双子の美少女姉妹が世界征服を企むスレPART4

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77以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 16:30:45.53 ID:PXuq1dGx0
78以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 16:45:10.22 ID:PXuq1dGx0
      |ハ,_,ハ
      |´∀`';/^l
      |u'''^u;'  |
      |∀ `  ミ  ダレモイナイ・・・
      |  ⊂  :,    モサモサ スルナラ イマノウチ
      |     ミ/〜ヽ
      |    彡。・-・)プルル
             


                  ハ,_,ハ
               l^c´∀`';,              
        もさもさ   |  '゙''"'^uy-―,     
               ミ ´ ∀ `  ,:'     
             (丶    (丶 ミ     
          ((    ミ        ;':    _
              ;:        ミ..   /〜ヽ
              `:;       ,:' .  (・-・。)プルルン
                U"゙'''~"^'丶)   ゚し-J .

        ハ,_,ハ,,  
       ,:' ´∀`っ^l
     ,―-y'u''~"゙´  |   もさもさ
     ヽ  ´ ∀ `  ゙':
     ミ  .,/)   、/)
     ゙,   "'   ´''ミ.   _
  ((  ミ       ;:'   /〜ヽ
     ';      彡   (。・-・)プルルン
     (/~"゙''´~"U     ゚し-J゚
79以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 16:57:04.09 ID:uM3LVvhP0
# -=・=-   -=・=-
80以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:24:20.45 ID:j+LBncJq0
(n‘∀‘)η
81以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:34:23.64 ID:av6ZaLGL0
それでは始めます
82以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:35:00.68 ID:av6ZaLGL0
「――――――――」
かつん、と。
茜の足音が、背中ごしに聞こえた。
間違いなく―――――茜はこちらに気が付かず、この教室を通り過ぎようとしている。

→1.……気付かれる前に仕留める。
2.……通り過ぎた後、背中を撃つ。
ここで終わりだ。
クリードの末路をなぞるつもりは無い。
茜はここで完璧に絶命させる。
「――――――」
壁の向こうの気配に意識を集中する。
あの髪はどんな銃弾や剣撃も弾く。だが、それはあくまで
『点』や『線』の攻撃に対してのみ。
『面』の攻撃を避けるように出来てはいない筈だ。
……足音は直前に来た。
この薄い壁の向こうには、無防備に歩いている茜の姿がある。
「―――――――」
茜を。殺す。
もう人でなくなった茜は。殺しても、いい相手。
…………………………………………もう人でなくなった。
だが、それでも。
茜は、葵の、妹、なのに。
それを。
人でなくなっただけで、おまえは。
83以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:35:16.46 ID:av6ZaLGL0
――――――ズキン

「くっ――――――あ」
頭痛。止まったはずの頭痛が、どうして。

―――――――ズキン ズキン ズキン

頭痛。眼球が飛び出しそうな痛み。
頭が、痛い。
……ああ、こんなにもイタイと、さっきまでの自分が、納まってしまう。

―――――――ズキン ズキン ズキン ズキン

「ぁ―――――――――――あ」
考えるな。
頭痛くらい無視しろ。
ここで考えれば、私はきっと――――自分の間違いに気がついてしまう。
そうなる前に――――葵に戻る前に、
茜を殺さなければ、逆に殺されてしまう。
「―――――――――――――!」
84以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:35:32.51 ID:av6ZaLGL0
自分を殺す勢いで、引鉄を引いた。
ゴォン、という爆音が闇を揺らす。
私の放った炸裂弾は、一撃で部屋の壁を粉砕した。
壁に空いた大穴から、廊下に飛び出す。
爆風に吹き飛ばされ、茜は人形の様に倒れ伏している。
止めを刺そうと銃口を向け、気付いた。
アレは違う。
血が一滴も流れていない。
何より今まで生きていたという気配がまるでない、茜のカタチをした、只のヒトガタ。
その瞬間、背後で轟音が響いた。

「―――――――――――――――え?」
間の抜けた茜の声。
振り向くと、自分の空けた大穴の向こうで、
瓦礫の中に立つ茜の姿がある。
あの長い髪は、肩からばっさりと切り落とされていた。

……そういう、事か。
あの人影は、茜がナノマシンで作り上げた只の人形。
本物は上の階から天井を落とし、私を押し潰す算段だった。
危なかった。廊下に出なければ、今頃は瓦礫の下敷きになっていた。だが―――――
この機を逃がすつもりはない。奇襲は、失敗した瞬間最大の危機に変じる。
茜の右腕が刃を形作る。それは、髪を攻撃にも防御にも使えなくなった証拠だ。
小細工の代償。そして、ようやく生まれたわずかな勝機。
一息で元の部屋に踏み込み、黒爪で茜の右腕を弾いた。
体勢を崩した茜が、左腕に翼を生やす。羽の弾丸なら、たとえ倒れながらでも、
私の体を蜂の巣に出来る。だが――――――遅い。
そのまま茜を押し倒し、自由な右手で茜の喉を掴む。
そして、意識を集中した―――――。
85以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:35:48.34 ID:av6ZaLGL0

      バ チ ィ ッ!!

「うぁあっ!」

右腕からスパークが奔る。
茜の体が跳ね、左腕に生えた翼は霧散した。
右手は、電磁銃4発分の電流を一気に流したショックで、ズタズタになっている。
強力な電流が、ナノマシンの活動をキャンセルする――――
ドクターとの闘いで解っていた事だが、私の生み出す細胞放電では、
せいぜい一瞬しか保たないだろう。
だが、それで充分。
ハーディスを構える。
あとは、トランスの出来ない無防備な状態の茜に弾丸を撃ち込むだけ。
それで、全ては終わる。
――――――――――――――ズキン

でも、頭痛がする。
頭痛がするんだ、茜ちゃん。
あんなに頭の中でコロセと繰り返していたのに、
あんなにおまえが憎かったのに、
それでも――――――――――。


……どうして。
どうして目が醒めてしまったのか。
どうして茜ちゃんの姿が、一瞬でも元の茜ちゃんに見えてしまったのか。
それさえなければ、すぐにこの引鉄を引いていたのに。

それでも――――――――――。
86以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:36:04.04 ID:av6ZaLGL0
「―――――――――――――っ」
なのに、どうしても、引鉄を引けなかった。
なんて、甘さだろう。
茜ちゃんは躊躇うことなく私を消し去る。
そんな事、本当に解っている。
茜ちゃんはもう、以前の茜ちゃんじゃないんだから。


―――――それでも。
       
        それでも、そんな事は。
        できる筈が、なかった。



――――――――――――――ズキン

……頭痛。
散々これには悩まされたけど、今だけは感謝しないと。

……間違えてた。
茜ちゃんが人間でなくなったから、茜ちゃんは以前の茜ちゃんじゃないから、
殺していいと思うなんて、どうかしていた。
たとえどんなに変わってしまっても、茜ちゃんは茜ちゃんだ。
私を助けてくれて、ずっと一緒に戦ってきた、大切な、双子の妹なんだ。

―――――それを。
どうして、傷つけることが、できるだろう。

……………………………………………………ズキ、ン
87以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:36:20.48 ID:av6ZaLGL0
頭痛が消える。
体の力も抜けていく。

「どうして………殺さない、の」
茜ちゃんの声。
「わたしはひとごろしのおになんでしょう……?容易く人の命を奪う怪物で、
今も葵を殺すし、Aちゃんだってこの手にかけてしまった。
なのにどうして―――――そんな、哀しそうな顔を、するの、かな。」

茜ちゃんにナノマシンの機能が戻る。
刃と化した爪が、そっと私の首筋にあてられた。
つ……と、血が一筋流れる。

「やめてよ。そんな顔で死ぬなんて、卑怯じゃない。
……わたしは悪いヤツなんだから、葵は最後まで茜を憎んで、
よくもAちゃんを殺したなって恨み言を言わないとおかしいでしょう?
Aちゃんだって、わたしが憎かった筈よ。
あのひとには救いなんてなかったのに、わたしは890と葵に助けられて、
のうのうと陽の当たる場所で暮らせたんだから。
……だから、Aちゃんにならいいと思ってた。
あのひとが裏社会に復讐するっていうんなら、それに踊らされようって。
神氣湯を飲んで、わたしがヒトでなくなってしまっても――――
そうすればAちゃんの望みが叶うなら、仕方ないって。」

――――そうか。
茜ちゃんも、私と同じだったのか。
知っていながら。Aちゃんが世界の混乱の元凶と
知っていながら、それでも―――
88以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:36:36.58 ID:av6ZaLGL0
「だって仕方ないじゃない。それぐらいしか、わたしはAちゃんに
償う方法がないんだもの。……Aちゃんが望んだなら、せめてわたしくらいは
世界の中で、あのひとの味方になってあげようって。

「………違う。」

思いを口にして、驚いた。
私はまだ――――――生きている、みたいだ。

「……なに?葵、よく聞こえない。」
「違う、茜ちゃん。Aちゃんは誰も憎んでなんかいない。
Aちゃんは、好きでこんな事を望んだんじゃない。」
―――――そう。
ただ、そんな事しか目的が見つからなかったから、
それを必死にこなしていただけなんだ。
……彼女は、ただそれだけしか出来なかった。
自分は生きる目的がある人間なんだと、自分自身を一生懸命に
騙すような事しか出来なかった。

「茜ちゃん、私はきっと、Aちゃんや茜ちゃんに比べると、
すごく、幸せだったと、思う。
……だから、ごめんな。私には解らないんだ。
兵器の業を背負ってまで決着を付けるしかなかった茜ちゃんの苦しみも、
何も憎んでないのにこんなコトをするしかなかったAちゃんの苦しみも。」

なんて、皮肉。

「……誰が。誰が悪かったわけでもないんだ。
私も、茜ちゃんも、890も、Aちゃんも。
……誰が悪かったワケでもない、のに――――――」
89以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:36:52.99 ID:av6ZaLGL0
どうして私たちは、こんな。
互いを傷つける結果を、選んでしまったのか。

「……葵。まだ、間に合うんじゃ、ないかな」
組み伏された茜ちゃんは、ぼんやりと私を見上げながら言った。

「……葵はもうすぐ死ぬわ。けどわたしを殺せばまだ間に合うと思う。」
真剣な瞳をして、茜ちゃんは私を見上げている。
「……ね?だから早く、その引鉄を引いて。それで葵は助かるんだから。」
茜ちゃんは不機嫌そうに、とんでもない事を言ってくる。
「………………………………」
……まったく。それができたら、とっくにやっているんだって、言ってるのに。
「……もうっ、それが出来ないのならわたしが生き残るだけよ。いいの?
わたし、調子に乗って明日からこの街を阿鼻叫喚の地獄絵図に変えちゃうからね。
890や藍ちゃんだけじゃなくて、せばすちゃんとかいろんな人たちも
ひどい目にあわせちゃうんだから。」

……茜ちゃんがかなり本気だという事は、それなりに伝わってきた。
「…………ばか。そんな事したら、よそから怖い人達がやってきてタイヘンだぞ。
……世の中にはな、トンデモナイ規格外の殺し屋集団がいてだな。
茜ちゃんはその連中と日夜戦い続けるハメになる。」

……だからまあ、地獄絵図にするのは止めなさい。
出来る事なら茜ちゃんは―――――苦しいだろうけど破壊衝動も我慢して、
今までどおりに、暮らしていってほしいんだから。
90以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:37:31.09 ID:av6ZaLGL0
「どうして―――――どうしてそんな顔をするの、葵は。
……わたしはもう以前の茜じゃないの。こうしている今だって、
葵の首筋に爪を立てて、血管を抉り出したいって思ってる。
わたしはクリードと同じで、狂気に取り憑かれたただの怪物でしょ?
ならさっきの葵に戻って、サクッと気持ちよく始末した方がいいじゃない。」
茜ちゃんは拗ねながら、まるで私が悪いように責めたてる。


………始末した方がいい、と茜ちゃんは言う。
それは確かにさっきまで自分を支配していた言葉だ。
だが、そんなもの。少しだって、よくはない。

「―――――できない。私には、茜ちゃんは殺せない。」
「以前の茜は、でしょう。今のわたしは違うの。
葵が知っている茜じゃないんだってば。」
「―――――違う。そんなの関係ない。
たとえおまえに憑き物が取り憑いていて、そいつを消すためだとしても―――――
葵は、茜ちゃんを傷つける事なんて出来ない。」
91以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:37:53.75 ID:av6ZaLGL0
……この半年間、ずっと私を助けてくれた金髪の少女を、愛している。
それが身内としての感情で、茜ちゃんの感情とは違うとしても。
「茜ちゃんは、私にとって大切な人なんだよ。
その相手を――――傷つける事なんて、出来ない。」
「―――――――――――――――」
茜ちゃんは目を見開いた後。
はあ、と肩をすくめて息を吐いた。
「もうっ、なに言っているのよ。わたしは葵には傷つけられてばかりだったよ。
そんな事にも気が付いてくれないなんて、本当に鈍感なのね。」
茜ちゃんは優しい声で囁いた。
その後。止まったままの私の手の平に、そっと、両手を重ねてきた。
「――――――――――あ」
それだけで、茜ちゃんが何をするつもりなのか読み取れた。
腕を離そうとしたが、腕には力が入らない。
……茜ちゃんのいう通り。私の体は、とっくに私の自由になるものでは、なくなっていた。
「やめ――――――――――やめろ、茜ちゃん……………!」
92以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:38:30.91 ID:av6ZaLGL0
必死に声を上げた。
茜ちゃんは聞こえないふりをして、ニコリと笑った。
「……まったく。だからこんな時まで、わたしは自分でしなくちゃいけないんだから」
そう、どこか嬉しげで、ひどく悲しそうな笑顔で。
茜ちゃんは私の指の上から、引鉄に手をかける。
「あ――――――あ、かねちゃん…………………………!」
腕は止まらない。
私には、茜ちゃんの行為を止められない。
こんな―――――こんな事って、あるか。
私は、結局。
大切な二人を救おうとして、その二人を。
自分の目の前で、失おうとしているなんて―――――

「だめぇ――――――――!」

――――――――――?
なんだ、ろう。
腕が止まって、いる。
私の手に重なった茜ちゃんの両手。
それを抱きかかえるように、誰かが覆いかぶさっていた。
茜ちゃんは信じられないものを見るように、その人影を見つめている。
私は―――――そう、きっと茜ちゃんと同じくらい、真っ白い貌をしていただろう。
「A―――――、ちゃん?」
「はい……!わたしです茜ちゃん……!わたしですから、
どうか――――この手を放して下さい………!」
Aちゃんは泣きそうな顔で、茜ちゃんが握った銃を引き剥がした。
「…………A、ちゃん」
茜ちゃんはぼんやりと。まるで憑き物が落ちたみたいに呆然とAちゃんを見つめている。
「……………そっか、生きてたんですね、Aちゃん。」
93以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:38:56.67 ID:av6ZaLGL0
「―――――はい。茜ちゃんはわたしの意識を落としてしまっただけです。
あなたは最後の瞬間に、人を殺してしまうことをためらったんです。」
「――――――――――」
茜ちゃんの瞳が悲しげに揺らいだ。
……狂暴な想念に取り憑かれていた茜ちゃんの無意識にあった、人間らしい最後の感情。
それが―――――Aちゃんと、茜ちゃんを救ったものだった。

ほう、と。
大きく吐息を吐いて、茜ちゃんは目蓋を閉じた。

「――――まいったなあ。これで結局Aちゃんの一人勝ちって事ですか。
Aちゃんは生きていて、手綱を離れた手駒はここで只、処分されるだけ。
……でもまあ、それもいいかな。わたしも正直、そろそろ休みたいって思ってたから。」
言って、茜ちゃんは力なく両手を下げた。
「さ、いいですよAちゃん。……葵は殺してくれなかったけど、
Aちゃんならやってくれるでしょ?わたしはAちゃんを殺そうとしたんだし、
兵器になりきれなかった、ただの出来損ないなんだから。」
「………………………………」
Aちゃんは銃を握ったまま、じっと茜ちゃんを見つめて、当然のように首を横に振った。


―――――――すごく、静か。
張り詰めていた氷が溶けていくように、ゆったりと時間が流れていく。


「……………不思議ね。どうしてAちゃんまで、わたしを殺してくれないんですか?」
瞼を閉じたまま。まるで眠っているかのように、茜ちゃんは呟いた。
94以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:39:12.21 ID:av6ZaLGL0
「決まっています。わたしは、茜ちゃんが好きですから。」
ごとん、と。
Aちゃんの手から、銃が落ちた。
「どんなに茜ちゃんがわたしを憎んでいても、わたしは茜ちゃんには幸せになってほしいって、
ずっと思ってました。だから――――――
だから茜ちゃん、わたしを哀れと思うなら、どうか死なないでください。
このまま茜ちゃんに死なれては、わたしは―――――もとのAに、戻ってしまいます。」


「………………もう。無茶なこと、言ってくれるんだから。」
はあ、という大きなため息。
そうして、茜ちゃんは拗ねるように視線をそらした。
「けど仕方ないか。Aちゃんにはさっきの借りがあるし、今はおとなしくします。
…………葵もね。しょうがないけど、身内として大切にしてくれるなら
それでいいかなぁって、思ってあげるね。」

―――――緊張が解ける。最後の力が抜けて、私はそのまま後ろに倒れこんだ。

いつのまにか、天は高く澄んでいた。
銀色の月。
青白い廊下には、もう金色の殺気は存在しない。
茜ちゃんを駆り立てていた狂気は、とうに失われていた。
「―――――――――――」
意識が遠退く。
冷め切った体が眠りに至ろうとする。
その前に。
今は安らかな月光を見て、ぼんやりと思った。
このまま月日が流れても。
きっと今のままで、幸せに過ごせているんだろうなんて、
そんな都合のいいユメを―――――――――
95以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:39:48.44 ID:av6ZaLGL0
それでは
ノシ
96以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:45:00.20 ID:RDAwjK5/0
乙!!
97以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 17:45:34.48 ID:utUCPo+A0
つーかなんで翡翠と琥珀じゃないの?
98 ◆Fw2KXLp6m. :2006/03/29(水) 17:47:15.17 ID:yOcnf7E40
 
99 ◆cO1ZxH/xWg :2006/03/29(水) 17:48:07.80 ID:yOcnf7E40
100以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 18:05:30.51 ID:scJsZctz0
保守
101以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 18:12:02.10 ID:av6ZaLGL0
翡翠と琥珀という人物は出てきません。
102以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 18:41:54.66 ID:eHkai5B60
ほしゅ
103以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 19:15:39.62 ID:soTpF0sZO
104以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 19:24:47.00 ID:a0Abm486O
105以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 19:38:14.72 ID:9NH9btarO
106以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 19:44:18.54 ID:51edKqhm0
月姫まるごとパクリはいいかげんにしとけよ
同人とはいえ著作権とかあるんだぞ

一応、向こうにはスレのアドレスつけてメールいれといた

やるんならオリジナルにしとけ
107以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 20:02:28.62 ID:soTpF0sZO
何事もなかったかのように保守
108以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 20:44:49.95 ID:4l5M/lMP0
109以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 21:04:22.74 ID:4l5M/lMP0
110以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 21:08:29.98 ID:Tj3OR25r0
111以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 21:21:03.44 ID:a0Abm486O
112以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 21:58:13.45 ID:eJNFXLrQ0
113せばすちゃん ◆5DmpWkuo3I :2006/03/29(水) 22:04:11.74 ID:9NA3OKIT0
これって、月姫だったんだww
月姫って、SFっぽいんだね。
114以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:06:38.00 ID:Tj3OR25r0
>>113
SFってか伝奇モノじゃね?
115以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:07:31.18 ID:Gw1N+FGt0
月姫なのにクリード?
116以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:27:54.87 ID:0YxWJp48O
今はテイルズですら月のパクリになる時代ですから
117以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:43:46.19 ID:Gw1N+FGt0
118以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:55:40.75 ID:av6ZaLGL0
葵「『四足演算』というものを知っているかね茜君」
茜「ねかあです。私の名はあかね。計算は左から順番にやっていくということだろう、、、?
    なにをしようというのかね?」
葵「ルールは簡単。計算問題を交代で出していく。間違った方が負けじゃ。」
せばす「おい、、、じじい」
890「ま、、、まさかッ!葵先生ッ!」
葵「賭けよう私の『著作権』を!」
茜「グッド!」
葵「38543×42+68342÷20×36−6539×7.5+8456÷40+43629−83254
    −80004×4=1795075.15 この答えは〇か×か、5秒で答えよ 」
茜「ぬうううううう」
葵「さ・・・君が答える番だ茜健太郎君」
    ・ ・ ・ ・ ・ 
茜「矢吹健太朗だ、、、二度と間違えるな!」

葵『ギャハハハ――――ッ 四則演算は本当は乗除から先に計算していくもの!
    一問目でヤツは間違う!俺の勝ちだッ!クフフフ!
    小学生レベルの算数を勝手に間違えて覚えてるのはこいつよ―――――!』

茜「『俺の計算方法は間違ってる』『無理だ』と考えているのだろう・・・?
    ちがうんだな、それが・・・・・・    ○ !!! 」 

VIPPER「正解」

葵「バカな!!そんな まさかッ!正解のハズはッ!」

せばす「これが○で正解となった理由だ」
119以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:57:01.03 ID:av6ZaLGL0
38543×42+68342÷20×36−6539×7.5+8456÷40+43629−83254
−80004×4=1333349.5

890「こッ・・・答えが変わっているッ!!いつの間に!!」

せばす「今は正しい答えだが、ジャンプに載った回では確かに間違えていた
    コミックスで何事もなかったかのように修正したのだ」

茜「さて!ギャンブルを続けよう!君らがこの二人のように
    著作権をあきらめ、しっぽをまいてわたしへの訴訟を取り下げんかぎりね」

せばす「いいだろう茜、その原稿用紙をとりな。「漫画」でカタをつける」
890「!!と、せばすッ!」
茜「おもしろい!「漫画」は私のもっとも得意とするジャンルだ!」
せばす「勝負に入る前にちょっと試したい事がある
   その原稿にネームを切ってみな」
茜「……フン」カリカリカリカリシュシュシュ「で…何をしようというのだね?」
せばす「上から何P目でもいい…好きな所を開いてみな。見るのは自分だけだ」
茜「…」
せばす「当ててみよう。「ジョジョ」のパクリ」
茜「……ッ」
せばす「最初のページから順に言うぞ
   「ジョジョ」「H×H」「ビバップ」「H×H」「ビバップ」「ARMS」」
ズラァァァッ
890「あ、当たっているッ!ネームを切ったのは茜なのにッ!」
せばす「最近の傾向を見ればパクリは全部言える…パクリの幅が狭いからだ」
茜「…なかなか面白いな…だがそんなものは
   ネームを切るときに気を付ければば良いだけだ」
せばす「わからんのか?これからはパクリが容易じゃない。それを断っておきたくてな」
茜「……グッド」
120以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 22:57:21.83 ID:av6ZaLGL0
せばす「・・・用紙に異常はないようだ。ごく普通の原稿用紙だ」
茜「・・・」パラパラパラ(140・・いや142ページ。台詞は「ドラァッ」)
   (ニヤリ。今日も絶好調だ、触れているだけでネタがパクれる。
    この茜はネタを指で覚えることができる!)
茜「OK!OPEN THE GAME!
   ディーラーは私だな。用紙を配ろう。
   フフフフ・・・君にパクられないように気を付けないとな。」
茜「せばすへ」 「わたし」 「せばすへ」 「わたし」 「冨・・・」
バキィッ!!
茜「ゲェェェーッ!?」
890「あっ!??」
  「どっどうしたんだせばす!?指を、
   いきなりネフェルピトーが茜の指をへし折ったぞッ!」
せばす「言ったはずだ。これからのパクリは見のがさねえとな」
890「パクリだって!?どこで!?
   まだ用紙を配っている所だぞッ!?」
せばす「ヤツの左手に持っている用紙をよーく見てみな」
890「!この二番目から出ている原稿用紙は・・・」
せばす「今おれに配ろうとした用紙だ。上から順に配っているように見せていて
   実は「二番目」の用紙を配ろうとしたのだ。
   つまり、一番上の用紙は自分の所にくる。茜の用紙をあらためさせてもらうぜ」
パーンッ
せばす「すでにジョジョのパクリネタが描いてあるじゃあねーか」
セカンド・ディール
   このテクニックをセカンド・ディールという。
   漫画は自分の力で描くものという心理的盲点をついて、
   実は同じ雑誌の連載作品からパクる高等テクニックだ。
茜「ひ、ひどいやつだッ・・・指をへし折るなんて・・・!」
せばす「いいや慈悲深いぜ。腕を切断しなかっただけな・
121以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/29(水) 23:23:49.41 ID:Gw1N+FGt0
(;´゚д゚`) なにがなんやら・・・
122以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/30(木) 00:03:48.19 ID:HvXzwvaX0
123以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/30(木) 00:37:08.73 ID:HvXzwvaX0
124以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/30(木) 00:49:15.00 ID:HvXzwvaX0
125以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/03/30(木) 01:20:02.41 ID:HvXzwvaX0
126以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
寝るか