刻を知らせるチャイムがなった。
翠「ささ、皆、家に帰るです。」
紅「ちょっと待って!お茶の一杯くらい」
翠「だめです。さっさと帰るです。」
真紅は、強制的に部室から出された。
真紅は、クラブ棟の外の自販機で飲み物を買おうとしたが、、
翠「もしかして、口のなかが苦くて苦くてたまらないのですか?」
とニヤニヤ笑みを浮かべた翠星石の質問によって、
諦めざるえなかった。
僕らと別れるまで、口の苦味に苦しめられたであろう真紅は、
その後、彼女自身が食べるチョコを買うことはなかったそうだ。
466以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:53:10.78 ID:tYeRnV80O
ひでぇwww
467以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 20:55:50.62 ID:5PQXEXL/O
思わずニヤニヤしてしまったではないかっ!!
468以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:07:30.58 ID:GguCU3y/O
真紅wwwww
469以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:07:32.42 ID:AA9Wwt8I0
投下。
>>317
〜チビ蒼星石とチビ翠星石〜ゆっくり流れる時間・・・No7

ジュン「ふぅ。やっと終わった。」
ジュンは食器洗いをやっと終えた。慣れてなかったせいもあり通常より時間はかかった。
ジュン「あと、残ってるのは・・・・。特にないか。リビングでテレビでも見てるか。」
そういうとジュンは双子がいるリビングへと向かった。

〜リビング〜

翠星石「ドキドキですぅ」
蒼星石「こ、こわいなぁ」
くんくん「また犠牲者が・・・。ん?これは・・・。」
翠星石「こんどはどうなるですぅ」
蒼星石「なんかくんくんはヒントを見つけたみたいだよ」
くんくん「犯人は・・・・・。」
翠星石「ゴクッ」
蒼星石「ゴクッ」
ジュン「なにしてんだ?」
翠星石・蒼星石「「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」
ジュン「おわぁぁ!な、なんだよ」
翠星石「び、び、び、び、びっくりさせるなですぅ」
蒼星石「し、しんぞうがとまるかとおもった。」
ジュン「なんでだよ。」
くんくん「・・・・ということで来週もお楽しみに・・・・。」
翠星石「あー。おわっちゃったですぅ」
〜続く〜
470以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:08:01.80 ID:AA9Wwt8I0
>>469
ジュン「別に良いだろ、DVDとか借りればいいんだし・・・。」
翠星石「そーゆーもんだいじゃねーです」
ジュン「わかったわかった。わるかったって。」
翠星石「それでなんのようですぅ?お昼ごはんですか?」
ジュン「昼飯?・・・・・もうこんな時間か。」
時計を見てみるとすでに11時。
ジュン「はやいな・・・。じゃあ昼飯は何食べたい?」
翠星石「くんくんにでてきたひとみたいにカツどんたべたいですぅ」
蒼星石「ぼくはなんでもいいや。」
ジュン「んじゃあ丼系でも頼むか。翠星石はカツどんだな。蒼星石はなにがいい?」
蒼星石「ぼ、ぼくは・・・てんどんがたべたい・・・。」
ジュン「わかった。もうすこししたら頼むからテレビでも見てて。」
翠星石「わかったですぅ。」
蒼星石「うん。ジュンくんもいっしょにみよ。」
ジュン「別に良いけど・・・。」

〜続く〜
471以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:08:25.02 ID:AA9Wwt8I0
>>470
〜しばらくして〜

出前「出前をお届けに参りました。」
ジュン「ありがとう」
・・・・。
ジュン「ほらきたぞ。」
翠星石「早くここに持ってくるですぅ。」
翠星石と蒼星石はすでに台所の椅子に座っていた。
蒼星石「すいせいせき・・・おうぼうすぎない?」
ジュン「ほらよっと。」
翠星石「はやくジュンもせきにつくですぅ。」
ジュン「はいはい。ちょっとまってろ」
翠星石「じゃあいただきますですぅ」
蒼星石「いただきます」
ジュン「いただきます」
・・・・。

翠星石「ごちそうさまですぅ」
蒼星石「ごちそうさま」
ジュン「ごちそうさまっと・・・。」
そういうとジュンは三人分の食器を玄関に持っていく。
翠星石「さて、ごはんもたべたし、くんくんのビデオでもみるですぅ。」
蒼星石「・・・・。」
ジュンが戻ってきた。
〜続く〜
472以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:08:59.58 ID:AA9Wwt8I0
>>471
ジュン「ん?どうした?蒼星石」
蒼星石「しょっきをどうしたの?」
ジュン「あぁ、食べ終わった食器は後で店の人が取りに来るからわかりやすい位置に置いといたんだ。」
蒼星石「そうなんだ・・・。」
ジュン「ん?どうした?なんか不満か?」
蒼星石「ううん。なんでもないよ」
翠星石「そうせいせき〜はやくくるですぅ。くんくんがはじまるですぅ〜」
蒼星石「あ、うん。わかった。」
そういうと蒼星石は走っていった。
ジュン「(・・・・・ネットでもするか。)」
ジュンは蒼星石と翠星石になんかあったら呼びに来いといい、自分の部屋に戻っていった。
〜続く〜
473以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:09:23.34 ID:AA9Wwt8I0
>>472
〜ジュンの部屋〜
ジュン「最近は忙しくてネットする暇もなかったしな・・・。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ノビールX水晶型
これを部屋に置くだけで運気と身長がUP。
体験者の言葉「はじめは信じてなかったんですけど・・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジュン「・・・・・・。買い。(カチカチ」
ジュン「・・・・・・。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
幻のロシア人形
これを部屋に飾っているとどんな呪いも回避できます。
いまなら幻のフランス人形もお付けします
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ジュン「ふふっ・・・・・買い(カチカチ」
ピンポーン
ジュン「(出前かな?そのうちあの双子が呼びにくるだろう)」
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
ピンポーン
ジュン「おかしいな。」
そういうとジュンは玄関まで行き、食器を下げてもらった。
ジュン「なんであいつら来なかったんだ」
そんな愚痴をこぼしながらリビングへ向かう
〜続く〜
474以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:09:55.98 ID:AA9Wwt8I0
>>473
〜リビング〜
ジュン「やっぱり寝てたか。」
ジュンの目の前には目をつぶり規則的な呼吸をしている子供が二人いた。
ジュン「しょうがねぇ、僕の部屋に運ぶか。」
そういうとジュンは近くにいた。蒼星石をおんぶし自分の部屋に向かった。
・・・・。

〜ジュンの部屋〜
ジュン「ふぅ。疲れた・・。」
ジュンは二人を自分のベッドに寝せた。そして寝顔を観察していた。
ジュン「やっぱ可愛いな。・・・・」
ジュンは寝ている双子の姿を見ていた。それは一瞬でもあり永遠でもあった。
ジュンは耐え切れなくなり静かに呼吸している双子のおでこにキスをした・・・。
ジュン「ちょっとやりすぎたかな・・・。」
蒼星石「んん?ジュンく・・ん・・。」
ジュン「!」
蒼星石「すーすー。・・・ふふっ」
ジュン「寝言か・・。よかった」
そういうとジュンはまたパソコンに向かった。できるだけ音を立てないように注意しながら・・・・・・。

蒼星石と翠星石は夢を見ていた。二人ともジュンと一緒にいる夢を。
それは儚いものであり、尊いものであるが近いものでもある。
どちらかがブレーキをかければ進まなくなるこの道は眠りという自由な道の開放によりひらかれたのかもしれない。

〜続く〜
475以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:11:22.65 ID:AA9Wwt8I0
今回の投下は以上です
次回から真紅と水銀燈が出てきますが不器用なものでうまく絡めさせれるか心配です。
次回の投下は明日の夜にしたいと思います。ではまた。
476以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:20:49.39 ID:6IkZw9fL0
しあわせってそういうものだなあ
477以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:22:20.50 ID:5PQXEXL/O
ワマーイ!GJ!
478以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:45:18.02 ID:GguCU3y/O
保守
479以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:52:07.06 ID:Y3MjNLxs0
>>475くるおしく和む……!

さらりと投下をば 【ゆめうつつ】〜トロイメント〜§3です、
ちょっと離れまして>>284からの続きとなります
物語も中盤にさしかかるところです。
480以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:52:49.74 ID:Y3MjNLxs0
>>284

§3
――――――――――――――――――――


 夢を、見ているのだと思った。だってこれは――何度も見てきた、光景だっ
たから。
 ここに居る時の私は、自分の意思で動いているようでありがなら。その実、
もう既に『何かに囚われた』動きしか出来ない。
 眼の前には、私がずっと好きだった……彼の姿。『今』の私は、彼の部屋の
中に居る。幼馴染の関係を続けてきて、いつも二人一緒であること自体が自然
だった。
 そんな彼が。瑣末な問題(あくまでそれは、私から見ての意見として)により、
学校へ来なくなってしまった中学生時代。私も随分と拒絶されていたけれど、
彼が学校へ通えるようになった直前の時期などは、家に上がれるようになって
いた。

「ねぇ、ジュン」

「――なに」

初めはドア越しに、そしてその内部屋に入り。眼は合わせていないけれど、今
私達は、同じ空間を共有している。

 あなたが来ない学校は、何だかとても味気なかった。学校に行ってない時だっ
て。紅茶を一人で淹れて飲んでみても、寂しいと感じてしまう。ひとえに、それ
は。いつもそこにあった日常が、無かったから。あなたに紅茶を淹れて貰い、そ
の感想を言うことも出来ない。
481以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:53:22.86 ID:Y3MjNLxs0
>>480



「特に無理を言っている訳でもないんだから。話くらい、相手になって頂戴」

「……」

彼は答えない。何も、答えない。

「ねぇ、ジュン。寂しいと思っているのは、私だけなのかもしれないけど」

知っている、わかっている、

「せめて……一緒に居て、頂戴」

彼は、

「わたし、……私は、あなたのことが。……好き、だから」


彼は、私の思いに、……応えない。


 そんな、遠いあの日の夢を。今も私は、見続けている。

482以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:53:48.02 ID:Y3MjNLxs0
>>481
――――――――――――――――――――――



目覚めるとそこには、見慣れぬ天井。

「……痛、……」

そうだ、私は。昨日は水銀燈と呑みに行ったのだ。酒量が多かったのだろう、
どうやら二日酔いのような塩梅だ。
 喉が、渇く。水が欲しい。

 ベッドサイドを見やると。ペットボトルのミネラルウォーターと、紙切れが
置かれている。何か書いてあるようだ。

『ここは水銀燈の家よぉ。ゆっくり休んでて。そして水分をいっぱい摂ること!』

 彼女が私を運んでくれたのだろう。……迷惑をかけてしまった。
 心遣いに感謝しつつ、水を押下していく。

「ふぅ……」

とりあえず、一息つく。酔いつぶれてしまうだなんて……レディとして、なって
ないのだわ。こうなってしまうと、もう嗜みも何もあったものでは無い。

 風邪を引いている訳でもないのに体調が悪いのは、存外に心地良くないもの。
もう少し眠ったほうが良いかもしれない。
483以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:54:17.25 ID:Y3MjNLxs0
>>482

 横になって。眼は瞑らず、天井を眺めていた。白を基調とした内装が、清潔感
抱かせる部屋だった。
 このまま眠ってしまうと、また夢を見てしまうかもしれない。今でもたまに見
る、『あの日』の夢を。


 私の想いは、残念と言うかなんと言うか。その日、砕かれてしまった。若い頃
の思い出と言うか、中学生の癖に告白だなんて、ませた子供だったかもしれない
けれど。私はそれを、告げずにはいられなかった。それは、当時の彼の状態に対
する、同情でもなんでも無く。素直な私の気持ちとして。
 水銀燈に、このことは伝えていない。密やかに、私の胸の中に閉まっておこう
と思ったのだ。
 
『ごめん、そういう事とか……今は考えられないから』

 申し訳なさそうに、彼は言った。彼の精神状態を鑑みるに、自身のメンタルを
調えるだけでも当時は精一杯だった筈。そんな彼に余計な気を遣わせてしまった
と、それだけでかなり私は落ち込んだ。

 私はそれからも、彼の家へ通い続けた。とは言っても、もう彼に恋愛感情とし
ての想いを伝えることは無くて。黙って座っていたり、少し落ち着いている時な
どは、話をしてみたり。勉強も一緒にしたりしていた。
 そうやって私は、彼の"回復"に付き添っていた。想いは届かずとも、彼は大切
な友人。私にとって、無くてはならない存在だったから。
484以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:54:53.21 ID:Y3MjNLxs0
>>483

 彼が学校へ通うことが出来るようになって。その事自体、私の功績などでは無
いと思っている。彼の"回復"は、彼自身の強さ故の話。私はただ、彼の傍に居た
かっただけ。
 その後。彼は家へ引き篭もってしまう前のように、私に接してくれた。それは
少し寂しいようで……また嬉しくもあったのだ。
 だから、私も。同じように彼に接した。一緒の高校に行けるように、勉強も二
人で殊更頑張って。そうすれば、当面はまだ……近くに居られる。そう、思った。

「……」

 なんだか眠い。お酒を呑んだ後の睡眠は、ほとんどその用を成さないせいだろ
う。身体がまだ、休息を欲している。

 私はまどろみながら、考えている。こういう夢を見てしまうのは、恐らく私が
未練がましいせい。現に、今も。私はジュンが――好きだ。
 この想いは。きっと、振られたあともずっと続いている。
 だが。それが一体、何だと言うのだろう。どうにかなる訳でもないのに。

 横になりながら、ペットボトルに手を伸ばす。

 ――水銀燈。あなたはジュンに、想いを伝えたの? 付き合っているような素
振りは見えなかったけど……今も、あなたの。想いは、続いているの?

 『私達は、似た者同士なのかもしれない』だなんて。それが、ふたたび眠りに
落ちる前の、最後の思考だった。
485以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:55:18.69 ID:Y3MjNLxs0
>>484
――――――――――――――――――――――――


「〜〜♪……♪〜〜〜〜♪」

キュッ、と。鼻歌交じりでシャワーの蛇口を捻り、全身でお湯を浴びる。
お酒を呑んだ次の日は。別に身体にアルコールが残っている訳では無いが、起き
てすぐにシャワーを浴びることにしている。勿論寝る前にも浴びるには浴びるの
だが、なんとなく習慣というやつだった。

 立ち昇る湯気の中、髪の毛も濡らし始めた。長い髪をしていると、洗うのが割
と面倒なのだけれど。今のところ、ばっさりと切ってしまう予定は無い。
 髪を適当にピンで留めておき、タオルで巻く。それから、あらかじめ貯めてお
いた湯船の中に、身を沈めた。

「ふー……」

 朝風呂(とは言っても、既にお昼近い)が気持ちよいなどと言うと、随分親父く
さいのかもしれない。かと言って『一日に二回はお風呂に入る』と表現すると、
それはそれで潔癖っぽい印象になってしまうだろうか。なんとか良さげな言い方
はないものかな。

「……む」

 ちょっと、自分の胸に手をやってみた。最近、ブラのサイズがきつい様な……
まさかまた、大きくなってるんだろうか?
 真紅に分けてあげたい、なんて事は。間違っても本人の前では言えない。後が
怖いから。
486以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:55:46.23 ID:Y3MjNLxs0
>>485
――――――


 高校一年の時。修学旅行のお風呂場で一緒になった時、彼女の裸体を一度見て
いる。女の身である私から見ても。本当に白く、美しい肌だと思った。確かに、
胸はちょっと控えめだったが……
 彼女の方はと言うと、何故かこちらにちらちら目線を向けつつ。顔だけはまっ
かっかだった。そして自分の身体を見やっては、『はぁ……』と溜息をついてい
るのだ。

 そんなの、コンプレックスに感じることなんて無いのに。あなたは充分、魅力
的なのだから。
 そう頭ではわかっていたものの。彼女の様子に、私の嗜虐心はくすぐられてし
まったのだった。湯船につかりつつ、私は言う。

「ジュンは、どんなタイプの娘が好みなのかしらねぇ?」

この言葉に、はっとした表情を見せる真紅。

「例えば、身体的特徴で言ったりすると……」

「……」

何も返してこないので、改めて彼女の方を見やった。すると、顔はますます真っ
赤になって。眼はなんだかうるうるしている。
 ちょっと慌ててしまった。確かに少しばかりいじってやろうと思ったけれど、
これは流石に様子がおかしい。
487以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:56:15.07 ID:Y3MjNLxs0
>>486

「……本」

「え?」

「この間、本があったのだわ。ジュンの部屋に。ベッドの下を探って見たら、
 案の定あったのだわ!」

ああ……なるほど。彼も健全な青少年だからなあ。というか、声が大きいわ
よ? 真紅。一応他の女子も居るのだから、彼の名誉は守ってあげないと。

「そこに載っていた女のひとが、なんていうか……その……
 む、胸が、大きくて……」

きっと、そんな感じの女性が好みなのだわ。そう言って彼女は、ぶくぶくと湯船
に潜っていってしまったのだった。

「……ふぅ」

私は溜息をつく。それで私の身体をちらちら見ていたのだろうか? 確かに私の
胸は大きいほうだけど。"そういう本"に載っている女性と、彼の好みを直結させ
るのは。いささか短絡にすぎるのではないかと思う。……多分。

 当時の私は、ジュンの存在が"意識"する様になりだした頃。明確に『好き』と
いう感情を持ち合わせていたかと言うと、それは微妙だと思う。まあそれでも、
男の子の中では断トツに話す率は高かった訳で。もっと彼の事が知りたくて、話
がしたいと思ったりしていた時期だった。

488以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:56:56.21 ID:Y3MjNLxs0
>>487

 真紅は本の内容にショックを受けているようだけど。そんなことよりも、私は。
彼女が平然と彼の部屋へ上がれている方が、すごいと思っていた。私は、彼の家
に行った事は無かったし。だから、むしろ真紅のほうが羨ましい。

「……あら?」

さっき湯船に潜行していった彼女が、浮上してこない。

「嘘!? ちょっと! 真紅ぅ!?」

 完全に血を昇せてしまった真紅を迅速に救出し、服を着せて。廊下の長いす
に寝かせながら、団扇で彼女の顔を扇いでいる私なのだった。

「ありがとう、水銀燈……」

「どういたしましてぇ」

苦笑気味に返す。本当、いたいけな娘なんだから。見てるこっちがはらはらし
てしまう。
 と、そこに通りかかる人影。

「……何やってんだ? 二人とも」

「あらぁ、ジュン。ちょっと真紅が昇せちゃったのよぅ」

「えー? 旅行だからってはしゃぎすぎだろ、真紅。……泳いでたのか?」

惜しい。彼女は沈んでいたの。……色んな意味で。
489以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:57:19.76 ID:Y3MjNLxs0
>>488

「なっ! そんなはしたない事はしないの、だわ……」

語尾が弱くなる。まだ本調子には戻らないだろう。さっきに比べると、大分顔
色は良くなってきているが。

「あー。ちょっと待ってて」

そう言って、ジュンは小走りで向こうへ行ってしまった。変わらず、私は団扇
で扇ぎ続けている。

「……ジュンは?」

額に当てていたタオルを外しながら真紅は言う。

「どっか行っちゃったわよお」

私の言葉に、『そう』と一言返して。今度は顔の上半分にタオルを乗せなおした。

「ねぇ、真紅……別にジュンは、なんというか……グラマーな娘が好み、とは
 限らないじゃない」

「……そう、かしらね」

そうだ、気にしすぎだと思う。タオルで隠れているせいで、彼女の表情は読め
なかった。

490以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:57:41.54 ID:Y3MjNLxs0
>>489

「お、いたいた。おーい」

ぱたぱたと走りながら、ジュンが戻ってきた。

「飲み物買ってきたぞ。風呂上りはやっぱこれだろ」

珈琲牛乳。王道ねぇ。流石に乳酸菌飲料は売ってないか。ちょっと残念。

「おい、真紅。どれがいい?」

「つめたい紅茶がいいわ」

「選択肢に御座いません。よってお前は飲み物なし」

「なっ」

慌てて彼女は身を起こした。ジュンも意地が悪い。初めから選択肢は無いんだ
から。

「ペットボトルの紅茶なんて飲めたもんじゃないって。お前が言ったんだろ?
 いいからこれで我慢しろよ」

「……仕方無いのだわ。ありがとう、ジュン」

「水銀燈も、ほら」

「あら、ありがとぉ」
491以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:58:09.25 ID:Y3MjNLxs0
>>490

――――――――


 そんな、やりとり。軽口を叩きあっているだけのように見えるけど。ジュン
と真紅は、本当に仲が良い。……あと彼女は、ちょっと素直じゃないなあ、な
んて。そんな事を私は、その時考えていたのだった。


「……」

白崎に話してしまったせいだろうか、昔の事をよく思い出す。そろそろ身体も
ふやてしまいそうだったから、お風呂をあがることにしよう。

 着替えて部屋に戻ると、ベッドではまだ真紅が眠っていた。
 ペットボトルの水が、減っている形跡がある。となると、一度は起きたとい
うことだろうか。
 起こすのも、なんだか悪い。まあ、そのうち目覚めるかしらねぇ。とりもあ
えず私は、彼女が目覚めた時のために。軽めの朝食――や、昼食か――を、作
ることにする。
492以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:58:38.84 ID:Y3MjNLxs0
>>491
――――――――――――――――――――


「ん……」

眼が覚めた。時計を見ると、一時三十分とある。とりあえず上半身だけ起こし
てみた。窓にかかっているカーテンから、陽の光が僅かに漏れている。どうや
ら、今は深夜では無いらしい。
 鼻腔をくすぐる匂い。そういえば、ちょっとお腹が空いたな……

「あら真紅、おはよぉ」

水銀燈が、お膳に何かのせながら部屋に入ってきた。

「調子はどう? 頭痛くなってなぁい?」

頭痛はとれているようだった。それにしても、まるで母親のような口ぶりである。

「ごめんねぇ。もっと抑えて私も呑んでればよかったんだけど……」

「いえ、水銀燈。潰れてしまったのは私の責任なのだわ。
 それにしてもありがとう。大変だったでしょう、運ぶの」

あなたの身体は軽いから全然平気よぉ、なんて言って。彼女は笑っている。

「お腹空いてるでしょ? ほら、どうぞ。呑みの次の日は、これが効くんだから」

493以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:59:01.17 ID:Y3MjNLxs0
>>492

膳に載っていたのは、和風の食事だった。少な目のご飯と、野菜の具が沢山入
れられているお味噌汁。脂っこいものが無いのが有難い。

「ありがたく頂くわ。……その前に、ちょっと顔を洗ってきても良いかしら?」

「いいわよぉ、タオルは適当にあるのを使って?」

示されて、私は小物が入っているポシェットを持ちつつ、部屋を出た。
 
 化粧はもともとほとんどしていない。だけど、眠ってしまう前に洗顔出来な
かったのが悔やまれる。まあ、昨日の状態ならしょうがないだろう。
 とりあえず顔を洗って(メイク落としは水銀燈のものを少し拝借した)、さっ
ぱり。ポシェットから色々取り出してみたものの、このまま直ぐにメイクして
も"のり"が悪そうだと思ったので、顔を拭いてからそのまま部屋へ戻ることに
した。……というか、殆ど変わらないし。

「いただきます」

お味噌汁が、良い香りを出している。すぐに戻ってきたので、まだ冷めてはい
ないようだった。胃が食べ物を受け付けてくれるかどうかは少し不安だったも
のの、それは杞憂に終わった。ほのかな塩味が食欲を掻き立てて、あっという
間に食べおわる。……ちょっと、行儀が悪かったかしら。

494以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:59:33.13 ID:Y3MjNLxs0
>>493

 ご馳走様、と言う私に対し。『お粗末さまでしたぁ』と返す水銀燈。
 シンプルな食卓だったが、美味しかった。水銀燈が料理が上手だということ
は、私の知る所では無かったので少し驚いている。
 対する私はと言うと、料理は得意では無い。一応、自炊を心がけつつ頑張っ
てはいるのだけれど。ちょっと他人に食べさせる段階になると、どうにも自信
が無くなる。水銀燈が、羨ましい。
 料理が出来るイコール、家庭的であるという方式は。短絡的に成り立たせる
ものでは無いのだろうけど、あながち間違っても居ないと思う。最近では男の
ひとも料理する場合が多い様だが。女性の手料理というものは、男性にしてみ
ると結構嬉しいらしい……と、雑誌か何かで読んだような気もする。

 一度、ジュンにクッキーを作ってあげた事があった。出来は……まあ。私の
頑張りほどには、反映されてくれなかった様で。彼の味に対する反応と言えば、
それはあまり良くないものだった。そういった所では、彼は自分の意見を忌憚
なく述べるタイプだから。
 それでも、作ったクッキーは全部食べてくれて。律儀かどうかわからないけ
れど、それも彼の『やさしさ』と言うか……良い所だな、とは思う。

「あら、真紅。何ぼんやりしてるのぉ? まだ調子悪い?」

 食器を洗い終えたらしい水銀燈が戻ってきた。何かを思い出したり考えたり
する時、周りの世界から意識が離れていってしまうのは、私の悪い癖だ。

495以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 21:59:54.61 ID:Y3MjNLxs0
>>494

「いえ、何でもないの。……それにしても。食事、美味しかったのだわ」

素直な感想を伝えておく。彼女はちょっとだけ、照れている様であった。

 それから、暫く雑談をして。内容はと言うと、春物の服や化粧品がどうだと
か言う日常的な事と、後は『カフェ・ローズ』についての話など。あの場所に
関しては、私が夜にひとりでお酒を呑みに行く事は無いだろう。彼女はその限
りでは無いだろうけど。ここは自分らしく、お昼の時間にまたゆっくりと紅茶
を頂きに行くとしよう。

 ジュンの話は、……会話にはのぼらなかった。私は意識的にその話をしよう
とはしなかったし。彼女は彼女で、彼について言及することも無く。
 今は『時期』では無いと思う。しかし、そんなことを考えながら。もう何年
も経ってしまい、今話題の本人は日本に居すらしない。
 逃げている訳で無い……と思いたい、私のこころ。だが、彼女の気持ちを確
かめるのが、怖い。私は既に一度、この恋に破れてしまっているから。
 水銀燈は、魅力的な女性だ。ジュンは、彼女のような母性溢れるタイプが好
きなんだろうか。料理も上手だし。

 そう。こんな思考に至って、いつも私は形の無い不安に包まれてしまうから。
彼についての話題を避けてきた。今まで、ずっと。私は……卑怯だ。

496以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:00:21.57 ID:Y3MjNLxs0
>>495

 きっと私の気持ちについて、彼女は気付いているに違いない。そこまで半ば
確信していながら。私はそれを、水銀燈に対し言葉として形にしていない。

 『私も、ジュンが好きなの』。

 その、あと一押しすれば出せる筈の言葉は。私のこころの中で、小さな小さ
な棘のようなものに串刺しにされ、何処かで引っかかってしまっている。水銀
燈の恋を、応援するのだと。当時複雑ながらも本心であった筈の言葉を、一
度口にしてしまったあの時から。


「そろそろ帰るのだわ。お邪魔したわね」

「いえいえ。今度は真紅の家に遊びに行くわねぇ」

ひらひらと手を振って、見送られる。帰り間際、昨日の酒代の事について気に
なったので尋ねてみたが、『おごりにしとくわぁ』と返されてしまったので。
その好意を受け取っておいた。

 外へ出ると。自分が思っていたほど、空は晴れていない様であった。油断す
ると、一雨やってきそうな感じ。

497以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:00:51.00 ID:Y3MjNLxs0
>>496

「……」

生憎、傘は持ち合わせていない。急いで帰らなければ、いつ気まぐれで空が泣
き出すかわからない。

 だけど何故だか、急いで家路につこうとは思わなかった。
 ゆっくりと歩き始める。空を見上げると、一瞬雲の切れ間から陽の光が零れた
様な気がした。でも、それはすぐに消えてしまった。

 そしてまた、日常は流れていく。日々のかたちは、その時だけのものだ。私が
生きているこの瞬間だけが確かなもの。そんな風に考えるのは、儚いことだろう
か? あるいは、寂しいことだろうか?
 夜に私は『あの日』の夢を見て、今はこうやって目覚めている。

 ゆめは、うつつか。うつつは、ゆめか。

 どちらでも良いなと、最近私は考えている。そもそも、それらを分ける基準など
曖昧なもので、詰まるところ各々の意識の問題だから。

 今の生活を、それなりに楽しく送っている私。
 それを、何処か遠いところでぽつんと独り立ち尽くしながら、眺めている私。

 そのふたつの存在の、どちらかが本物で。どちらかが偽物であるということは、
有り得るのだろうか。

498以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:02:06.81 ID:Y3MjNLxs0
>>497までで、§3の投下完了です。
日常に潜む曖昧が、かたちとなっていきます
次回もお付き合い頂ければ幸いです、それでは……
499以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:07:58.40 ID:vBYfq/TR0
>>498
すげえボリュームで読むのに結構かかったw
これからどうなるのかwktkだぜ
500以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:10:53.06 ID:RYjRvax80
>>498
なにこの名文
湯船に沈んで浮かんでこない真紅モエスwww
501以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:13:54.44 ID:Y3MjNLxs0
あああああ容量くっちゃってすみません……もうちょっと間を開けたほうが
良いかもしれないです
wktk、お褒めのお言葉ありがとうございます! 嬉しいです、がんばります
502以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:25:05.36 ID:RYjRvax80
>>501
修羅場の予感が微妙に漂ってるのがガクブルだけどがんがれ
503以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:30:22.62 ID:TsfqlGDp0
うは、下天は夢かって感じぃ?
504以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:47:00.33 ID:RYjRvax80
ほしゅ
505以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:47:57.00 ID:6IkZw9fL0
夢と現実の境……?
続きもwktk!
506以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 22:57:24.85 ID:KwjOdSqW0
>>98ちょwwwwwwwwwwww銀魂wwwwwwwwww
507以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:16:47.71 ID:6IkZw9fL0
保守
508以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:22:30.17 ID:TjxLlKiB0
509以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:25:14.02 ID:DDxgRDW40
>>508

ktkr

これは良い銀様ですねww
510以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:26:10.98 ID:vBYfq/TR0
>>508
バーでのひと時ですね
酔いつぶれた真紅をみて水銀燈は何を思うんだろう
511以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:29:03.21 ID:ljPyvcMr0
>>508
これはいい二人ですね。
表情がいい!GJ!
512以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:42:32.20 ID:LNb7+F/b0
ほちゅ
513以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/21(金) 23:48:55.03 ID:U+EvX8Fk0
ho
514以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:12:12.53 ID:06Ymt521O
保守かしら〜。
515以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:19:07.16 ID:HYNN0Vv8O
ほす
516以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:27:33.00 ID:PH1tGuE+0
風呂入ってて見れんかったorz
517以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:27:53.03 ID:PH1tGuE+0
やべっ、誤爆しt
518以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:29:11.37 ID:n6aZiAfN0
えー、今から久々に投下します。お待たせ。
519以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:29:30.98 ID:n6aZiAfN0
ジ「ううん、何だよ・・・せっかく人が寝てるっていうのに・・・。」
 ジュンは目をこすり、枕元に置いてある眼鏡を手探りで取り、掛ける。
蒼「ジュン君。翠星石の事なのだけど・・・。いいかな?」
 蒼星石はジュンの顔を覗き込む。
ジ「・・・勝手にしろ。」
 ジュンは窓からどんよりとした空模様を見る。
蒼「ありがとう。えっと、ジュン君は翠星石の事をどう思っているのだい?」
ジ「え・・・?」
 ジュンは翠星石の事でまた説教を喰らうのかと思っていたが、蒼星石の意外な問いに、
 疑問を隠せない。
蒼「そのまんまだよ。翠星石をどう思っているかって。」
 蒼星石は、無理に作り笑いをした。
 ジュンにも、その笑顔は無理をしていると、直感で分かった。

  ――――悔しい。翠星石に、先を越されそうで。

ジ「どうっていうか・・・、口が悪い毒舌家みたいな感じ。」
 あごに手を当てているジュンは、蒼星石を傷つけないために、わざと嘘をついた。
520以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:29:56.75 ID:n6aZiAfN0
>>519

 ジュンは、翠星石の事を正直かわいいと思っている。まあ、口さえよければの話だが。

  ――――僕は・・・なんでいつもこうなのだろう・・・。

 蒼星石は、ジュンが嘘をついている事は見抜いていた。
蒼「そう・・・。ねえ、ジュン君、翠星石を探しにいってあげて。」
 蒼星石は後ろに向き直り、唇をかみ締め、声を絞り出す。
ジ「でも・・・僕はあいつにひd」
蒼「いいから行ってあげて!!」
 蒼星石の突然の声に、ジュンは驚く。
ジ「え・・・あっと・・・その・・・。」
 ジュンは動揺し、おろおろする。

  ――――姉さん・・・。ジュン君が迎えに行くよ・・・。

蒼「君が行くのが、姉さんにとって一番いいんだ。だから、行って。」
蒼星石はゆっくりと呼吸を整える。
ジ「わ、わかった。」
521以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:30:22.25 ID:n6aZiAfN0
>>520
 ジュンはパッと起き上がりクローゼットへ歩き、着替える。
 体はまだ正直痛い。しかし、この部屋からは、すぐに出なければならない。 
ジ(蒼星石・・・)
ジュンには分かっていた。蒼星石は絶対にこちらを向かないと。
 なぜなら、今の蒼星石は涙を堪えるのが精一杯だと知っていたから。 
 手を強く握り、下を向いている。
ジ(ごめんな、蒼星石。僕が弱虫なばっかりに・・・)
 ジュンは部屋を出る。
 ジュンの廊下を走る音と、いつの間にか降り出した、蒼星石の代わりに泣いているような空からの雨が、窓を打つ音。
 蒼星石一人の部屋に二つの音が鳴り響く。
 ジュンが遠ざかれば遠ざかるほど、雨は強さを増すだろう。
 
蒼「ううん、謝らなくいいよ・・・僕は、大丈夫だから・・・。」

 蒼星石がそうであるように。

 
 ジュンは一階に降りると、リビングへ入り、キッチンへと向かう。
 リビングに居る六人は、テレビに夢中、昼寝、ティータイムと相変わらず好き勝手している。
真「行くのね、ジュン?」
 真紅はカップを片手にジュンを見る。
ジ「別に。ちょっと外の空気を吸いに行くだけだよ。」
 ジュンは魔法瓶を取り出し、熱湯を注ぎ、ホットココアを作る。
真「あら、私翠星石の元に行くとは言っていないわよ?」
 真紅は不敵な笑みを浮かべる。
522以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:31:44.87 ID:n6aZiAfN0
>>521
ジ「うるさい。とにかく、留守番頼んだぞ。」
 ジュンは魔法瓶を持ち、廊下に出ようとする。
銀「頑張ってねぇ〜。」
薔「・・・ハッピーエンド。」
雪「しっかりしてくださいね。」
 起きている三人は、笑みを浮かべながらジュンを見る。
水銀燈と雪華結晶はソファーの上から、薔薇水晶はテーブルの下から。
ジ「・・・留守番、しっかりやれよ?」
 ジュンはそれだけ言うと、リビングから出て行った。
雪「正直でないですわね。」
 雪華結晶はフフ、と笑う。
しかし、それぞれの本心は違った。

 ―――嫉妬心、羨み、悔しさ。

これらが、それぞれの中に回っていた。
 しかし、決して憎むような感情は抱かない。愛する姉妹のためだから。
523以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:32:04.98 ID:n6aZiAfN0
>>522

 ジュンは小さめのナップサックに魔法瓶を入れ、玄関を出る。
 
  ―――雨は激しさを増し、雷が鳴り響く。

ジ「くっ・・・翠星石・・・。」
 ジュンは傘をさし、走り出す。

 ―――自分が傷つけた、か弱い子猫のために。薔薇姉妹が愛する姉妹のために。

 
真「さて、蒼星石の所に向かいましょうか。」
 真紅は立ち上がり、リビングを出ようとする。
 後の三人は、テレビを見ている。
銀「あの娘、強そうで弱いからねぇ。」
 水銀燈は、テレビから目を離さずに真紅に話しかける。
真「そうね。でも、そのために私達が居るのだわ。」
 真紅はリビングから出て行った。
 リビングからは、テレビの無機質な音声、窓を叩く雨、時折吹く強い風、雷の音が、
 ただ流れるだけだった。
銀「そうかもしれないわぁ。でも、ジュンの為にも居るって事、忘れないでねぇ。」
 既に出て行った真紅に、水銀燈は静かに言い放った。
524以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:32:21.05 ID:n6aZiAfN0
>>523
 真紅は階段を上り、ジュンの部屋に入る。
真「蒼星石・・・。」
 蒼星石は、ジュンが出て行った時と同じ姿勢のままで、そこに立っていた。
蒼「やあ・・・真紅か・・・。」
 蒼星石はゆっくりと向き直り、真紅を見る。
 蒼星石の顔は、悲しみと嬉しさを混ぜたような、くしゃくしゃな顔をしていた。
蒼「ねえ、真紅・・・。」
 蒼星石は、ゆっくりと口を開く。
真「何?蒼星石。」
 真紅は優しく蒼星石を見つめる。
蒼「何で・・・僕ってこう・・・いつも空回りするんだろう・・・。」
 蒼星石は苦笑いになっていた。
真「そうね・・・。あなたは優しすぎるわ。蒼星石。」
 真紅はそっと蒼星石を引き寄せ、抱きしめる。
蒼「しん・・・く?」
真「泣きたいのなら、今泣きなさい。気の済むまで・・・。」
 真紅は蒼星石の背中をゆっくりと擦る。
蒼「う・・・うああ、・・・うう・・・ヒグ、うわああん。」
 蒼星石は泣いた。雨より大きい大粒の涙を流し、雷より儚い泣き声で。
 真紅の温かい胸の中で。
525524です:2006/04/22(土) 00:34:22.73 ID:n6aZiAfN0
久しぶりです。
保守でこのスレの存続に貢献した人々へ、ありがとうございます。
明日は・・・出現できるように頑張ります。
それではまた・・・。
526以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:38:21.92 ID:1MeCU03j0
>>525
蒼い子…優しすぎて自分の気持ちは表に出せないのね(´・ω・`)
よかったです。続きもがんがってください!
527以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:51:07.71 ID:zO1OYKh30
えー、こっそり馬鹿馬鹿しい小咄など一席。

     *     *

【春風】:NGワードyuriyuri。百合注意。

 春が来て、新学期が始まりました。
 始業式が終わりてれてれと帰る翠星石と蒼星石に、春風が吹きます。キツいやつ。
「きゃぁぁぁぁっ!?」
 翠星石の制服のスカートが、彼女の視界をふさぎました。スラックスを選んだため
被害を免れた蒼星石が、あわててフォローに入ります。
 ……入るには入ったのですが。

 ひゅっ、と軽妙な口笛。
「ごち♪」

 押さえこんだスカートの向こうに、大胆不敵かつお魚くわえたドラ猫のごとく
嬉しそうに笑み崩れる女生徒が一人。
 そして、艶やかなぬばたまの黒髪を風の中に翻し、笑点のテーマを機嫌よさそうに
口笛で吹きながら悠々と去っていくのでありました。てんてけてけてけすってんてん。ぱふ。
「……あのアマ」
「や、やめなよ、翠星石」
 蒼星石は腕を掴んで引きとめるものの、翠星石はそれを引きずってずかずかと後を追います。
 蒼星石のローファーがずるずる音を立て、翠星石が音高く踏み鳴らす跫(あしおと)が
背後に迫ろうとも、黒髪の彼女は平然と口笛を続けるのでした。
 てってーれてんてけてれれん。すててけてってって〜。
 翠星石入魂の超合金如雨露が一閃。中に収められた教科書ノートが ガッ と鋭い音を立てます。

 しかし、宙に一筋の黒髪が舞っただけなのでありました。(続)
528以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:52:01.60 ID:zO1OYKh30
>>527
「ごきげんよう。なにか御用かしら?」
 鼻にかかった猫撫で声。わずかに首をかしげて如雨露をかわした相手は、余裕綽々で
振り返ります。ほの暗い妍の冴え渡る、影のある美少女でした。
 何の御用、と問われて翠星石、ぐっと言葉に詰まります。
「……な、なんかむかついいただけです!」
「翠星石……」
 姉のフォローは慣れたもの、いくつもの窮地をとっさの機転で切り抜けてきた
優秀なる妹御でも、今回は少々苦戦なのでした。
「すいません。姉が大変失礼を」
 苦笑いで詫びを入れる蒼星石に、にっこりと微笑みが返ってきます。対する姉は、
何うやむやにしてまとめに入ってやがんだゴルァ、みたいな視線をビシビシと容赦なく。
「気をつけてねぇ? 春だから多いのはわかるけど」
 翠星石のこめかみで血管が何本かぶちぶち音を立てたのを、小気味よさげに聞きながら
彼女はさらにもう一声。
「清楚でお似合いよ? 今夜勝負?」

 暴れる翠星石を必死で羽交い絞めにする蒼星石。それを尻目に、笑点のテーマは
悠々と歩み去っていくのでありました。

「えぇい口惜しや! 離せ、離すです蒼星石! 憎っくきあ奴にせめて一太刀!」
「落ち着いて! 落ち着いてってば! 危ないから! 殺るならせめて闇討ちで!」
「おのれー! 逃げるか卑怯者っ! 名前ぐらい名乗りやがれですーっ!」
 その罵声にくるっと振り向き、ちょっと学生さんとは思えない破壊力の流し目がしゃなり。
「水銀燈よ? よろしくね」

     *     *
 お粗末。学校生活のヒトコマを切り取るつもりだったのが、
気がついたら咄の導入っぽく。
 っぽくなっちゃっただけなので、続く予定はござゐません。ゴメソ。
529以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 00:53:41.49 ID:DfRBMFTh0
>>528

機会があったら是非双子と水銀燈の対決を書いてほしい

GJ!!
530以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 01:05:57.18 ID:06Ymt521O
>>525
一瞬なんの続きかわからなかった。
次からはあらすじつけてくれると有難いです。
531以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 01:06:33.67 ID:CxDBUbYUO
応援しまっせー
532 :2006/04/22(土) 01:09:59.77 ID:DfRBMFTh0
 
533以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 01:25:28.67 ID:Ufhjcf1W0
保守
534以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 01:35:31.78 ID:JgGsqjXL0
>>508 こ、これは……自作品に書いていただいたものでしょうか。
だとしたら飛び上がるほど嬉しいです。ありがとうございます……!
良い銀さまです。
>>524 切ない……続きwktkなのです。
>>528 独特の言葉遣いが好きです。wktkしちゃって良いですか。
535以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 01:47:00.80 ID:w/8MYiTUO
何と無く>>374を大雑把に投下 ※夢なので自分でも設定は知らん

 高き頂き、この町、最大のビル、その最上階、俺とは無縁のその場所に居た
ジ「何のようですか社長」
真「分かってるでしょ?」
そう言うと、真紅は一枚の紙を出した
それは先程、ここに入る前に真紅の、社長の身の安全の為にと、取り挙げられた私物の一つだった
ジ「それがなんの……」
此方の話を聞き終る前に、真紅は手元のスイッチを押した
それと同時に壁にある画面のスイッチが入った
ジ「……カジノ?」
真「そう、貴方も知ってる筈よ」
初めはその言葉の意味が分からなかった
しかし、よく見ると見慣れた文字があった
ジ「ビックバーガー!?」
ビックバーガーと言えば、この町には三カ所はあろう、有名なハンバーガーショップだ
ジ「どういう事です?」
真「……行ってみる? 行けば分かるわよ」
ジ「結構です」
こんな所に行くわけがない
カジノと言えば裏では何があるか分からない様なイメージがある
それに、ビックバーガー
善良なイメージのあの店にこんな裏の顔があるなんて
真「なら、これは返せないのだわ」
真紅は先程の紙をワザとらしく見せてきた
たぶん、初めからそれが狙いだろう
ジ「……失礼しました」
それでも俺はこの場を後にした

〜暇があったらもうちょい書く
536 :2006/04/22(土) 02:04:33.86 ID:DfRBMFTh0
 
537以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 02:19:19.43 ID:J8dKQ4YnO
JUM「ああ楼禅姪伝はおもしろいなあ」
金「なに読んでるかしら?」
JUM「ん?これか?最近話題の漫画だよ。読んでみたらはまっちゃってさ」
金「どんな内容なのかしら?」
JUM「幕末の日本が舞台でさ、ハリスが暗殺されるところから始まるんだ。」
金「・・・なんだか堅そうかしら」
JUM「それがそうでもないんだよ。主人公がハリスの姪の七人姉妹でさ、次の駐日総領事を争ってハリスゲームってのをやるんだけど・・・この姉妹達がかわいくてなあ」
金(七人?・・・この胸騒ぎはなにかしら?)
金「ねえ、姉妹は七人だけ?ほんとは八人だったりしないかしら?」
JUM「いや七人だけだよ。あとは変な鳥が一羽でてくるけど・・・鳥のくせにおでこが広いんだよ。笑っちゃうよな」
金「・・・」

保守
538以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 02:51:58.75 ID:tqgI9mWa0
保守
539以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:04:41.64 ID:BRXwwdHUO
保守
540以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:20:42.35 ID:J8dKQ4YnO
薔薇「保守すれば
鐘がなるなる
法隆寺」

JUM「・・・なんだそれ」

薔薇「俳句」

JUM「意味が通じないだろ」

薔薇「・・・坊主も夢中なローゼンメイデン」

JUM「というか盗作だな」

薔薇「ハイクオリティな俳句」

JUM「・・・寒すぎる」

保守
541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:38:23.95 ID:QV/h0Y390
>>540
シュールだ
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:46:04.90 ID:SZDs65Ba0
内容的にアレなので、人が少ない今の内に・・・こっそり投下。

それでは次から、八犬伝モノ〜第三十六章〜行きます。

仮題 『退魔八紋乙女・狼漸命伝』〜三人の関係〜

 翠「また、ぞんざいなサブタイの付け方ですぅ」
 薔「あれは……微妙に本編とリンクしてるけど、あとがき用の……サブタイ」
 雪「それはさておき、死にネタなので、嫌な方はNGワード『sinineta』でスルーして下さいね」
 紅「一応『yuriyuri』も指定しておくのだわ」
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:46:54.34 ID:SZDs65Ba0
  〜第三十六章〜

室内に、どぉん! と大音響が轟いた。
誰もが動きを止め、音源の正体を確かめるべく、ちらと目を向ける。
そこには、俯せに倒れている、のりの姿。
もっと卵が潰れるような生々しい音を想像していたが、金糸雀の予想に反して、
おとなしい落着音だった。

 め「のりさんっ!」

水銀燈と鍔迫り合いを演じていためぐが、悲鳴に似た甲高い声で、彼女の名を呼んだ。
のりは二度、三度と痙攣を繰り返していたが、めぐの呼びかけに応える様に正気づいて、
微かに呻き声を上げた。
しかし、氷鹿蹟の角で穿たれた傷口からは、真っ黒な液体が、勢いよく湧きだしている。
瀕死の重傷である事は、誰の目にも明らかだった。

ぽっかりと開いた傷口から、蛍くらいの小さく赤い瞬きが、ふわり……ふわり……。
それは徐々に数を増していき、ついには、のりの体表を仄かに照らし出すまでになった。

赤い群を離れて、金糸雀の方へ飛んでくる光が、ひとつ。
直感的に、金糸雀は、それが彼女だと解った。
短筒を捨てて、両の掌で赤い光を包み込むと、彼女が頭の中に話しかけてきた。

 み(本当に、ありがとう。これでやっと、呪縛から解き放たれたわ)
 金「みっちゃん……ごめんなさい。カナには、こんな事しか出来ないかしら。
   人の生命を救うのが医者の務めなのに……死なせてあげる事しか出来ない」

あまりにも無力な自分が情けなくて、悔しくて――
金糸雀は唇を噛み締めて、ぽろぽろと涙の滴を降らせた。
一粒の滴が、赤い光を叩き、砕け散った。
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:47:43.41 ID:SZDs65Ba0
>>543
みっちゃんは、まるで雨に濡れた犬が身震いする様に、小刻みに揺れ動いた。

 み(誰だって、万能じゃないわ。神様にしか出来ないことは、人が代行しなくてもいいの。
   それに……カナは立派に務めを果たしたじゃないの。ほら、ご覧なさいな)

赤い光が、金糸雀の視線を誘導するように、ふわりと舞い上がる。
その軌跡を辿って顔を上げた金糸雀は、部屋中を乱舞する命の瞬きを目にして、息を呑んだ。
こんなにも美しく、幻想的な光景を見たのは、おそらく人生で初めての事だった。

 み(ね? みんな、あんなに自由気侭に飛び回っているでしょう。
   あの煌めきは全て、カナが解き放った生命の輝きなのよ)
 金「みんな……カナが殺したのね」
 み(どんな方法であれ、みんなを救った事に変わりはないわ。言った筈よ。
   神様の所業を、人が兼ねる必要は無い……って。気に病まなくても良いの)

みっちゃんは、ふわりふわりと天井へと昇っていく。
その様子を、金糸雀は濡れた頬を拭いもせず、胸の前で両手を組んで見送っていた。
さながら、祈りを捧げるように。

 み(それじゃあ、もう行くわね)
 金「みっちゃん……カナは――」
 み(生まれ変わっても、まだ縁が繋がっていたら……会いましょう)
 金「カナは、みっちゃんの事が――」
 み(……さようなら…………金糸雀)
 金「大好き……だったかしら」

赤い光の群は、全員の頭上で竜巻のようにくるくると回りながら、徐に消えていった。
最後の言葉が彼女に届いたかは、解らない。
だが、金糸雀は「きっと聞いてくれたよね」と呟き、涙を流した。
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:48:27.58 ID:SZDs65Ba0
>>544

薄暗い室内の、重苦しい静寂を破ったのは、のりの呻き声だった。

のりは、ぎくしゃくと顔を上げて、めぐを見つめた。
右眼は銃弾に穿たれ、頭の随所が損壊している。
緩く波打つ髪が、墨汁を浴びたように、黒く、べったりと肌に張り付いていた。
のりの唇が、戦慄きながらも、言葉を紡ぎ出す。

 の「……め……ぐ」

めぐに向けて差し出した彼女の左腕は、火傷と裂傷によって、醜く腫れ上がっていた。
ほんの僅かな間でさえ保持していられないのだろう。
ブルブルと震える腕は、五秒と経たずに床に落ちて、再び宙へと差し伸べられる。
縋るような眼差しを自分に向け、幾度も腕を伸ばす彼女の必死さに、めぐは胸を締め付けられた。
いたたまれなくなって、鍔迫り合いを続けていた水銀燈の太刀を押し返すと、
めぐは、のりの元へと駆け寄った。

あの娘が走ってくる。お姉ちゃんの名前を呼んでくれている。
のりは弱々しく微笑んで、今一度、床に落ちた左腕を伸ばした。
もう一度……たった一度だけで良いから、めぐに手を握って欲しかった。
彼女の体温を、自分の掌で感じ取りたかった。
それが、最後に望むこと。
不思議なことに、逢いたいと願っていた弟、ジュンの事は思い出さなかった。

 の「めぐ…………お姉ちゃん……もう……ダメみたい」
 め「そんなっ! 何を弱気になっているの?! 大丈夫よ、その程度の怪我。
   御前様なら、きっと治して下さるわ」

叫んで、めぐも走りながら、左腕を伸ばした。
546以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:49:44.10 ID:SZDs65Ba0
>>545

しっかりと手を繋いで、のりを勇気づけるために。
けれど、それだけが目的ではない。
鈴鹿御前の御魂を宿す自分と手を繋ぐことで、のりの気力が漲る事を期待していた。

 の「ふふっ……優しい娘ね……めぐは」

滑り込むように、のりの元に座り込んで、めぐは懸命に手を握ろうとした。

 め「大丈夫よ! きっと、大丈夫だからっ!」 
 の「……ありがとね…………めぐ」

握ろうとしたのに、のりの左腕は、めぐの指が触れる寸前、砂となって崩れ落ちた。
手首から、肘。肘から肩へと、砂と化した身体が、音を立てて崩れゆく。

 め「ああぁ……ダメ……ダメよ、死な……ないでよぉ。こんなの、イヤぁ」
 の「泣かないの。めぐは、まだ……闘……い続……け」

左肩から、頚、そして――のりは自らの全てを砂の山に変えて、事切れた。

めぐは歯を食いしばって嗚咽を堪えながら、数秒前まで彼女だった砂を、握り締めた。
掌の中で、砂が鳴く。
それは、のりの泣き声だったのか。はたまた、のりに食われた者の慟哭だったのか。
幾ら考えたところで、当事者ではないから、よく解らない。
ただひとつ確かなことは、のりが死んだ……ということだけだった。

 め「これが――」

両肩を震わせながら、めぐは憤怒の形相で、金糸雀を睨み付けた。
547以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:49:51.72 ID:06Ymt5210
J(考えてみれば。薔薇水晶のアクションがオーバーだから逃げているとは言え、あいつのことは好きなんだよな、僕)


J「というわけで、たまには僕からアプローチだ。デートしないか?」
薔「…………」
J「薔薇水晶?」
薔「ん……」
J「…………」
薔「ん。」
J「……キスしろと?」
薔「うん」

…………ちゅ。

薔「ずっと待ってたんだよ?」
J「ああうん……ごめん」
薔「えへへ♪ ジュンだ〜い好き」
J(こっちから攻めたらデレデレ……こういうのもツンデレっていうのかな)
薔「なんでもいいよ。幸せだし」
J「勝手に心を読むような奇行はそのまんまなわけか。なんでもいいけど。幸せだし」
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:50:35.76 ID:SZDs65Ba0
>>546

指の関節が白くなるくらいに左手を握り締めて、鼻の頭に皺を寄せている。
双眸から流れ落ちる涙を止めようともせず、金糸雀の眼を凝視していた。

 め「これが医者のやることなのっ!? 医者のクセに、人を殺すなんて!」
 金「医者だからよっ! 貴女になんか、この辛さが解る筈ないかしら!
   まだ助かる命を救うために、助からない命を見捨てなければならない辛さがっ!」
 め「ふざけたことを! のりさんだって、生きていたのよ?」
 金「いいえ! 少なくとも、彼女はもう生きてはいなかったかしら。
   鈴鹿御前に仮初めの命を与えられていた、操り人形に過ぎなかったのよ!」

金糸雀は、めぐと同様に涙を流しながら、売り言葉に買い言葉とばかりに反論した。
だが、決して感情的に喚き散らしていた訳ではない。
真っ直ぐにめぐの眼を見詰め返す金糸雀の瞳に、狂気や動揺の色は微塵もなかった。

めぐは激昂のあまり、わなわなと身を震わせた。
短い間だったが、のりは雪華綺晶と共に、新参である自分の面倒をよく見てくれたし、
妹の様に可愛がってくれたのだ。
尊敬の念すら抱いていた女性の事を、よりにもよって、大嫌いな医者に愚弄される事は、
耐え難い屈辱だった。

 め「黙れっ! やっぱり、医者なんてっ」

めぐは立ち上がり、金糸雀を斬り捨てるべく、走り出した。
しかし、彼女の脚は、数歩先で止まる。正確には、止められた。
彼女と金糸雀の間に割り込んだ、水銀燈によって。

 銀「この娘たちには、手出しさせないと言った筈よ、めぐ」
549以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:51:26.91 ID:SZDs65Ba0
>>548
 め「あくまで立ち塞がると言うのね。それなら貴女か、ら斬……!」

不意に、心臓の痛みを覚えて、めぐは言葉を詰まらせた。
鈴鹿御前の元で働くようになってからは、一度として起きなかった痛みが、
なぜ今頃になって、突然に襲ってきたのだろうか。
興奮しすぎたところで、急に立ち上がり、走り出したから?

そう考えて、めぐは傍目に気付かないほど微かに、頭を振った。
これまでにも、今以上に激しい動きで、心臓に負担をかけたことは多々ある。
しかし、いつだって、こんな発作は起きなかった。
完全に治ったものだと……御前様が治してくれたのだと、信じて疑わなかった。
それなのに、これは一体、どういう事なのだろうか。

 め(まさか……私の命も……仮初め、の?)

そんな筈はない。めぐは、ふと湧き起こった愚考を、即座に否定した。
この命は、御前様の御魂なのだ。後から取って付けた様な代物ではない。
心臓が痛むのは、一時的なことだろう。興奮が冷めれば、きっと症状も収まる。

 銀「? めぐ……貴女、ひょっとして胸が痛――」
 め「近寄らないでっ!」

左手で胸を押さえたまま、表情を曇らせためぐを気遣う水銀燈。
近付こうとした彼女に対して、めぐは龍剣『緋后』を振り回して遠ざけた。

 め「貴女とは敵同士なのよ。馴れ馴れしく、私に触らないで!」

今、水銀燈に触れてしまったら、心臓の動きが余計に狂ってしまう。
不規則に打ち鳴らされる脈拍は、迫り来る死神の足音のようで、めぐの恐怖を煽った。
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:52:07.18 ID:SZDs65Ba0
>>549

折角、思い通りに動き回れる様になったのに。
水銀燈と、思う存分、遊び回れる身体になったのに。
今更、全てが儚い幻想だったなんて、思いたくない。信じたくない。
気付けば、めぐは胸中で、鈴鹿御前に問い掛けていた。

 め(御前様……これは、どういうことなのですか? 答えてください!
   病魔に蝕まれていた私の身体は、完治していたのでは、ないのですか?)
――めぐ。落ち着いて、わたしの話を聞くがよい。

めぐの頭の中に、直接、優しい声が話しかけてきた。
母親が、我が子に寝物語を囁くような、穏やかな声色。
だが、語られた言葉は、凍てつく湖に沈められるかの如くに、冷酷なものだった。

――お前は、未練を捨てつつある。現世への執着を失いつつある。
 め(だから、胸が痛み始めたと言うの? 私の病気を治してくれたんじゃなかったの?)
――お前の気力を使って、凌いでいたに過ぎない。病は気からと言うであろう。
  要するに、そういうことなのだよ。
 め(そんな…………そんなの酷い……酷すぎるわ)
――生き延びたければ、妄執に身を焦がせ。現世への執着を募らせるがよい。
  そうすれば、再び――

尚も鈴鹿御前は語りかけてきたが、めぐは全く耳を貸さなかった。そんな余裕が無かった。
酷い。酷い。酷い。
その単語だけが、めぐの頭の中で渦巻いていた。

自分の醜い感情を利用された件に関しては、まあ良い。
だが、それと引き替えに病気を治してくれるのでは、なかったのか?
551以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:52:39.59 ID:SZDs65Ba0
>>550

これでは、枷を掛けられた家畜と同じだ。めぐの頭に、さっきの金糸雀の言葉が甦る。

――鈴鹿御前に仮初めの命を与えられていた、操り人形に過ぎなかったのよ!

本当に、その通りだった。

 め「私もまた、仮初めの命を与えられて、躍らされていたお人形さん……か」

生き延びたければ、現世への執着を募らせれば良いと、鈴鹿御前は言った。
そんなものが、残っているだろうか?
水銀燈と再会して、思いっ切り遊びたいという願望が果たされた以上、
もう思い残すことなど――

 め「……有ったわ。まだ、私には切望することが、残っていた」

呟いて、めぐはいきなり、走り出した。その眼は、ひたと金糸雀を捉えている。

 め「のりさんの仇、討たせてもらうわよ!」
 銀「させないって言ってるでしょ! もう諦めなさい、めぐっ!」

めぐの進路を塞いで、水銀燈は太刀を突いて牽制した。
それで、めぐは脚を止めるか、無理に躱そうとして、体勢を崩すと考えていた。

 め「はああぁぁ――っ!」

気合いの雄叫びを上げつつ、めぐは剣を大上段に構えて、突進してくる。
そして彼女は、水銀燈の太刀に、自らの身体を飛び込ませていった。
552以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:53:14.12 ID:SZDs65Ba0
>>551

手に伝わってくる、生々しい感触。甲冑を貫き、肉体を突き通す手応え。
水銀燈は「え?」と呟いたまま、目の前の光景を、茫然と眺めていた。
自分が握っている太刀に、めぐが、刺し貫かれている。

 め「くぁ……ふ…………思ってた以上に、痛いわ」
 銀「ちょっ、めぐっ! なんて事をしてるのよぅ!」

水銀燈が慌てて剣を引き抜くと、刺した箇所から鮮血が迸った。
のりの時とは違って、めぐの血はまだ、鮮やかな緋色だった。

水銀燈は太刀を放り投げて、崩れ落ちるめぐの身体を抱きかかえた。
静かに横たえて、めぐの上半身を正座した太股に乗せると、彼女は微かに笑った。

 銀「お馬鹿さんっ! なんで、こんな――」
 め「だって……これが、私の望みだったんだもの」

困惑して、頭を振り続ける水銀燈の頬を、めぐの指が優しく撫でる。
彼女の瞳が、水銀燈の右腕に巻かれた草色の布に注がれた。

 め「それ、まだ巻いていたの? もう、必要ないじゃない」
 銀「私にとっては、大切な物なのよ。肌身離さず、持ち歩くくらいにね」
 め「……そう」

めぐは大儀そうに瞼を閉じて、大きく息を吐いた。
頬や額に落ちてきた水滴に驚き、目を開くと、水銀燈の泣き顔が近くにあった。
 
 銀「めぐぅ……こんなの……酷いわよぉ」
 め「泣かないでよ。言ったでしょう? これは、私の望みだった……って」
553以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:54:00.10 ID:SZDs65Ba0
>>552
めぐは人差し指の背で、水銀燈の頬を一度だけ拭って、続けた。

 め「私はね、ずっと……この時を待っていたのよ。この瞬間の為に、生き長らえてきたの。
   水銀燈の腕の中で、水銀燈に看取られながら、死にたかったから。
   だから、貴女が村を出て行った時、とても悲しかった。とても辛かった。
   貴女を追い掛けられない自分の身体が、恨めしくて……目を覚ませば、泣いてばかりだった」
 銀「ごめんなさい。めぐに、辛い想いをさせてしまったわ。
   でも、私……めぐを助けたかった。ずっと一緒に居たいから、貴女の病気を治したかったのよぅ」
 め「……うん。今なら、解るよ。最初は、凄ぉく恨んでたんだけどね」

戯けた仕種で話すめぐの顔色が、徐々に、血の気を失っていく。
出血は止まらない。水銀燈の服に、めぐの血液が染み込んでいた。

 め「ねえ、水銀燈。私のお願い、聞いてくれる?」
 銀「なぁに? 私で、出来ることなら」
 め「簡単なことよ。私の為に、歌って欲しいの……あの歌を……昔みたいに」

水銀燈は、こくりと頷き、ひとつ、咳払いをした。

 銀「……からたちの……花が……咲…………ダメ。声が詰まって……巧く歌えないわよぅ」

泣き笑う水銀燈に、めぐは、昔のままの笑顔で応じた。

 め「下手でも良いから……歌ってよ。貴女の歌を聴いていたいの……終わりの時まで」
 銀「……解ったわぁ。じゃあ、歌うから。めぐの為だけに、歌うからぁ」
 め「ふふ……嬉しいわ。だから好きよ……水、銀……燈ぉ」

篝火の爆ぜる音しか聞こえない空間に、水銀燈の歌声が、途切れ途切れに流れ続ける。
めぐは穏やかな笑みを浮かべながら、一筋、涙の跡を残して、永久の眠りに就いた。
554以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:57:08.19 ID:SZDs65Ba0
>>553
よしっと、第三十六章も投下完了です。
こういう話は書くペースが遅くなってしまう・・・ああ、ギャグに走りたい。
それと、初めの方でNG指定し忘れてました。申し訳ない・・・orz

 金「それでは、前回に続いて、時期尚早な衣替えネタをいくかしら」
 銀「私たちはもう、巫女装束に着替えてるわよぉ?」
 紅「となれば、次は金糸雀の番なのだわ」
 金「はぁい。ちょっと待ってるかしら」

―着替え中―

 金「じゃじゃ〜ん! どう? 似合うかしら?」
 銀「似合うって・・・どこからどう見ても、修道女の恰好じゃないのよぅ」
 紅「お、お? おぉっ!!」
 銀「? こ、この反応は・・・またぁ?」
 紅「似合っているのだわ! 思いっ切りシスターミヤ・・・げふんげふん」
 銀「はぁ? 誰よ、それぇ」
 金「と言うか、真紅は何故、そのネタを知っているのかしら?」
 紅「そ、それは・・・」
 銀「訳アリねぇ? 素直に白状しちゃいなさいよぉ、真紅ぅ」
 金「言わなきゃ、お仕置きタ〜イム! かしら〜」

 紅「・・・・・・実は、JUMの部屋の本棚に有ったマンガを読んだのだわ」
 銀「ふむふむ。で、しっかり内容を憶えているって事はぁ・・・」
 金「んふふふ・・・興味がお有りですねってコトかしら〜」
 紅「ちょっ! きゃあっ! 貴女たち、何する――」

・・・言い訳も反省もしないが、一応NGワード。
555以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:58:44.15 ID:yRmQIyoPO
めぐ…のり…
556以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 03:59:22.46 ID:06Ymt5210
割り込み申し訳ない……リロードシルオレ・・・orz
557以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 04:20:00.38 ID:OvJcHlZ8O
保守
558以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 04:31:10.51 ID:vmCYvxJ5O
Gjjjjj
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 04:50:01.30 ID:J8dKQ4YnO
スーパーでアルバイト中の翠星石


JUM「すいませーん・・・ってなんだ翠星石か」
翠「ななななんでJUMがここにいるですか!!」
JUM「なんでって・・・姉ちゃんに買い物頼まれたんだよ」
翠「そ、そうですか。それでなんの用です?翠星石は忙しいんだからさっさとするです!」
JUM「一応客なのにひどい態度だな・・・まあいいけど。その・・・次の休みっていつか教えてくれないか?」
翠「・・・へ?」
JUM「頼むよ」

翠(翠星石の空いてる日を聞いてるですか?まさかデートの誘いじゃ・・・(///))

翠「す、翠星石がここでバイトしてるのは土日だけですぅ(///)」
JUM「・・・すまん知りたいのは店の定休日だ」

保守
560以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 05:14:41.42 ID:6bAf20vw0
吹いたwwww
ついでに保守
561以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 05:23:28.69 ID:ZrfCLxmg0
>>554
八犬伝ktkr
嗚呼・・・めぐが・・・のりが・・・(つД`)
これからも沢山死にそうで怖い・・・けど続きが超wktk
>>559
バロスwwwwwwwww
562以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 05:43:37.20 ID:J8dKQ4YnO
JUM「なあ、聞きたいことがあるんだ」
真紅「突然なんなのだわ」
JUM「おまえが砂漠にいたとする。喉はカラカラだ。」
真紅「・・・それで?」
JUM「もしかしたらこのまま死んでしまうかもしれない。せめて最期に紅茶が飲みたい・・・そう考えた時遠くになにかが見える」
真紅「それはなに?」
JUM「猫だ。百匹以上の猫の群れがお盆に紅茶を載せてこっちに走ってくる。お前は一体どうする?」
真紅「・・・」
JUM「・・・」
真紅「猫ではなくて犬じゃ」
JUM「駄目だ」
真紅「・・・」
JUM「・・・」
真紅「・・・きっとクンクンが助けに」
JUM「来ない。来るのは猫だ」
真紅「・・・」
JUM「・・・」
真紅「・・・一生砂漠のある国に行かないようにするのだわ」
JUM「だが猫のほうからお前の夢の中にやってくるかもしれない」
真紅「・・・この話を聞く前に戻れるのなら干からびてもいいのだわ」

保守
563以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 05:46:32.96 ID:4shvgVGP0
>>554
ついにめぐが!みっちゃんにも思わず涙腺が緩みかけたが最後のシーンに思わずほろりと…
此処からの展開に超wktk!!!!
そして金糸雀の格好に吹いた!!wでもその格好は金糸雀だと、妖しいよりかわいくなってしまうようなwwww
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 05:49:08.78 ID:4shvgVGP0
>>562
真紅wwwwwwww
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 05:50:23.30 ID:vT4wLUw+0
カナダからの手紙?ラジオ
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1145649433/l50
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 06:28:41.51 ID:BRXwwdHUO
研修旅行中に山奥より保守

そういえば修学旅行ネタとか書いてないな……
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 06:47:55.47 ID:6Zroa7sRO
保守
568以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 07:07:28.84 ID:NsAidgcE0
ほしゅなのー
569以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 07:26:52.42 ID:rHXX/pmC0
んじゃ修学旅行でも
べ「へへへ・・・就寝時間のあとは混浴になるからな・・・このチャンスを逃したら勿体無いぜ」
そして服を脱ぎいざ露天風呂へ
ベ「おwロングヘアーの子がいるじゃないか。暗くてよく分からないがお札は燃やしたくないからこのまま入るか。」
ベ(暗くてよく分からない→おっぱいさわってもかおわかんない→おkwwwwwwwww
ベ「いただきま〜〜〜すw」
そして手にあるのは女とは思えない堅さのムネであった
ベ「な!おまえはだれだ!」
ヤ「ん?ベジータじゃないか。ベジータにそんな趣味があったのか」
ベ「ヤムチャ!違うんだ!これは・・・」
ヤ「うるせーヘタレだなほら、後ろに相手がいるぞ」
ベ「な!まさか・・・」
梅「ど〜も〜UGで〜〜す。さぁ〜サウナへ行きましょうおっけぇ〜ぃ」
べ「コレ本(ry」
ベジータと梅岡がサウナへ行ったあとジュンと蒼星石が入ってきた
J「ふう・・・良い湯だ」
蒼「そうだね、ジュン君」
J「ん?」
蒼「付き合って1年と2ヶ月になるけどこれからも一緒にいてね?///」
J「あぁ蒼星石は一生僕についてきてね///」
近づく唇とともにサウナから絶叫に近い「らめぇ」という言葉が出てきたのは秘密
570以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 07:51:19.69 ID:BRXwwdHUO
テラアホスwwwwwwwww
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 08:22:57.57 ID:BRXwwdHUO
ほす
572以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 08:35:15.87 ID:zeB4Q5lVO
>>554
めぐ・・・みっちゃん・・・(´・ω・`)
テラセツナス・・・
次回wktk!!

>>569
ヤムチャうぜぇぇwww
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:02:12.05 ID:6Je3Xxo90
寝起き保守
574以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:02:14.44 ID:wnXRTP+w0

そうだねプロテインだね!

http://oppai001.fkserver.net/
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:27:40.66 ID:RcnnHMmZ0
>>465の続きっぽい長編?です。
 まえのも短編っていうより長編ですね。
 今回は、黒めの蒼い子がメインです。
 
僕、蒼星石は、生徒会の会議からの帰りだった。
そもそも、やりたくなかったのだけど、
立候補するものがいないと、
先生が困ったようになんども頼むので、引き受けてしまった。
蒼「やっぱり、引き受けなければ、よかったな。
  いつも園芸部に出れるわけでもないし。」
グ〜と僕のお腹がなった。
蒼「はぁ、おなかすいた。」
僕は、双子の翠星石と二人暮らし。
ご飯は、交代で作っている。
今日の朝ごはんは、翠星石の番だったが、
翠星石が二度寝してしまい、結局朝ごはんは食べずじまいだった。
お昼ごはんは食べたものの、
生徒会のせいでいつもより帰りが遅く、お腹もすく。
決して、僕が大食らいなわけではないことを強調しておく。
蒼「ただいまー」
翠星石は台所で料理している。
蒼「あれ、今日の夜ご飯は僕の番じゃなかったっけ?」
翠「今日の朝は、悪かったです。
  お詫びに、今日の晩御飯は、私が腕によりをかけて作るです。
  そのチョコでも食べて待ってるです。
  翠星石イチオシのチョコです」
机の上にチョコがおかれている。
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:28:59.73 ID:RcnnHMmZ0
>>575
蒼「ふふっ、うれしいな。
  でも、ご飯の前にチョコって……」
翠「やっぱり、チョコはダメですか?」
そうはいってもお腹が減っていたし、それに
蒼「せっかく、翠星石が用意してくれたんだし、食べようかな」
真っ黒のチョコを口に運ぶ。
蒼「……う、なにコレ…………苦……」
蒼「インスタントコーヒーの粉?…………
  口の中の水分が全部苦くなったみたい。」
翠「蒼星石は、まだまだお子様ですね。
  その苦味がいいんじゃないですか?」
蒼「いくらなんでもひどすぎるよ」
翠「蒼星石がそんなお子様とは思わなかったです。
  ほら、甘〜いジュース飲んで機嫌直すです」
その後の夕飯は、まぁ、普通の味で、とても美味しかった。
けど、悪かったと謝りつつこんなことをするなんて、
僕は今回ばかりは許せない。
そこで、僕は仕返しをしようと思う。
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:30:17.25 ID:RcnnHMmZ0
>>576
日曜日、僕は、隣町で件のチョコを手に入れた。
僕たちの町中の件のチョコは買い占められていたらしい。
その買い占めてたのは、翠星石らしいんだけどね。
今まで何人にこのチョコを食べさせたんだろう?
想像するだけで、恐ろしい。
普段のお菓子の好みからいって、
翠星石がこのチョコを美味しく感じないのはたしか。
けれども、ただ単に渡すだけなら、
「後で食べるですぅ」とかいって、
食べてもらえないだろう。
そもそも、このチョコ一口程度だけでは、僕の気ははれない。
明日のお茶会用の、苺大福を作りながら、
いい仕返し方法はないかと僕は考えている。
そうだ・・・。うん。これならいけるはず。
僕は、姉に仕返しするいい方法を思いついた。
578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:30:54.21 ID:RcnnHMmZ0
>>577
月曜日、園芸部の活動も終わり、
ジュン君と僕によって、
いつものお茶会の準備が行われている。
ジュン君と真紅に騒がれるとまずいので、
二人には、前もって、話をつけておいた。
二人とも、心良く協力してくれることになった。
雛苺は、ばらしたほうが、不自然になりそうなので止めた。
ジュン君は、僕の用意した、ココアを配りはじめた。
雛「うにゅ〜、今日はお茶じゃないの?」
J「ま、たまには、いいだろ?な、真紅?」
紅「………たまには、こういうのもいいわね。」
そうは、口でいうものの、
前回のカカオ99%チョコ事件が相当トラウマになっているのか、ちょっと震えている。
真紅のは、ちゃんと甘いのだからと伝えておいたんだけどな……。
僕は、一番大きい大福を翠星石に渡す。
蒼「はい。翠星石用の特別な大福。」
雛「ねぇねぇ、翠星石。一番大きいうにゅ〜ヒナにちょうだいなの。」
当然、翠星石は断った。雛苺が泣きそうになると、翠星石はちょっとニヤリとした。
うん。雛苺には悪いけど、思ったとおり。
雛苺にはちゃんと2番目に大きいのを渡した。
残りが、それぞれの大福を選ぶ。
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:31:37.92 ID:RcnnHMmZ0
>>578
翠「今日の苺大福は蒼星石がつくったです。
  みんな、ちゃんと味わいやがれです。
  翠星石も姉として鼻高々ですぅ。」
翠星石は、うれしそうに大福を口に入れた。
急に翠星石の顔が歪む。
翠「蒼星石!なんですか、これは!?」
蒼「あぁ、チョコ大福だよ。
  翠星石、カカオ99%のチョコ好きっていってたでしょ?
  だから大福にいれてみたんだ。そのチョコ探すの大変だったんだよ?
  人気商品らしくって。」
反応から察するに、本人は、実際に食べるのは始めてみたいだ。
あの強烈な味は、食べた人ならすぐわかるからね。
あ、でも、僕が●●●を▲▲▲して×××したから、
分からなかったのかな。ふふふっ。
でも、まだまだこれからだからね。翠星石。
雛「やっぱり、翠星石ってすごいのー。
  あのチョコが好きだなんて。」
騙されたことを忘れたかのように、感動している。
やっぱり、知らせなくてよかった。
紅「思われているのね。蒼星石に」
J「兄弟っていいな。」
ちょっと、この二人のコメントは、おおげさすぎるかなと思ったけど、
翠星石は、それどころじゃないみたい。
翠「と、当然です。私達は双子ですから。
  翠星石はうれしいです。」
笑顔が大分引きつってる。
ふふっ、ちょっと楽しいかな。
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:32:44.23 ID:RcnnHMmZ0
>>580
翠星石が口いっぱいに広がる味に耐えられなかったのか、
ココアに手を伸ばす。
翠星石は、一口含むと、見たこともない顔になった。
ふふっ、みんなに見せてあげたいよ。
翠「そ、蒼星石!ひどいですよ!?」
蒼「あれ?翠星石が好きなあのチョコをベースに作った飲み物なんだけどな?
  砂糖もちゃんと入れてないよ?気に入らなかった?」
翠「あのチョコ食べさせたことなら、謝るから許してくださいですぅ。」
ついに泣きが入った。しかし間髪おかず、、
紅「いーえ、許さなくてよ。全部ちゃんと食べなさい。
  ジュン、翠星石を抑えなさい!」
J「え、でも、このくらいでいいじゃ…」
真紅に鬼気迫る迫力で睨まれたジュン君はおとなしく言うことを聞く。
二対一なら流石に勝ち目はなく、翠星石は捕まった。
翠「蒼星石、助けてです。私が悪かったです。」
蒼「真紅、えっと、そのくら……」
紅「ごめんなさい。私は許せないわ。」
ふふっ、思ったとおり。真紅は大分熱くなってる。
雛苺は、真紅の迫力におびえている。
翠「いやです、ごめんです、あ、だめ………
  いやですー!!!」
翠星石は、クラブ棟中に響きわたるような大声で叫んだ。
けど、多分、その声を聞いた人全てが、喜ぶと思う。
翠星石のチョコの被害者だろうから。
581以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:33:48.62 ID:RcnnHMmZ0
>>580
結局、無理矢理全部押し込まれて、
グッタリした翠星石をつれて家に帰った。
僕は、十分仕返しできたし、満足だ。
今なら、少し翠星石の気持ちも分かる気がする。
たしかに、誰かをいじめるのは、意外と楽しい。
大分おとなしくなっている翠星石を見ることが、
こんなに楽しいものだとは思わなかった。
けれども、翠星石は一週間もしないうちに、雛苺をいじめるようになった。
もしかしたら、また、僕の出番かもしれないな。ふふっ。
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:35:42.85 ID:RcnnHMmZ0
以上です。
あ、>>580のアンカーは>>579の間違いですね。
黒い蒼い子におびえていただければ、幸いです。
なお、続くような雰囲気をかもし出してますが、続きはない予定です。
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 09:37:42.56 ID:QV/h0Y390
>>554
これで四天王がいなくなっていよいよラストバトルですね
のりとめぐ、そして水銀燈とめぐのところで泣きました
続きwktk

>>582
いじわる翠星石が見事仕返しされててわろたw
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 10:21:03.44 ID:GnXuYhjy0
ちょwwwwww黒蒼wwwwww
585以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 10:30:57.49 ID:yRmQIyoPO
黒いwwwwww
586以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 10:46:10.27 ID:A9uYrc+90
何この普段通りの蒼ww
587以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 11:17:02.01 ID:b3FrF3frO
保守
588以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 11:43:28.19 ID:CLvD+0WkO
保守ですぅ〜
589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 11:45:21.28 ID:ZSKgcYUk0
サドっ気のある蒼もいいなwwwww
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 12:06:03.46 ID:+gUC2tSX0
保守なのだわ
591 :2006/04/22(土) 12:36:14.32 ID:DfRBMFTh0
 
592以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 12:42:11.50 ID:zeB4Q5lVO
蒼い子こえぇぇよwww

だが、愛してる!
593以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 13:10:10.21 ID:06Ymt521O
保守
594以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 13:37:12.62 ID:1MeCU03j0
保守
595以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:06:02.88 ID:4VufA6KD0
ほしゅ
596以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:06:10.69 ID:rHXX/pmC0
蒼「そうめんデキタヨー」
J「ありがとう」
蒼「沢山食べていいからね^^」
J「ありがとう。いただきま〜す」
ズルズル
J「!!なんでめんつゆじゃなくてしょうゆ?」
蒼「ひっかかったほうが悪いんだよ^^」
J「全く・・・(かわいいやつめ)」
蒼「ちなみに僕もひっかかった・・・」
J「おいおい・・・」
そんな保守
597以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:09:23.66 ID:ZrfCLxmg0
アホスwww
598以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:09:42.15 ID:sEgXy39N0
バカスwwwww
599以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:11:10.13 ID:QV/h0Y390
だがそこが可愛い
600以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:23:04.95 ID:EcCZMBJi0
JUMも蒼もww
601以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 14:40:57.64 ID:wLd687JB0
>>86限りなく同意
602以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:02:26.97 ID:ycCZswYf0
ho
603以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:30:53.21 ID:GnXuYhjy0
J「おい、過疎ってるぞ」
薔「誰もいないね」
J「……」
薔「……」
薔「誰もいなくて寂しいわ、アナタ」
J「アナタ言うな」
604以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:34:01.08 ID:RcnnHMmZ0
薔「カカオ99%チョコ?」
薔(ジュンに食べさせる→
  苦いよ、薔薇水晶→
  甘〜いキスをあげる→
  ジュン喜んで受け入れる→
  もっとすごいことに発展)
薔「………ムフ………………」

薔「……チョコあげる」
J「え、いや、それ苦い奴だろ? 
  翠星石にすでに貰ったし遠慮しとく。んじゃ」
ジュンは光速で逃げてゆく
薔「翠星石のバカ……orz」
605以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:36:17.96 ID:ZGa/POyKO
>>604かわいすww
606以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:37:02.72 ID:sEgXy39N0
ばらしードンマイ
607以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:37:22.29 ID:yRmQIyoPO
モエスwwwwww
608以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:48:47.89 ID:ZrfCLxmg0
>>603-604
ワロスwww
609以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 15:53:14.68 ID:w/8MYiTUO
翠「翠星石の日まであと一週間ですよ」
ジ「緑の日な」
翠「どしどし待ってるです」
ジ「だから別にお前の日じゃないぞ」
翠「……」
蒼「僕も待ってるよ」
ジ「蒼星石まで」
翠「4月29日は翠星石の日」
蒼「僕の日だって事も忘れないでね」


緑の日だけでなく、地球と双子を大切に
610以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 16:07:44.29 ID:ZrfCLxmg0
ちょwwww
611以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 16:38:41.21 ID:7Z3VU4MQ0
保守
612以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 16:45:20.23 ID:w/8MYiTUO

新聞のテレビ欄を眺める真紅
真「こっこれは!?」
アリス探偵局
その文字に惹かれた真紅は開始30分前からテレビの前で待っていた
真「wktk」
そして、ついにそれが始まった

真「( ゜д ゜)」
なんと!! 犬・探偵と真紅に必要なキーワードはそろっていた
ジ「うはwwwいなば君ktkrwww」


真「orz」
613以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 16:48:00.42 ID:yRmQIyoPO
いなば君wwwwww
614以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 16:51:16.49 ID:EcCZMBJi0
いなばウアー吹いた
615以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 16:58:32.28 ID:6Je3Xxo90
いなば君ってアリス探偵局とか言う奴のか?wwww
だったらすげー懐かしいな
616以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:09:49.02 ID:ivdkxFoc0
アリス探偵局テラナツカシスwww
明日はホームランだねパパwww
617以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:10:56.57 ID:+/Y2IWSjO
写六先生ー!
618以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:12:47.44 ID:PH1tGuE+0
NHKのあれかwwww
619以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:13:02.08 ID:1/KMy1BB0
蒼「〜♪」
僕は鼻歌を歌いながら、晩御飯の支度をしている。
?「お母さん、ご飯まだぁ?」
僕は後ろから聞こえてくる声に、首だけで振り返り笑顔を向けた。
そこにいたのは短い黒髪と碧と緋の瞳を持つ男の子。彼は桜田ジン、僕とジュン君の子供だ。
蒼「もうすぐ出来るよ。でも、お父さんが帰ってくるまで待ってようね」
ジ「え〜、先に食べちゃおうよ」
僕は鍋の火を止めてからその子に向き直り、身を屈めて顔を覗き込む。
蒼「ねぇジン君、お父さん待っててあげよう? お父さん、ジン君と一緒にご飯食べたいはずだから。
  男の子だから、待ってられるよね?」
ジ「……うん」
僕がゆっくりと頷くジン君の頭を優しく撫でると、彼は恥ずかしそうに笑った。
蒼「ねぇジン君、お父さん好き……?」
ジ「うん。でも、お母さんの方が好き」
可愛い息子の可愛い言葉に僕は顔を綻ばせてしまう。
蒼「そう、ありがとう」
ジ「へへへ♪」
ガチャ
J「ただいま」
ジ「お父さんだっ」
玄関から聞こえたその声に、ジン君はそのままパタパタ走っていってしまう。
僕もその後をゆっくり追いかけた。

ジ「お帰りなさい、お父さん」
J「ただいま、ジン」
僕が玄関に着くと、ジュン君がジン君の頭を撫でていた。
僕が来たことに気付き、ジュン君が視線をジン君から僕へと向ける。
J「ただいま、蒼星石」
蒼「お帰りなさい、ジュン君」
僕は最愛の夫を笑顔で迎え入れた。
620以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:14:16.59 ID:w/8MYiTUO

 桜田ジュン、彼に敵意を持っていた
彼は成績優秀・スポーツ万能とまったくもって羨ましい限りだ
僕だって他の子よりも勉強もスポーツも出来る
でも、男と女
身体的に見ても僕の方が劣っている
そういう偏見を自分が抱いた事にも腹が立つ
今日、決着を着けよう
僕は勝手に決めて、彼に挑もうと近付いた
勝負は僕の完敗だった
彼が振り向いた時、勝負は着いた
恋の始まりとは知らずに落ちていた


゙ハートを磨くっきゃない゙を聞いたら浮かんだ
621以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:14:37.16 ID:1/KMy1BB0
>>619

蒼「……ご飯……できてるよ……zzz う〜ん……」
僕は眼を覚ました。眼に映るのはいつもと変わりない自分の部屋。
蒼「……なんだ、夢か…… いつかジュン君とあんな家庭を……(//////)」


蒼「〜♪」
僕はいつものようにジュン君と一緒に学校へと向かっていた。
J「どうしたんだ? なんかいい事でもあったのか?」
蒼「うん、凄く良い夢をみたんだ♪」
J「へぇ、どんな夢?」
僕は熱くなる顔を左手で抑えながら、口を開いた。
蒼「あのね…… 僕とジュン君が結婚して、子供と一緒に幸せに暮らしてる夢……(//////)」
僕の言葉を聞いて、ジュン君も顔を赤く染めてしまう。
J「そ、そっか、そんな夢見たんだ……(///////)」
蒼「うん…… いつか、あの夢が現実になったら良いな……」
ジュン君は顔を更に赤くし、左手で顔を隠すように抑えた。
J「えっと、その、なんだ…… 努力、するよ……(/////////)」
蒼「ありがとう、ジュンくんっ」
僕は顔を輝かせて、ジュンくんに抱きついた。
J「うわっ、ちょっ、朝からっ……(///////)」
蒼「ジュンくん、頑張って幸せな家庭を作ろうね♪ 僕、子供は男の子が良いな♪」
J「あ、ああ、僕も男の子が欲しいかな……(////////)」
蒼「ふふふ♪ ジュンくん、だ〜い好き♪」

/終わり

JUM×蒼分の補給完了♪
622以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:20:31.72 ID:w/8MYiTUO
>>621
割り込みスマソ

ジン君って蒼星石が言ったの想像したら
一瞬、養子かとオモタ
623以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:22:38.91 ID:1/KMy1BB0
>>622
気になさらずに。こっちがもたもたしてたのが悪い
それどハートを磨くっきゃない゙は俺も考えてたww JUMと蒼星石の立場が逆だけど
624以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:38:36.15 ID:rHXX/pmC0
土井津 ジン君
625以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 17:39:44.80 ID:EcCZMBJi0
糖尿取りすぎて亜米利加ジン
626 :2006/04/22(土) 17:59:52.26 ID:UYLj8AYm0
 
627以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:11:14.73 ID:uNlbV4EJ0
保守
628以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:12:10.82 ID:uNlbV4EJ0
同じく
629 :2006/04/22(土) 18:29:44.85 ID:UYLj8AYm0
 
630以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:46:35.23 ID:nkspPCSE0
>>620
がむしゃらにJUMに対抗する蒼の子にモエス
>>621
でも、JUMに甘甘な蒼の子もよし。

ここで一発投下。雛モノだけど…w
631以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:47:42.66 ID:nkspPCSE0
「綺麗だわ」
「本当に満開ですね」
「桜でいっぱいなのー」
 周囲は満開の桜で桃色一色に彩られていた。
 時折、目の前を薄桃色の桜吹雪が吹き抜けるさまは見事といった具合だ。

>>630
 京都は鞍馬にて。時間はすでに3時を回っていた。
 しかし、目の前に広がっている見事な景色はそんなことなぞどうでもよいと思わせてくれる。
「ここの桜は結構お気に入りなのですわ」
「本当ね。今まで見た中でもすばらしいわ」
「こんな光景、フランスでは見られないでしょう」
「そうね。その通りなのだわ。どこを見ても全部が桜なんて向こうでは見られないのだわ」
 雪華綺晶とオディールの2人はすっかり桜の織り成す光景に見とれていた。
 パリでも桜は見ることが出来ると聞いたことがあるが、あちらにあるのは八重桜。
 派手好きな嗜好のフランス人から見れば、日本の薄桃色の桜より濃い桃色の八重桜を好むらしい。
 でも、さすがに周囲が桃色一色という壮大な光景には言葉さえを失ってしまうというのは、そんな彼女の反応を見ても明らかだった。
「うゆ〜トモエも来るの」
「はいはい。分かったわ」
 雛苺に袖を引っ張られながら、私は桜並木の中を歩き出した。
632以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:48:40.20 ID:nkspPCSE0
>>631
 私たち4人は小学校の時以来の仲だ。
 ただ、8年前――私が中学3年の頃にオディールはフランスに帰国したが、彼女とは手紙や電話
を通じてだが、親交は続いている。
 そんな中、彼女から日本に行くという連絡が入ったのは4日前の事だった。

「日本にきたら桜を見たいわ」
 その際にオディールが言い出したのがそもそものきっかけだった。
 桜といえば小学生だった頃に彼女と一緒に通学路の桜並木を歩いたことを思い出す。
 
 だが、私の住んでいる地方は桜はまだ開花前とのこと。
 彼女はその2日後にパリを発ちたいと言っていたが――着く頃もまだ咲き切れていないと思われた。
633以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:49:21.86 ID:nkspPCSE0
>>632
 すると、その話を聞いた雪華綺晶がそれなら京都の桜を見せたらと言い出したのだ。
 たしかに、新聞の開花情報なんかを見ると、京都は丁度満開だという。
 でも、東京に着いてから即京都へ移動するなんて大変なのではと思ったのだが、雪華綺晶はむ
しろその方が都合がいいと言い出したのだ。
 なんでも、雪華綺晶自身が昨日の夜遅くまで大阪へ仕事で出張することになっていて、その後
4日間は有給休暇を取ったというのだった。
 オディールには関空行きの飛行機に乗ってもらえば、その翌日の朝――すなわち今朝に迎えにいけるというのだ。
 私と雛苺が移動しなければいけないという、なんと彼女ばかり都合のいいように話を持って
行き過ぎとも思ったのだが、京都へ行くのも悪くない。
 京都へは中学2年の頃に修学旅行で行った。もちろん4人一緒でだった。
 その時の思い出を振り返りながらオディールといる時間を楽しむのも悪くない。
634以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:49:56.52 ID:nkspPCSE0
>>633
 私と雛苺は今朝、新幹線で京都に向かった。
 私もそうだが、とりわけ雛苺は彼女と家が隣同士だったということもあり、さながら姉妹と
間違えそうになるほどの仲の良さだ。
 本当に会いくてたまらないのだろう。
 京都駅に着いて、オディールと再会した時の雛苺のはしゃぎっぷりはまさにそれを示していた。
 再会のひと時を楽しむと、早速中学の頃に修学旅行で回ったコースをたどるように名所を回った。
 東福寺、二条城、南禅寺、八坂神社――
 あの時はバスで回って結構時間が掛かった記憶があるが、今回は車での移動だったのでそんなに時間は掛かっていない。
 今回のために雪華綺晶は自分の車で関西方面の出張に行き、そのままオディールを迎えに行ったのだ。
 彼女の車は白のシルビアの2.0スペックSで2ドアのクーペではあるものの、乗り心地は悪くない。
 むしろ走りに適した車らしく、快調に京都の町を駆け抜ける。
 ただ、現在が観光のシーズンとあってか、時折混雑はしたものの2時過ぎまでには行きたいところは全部回ってしまった。
635以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:50:34.71 ID:nkspPCSE0
>>634
 それからは修学旅行の時には行けなかった所に行こうという事になった。
 だったら桜の綺麗な場所ということで鞍馬に行くことにしたのだ。

 満開の桜が彩る風景を楽しんだ後、のんびりお茶を楽しむことにした。
 桜並木の中にあるベンチに腰掛けると、手にしていたナップザックを広げる。
 中に入れていたのはもちろん、緑茶と苺大福。
「うわぁ〜、うにゅ〜なの!」
 苺大福の入った箱を開けた途端にお約束のように眼を輝かせて飛びついてくる雛苺。
 外見もそうだが、この行動一つをとってみても彼女が本当に子供っぽいかがわかる。
「ふふふ……雛苺は相変わらず苺大福には目がないわね」
「もう、本当ですね」
 そんな彼女を見て雪華綺晶もオディールもくすりと笑う。私も雛苺の仕種に微笑ましさを感じていた。
その言われている彼女ははしゃぎながら何時の間にか苺大福をほお張っている。
636以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:51:07.18 ID:nkspPCSE0
>>635
「8年前と本当に変わっていないわね、彼女」
「そうね」
 オディールの言葉に私はその通りだと思った。
 私たちは23歳になっているものの、雛苺はその年齢とは思えない。
 一時期は本当に社会に出たら大変な目に遭うと、子供っぽさをちょっとでも治そうとした。
 ただ、なかなか性格というものは直らないもので結局、会社に就職した今でもこんな状態だった。
 もっとも、現時点では多少の常識を知ったのか、羽目を外したことをしでかしたりはしない。
 むしろ、会社の上司なんかはそんな彼女の性格がお気に入りなのか結構可愛がったりしている。
 意外と世渡りの術を知っているのかもしれない。
 現に今回の旅行のための有給をすんなり取れたという。他の人が結構、他の日にずらされること
が多い状況の中で。
637以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:52:11.40 ID:nkspPCSE0
>>636
 9年前までの思い出なんかを語らいながら、桜の下の茶会をお開きにしたのは4時半を回っ
てからのことだった。
 次は大原の三千院に行こうという事になり車に乗り込んだのだが――。

「そういえば、雛苺って車の運転できたわね」
「うい。でもどうしたの?」
「よかったら、代わりに運転してくださいません? なんかちょっと眠くて、この先事故でもし
たら大変ですから」
「分かったなの」
 見ると雪華綺晶は車の方へと歩きながら欠伸をしていた。
 本当に眠くて仕方がないのが分かる。
 昨日の夜は遅くまで仕事が長引き、ろくに睡眠をとらないまま今朝早くにオディールを迎えに
行っているのだから無理もない。
 なお、私もオディールも免許はない。代わりに運転するなら雛苺しかいないのだった。
638以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:52:54.69 ID:nkspPCSE0
>>637
「でも、ヒナ運転下手だから不安なの」
「大丈夫ですわよ。狭い道は多少あるけど、変な裏道を使わずにゆっくりいったら行けますわ」
「うー……」
 雛苺は自信なさげに下を俯いていた。
 確かに雛苺は免許を取るのに相当苦労したらしい。車を破損させたこともあったそうだ。
 でも、さすがに多少は上達したのか広い道でならそんなに危なっかしいこともしない。
 狭い道でのすれ違いが本当に怖いと彼女は言うのだ。
「大丈夫よ。変な裏道も無いと思うし、国道とか県道とかだったらそれなりに広くなっていると思うよ」
 彼女をはげまそうと思い、私はそんな言葉を口にした。
 まあ、ここは何といっても観光都市京都だということで、市内の町並みには細い道は多いものの、
主要な大通りや国道なんかを使えば、流れにうまく乗れば問題なくたどり着けるはずだ。
 ……とその時までは思っていた。
639以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:53:32.34 ID:nkspPCSE0
>>638
 雛苺は運転席に乗り込みエンジンを掛ける。
 走り屋定番といわれている車とあってか結構エンジンをふかす音が響いている。
「スピードが出そうでなんとなく怖いの」
 ハンドルを握りながらもやはり不安は拭い去れないようだ。むしろ余計に大きくなっている気がする。
「なら、ギアをセカンドにしていけばそんなにスピードは出ませんわ。大通りに出て車の流れに
ついていけないならドライブに変えて下さいね。それとアクセルは強く踏み込まないようにして……。
まあ、それでいけると思いますから……じゃあおやすみなさい」
 助手席に座っている雪華綺晶はそれだけ言うとさっさと眠りについてしまった。
 なんとまあ適当すぎるかなと思う。
 表向きは結構しっかりしているように見えるのだが、意外とこんな適当な面があったりもする。
640以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:54:08.09 ID:nkspPCSE0
>>639
 駐車場には観光シーズンとあってか大型バスも含めて停まっていた。
 さすがに夕方に近い時間帯とあって他の車は続々駐車場を出て行っている。
「とにかくここから大原に行くにはと……」
 私は手元にある、市内の観光案内所でもらった観光地図に目を通す。
 大原に行くには、一旦鞍馬街道を北山通まで引き返し、そこを東に向かって修学院のあたりで
国道367号線を北上するか、叡山電車の市原駅付近で府道を東に進むルートになる。
 ただ、目の前をふと見ると鞍馬街道はその北山通の方向に向かって混雑しているようだった。
 というか、車がほとんど動いていない様子だった。
 そういえば行きに鞍馬の狭い町並みを通ったのだが、あそこで結構車のすれ違いで流れが悪くなっていた。
 ほぼ1車線しかない上にバスなんかの大型車も通っていたから、それらとすれ違うごとに流れ
が頻繁に悪くなっていたっけ……。
 いずれのルートをとるにしてもこの混雑は避けて通れないだろう。
641以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:56:26.79 ID:nkspPCSE0
>>640
 今も前にいた観光バスが駐車場を出ようとして混雑に巻き込まれている。
 このまま行けば、かなり時間が掛かってしまうのは間違いない。
「結構混んでるみたいなの」
「そうね……他に行けるところはないかな」
 私は再び地図に目を落とす。
「あら?この赤い線って国道ですわね」
「そうだけど……」
 横にいたオディールがふと地図の一角を指差す。
 そこには確かに国道を示す赤い線が走っている。しかも大原に向かって。
 場所は鞍馬街道を北へ――すなわち混雑している箇所とは逆方向へ向かったところだった。
そこから国道477号線が大原の方向に伸びている。
「そうね。ただ、山の中を走るみたいで多少曲がりくねっているのは気になるけど……」
「うー、ヒナ山道は苦手なの」
「でも、混んでいる方も道が狭いし、結構すれ違いが多いみたいだけど」
「狭い道のすれ違いはもっと嫌なの」
 私は雛苺に地図を見せた。
 少しの間、彼女は地図を見て悩んでいたが、北のほうへ行けば車が少なそうなのと、
地図を見る限り、途中で伸びている国道は狭く描かれていないことからそんなに酷くはないと思ったらしい。
「北に行った方がマシな気がするの」
 車は駐車場を出ると、混雑とは逆方向の北へと向かった。
                            −to be continued-
とりあえず、ここまでで続きは夜投下予定。
しかし、>>631で安価ミス…orz
642以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 18:58:01.90 ID:ZrfCLxmg0
オディールさんktkrwwwwwwwwww
643以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:00:32.59 ID:UYLj8AYm0
>>641

京都観光ですか^^

期待してますwktk
644以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:02:43.19 ID:1MeCU03j0
オディール初登場www続きwktkです。

三千院いいよ三千院。京都に来たら行く事をお勧めする。
645以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:07:24.99 ID:oMnZ00EH0
おっと…投下した後に誤字が…orz…スマヌ
>>632 2行目
誤:8年前 正:9年前

それはともかく、この後どうなるかはこの辺の地理に詳しい方や、
ある方面で勘の鋭い方は想像できると思います…ww
646以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:17:17.66 ID:SZDs65Ba0
いいですね、京都旅行。なんだか旅がしたくなりました。
修学旅行で行ったときは、ゆっくり見て回れなかったからなぁ・・・
ともかく、続きも楽しみにしてます。
647以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:21:25.44 ID:yRmQIyoPO
俺は修学旅行奈良だったな・・・
それはそうと超wktk
648以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:28:18.85 ID:get5UcbY0
俺も修学旅行は京都、大阪、奈良らしい。
まぁどうでもいいのだが。
長編投下します。

>>474
〜チビ蒼星石とチビ翠星石〜ふぁーすとこんたくと・・・No8

真紅「まったく、朝呼びに行かないとサボるんだから。」
水銀燈「別にいいんじゃない?だって真紅が寝坊して遅れそうだったからいけなかったんでしょう?」
真紅「べ、べつにいいじゃない。少し本をよんでいて寝るのが遅れただけよ。」
水銀燈「ならいいんじゃない?『べつにいい』っていったんだしぃ」
真紅「よくないわよ。・・・・・・もういいわよ」
水銀燈「わぁい。私の勝ちぃ」
真紅「勝ちって何よ。」
水銀燈「だってあきらめたじゃなぁい?」
真紅「はぁ・・・・もういいわよ・・・。」
水銀燈「ふふっ。」
ある美女二人がある男の子を話題にして話しながら歩いていた。歩いている方向はその男の子の家。
〜続く〜
649以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:28:48.86 ID:get5UcbY0
>>648
真紅「まったくジュンったらメールしても返してこないしなにしているのかしら。」
水銀燈「もしかして真紅のメールを返せるほどの暇がないんじゃない?」
真紅「そういう水銀燈、あなただって昼休みジュンに電話していたでしょう。」
水銀燈「え?あははは、ばれてた?」
真紅「当たり前でしょう。急によそよそしくなって『ちょっと用事があるからぁ』とかいってどこかにいったことから簡単にわかるわ。」
水銀燈「うっ。・・・ところでそのどこぞの探偵みたいなしゃべり方やめてくれなぁい?」
真紅「どこぞの探偵じゃないわ。くんくんよ。」
水銀燈「そうですかぁ。」
水銀燈はしまったと思った。くんくんの話題を出すと軽く一時間は語り始める。
寝てもおこされるし逃げても捕まえられる。まぁ今回は大丈夫そうだ。
真紅「で、そのときくんくんがね、犯人を追い詰めるために」
水銀燈「話を気ってわるいんだけどぉ、もうジュンの家の前よ。」
真紅「あら、本当だわ。」
二人の美女はある男の子の家の前で立ち止まった。
水銀燈「さて、いきましょ。」
真紅「わかっているのだわ」
真紅がチャイムを押す
〜ピンポーン〜
中に音が響く。

〜続く〜
650以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:29:15.09 ID:get5UcbY0
>>649
ジュン「翠星石、おやつ食べたのならちゃんとゴミ箱に入れろよ。」
翠星石「なんで、すいせいせきにだけなんですぅ?」
ジュン「蒼星石はきちんとゴミ箱に入れてるだろ。」
翠星石「すいせいせきはとくべつだからべつにいーですぅ。」
ジュン「はぁ、もういいよ」
蒼星石「ちゃんとジュンくんのいうこときかないとだめだよ。すいせいせき」
翠星石「いいんです。あんなジュンのいうことなんかですぅ」
ジュン「あんなってなんだよ。」
双子はお昼寝から目覚めおやつを食べ始めてた。そこに
〜ピンポーン〜
ジュン「ん?客だ。」
翠星石「さっさといくですぅ。そのあいだにごみまみれにしてやるですぅ。」
ジュン「やめとけ・・・。」
蒼星石「すいせいせき・・・そこまでいくともうぼくでもフォローできないよ」
翠星石「うっ・・・なんかすいせいせきがわるものみたいですね」
ジュン「実際に悪者だろ。(ぼそ」
そういうとジュンは玄関のほうへ歩いていった。
翠星石「あ、なんかいまいったですぅ?ぼそっというのはひきょうですぅ」
蒼星石「すいせいせき、まずおちついてごみをかたずけようよ。」
翠星石「そ、そうせいせきからいわれるとはんろんできねーですぅ」
〜続く〜
651以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:29:47.22 ID:get5UcbY0
>>650
真紅「なかなかでてこないわね」
水銀燈「でもなんかさわがしそうだわぁ」

ガチャ

ジュン「・・・よう」
真紅「よう。じゃないのだわ」
水銀燈「どうかしたのぉ」
ジュンが見た光景は玄関の前に腕を組んで立っている真紅と塀にもたれかかってジュンに視線を投げかけている水銀燈。
ジュン「いや、どうもしてないけどさ」
真紅「じゃあ何故休んだの?」
ジュン「いや、それは・・・」
ジュンがすこし口ごもったときにちょうど蒼星石があらわれた。
蒼星石「ジュンくん。ごみはかたずけおわったよ。・・・・・。」
真紅「・・・・。」
ジュン「・・・・・。」
水銀燈「・・・・・・・それ誰の子ぉ?」
真紅「・・・・・・・ジュン・・・・・・?」
ジュン「いや、違うぞ。断じて違うぞ」
水銀燈「そう。ならその後ろにいる子はどう説明するのぉ?」
ジュンの後ろには翠星石がいた。人見知りは簡単には直らないらしくまた人の後ろから人を眺めていた。
〜続く〜
652以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:30:08.79 ID:get5UcbY0
>>651
真紅「可愛いのだわ。双子?」
ジュン「え?俺に聞くか?」
真紅「あたりまえじゃない?」
ジュン「うっ・・・・双子だよ。そっちが蒼星石で僕の後ろに隠れてるのが翠星石」
水銀燈「あらぁ、いい名前ね。」
ジュン「いや、しらんけどさ・・・・」
真紅「・・・よろしくね。蒼星石ちゃん、翠星石ちゃん。」
蒼星石「よ、よろしく。」
翠星石「・・・・・・・」
真紅「?」
翠星石「チビ」
真紅「!」
ジュン「!」
蒼星石「!」
水銀燈「あら、この子案外言うわねぇ。」
真紅「な、何よ!」
翠星石「わぁぁぁ。(ジュンの後ろに隠れる」
ジュン「・・・・・・・・・・・・・・」


前略、父上母上殿。私は今とんでもない嵐の真ん中にいます。その中心はあなた方が連れてきたこの翠星石です。これからどうなるかまったく検討もつきません。
えーとつまり、今日という日を無事に過ごせるのでしょうか。

〜続く〜
653以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:31:20.01 ID:get5UcbY0
今回の投下は以上です。
蒼星石と翠星石が少ししか出てきませんがそこは目をつぶってください。
次回の投下は明日の昼にしたいと思います。
654以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:32:15.40 ID:ZrfCLxmg0
修羅場(?)ktkrwwwwwwwwwww
続きwktk
655以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:37:32.75 ID:yRmQIyoPO
ちび双子(*´Д`)
嵐の予感wwwwww
656以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:44:29.46 ID:SZDs65Ba0
うぅむ。今後の展開から目が離せない。
wktkwktk
657以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 19:57:51.46 ID:1MeCU03j0
双子かわいいね双子。
658以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 20:11:39.64 ID:get5UcbY0
いま読み直していたら誤字を見つけました。
>>649
×水銀燈「話を気ってわるいんだけどぉ、もうジュンの家の前よ。」

○水銀燈「話を切ってわるいんだけどぉ、もうジュンの家の前よ。」
です。

>>654->>657
そういった言葉の一つ一つが力になります。ありがとうございます。
659以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 20:16:19.80 ID:ByeU6RaF0
>>653
なんか色々な箇所で悶えたwww

wktk!
660以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 20:33:41.51 ID:xYPOBKit0
いつちび翠が真紅をぺた胸呼ばわりして髪チョップくらうかwktkwwww
661以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 20:33:59.26 ID:rPN06vip0
662以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 20:39:19.64 ID:JgGsqjXL0
>>653
ちび双子が最近の生活の癒しになってますwwww
>>660
それ修羅場wwwwww
663以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 21:08:02.86 ID:yRmQIyoPO
保守
664以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 21:20:03.65 ID:xYPOBKit0
ほしゅ
665以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 21:29:41.18 ID:Ufhjcf1W0
保守
666以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 21:48:45.47 ID:z1QlmsLI0
自分の書いている文で凹みそうですほしゅ
667 :2006/04/22(土) 22:04:44.76 ID:UYLj8AYm0
668 :2006/04/22(土) 22:20:30.74 ID:UYLj8AYm0
 
669以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:23:45.28 ID:LCrSaS/I0
>>662
同意。おでこキスにはやられた( ´Д`)
670以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:37:45.70 ID:ycCZswYf0
ho
671以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:54:26.69 ID:xYPOBKit0
シュッ
672以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:55:41.11 ID:z1QlmsLI0
気怠くアンニュイな夜の一時に>>352の続きを投下しますよ。

<30秒で解る簡単なあらすじ>
ゆっくりと、砂時計の砂は落ちてゆく。
日常を生きる者、非日常を楽しもうとする者。
それぞれに共通しているのは、明確にされた「残り時間」のみ。
残り64時間。様々な思いと共に、彼女達は生きてゆく。
673以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:56:04.77 ID:z1QlmsLI0
仮初の日常はただ淡々と演出されてゆく。
事実から目を背け、ただ自らと周囲を守る。
それは哀しい人間の習性なのだろうか───


-Hands of doom〜運命は手の中に〜 第05話-


20XX年4月12日 08時

寝付けるかどうか不安だったが、しっかりと6時間眠ることが出来た。
最低限の着替えとバスセット、整髪料を詰め込んだ旅行鞄は存外に軽い。
途中、早朝営業の喫茶店で朝食を摂って、待ち合わせの駅に到着したのは約束の15分前。
もしかしたら待たせているかもしれないな、と思ったけれど彼女の姿はそこに無かった。
安心したと同時に、少し残念にも思う自分に苦笑する。全く勝手なものだ。
時間を持て余してしまったので、辺りを少し観察してみる事にした。
平時よりは少ないものの、急ぎ足で歩くスーツ姿の大人たちと制服に身を包んだ学生が目につく。
こんな時にまで…と思うけれど、彼らはこの「非日常」に耐えられるだけの精神力が無いのだろう。
電車を運転する老運転士、自動改札の電源を落として手での改札を行う若い駅員、穏やかな笑みを浮かべながらコーヒーを淹れる喫茶店のマスター…皆が日常を生きている。
世界の終わりのようにメディアは報道しているけれど、それによって大きな混乱は起きていない。
ある日突然非日常に放り出されたとしても、「馴染んだ世界」を捨て去ることは出来ないのだ。
きっとそれはこの国だけではなくて、どの国でも同じだろう。
熱心な仏教の国であっても、狂信的なカトリックの国であっても、「神仏に祈る」という日常を崩す事は無い。
僕のようにこれ幸いと普段は出来ないような事をしようとするのは、今この段階に於いてはマイノリティだと思う。
尤も、それならそれでもいい。残された時間を濃厚に楽しく生きる。それが僕と…多分彼女の望みだ。
視線を駅の構内から駅前広場に向けると、ほら。僕の待ち人が。
大きな鞄を手に、薄い紫色のワンピースに身を包んだ彼女が、息を切らせてやって来る。

「おはよう、薔薇水晶さん。いい天気だね」
674以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:56:28.91 ID:z1QlmsLI0
>>673

20XX年4月12日 10時

各駅停車の遅い電車に私は乗っている。
レールの継ぎ目で発生する、定期的で小さな揺れが心地良い。
窓を開けると、春の陽気に温められた風が私の頬を撫でた。
私の膝の上には、私が持って来たものよりも小さくて軽い旅行鞄が載っている。
私の鞄はというと、隣に座っている彼の膝の上。

「重そうだから、いい場所につくまで鞄を交換しよう」

そう彼が言い出したので私は少し途惑った。旅行鞄は一応プライベートなものだ。
確かに重かったからその提案は嬉しいけれど、些かデリカシーというものに欠けているのではないか。
ちょっとだけ困って彼の顔を見たら、その表情には嫌らしさというものは無く、純粋な気遣いからの言葉だという事を感じられた。
私は色々考えすぎなのかもしれない。思えば、私はこういう裏の無い──少なくともそう感じられる親切を両親以外から受けたような記憶が無い。
本当に信頼できる友人が居ない…いや、むしろ自分から作らないようにしてきたのだから当然だ。
だからせめて、この旅行中は彼の好意を素直に受けよう。そう思うことにした。

この電車がどこに向かっているのか、私は知らない。
彼も大まかな行き先しか知らないという。
何でも海沿いを北側いっぱいまで走るということだけれど、この調子じゃあ丸一日走ってもそこには辿り着けまい。
多分二人とも電車に乗るのが飽きたら降りる事になる。それまでは、ゆっくりと流れるこの景色を楽しもう。
左手を少し動かすと、彼の手のひらに触れた。
そのまま軽く握ると、彼も握り返してくる。
…ああ、この感触はなぜかすごく安心できる。
左手に体温を感じながら、私は暫く流れる景色に見入っていた。
675以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:56:52.20 ID:z1QlmsLI0
>>674

20XX年4月12日 11時

なんだかんだ言いながら、私は今日も学校に来ている。
いつも通り真紅の家を訪ねて通学路を歩く。心なしか昨日より歩く人の数が減っているようだ。
登校中の真紅は、いつもと同じで凛とした様子だった。
昨日の言葉は恐らく真実なのだろう。まな板の上の鯉とでも言おうか。ある種の諦念とも言える。

教室では、昨日より少ない数の生徒たちが教師の授業を受けている。
健康優良児のはずのヒナカナが居ない事が少し寂しい。
私はというと、一応教室には居るものの教師の話は右から左。
ペンを回しながら適当に時間を潰して、時々目についた教科書の写真に落書きをする。
そんな適当な、いつも通りの授業態度で臨んでいる。
右正面の真紅がどうしているか、背後からでは伺う事が出来ない。
しかし彼女の事だから、おそらく真面目に授業を受けているのだろう。だからこそ試験の時には頼りになるのだ。

─試験の時には。

そんなキーワードが、私の中で違和感となって響く。
このままならば、次の試験は実施されない。
ならばこの授業は全く意味を為さないというのに、それでも律儀に受けている私を含む生徒達はなんと滑稽なのだろう。
皆、事実を受け止めたつもりでただ逃避しているだけではないのか。

「怖がった所でどうにもならないもの」

昨夜の真紅の言葉が、なぜか酷く空しいもののように感じられた。
彼女は達観しているのではなくて、単に事実を先送りにしているだけだ。
細い真紅の肩が、僅かに震えている。そう見えたのは、気のせいだろうか。
676以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:57:14.48 ID:z1QlmsLI0
>>675

20XX年4月12日 09時

学校へとやってきた私の目に映ったのは、半数以上が欠席しているという異常な風景だった。
全く、不真面目極まりない。こんな状況だからと好き勝手な事をしてはモラルも何もなくなってしまうだろう。
我々人間が人間である為の最大の特徴はこのモラルにある、と私は思っている。
だからこそ、この「日常」を崩してはならないのだ。

「─貴女、怖くないの?」

昨夜、水銀燈が私へと向けた疑問は至極当然なものだと思う。
人間に限らず、生ある者ならば危機への恐怖心を持っている。
それは私も例外ではなく、この後どうなってしまうのか…という事を考えるととても恐ろしい。
しかし、それによって事態が好転する訳でもない。
ましてや、私にはそれを紛らわせてくれる異性も居ないのだ。
ならば怖がるだけ損だというものだろう。

水銀燈は私の答えを聞いてどう思ったのだろうか。
今朝の登校時、彼女はさほど変わった様子を持っていなかった。
彼女は私らしいと納得しただろうか。
それはそれで少し寂しいが、しかしそうあって欲しいと望んでいるのも事実。
一見冷たく感じられる彼女だが、その実激しい感情を持っている。
その感情で彼女の平穏を乱すのは、私の望む所ではない。

私が望むのは、互いに平穏で居られる「日常」なのだから。
それが仮初のものであっても、私はそれを守りたい。
677以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:57:31.51 ID:z1QlmsLI0
>>676

20XX年4月12日 08時

パパとママが眠そうな目を擦って起きて来た。
おはようなの、と元気に挨拶するとパパとママもおはようと笑顔で返してくれる。
テーブルに並べられた朝食を見て、ママの表情が少しだけ厳しくなった。
「勝手に火を使ってはダメでしょう」と言うママにパパは「まあいいじゃないか」と笑って言った。
ママはパパに弱いみたい。ふうと溜息をついて「そうね」と笑い返し、ヒナちゃんありがとうと私に言う。
私はなんだかとても嬉しくて、えっへんと胸を張ったらパパもママも笑ったまま私の頭を撫でてくれた。
テーブルに座ったパパに新聞を渡す。
本文にとても怖い事が掛かれているような気がしたので、敢えて見出しを見ないようにした。
ママがテレビのスイッチを入れたので、私はリビングから出てカナに電話をかけた。
昨日の約束。みっちゃんとお出かけをするのなら、私は一人で暇つぶし。
うろ覚えの番号をプッシュすると、始めはお約束の「只今使われておりません」。
こんな時の為に電話帳がある。きちんと番号を調べて、もう一度プッシュ。

「もしもしかしらー」

カナの元気な声が聞こえる。
私は元気に挨拶した。

「ヒナなのよー。おはようカナっ」
678以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:57:58.95 ID:z1QlmsLI0
>>677

20XX年4月12日 09時

ヒナからの電話。
みっちゃんが実家に行くという事を話をしたら、ヒナは少しだけ残念そうな声を出していた。
そんな友達を放ってはおけないので、「ヒナも一緒に行くかしら?」と尋ねてみる。
少しだけ間をあけて、「お邪魔じゃないのー?」と遠慮がちに尋ねてきたのでみっちゃんに確認を取るとOKが出た。
でも、私は少しだけお節介をする事にする。
ヒナのご両親だって、ヒナと一緒に居たい筈だもの。
だから、ご両親とちゃんとお話して1時間後にもう一度電話を欲しいと伝えて切った。

本音を言うなら私はヒナと居たい。
多分彼女とは親友同士だと言える。そんな間柄だから、できれば何でも一緒にやりたいのだ。
お子様なヒナだけど、それは純粋さの裏返し。
だから、彼女と一緒に居ることは苦痛ではない。
みっちゃんも、ヒナの事は気に入ってくれている。

電話が鳴った。
私が受話器を取ると、やはりそれはヒナから。
どうかしら?と手短に尋ねた私に、ヒナは少しだけ寂しそうに、だけど嬉しそうに言った。

「パパとママは旅行してくるらしいの。だからヒナも好きにすればいいって言ってくれたのよ」

なんとも無責任な話だが、その奔放さがヒナの純粋で奔放な性格に繋がっているのだろう。
午後三時に私の家へ来ること、と伝えて電話を切った。
みっちゃんが、「ヒナちゃんが来るならカメラのメモリ買い足さなきゃ!」と張り切っていたのがやけ印象的だった。
実家に戻って何をするつもりなんだろう……
679以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:58:20.60 ID:z1QlmsLI0
>>678

20XX年4月12日 10時

望めばいくらでも日常というものは手に入る。
例えば外界の情報を遮断し、外出そのものも最低限にして、全てを自宅内で終わらせてしまえばいい。
蒼星石と共に過ごすこの家が、私にとっての日常となるわけだ。
幸いな事に、私も蒼星石も「三日後」まで講義を取っていなかった。
やろうと思えばずっと自宅内で過ごす事も可能なのだ。

目を醒ましてから二時間、私はどうすれば日常を生きることが出来るかを考えていた。
私達姉妹が望むものはそれで間違いないだろう。
妹にだけ苦労をさせるわけにはいかない。私もそれなりの行動を取る事にする。
自室からこっそりと新聞販売店に配達不要の電話をしたら、昨日のうちに同じ申し入れが行われていたという。
こんな所まで私達姉妹はそっくりなのか、と苦笑した。
となると、恐らく私がやろうとしている事は既に妹によって行われているだろう。
ならばやる事はあと一つ。
「世界の変化」に気付いていないふりをするだけだ。
私は水銀燈にメールを一通打った。

『今後、私達姉妹が揃っている時に世界情勢の話をしてはならんです。勝手だけどお願いします』
680以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:58:38.97 ID:z1QlmsLI0
>>679

20XX年4月12日 14時

僕は目覚めてからずっと部屋に篭っていた。
油断をすると不安に押し潰されてしまいそうで、それによって翠星石に異常を気付かれたくなかったからだ。
既に昼を回っているというのに、翠星石の部屋からは物音が聞こえない。彼女はまだ眠っているのだろう。
思えば彼女はいつも夜更かしで、酷い時など朝に寝て夜に起きるという暮らしすら営んでいた。
また夜更かしをしたのだろうか。いっそそれを矯正するために、ここから三日間一緒に寝るのもいいかもしれない。

「蒼姉さん達は、姉妹というには少し仲が良すぎるわねぇ」

水銀燈からそう言われた事がある。
僕達としてはそんな意識は無いのだけど、外からはそう見えるらしい。
確かに互いに離れていたら不安があるけれど、でもそれぞれの人間関係に干渉をした事は無い。
僕も姉さんも彼氏が居た事はあったし、それに対して嫉妬のような感情を持った事も無い。

けれど。

世界が終わるという事実を知ってから、僕の意識は少しだけ変わった。
終わるその瞬間は翠星石と居たい。
日常の中、二人安らかに逝けたらそれが一番いいと思い始めた。
翠星石の顔が恐怖で歪むのは観たくない、というのは多分建前だ。
僕は、二人で生きていく日常が崩れるのを恐れている。

危ういバランスの上で成り立っている「日常」は、ほんの些細な事で崩れ去るという事に、その時は気付いていなかった。
──いや、気付く事が出来なかった。


-タイムリミットまで、残り約56時間-
681以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 22:59:35.22 ID:z1QlmsLI0
本日の投下はここまで、ということで。
頭が混乱しそうです。誰かコピーロボット作ってくれ。
682以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 23:02:42.50 ID:yRmQIyoPO
日常が壊れて行くのが怖いね
683以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 23:10:04.62 ID:YUGxWdgY0
自分を支えるすべてが崩れたあと人はどうなるんだろう…
続きwktkします。
684以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 23:14:45.16 ID:ZGa/POyKO
>>683五月にそうなりそうだから怖い
685以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 23:25:14.68 ID:xYPOBKit0
ほしゅ
686以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/22(土) 23:47:36.59 ID:yRmQIyoPO
保守
687以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
保守