【男は黙って】イヌミミ【小説スレ】

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115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:03:46.27 ID:9EJ0U4BVO
ごしゅじんさま・・・
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:08:54.23 ID:/uRGUWD10
ほのぼの〜〜〜〜
シイイィィィィイイイイエェェエエエエエエエラァアアアアァアァアアァァァアァーーーーーーーーー!!!!

すいません、ほんとにシエラ下さい。
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:09:40.39 ID:ZOTkSTrSO
Tシャツって濡れると透けるんだよな…








反省はしている
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:14:15.76 ID:TEBYOk7E0
>>117が俺のドッペルゲンガーな件
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:14:29.56 ID:gOrp39dU0
>>117
ああ、透けるんだよ







スク水が
うわ何をするやめ亜qwせdrftgyしえらlp;
120柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/16(日) 23:20:31.34 ID:2eZ4lvOu0
 シエラもそれにならう。
「そうですね、晩御飯もつくらなきゃいけませんし」
「そういや、ハラヘッタなぁ……」
 二人は車に乗り込み、川原後にする。
 シエラのズボンはまだ少々湿っていたが、着替えもないしそのまま我慢することにした。
 雲が燃え、紅の濃さを増す空の下、長く続く緑の堤防をひた走る。
 二人の間には会話は無かったが、その間には確に繋がる『それ』があった。
 そろそろ堤防の向こうの橋が見えてきたかという時、それは疎唐突に訪れた。
 タンゴは向こうからやってくる”なにか”に気付いた。
「御主人様! あれ!」
 シエラもその”なにか”に気付いたようで、目を丸くして驚く。

 飛行機だった。
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:22:36.23 ID:9EJ0U4BVO
なんだ!?敵襲か!?
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:25:13.34 ID:/uRGUWD10
1.墜落、どかーん。
2.敵襲、ばーーん。
3.テロ。びんらでぃーん。
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:35:21.13 ID:ZOTkSTrSO
 シエラのズボンはまだ少々湿っていたが、着替えもないしそのまま我慢することにした。

>>120より
ズボン…湿る…









エロい男でごめんな
本当に反省している
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/16(日) 23:48:12.72 ID:9EJ0U4BVO
いっそのこと車の中だしスッポンポンになっちゃえばよくね?
125柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/16(日) 23:49:27.19 ID:2eZ4lvOu0
 川の上を飛行機が飛んでいた。
 高度は水面から40メートルくらいはあるだろうか? 銀色の外装が夕日を反射して煌いた。
 それは、みるみるうちに大きくなりはっきりとその姿を確認できる距離まで接近した時、タンゴは思わず車を路肩に停め、
「おいおい……手作りか、あれ?」
 と声を漏らした。

 あまりに不恰好だった。

 コクピットらしき丸みを帯びた胴体は無塗装の金属板で覆われていて、それはその上にあるやけにアスペクト比の高い銀色の主翼に吊られていた。
 主翼の真ん中にはエンジンらしきものが搭載されていて、勢い良くプロペラが回転している。
 コクピットの後からは、トラス型の貧相なフレームが剥きだしで伸びており、その末端に見た目で強度が心配される尾翼が申し訳なく取り付けられている。
 甲高いエンジン音が聞こえてきた。
「2スト積んでんのかよ……」
 耳障りなチャンバーの音を撒き散らして飛行機はタンゴたちの斜め上を通過する。
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 00:01:55.33 ID:CezEymdqO
127柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 00:14:01.69 ID:rYA5/k+u0
「あ、バイク」
 シエラの声につられて首を捻ると、前方から一台のバイクが走ってきた。
 乗っているのはまだ中学生か高校生くらいの子供で、
「ノーヘルですよ、あの子」
 見事にノーヘルだった。
 そして、そのノーヘル少年はこちらの事など眼中に無いようで、視線も向けずにすれ違う。
 125ccのバイクにスタンディングで乗っている少年は、その瞳を輝かせ、とても興奮した様子だった。
 その視線の先には飛行機。
 少年があの自作飛行機の関係者だということは容易に想像できた。
 多分製作仲間かなんかだろう。
 気付くとシエラは車を降りていた。タンゴも車を降り、二人は放心したような顔で飛行機の軌跡を見つめる。
 二人とも、声帯をごっそり切り取られたかのように声を出せずにいた。
 飛行機はその進路を変えようととしているらしい。
 機体が僅かに傾き、旋回に入る。滑るように高度が落ちた。
128以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 00:20:24.11 ID:IsLOCyu80
こりゃいかん。事件か!
129柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 00:31:23.12 ID:rYA5/k+u0
 川の上を外れ、堤防をこえて。
 オレンジ色の夕焼けを、その大きな翼で反射しながら田んぼの上空を大きく旋回する。
 ゆっくりと時間をかけて、機首がこちらを向き直り、旋回時に落ちた高度を取り戻すように、すこし上を向いた。
 二人はじっと、それを見守る。
 まるで何かを願うように。
 否。
 『まるで』では無く真に願っていたのだ。それが何かはその時の二人には分らなかったが……。
 飛行機は堤防の上を飛びながらこちらへ引き返してきた。
 ゆったりと確実にこちらに向かってくるかに思われたそれ。
 しかし、その時。

 数百メートル向こうから聞こえるエンジン音が停止した。

 願い空しく。とはまさにこのことか。
130以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 00:31:25.33 ID:zet3f+4R0
131以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 00:37:54.43 ID:IsLOCyu80
やばくね?大丈夫か?
新しい出会いとか?
132以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 00:47:46.80 ID:20xoUoCTO
これはヤバそうなふいんき(ry
133柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 01:03:03.03 ID:rYA5/k+u0
 推力を失った機体は、じりじりと高度を下げはじめた。
「なな、なーんかやばくないですか?」
 シエラの上擦った声。
「ああ、墜ちるな」とタンゴ。
「いや、『墜ちるな』じゃ無くてですねぇ――」とシエラが反論しようとし、
「まぁ、待てよ。このくらいで動揺することはないだろう」
 とタンゴはあしらう。
「うわ。御主人様冷たーってあー!」
 喚声を上げるシエラ。
 飛行機はこのままで行けば『潰れる』角度で降下を始めた。
 速力を得ようとしているのだろうか? 旋回終了時に高度を回復していたのが吉とでたか。
 飛行機はそのまま危険な角度で降下し、位置エネルギィを運動エネルギィに変換する。
 機体の形状からすると、失速速度はそんなに大きくは無いはず。少し機体の速度を上げてやれば、失速による操縦不能は免れる。
 だか、それは危険な賭けだ。
 もし、引き起こすタイミングを誤れば機体は地面に叩きつけられ、そうなればパイロットは只ではすまない。
 最悪、死亡の可能性がある。
134以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 01:15:26.88 ID:IsLOCyu80
ど、どうしろと!?wktk!!
135柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 01:32:06.61 ID:rYA5/k+u0
「あ……」
 シエラは言葉を失い呆然と地面に突き進む銀色の翼を見つめている。
 全ては数秒の出来事が、数分の長さに感じられる。
 地面まで、残り十数メートルといったところで、勢い良くその翼が翻った。機首を引き起こし、速度を殺す。
 しかし、失速はしないようにギリギリの速度を保たなくてはならない。
 主翼が異様なほどにしなる。
 おいおい、大丈夫かよ。とタンゴは心の内で呟く。
 そもそもこの機体は、このような機動に耐えうる強度は確保できているのだろうか?
 機首は上を向いているものの、依然として慣性による降下は止まらない。しかし降下率は確実に下がってきている。
 間に合うか。
 堤防の地面擦れ擦れまで機体は降下し、そして機体はその速度を急速に失う。。
 次の瞬間、ふわりと風にあおられるように、一瞬機首を上げて滞空したかと思うと、
 
 がきゅ。

 まるで尻餅をつくように落下し、金属がアスファルトにぶつかる音が聞こえた。

 着地成功だ。
136以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 01:33:25.24 ID:IsLOCyu80
おお・・・・・
137柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 01:50:06.21 ID:rYA5/k+u0
「ひゅう」とタンゴは口笛を吹き感心した。
 それも束の間だった。
「お?」
 機体がグラリと右に傾ぐ。どうやら着地の衝撃で、翼に取り付けられていた貧相な着陸装置の片方が壊れたらしい。
 着陸装置の重要さに対する認識が甘かったのだろう。強度や剛性よりも、軽量化に重きをおいた設計がまずかったようだ。
 その時、二人の横を人が駆け抜けた。
 少女だった。
 小学生くらいの亜人の少女が必死の形相で、傾の止まらない飛行機に向かって走る。
「ゆうちゃーん!」
 パイロットの名だろうか? を叫ぶ。
 しかし、少女の叫びも空しく『ゆうちゃん』の飛行機は完全にバランスを失い、狭い堤防の道路からはみ出した主翼がヤジロベイのように揺れ、土手の地面に当たり。
 そして、折れた。
138以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 02:11:04.01 ID:IsLOCyu80
ロリキャラキタ――――(゜∀゜)――――!!?
139以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 02:12:59.55 ID:nHXC5583O
>>138ちょっwwwwww
ガンガレwwww
140柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 02:37:36.27 ID:rYA5/k+u0
 軽量な機体とはいえ、翼の先端に想定外の力が加わったせいだろう。
 胴体との接合部分に応力が集中し、それに耐え切れず、翼は折れた。
 バゴン。
 ガキ。
 金属の薄い板が折れ曲がる音。
 そして運悪く、それは機体の傾きを更に加速させて、ついに胴体は180度回転して上を向き、堤防土手を川原の方へ、転がるように滑り落ちていった。
 その時またしても二人の横を人が駆け抜けた。
 今度は少年だった。
 年はやはり中学か高校生くらい。
「うわー! ちょっとまてー!」
 と滑り落ちる飛行機に向かって叫ぶ。
「賑やかだな」
 と呟くタンゴ。
「ちょ、賑やかとかそんな場合じゃないですよ! 私達も行きましょうよ!」
 その手を取ってシエラは走り出した。
141以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 02:45:04.71 ID:IsLOCyu80
いやでも自分シエラ一筋ですしwwww
でも一応行きましょうよ!
142以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 03:05:26.04 ID:nHXC5583O
wktk保守
143以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 03:26:03.24 ID:20xoUoCTO
wktk
144柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 03:31:49.73 ID:rYA5/k+u0
 十メートルほどの高さがある土手の中ほどには、折れた翼がその主桁と小骨を露出して横たわっており、胴体は川原のほうまで落ちていた。
 それに、二人の少年と一人の少女がとりついていた。タンゴとシエラも土手を下りる。
 逆さまになったコクピットはフレームが歪んでしまったためか、人が出られるようなスペースは無い。
 先ほどのノーヘル少年が、天を仰ぐコクピットの底に付いている突起を川原の石で叩いている。
 良く見ると彼は亜人だった。黒い頭髪に小さめの垂れ耳。そして短い尻尾は根元から先端まで毛を逆立てている。
「駄目だ。ロックが外れないよ。ひっくり返そう、カオリ」
「おう」
 カオリと呼ばれた少年はそれに応じて胴体に手を掛け、
「せーの!」
 掛け声と共に機体をひっくり返した。
「ゆうちゃん! ゆうちゃん!」
 すぐさま亜人の少女が駆け寄り、パイロットの名を呼ぶ。その顔に浮かぶ必死の表情がシエラの心を締め付けた。
「君達ー!」駆け寄る。「大丈夫?」
 この状態を見て大丈夫だと判断する奴の頭の方が大丈夫じゃないだろ。と訴えかけてくるような、ぼろぼろの胴体。
 カコン。
 その中で人の動く気配。
 そして、次の瞬間その場の全員が息を飲んだ。

 ひしゃげたコクピット。
 その隙間から、
 腕か突き出て、

 親指を立てた。
145以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 03:51:45.68 ID:nHXC5583O
保守
146以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 03:59:50.83 ID:20xoUoCTO
なんかこぇぇ描写だなww
147以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 04:08:20.35 ID:20xoUoCTO
猫耳ついに完結したか
148保冷剤 ◆xl4B3i0CLs :2006/04/17(月) 04:24:18.88 ID:IsLOCyu80
ちわ。ネコミミ第一部完。え、や、続編の予定は無いよ?ないよ?
http://ex14.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1144857825/l50
149柏犬 ◆WTJGtkvg02 :2006/04/17(月) 04:38:52.19 ID:rYA5/k+u0
 その後、亜人の少年が携帯していた工具で翼と胴体を分離し、パイロットの少年を救出。
 少年はニーシンガードや脊髄パッド等のプロテクタを装備しており、フルフェイスのヘルメットも被っていたため大きな怪我は無かった。
 が、どうやらひっくり返った時に左の手首を捻挫してしまったようで、シエラたちの車に常備されているファストエイドキットがここで役に立った。
 アイスパックで幹部を冷やし、その間に二人の少年とタンゴは協力して機体を回収することになって。
 亜人の少年は「軽トラを持ってきます」と言ってバイクをおいて走り去り。数分後、今度は軽トラに乗ってやってきた。
 どう見ても免許を持っていない子供が、慣れた様子で軽トラを運転する姿に、シエラは軽いカルチャーショックを受けた。
「大丈夫です。田舎ですから」と答えるパイロットの少年。
 何が大丈夫なのかは分らないが。田舎パワー、恐るべし。と声に出さず呟くシエラ。
 後部ハッチを開け、荷物の少ないカーゴスペースにシエラとパイロットの少年、そして亜人の少女の三人が座り、土手の下で飛行機を回収すべく分解にいそしむ三人を眺める。
「君達って」シエラが口を開く。「兄妹なの?」
「はい」とパイロットの少年が答える。
「二人とも、名前は?」
 シエラが尋ねるが、少年はどこか困ったような顔。話すべきか、そうでないかを迷っているよう。
「あー、私達はただここに遊びに来ただけだし、誰かに言いふらすようなことは無いからね。……えーっと私は九重鈴鹿。九つに重なるの九重。鈴鹿サーキットの鈴鹿」
 今日もらった免許証の名前を使ってみる。
 それを聞いた少年は、キツネにつままれた様な顔をシエラ向け。
「俺は、夕って言います。西澤夕。方角の西に難しい方の澤、夕焼けの夕。こいつは妹の美夜です。美しい夜とかいて美夜」
150以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 05:27:54.52 ID:6fZiK6OaO
やヴぁい保守
151以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 05:31:17.50 ID:1FuI6MZ30
152以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 06:25:43.71 ID:nHXC5583O
死守
153以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 06:46:35.29 ID:0qAiSdyy0
保守
154以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 07:37:26.92 ID:Sg/U/nZwO
保守
155以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 08:17:50.27 ID:Sg/U/nZwO
保守
156以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 09:30:29.71 ID:nHXC5583O
保守
157以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 09:34:52.21 ID:Sg/U/nZwO
保守
158以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 09:52:35.89 ID:6fZiK6OaO
授業中保守
159以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 10:38:44.05 ID:Sg/U/nZwO
休み時間保守
160以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 11:06:17.33 ID:PnuCwXxGO
講義中保守
161以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 11:34:56.61 ID:Sg/U/nZwO
保守
162以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 12:31:19.86 ID:Sg/U/nZwO
163以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/17(月) 13:11:24.59 ID:kEkIA0WuO
164以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします