水銀燈のマスターが○○だったら part 18

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541以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 13:02:51.34 ID:SZU10+x20
542以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 13:16:44.87 ID:XZOEs0tW0
543以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 13:57:50.31 ID:LeUCzlA30
544以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 14:21:44.60 ID:edGPZHDhO
保守かしら
545以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 14:41:38.05 ID:ivt0SZus0
    V I P 再 生 化 計 画

VIP、名前だけの楽園。
飛ばされた糞スレ達。
立て続けられる無規制。

形骸化していく理念。

ニー速ピンク。シベリア超速報。天国。ロビー。メルマガ。

別れた板はもう戻らない。
今じゃ、レス数を伸ばしたいだけの安価スレ、partスレ、実況スレ。

糞スレならまだいい、レスが多いだけの駄スレ。

人が多いだけのラウンジならまだいい。

人は減り続けている。

看板の塗装は剥げた。

忘れられた、りんご。
                             そこが、天国@2ch掲示板
必要な事を、思い出せ、天国で。         http://ex13.2ch.net/heaven4vip/index.html

まずは、糞スレの一つでも立ててやってさ。


(このコピペに思うところがある奴は、コピペ汁)
546 ◆AIR///SG4Q :2006/04/09(日) 15:14:55.01 ID:BL8P9kTt0
保守かしらー
547以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 15:24:15.04 ID:20BpJ5Ni0
h
548以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 15:46:58.43 ID:zelf/452O
549ANUBIS zone of the rozenmaiden:2006/04/09(日) 16:01:41.97 ID:J1hEKknp0
水銀燈は先の敵OFが入っていった戦艦の射出口から内部へと侵入した。
そのまましばらく直進し、OFのサイズに合わせた巨大な扉を開けると、広大な空間に出た。
はじめに水銀燈が抱いたイメージは神殿だった。
それ自体が発光しているような不思議な素材の壁面。鈍い青緑の光が薄暗い広間をぼんやりと照らし出しだし、
静かに鳴り響くエンジンだかなにやらの稼動音が祈りだか呪詛だかのように聴こえてくる。
嫌な予感がする。
少しでも弱気になると必ずろくでもない追い討ちがやって来るのは、水銀燈が持つ忌々しいジンクスだった。
何本かの柱に支えられた本道をいっそ堂々としてゆったり進む。と。
遥か前方に見える扉が開き、一体のOFが出現した。先程一瞬だけ相対したものとは違う。
女性的なフォルムを持つのは同じだが、先のOFよりも流線的で、軽量そうであった。
しかし発する殺気は並ではない。
威圧感こそまったく感じないのに、ただ殺すという意思だけが、不気味に伝わってくる。まるで亡霊だ。
直感的に、先の相手よりも格上であることを悟り、水銀燈はジェフティを身構えさせる。と――
「――え」
その一撃を回避出来たのは幸運によるものが大きかった。
ただ、姉妹随一の生への渇望が無意識に、相手の、高速と表現することすら馬鹿らしい突進を回避していた。
静止状態から加速無しのトップスピードによる突撃。
数多くの敵を葬り去ってきたであろう、ほぼ必殺と呼んでいい奇襲を避けられると、敵OFはゆっくりと、ジェフティに向きなおる。
『……ジェフティ……』
鈴を転がすような可憐な声からは何の感情も感じ取ることは出来ないのに、
何故この相手からこうも殺気だけが伝わってくるのか、水銀燈はあまり理解したくなかった。
550以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 16:02:17.72 ID:edGPZHDhO
保守かしら
551ANUBIS zone of the rozenmaiden:2006/04/09(日) 16:03:07.42 ID:J1hEKknp0
ただこれだけは言える。
「狂っているわねぇ……」
苦々しげに嘆息する。相手を理解できてしまったような気がした。
ああそうか。多分、こんな事しかやる事が無いのだろう。
何のことは無い、自分と同じだ。
生まれてからの、アリスゲームに関わる事以外の記憶を掘り出そうとして、水銀燈は苦笑した。清々しいほどに何も無い。
真紅ら他の姉妹から見た自分もあんな感じだったのだろうか。だとしたら――
「そりゃあ、ジャンクと呼ばれるわねぇ」
先程と同じように突進してくる敵を、記憶したタイミングで避ける。不意打ちだからこその奇襲。種の割れた手品に驚いてやる義理は無い。
急加速による反動か一瞬の無防備状態に陥った相手にエネルギー弾を叩き込む。――効果無し。
ADAの助言により、質量攻撃が有効であると知る。水銀燈は、無造作に道を支える柱をブチ折って、無造作に右手に下げる。
敵は変わらずに突撃を繰り返す。同じように避けながらちょっとだけ前言を撤回する。自分はあそこまで馬鹿じゃなかった。と思う。
全力で投擲した即席の投槍は、狙い違わず敵OFの胴体部をブチ抜き、勢いを殺さず壁面に激突し、しっかと縫い止めた。
紫電を撒き散らす以外微動だにしない機体を見やり、別れの言葉を口にする。
「さようなら、おばかさぁん」
これでいい。憐憫交じりの嘲笑こそが、この水銀燈には相応しい。
最後に敗者を一瞥し、優雅に機体を翻す。
と――
『貴方が、その機体をここまで運んできてくれたのかしら?』
懐かしい声と共に漆黒の機体が、冷酷に。傲慢に。そして――優雅に水銀燈を見下ろしていた。
気取ってんじゃねぇという天からのツッコミだろうかと、水銀燈の妙に弱気な部分が、無意識に自問していた。
ローゼンメイデン第五ドール真紅。妹。宿敵。紅茶狂い。人形の趣味最悪。ええと他には――

……数百年ぶりの再会を果たしながら――
水銀燈は、あの娘はもういないのだと確信した。
552ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:16:41.92 ID:tRpoWrbe0
gj!

そして2話目いきます
553ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:17:33.44 ID:tRpoWrbe0
ここは筑土町、帝都の中でも比較的平凡な町。
銀座町のように栄えているわけでもないし、深川町のように下町ってわけでもない。
しかし帝都の中でも類をみない非凡がこの町にはある。
ビルチング『銀楼閣』でオカルト関連の探偵業を営む『鳴海探偵社』。
この探偵社の一部の住人が非凡のほとんどを占めていた。

第二話

水銀燈と麻雀と初事件


「うおっ!うおおおおおお!もうすぐだああああ!もうすぐでマッチ棒タワーが完成だあああああ!」
朝から奇怪な声が聞こえ、水銀燈は目をこすりつつトランクから起き出す。
声の主はマッチ棒のみで鉄塔のようなものを作るのに夢中になっている。
こっちが腹立つくらいに楽しそうだったので怒鳴りつけた。
「ちょっとぉ!朝から大きな声出さないでよぉ!」

マッチタワーを作っている全身葉っぱだらけで、
首にしめ縄をつけた人を模したモノは水銀燈に振り返り、さらに大きな声で叫ぶ。
「なんだああああぁぁぁぁ!邪魔をするなぁぁぁぁぁ!!それともうぉまえはあれか!つんでれか!
 かまってほしいのかああああああ!」

意味のわからない単語が出てきて水銀燈はあきれ返る、
この葉っぱ人間もどうやら自分のミーディアムが使役する「悪魔」のようだ。
ミーディアム…葛葉ライドウはは表向きは探偵見習いだが、
真の顔は帝都守護の命を受けた悪魔召喚士であった。
自分が確認した悪魔は雪だるまみたいなジャックフロスト、銀色の狼ケルベロス、
帝都なまりのないおっとりとしたパールバティぐらいで、この葉っぱ人間は今日初めて出会ったのだ。
554ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:18:07.01 ID:tRpoWrbe0
「できたぁああああ!俺天才ぃぃぃいl!!!でもほとんどおおおおお!
 ジェバンニが一晩でやってくれました。ジェバンニって誰だぁぁぁぁぁ!!」
「だからうるさいって言っているでしょ!」
ジェバンニとは誰か本当にこっちが聞きたいくらいだ、
水銀燈はそう思いつつ葉っぱ人間に怒鳴り返す
「なんだとおおおおおぉ! ってえええ!ふうううああああゆうううううう!うぉまえはだれだあああああ!
 満月のお姫様かあああああ!?吸血鬼かあああ!歩くなのかあああああ!歩くってだれだあああああ!」
「私は水銀燈!誇り高きローゼンメイデン第一ドール!そしてあなたはなんなの!」
「うぉまえかあああああ!新人ってやつはああああああ!うぉれはヒトコトヌシだああああああ!
 そうかああああ!!うぉまえが新人かぁぁぁぁぁ!!口うるさいやつだあああああ!!」
「あなたには言われたくない!」

朝から奇怪な口喧嘩がはじまる、なんだなんだとゴウトがあくびを我慢しつつ二人のところへ寄ってくる
「ヒトコトヌシ、お前また勝手にライドウの管から出たな?しょうがないやつだ…」
やれやれと、ヒトコトヌシを見た後、水銀燈にゴウトは説明する。
「水銀燈、こいつはヒトコトヌシってやつでな、このとおりおかしなやつなんだ」
「うぉかしいだとおおおおおおお!うぉれははくしきだああああああ!
 遠い未来に萌えブームがくるうううう!木星のお告げがおれにしゃうとおおおおおお!!」
「ほんっと…おかしいやつね…」
あきれてマッチ棒タワーを眺める水銀燈、よくよくみると細かくてなかなか立派だ。
言動はこんなだが結構器用なんだろう、どんなアレでも芸の一つは持っているものだ。
「アレってなんだああああああああ!おれはアレなんてものじゃないいいいいいい!!
 みんなみんな腹を切って死ぬべきであるぅぅぅうぅ!またきちイエスぅぅぅぅ!!」
555ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:18:50.33 ID:tRpoWrbe0
廊下からドスドスドスと一歩一歩踏みしめる音が聞こえる、足音の主はライドウの部屋の戸を思い切り開ける
足音の主、鳴海はぼさぼさの頭に、縦じまの寝巻き、トロンとした目つき(元からかもしれないが)といったいでたちだ

「お前らうっさい!!目が覚めちまったじゃないかよ!」
「ぐっどもうにんぐうううううううううう!!鳴海ぃぃぃぃ!」
「あらあら…寝起きでもその髪型は変わらないのねぇ…」
む〜…と深く考えたあと鳴海はこんな状況でもぐっすり眠っている部屋の主人に向かって怒鳴りつける
「ライドウ!!またヒトコトヌシが出てきちゃってるんだぞ!起きろよ!」

(cレ -∀-レ Zzzz…

「すごい根性よねぇ…って電話のベルの音では起きるのにねぇ…」
「うぉれの声はベルよりハイれべるうううううううう!しかああし!ライドウはなれたあああああああ!
 むしろ子守唄となったろうううううう!!ざーんーこーくーなー!あくまーのこーもりぃぃぃい!」
あー、もう、と鳴海はあきれかえる、しかし、その顔はなにか思いついたのかニヤニヤとしている
誰がどう見てもライドウになにかをするな、といった顔だ。
ちょっと待ってろと部屋から出て、また戻ってきたときには手にわさびの入ったうつわを持ってやってきた
「は、はーどおおおおお…」
「それはやりすぎじゃないのぉ?鳴海ぃ?」
「くらえ!ライドウ!ナハハハハ!」
人差し指いっぱいのわさびをライドウの鼻へとそそぎこむ鳴海
556ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:19:30.67 ID:tRpoWrbe0
(cレ -∀-レ ZZ…ムグッ
(cレ -д-レ …
(cレll| ゚Д゚レ !!

ベットから飛び起き、あしがもたれて転び、フゴフゴと鼻に指をつっこみわさびをかきだそうとし、
逆に奥まで入っていきもっとひどいことになるライドウ、バンッと部屋から飛び出し、廊下を走り続ける
ジャアアアと水が流れる音が聞こえる
「いやはや、これくらいじゃないと起きないとはまだまだだなライドウ!」
「鳴海の阿呆め…あとでライドウが怒っても知らないぞ…」
鳴海にはゴウトの言葉は聞こえないみたいなのでゴウトは堂々とつぶやく
「ほんっと…おばかさんたちぃ…」

時計の針が10時をまわった
しかし仕事の依頼が来る気配はいっそうない。
それが鳴海探偵社の日課みたいなものになりつつある。
特殊な事件でないと依頼が来ないというのはこういうときに苦労するもんである。
「仕事の依頼がほんっとないわねぇ…」
「ライドウライドウ、機嫌なおせよ〜」
(cレ♯´д`レ
まだヒリヒリする鼻をおさえつつライドウはぷいっとそっぽを向く
いやはや強情だなぁと鳴海、自業自得と水銀燈。
557ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:20:25.63 ID:tRpoWrbe0
そうだ、とまたもや閃く鳴海、冷蔵庫から手のひらに収まりそうなくらいの大きさの容器に、
肌色の液体が入った飲み物をライドウに差し出した。
(cレ ´д`レ ?
「おー?初めてみるか?」
「なぁに?それ?」
水銀燈もみたことのないその飲み物をまじまじと見る
「これはな、代田 稔っていう京都大学教授がL・カゼイ・シロタ株っていうのを見つけて、
 飲み物にしたらいけるなぁと思って会社を興して作った飲み物なんだ
 体に良くて乳酸菌たっぷりで、おまけにうまくて安いっつーフレーズでな、『ヤクルト』っていうんだってさ」
へーと、感心するライドウと水銀燈。
「(よしwwくらいついたw)ほら、俺は昨日金王屋からもらったもう一本があるから水銀燈と半分にして飲めよ」
ヽ(cレ*´∀`レノシ
「気前がいいわねぇ、鳴海ぃ」
すっかりライドウの機嫌は直っている、新しいもの好きだからであろうか
とりあえずライドウはヤクルトの封をあけ、コップにヤクルトを半分入れ、半分残った容器は水銀燈の分とした
グイッと飲み干すライドウ、水銀燈はちょっとずつ飲んでいった

(cレ*゚∀゚レ=3 プハー
「おいしいじゃないのぉ!鳴海!今度からたくさんかってきなさぁい!」
へいへいと空返事をしつつ変わった机に、椅子を四つを用意する鳴海
その机の上にジャラジャラと四角いものを流し込む
「なにやってるのぉ?」
「麻雀の用意だよ、ヒマだからさ〜、ライドウと悪魔たちとやるんだよ」

だが、この麻雀からとんでもないことが起こるなんて鳴海はこのときは思ってはいなかったのであった
558ライ銀作者:2006/04/09(日) 16:21:14.21 ID:tRpoWrbe0
以上です、補足するとヒトコトヌシのセリフにはパロネタが何個かあるので
時間があったら探してみるのもよいのかと
559以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 16:45:30.51 ID:OxxgnVPbO
新シャアに種で書いてるのがあった気がする
560かま夜(携帯からまったり送信中):2006/04/09(日) 16:48:57.75 ID:zelf/452O
 紅茶を頼みに談話室へ降りると、先ほどの三人に加えて、三人組の若い女の子達が腰掛けていた。
真ん中の、カナちゃんと呼ばれていたやせた髪の長い子が、左手に持った赤ペンで雑誌に印をつけている。
お目当てのイタメシ屋か何かなのだろうか。
その右側にいるのは、ケイコと呼ばれていた、ぽっちゃり・・・というよりはデブ寄りの女の子だ。
「うはwwwそれはねーよwww」
などと叫び、一人だけテンションが高い。
反対の左側にいるの大きな眼鏡をしている子は、アキと呼ばれていた。
「カナは来年から大殺界だから、もっと仲間の信頼を大切にしないと地獄に落ちるわよ」
・・・この三人組の話はちゃんと噛み合っているのだろうか。
「どの子が好みなの?」
いきなり耳元で真理の冷たい声がした。
「真、真理!いつの間に。・・・そんなつもりで見てたんじゃないよ」
ぼくが言い訳をしようとした時、壁にかけられた鳩時計が七時を告げた。
反射的に自分の腕時計を見たが、その数字は18:55を示していた。
最近合わせていなかったので、いつの間にか遅れてしまっていたようだ。
舌打ちが聞こえたのでそちらを見ると、香山さんが自分の時計を合わせている。
「あ、僕も!」
そう言って美樹本さんも時計を懐から取り出した。
二人とも、ぼくの安物とは違ってずいぶんと高そうな時計だ。
鳩が鳴き止むのを待っていたかのように、小林さんが談話室に入ってきた。
「食事の用意ができましたよ。どうぞ食堂へ」
不覚にもぼくのお腹が、ぐぅ・・・と悲鳴をあげた。
昼間のハードな運動のせいか、もうお腹がぺこぺこだったことに気づいた。
ぼくはルパンダイブで食堂に飛び込みたい衝動を押さえながら、クールに食堂に向かった。
561かま夜:2006/04/09(日) 17:06:36.18 ID:zelf/452O
 食堂のテーブルには談話室にいた面子に加えて、白い服に身をつつんだ人が座った。
アルバイトのみどりさんと、小林さんの奥さんの今日子さんが料理を運ぶ間に、小林さんが簡単に自分達も含めて全員の名前を紹介しはじめる。
「・・・・・・それから、こっちの三人は渡瀬可奈子さん、北野啓子さん、河村亜希さん。東京からいらっしゃいました」
三人は恥ずかしそうにしながら、誰にともなく頭を下げる。
「そちらのナウい男性は、田中一郎さんとおっしゃいます」
みんなが自然と、白い服を着た人の方を見た。
・・・ナウい?あれがナウいかどうかはとりあえず置いておくとして、その男は食堂でも白いスーツをきっちりと着こみ、白い手袋もはめていた。
そして何よりも特徴的なのは彼の頭、白い布袋のようなものをすっぽりと被り、目の部分だけぽっかりと穴があいている。
その姿は、某国のテロリスト集団を彷彿とさせる異様さを放っていた。
男は小林さんに紹介されてもまったく反応しなかったので、ぼくは一瞬この人ではないのかもとも思ったが、それは考えられない事だった。
もう他に紹介されるべき人は残っていなかったからだ。
一瞬重たい沈黙が流れたが、すぐに小林さんは明るい声で言った。
「では、ごゆっくり」
562かま夜(ちょっと休憩):2006/04/09(日) 17:26:24.40 ID:zelf/452O
料理はどれも満足のいくものばかりで、あちこちから溜め息に近い声が聞こえる。
最近では雑誌などにも紹介されて、これ目当てに来る人も多いらしい。
ふと田中さんの方を見やると、首の隙間から器用にスプーンを口に運んでいた。
・・・食事のときくらい脱げばいいのに。
「あ〜あ。ナイター行きたかったなあ」
真理が信じられないことを言いう。
「天気予報聞いてる限りじゃ、明日も滑れなさそうよ」
エプロン姿のみどりさんが横から口を挟む。
アルバイトの篠崎みどりさんは年齢不詳だ。
たぶん二十代なのだと思うが、時々高校生に見える時もあるし、おばさんに見えることもある。
顔も髪もすっかり雪焼けして、まるでサーファーのようだ。
「予報じゃ近年に無い大雪になるかもしれないって言ってるよ」
今度は、もう一人のアルバイト、久保田俊夫さんがやってきた。
俊夫さんはフリーターらしい。
スキー好きが高じて、ここのバイトを続けているのだという。
身長は180センチを軽く越えていて、いかにもスポーツ万能といった体つきをしている。
「ここに閉じ込められて飢え死に、なんて事ないでしょうね」
ぼくが尋ねると、俊夫さんは手を振って笑った。
「それは大丈夫。街から離れてるから、食料だけはいつも十分用意してるんだ。
缶詰なんかも合わせれば三週間は腹一杯食わせられるよ」
三週間も閉じ込められるなんて、ぞっとしない考えだった。
・・・いや、真理と一緒ならそれも悪くないかもしれない。
「三週間ってのは大げさだけど、明日滑るのは無理だろうね。
まあ学校は休みなんだし、一日二日滞在が伸びたって構わないんだろ?」
563携帯:2006/04/09(日) 17:39:11.27 ID:cYNloPrn0
保守
564以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 18:08:18.56 ID:sPK6cB2O0
wktkしつつ保守
565以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 18:17:47.26 ID:edGPZHDhO
保守かしら
566以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 18:18:53.84 ID:el/tabXY0
保守
567以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 18:40:07.61 ID:edGPZHDhO
保守かしら
568かま夜:2006/04/09(日) 18:44:40.11 ID:zelf/452O
「叔父さん次第だけど・・・事情が事情なんだから、余分に泊めてくれるかもしれないわね。ねえ、透はいいんでしょ?」
「ああ、もちろん」
ここで何日か過ごす間に、なにかいい事が起こるかもしれないし・・・ヌヘヘへ。
「紅茶、どうぞ」
食事も終わりかけた頃、今日子さんが紅茶を運んできてくれた。
これもまたとても美味しいもので、心も体も芯から暖まっていく。
こうしているだけで、今日一日の疲れが吹き飛んでいくようだ・・・。
今日はずいぶんと色々なことがあったから・・・・・・あ!
空腹も満たしてほっとしたところで、一つ重大なことを忘れていることに気づいた。
「そうだ、ねえ真理ちゃん」
みどりさんが思い出したように言う。
「実はね、わたし達、春になったらぁ、結婚するのよ!」
「わたし達・・・って」
「あはは・・・」
俊夫さんが恥ずかしそうに笑いだした。
なんとなくそんな気はしていたが、やっぱり二人はそういう仲だったのか。
「わあ、おめでてうございます!」
「おめでとうございます」
「式には真理ちゃんも呼ぶから絶対来てね。透くんも一緒に」
「はい!」
みどりさんも真理もとても幸せそうな顔をしていた。
それよりも・・・紅茶、どーしよ・・・。
腕時計を見ると、19:40を過ぎていた。
・・・絶対怒ってるな、うん。

食後は小林さんの提案で、みんなで談話室に集まって雑談でも交えながら過ごそうということになった。
田中さんだけは、あからさまに迷惑そうな素振りで断り、そそくさと二階へ引き上げて行った。
ぼくも真紅への上手い言い訳を考えてから部屋に戻ることにして、とりあえず談話室へと足をはこんだ。
569かま夜:2006/04/09(日) 19:03:42.18 ID:zelf/452O
 ぼくが談話室に着いた時には、何の話で盛り上がっているのか、既に騒がしい声がしていた。
「キャー、お人形さんみたい!」
「この子誰の子ー?」
「うはwwwテラカワユスwww」
「触れるな」
ソファーの上に乗っかった大きなニンジンが、近寄ったケイコちゃんを弾き飛ばしていた。
どすんという音と共に、ケイコちゃんがフローリングの床に落下して言った。
「ちょwwwヒドスwww」
ケイコちゃんは相変わらず無駄にテンションの高い子だ。
騒々しいニンジン達を無視して、ぼくも別のソファーに腰掛け、どう言い訳をしようかと考え始めた。
怪盗紅茶キッドが現われて、事件を解決するのに手間取ってしまった、の線でいくのが無難が・・・・・・う〜む。
「ちょっと、透」
ソファーの上のニンジンが、冷たい殺気を放ちながらぼくの名前を呼んだ。
「・・・ハイ、ナンデショウカ真紅サマ・・・」
ぼくは努めて冷静に言った・・・つもりだ。
ニンジンが感情を押し殺した低い声で言い返してくる。
「覚悟は、できてるのかしら?」
「・・・は・・・はひ・・・」
570かま夜:2006/04/09(日) 19:06:55.14 ID:zelf/452O
まとまった時間がなくなってきたので今日はこの辺にしときます
571以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:26:44.64 ID:zelf/452O
572以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:30:55.19 ID:sPK6cB2O0
>>570
GJ!


さて俺もロボコップのプロローグ書き終わったのはいいが・・
なんかな・・・クオルティーが低い・・・貼っちゃっていいのかな・・・?
573以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:33:41.21 ID:Nh8bybBO0
銀「いくわよ薔薇水晶」
薔薇「アバヨ水銀燈、あの世でヤクルトでもすすってな」

ゴバガシャー
574オリ:2006/04/09(日) 19:38:04.71 ID:gzPqeov/0
>>ANUBIS氏
>>ライ銀氏
>>かま夜氏
 GJ

>>572
 投下……ゴー……
575以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:41:00.05 ID:qsNotMrJ0
>>573
それ何て銀魂?
576以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:46:19.72 ID:sPK6cB2O0
・・・―― どうしてこうなってしまったのだろう?

薄れゆく景色の中で彼はそう思った

「そっと運んで!」

・・・目に映るのは白い天井・・・そして医者達・・・

「ようし、そっと降ろせ!」

体に激痛が走る・・・・しかし声も出す事もできない事に彼は気づく

「血圧低下!」
「しっかり気道確保はしてあるのか?」
「ようし!君はそっちを頼む!」

体に次々と何かが刺されていくのがわかる・・・

―― 何で俺はこんなところに・・・
577以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:47:14.22 ID:sPK6cB2O0
「心音はどうだ?」
「モニターから目を離すなよ!」
「血圧どんどん低下!」


『ねえ聞いてほしい事があるの!』

『パパ!あれできる!?」

目の前に息子と妻の顔がうかぶ・・・・

「心音が聞こえなくなったぞ!」
「血圧低下!」

『貴方が私の新しいマスター?』

次に浮かんだのは黒い服に身を包んだ銀の髪の少女だった

『貴方・・・本当にお馬鹿さんねぇ・・・・』
578以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:47:47.52 ID:mNe7MFC2O
やあ、また君か(´・ω・)
悪いけど、君には呪いをかけたから、君の大切な家族か親友は
一ヶ月以内に壮絶な苦しみを伴う事故にあうよ。

しかし君は運がいい。呪いを解く方法があるんだ。
http://bubble4.2ch.net/test/read.cgi/band/1142779051/の280-320を読んで感想を自由に書けばいい
全て読んでから書けば呪いがとけるどころか
他の呪いに免疫がつく。
では、検討を祈るよ。
579以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:49:16.34 ID:sPK6cB2O0
「心臓停止!」

「脈拍なし!」

―― 死ぬっていうのはこうゆう事を言うんだろうな・・・本当に今までの事が見える・・・・

「ようし電気ショックをやるぞ!」
「まずは400からだ!」
「用意できました先生!」
「よしいくぞ!」

バシュン!

男の体が一瞬跳ね上がる

『アリスゲーム?』
『そう・・・私達姉妹は戦わなければいけない運命なのよ』

「反応ありません!」
「何をしている!?もう一回やってみるんだ!」
「はい!」

バシュン!
580以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:49:49.37 ID:sPK6cB2O0
『パパ!勝手に水銀燈が僕の牛乳を!』
『だぁって・・・この変ヤクルトとかないんだものぉ』
『ヤクルトって何だ?』

「心音なし!」
「エビネフィリンを注射する!」
「ようし!やるんだ!」

バシュン!

『・・・へ〜え貴方転勤になったの?』
『そうだけど?お前もついてくるのか?』
『え〜!!水銀燈行っちゃうの!?』

「反応なし!」
「くそ!」
「いまだ危険な状態です!」
581以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:50:20.06 ID:sPK6cB2O0
『水銀燈・・・行かないでぇ・・・』
『大丈夫よぉ・・・私もたまに戻ってくるからぁ・・・・』
『あなた・・・行ってらっしゃい・・・』

「もう一回やるんだ!」

バシュン!

『俺の事を悪党だと思っているんだろう?』
『お前達は人間のカスだ。』
『うわっクズだってよ!』
『・・・いいだろう。少し遊んでやれ」

「もう一回だ!これで駄目なら・・・おしまいだ」
「はい!先生!」
「よし!行け!」

バシュン!
582以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:50:54.84 ID:sPK6cB2O0
『あぁあぁぁぁぁぁぁ!・・・・あ・・・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
『あはははははは!苦しいかい?お巡りさん?』
『さーて遊びは終わりだ。あばよ。』

「心音なし!」
「やはり・・・駄目か。」








―― ・・・・・・俺の・・・・大事な・・・・・家族・・・・・。
583以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:51:45.12 ID:sPK6cB2O0
「ようし・・・やるだけの事はやった・・・死亡時刻は?」
「六時十五分です・・・」






―― ・・・ごめん・・・・・・・な・・・・・・・・・・・・

















――――――――――――――――『RboCopMaiden』――――――――――――――――
584以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 19:54:17.14 ID:sPK6cB2O0
ここまでです・・・
いや訳わかんないとかは(ry

プロローグだし・・・・ねwww
585オリ:2006/04/09(日) 19:56:47.47 ID:gzPqeov/0
>>584
 続き……希望……GJ
586オリ:2006/04/09(日) 19:58:01.57 ID:gzPqeov/0
 保守ネタ。inギャラリー・フェイク
 ギャラリー・フェイク。
 美術品を取り扱う美術専門の販売店であり、その美術に関しての幅は広い。
 西洋から東洋、天津はてには先住民族の美を集めそれらを販売している。
 また、フェイクと名がついているとおり、贋作も多い。
 ギャラリー・フェイクは、裏の美術とのつながりもあり……
 真っ当な商品……この場合、贋作ではなく真作の入手場所……もあるにはあるが
 結構、裏から入手したものも多いのだ。
 そんなギャラリー・フェイクを運営するのは藤田玲司である。
 彼は、元メトロポリタン美術館のキュレーター(学芸員)であり
 クール&ハードボイルド。金のために美術品を販売し、先ほども言った美術界の裏世界に通じている。
 人呼んで【芸術に魂を売った男】である。
 さて、そんな藤田のモトにひとつのトランクがあった。
 正確には、藤田のアシスタント兼秘書兼恋人? のサラ・ハリファが持ってきたモノなのだが……
「……なぁ、サラ。これどこから見つけてきた?」
「んと……ゴミステーションに捨てられてたのを拾ってきたのよ。見た感じ古びれててどこも損傷ないし……
 こう……なんだろう……何か感じるモノがあって拾ってきたの」
「ふーむ……俺は、美術商となって長いけど……見たこと無い品物だな……
 しかし、こんな良いモンを捨てるヤツの神経が知れんな……サラ、中身みたのか?」
 サラの言葉に、そう言う藤田。サラは、中身は見てないと言うと藤田は、白い手袋を手にはめ
 古びれたトランクを丁寧に開けてゆく。
「ほぅ」
「わぁ……綺麗なお人形さんネー」
「こりゃすごい……ここまで精妙な人形があったとは……やっぱり美術の世界は広いな」
 と、藤田がマジマジとその人形を見る。
587オリ:2006/04/09(日) 19:58:24.65 ID:gzPqeov/0
 その人形は、長い銀色の長髪に深紫のゴシックロリータファッション。透き通る様な白色の肌。
 そして、今にも動き出しそうなぐらいにリアルであると、藤田は商売柄冷静にそう見ている。
 ふと、人形の手に握られているモノを見つけ良く見てみる。
 どうやら、薇巻きでこの人形を動かす為のモノだなと、藤田はその人形の指を一本一本丁寧に
 薇巻きから外していき、その薇巻きを手に取る。
「うわぁ……すごい細工してあるネー。薔薇? かな?」
「多分そうだろう……しっかし、作者はどこのだれだ? こんな精妙な人形を作るなんて有名になってもいいんだが……」
 ふと、薇巻きの片隅。ほんの小さな隅っこに小さく小さくRozenと彫られている事に気がつく。
 Rozen……ローゼン、聞いた事の無い名前だった。ここ最近出てきた人形師か? と首をひねるが……
 このトランクの古さや薇巻きに施された細工の仕方に、くすんだ色から見て相当昔だと考える。
 技術が進んだ今では、それらはどうにでも見せれるが……この人形やトランクが刻んできた歴史が見える気がして
 嘘ではないと見抜く藤田。
「ねね! 藤田! ここに薇巻く穴あるよ!」
 考え込んでいた藤田に、サラから声がかけられる。
「な、なにやってるんだ?! サラ!?」
 貴重な人形を、さも普通に抱き上げてその人形の背中を自分に見せているサラにあわてた様に声をかける藤田。
 こんな人形が、あと何体いるかわからない。もしかしたらコレ一体だけかもしれないという事もあり
 自分は、かなり慎重に調べていたのにこのサラと来たら……と、藤田はため息をひとつついた。
「とりあえず、薇巻いてみようよ! 藤田!」
「はいはい……巻くぞ」
 そういって藤田は、薇巻きを穴に差込みゆっくりゆっくりと巻いていく。
 薇を巻き終えてしばらくその人形を観察する。
 すると、その人形はまぶたを開きその背にある黒い翼をバサリと一度動かすとフワリと中に浮いた。
588オリ:2006/04/09(日) 19:58:46.07 ID:gzPqeov/0
「藤田藤田! 浮いたヨ!!!」
「あ、あぁ……」
 と、驚く二人を余所にその動く人形は二人をじっと見た後
「アナタ達が私の薇をまいたのぅ? 私は、ローゼンメイデン第一ドール……水銀燈」
 水銀燈が、言葉を話したことにより藤田・サラの二人はさらに驚く。
「さぁ……どちらでもいいわぁ……私と契約しましょう?」
 つづかない。

589以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/04/09(日) 20:22:47.91 ID:20BpJ5Ni0
お出かけ前の保守
590以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
>>588
GJ!
でもつづかないのかw
残念wwwwww