952 :
千夏と常夏:2005/08/25(木) 21:01:13 ID:s053UINh0
953 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/25(木) 21:05:09 ID:qRw7gdAVO
エロ様キタコレ!!
お願いしますお
で、誰がログ取っておくの?
954 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/25(木) 21:06:23 ID:pC56sLP+O
こんなチラシ裏に書いたような文から何かを感じて貰えるなんざ、本望じゃないかね。
955 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/25(木) 21:11:32 ID:pC56sLP+O
深夜さんがダウンしてるからたわごとさんかれあたん、だろうか。
星野さんは?
956 :
千夏と常夏:2005/08/25(木) 21:34:31 ID:s053UINh0
「千夏! 大丈夫か千夏!」
常夏は救い上げた妹を大きな岩の上に寝かせ、腹を押してピュッと海水を吐かせた。
「お兄ちゃん……」
千夏はそれで数秒失った意識を取り戻すと、常夏の横に立って心配そうに見ている美女に目を瞬かせた。
――さっきちらっと視界に入れた、兄お気に入りのマーメイドだ。
「無事で良かったわ。ふふ、いいお兄さんね」
話しかけてくる美女。しかし千夏はそれに対して応じることをせず、身を起こして常夏の海水パンツを掴んだ。
「どうした千夏? ま、いいか。それよりこの方が例のアレだ。お前が落ちたの見て駆けつけてくれた」
兄の説明は必要なかった。
ダメだ。兄は全然わかっていない。
この女の恐ろしい策略を見抜けていない。微笑んでいるように見えて嘲笑している面を見抜けていないのだ。
「おーい千夏?」
常夏に呼ばれ、千夏は立ち上がって美女を力強く指差した。
957 :
千夏と常夏:2005/08/25(木) 22:06:42 ID:s053UINh0
「よくも……」
千夏の指鉄砲を喰らい、美女は目を見開いて驚いた。
「よくもお兄ちゃんを陥れようとしたわね!」
「え?」
常夏は訳がわからず頭のてっぺんから声を出した。美女もきょとんとするばかりだ。
「こちらが裸足であるのをいいことにこんな危険な磯におびき寄せて、うちのお兄ちゃん
食べる気だったんでしょ! 自分はサンダル履いてるからってなんて嫌らしい作戦っ?
身動きできなくなったところをテイクアウトしようとしたんでしょ!?」
「何言って……私はただ友達待っていただけ――」
「問答無用! このフナムシ!」
千夏は美女を黙らせた。目覚めるなりフナムシ呼ばわり千夏に、美女は怒りより哀れみが勝った。
「千夏、さっきの「薄々感じている」って、この事か……?」
「うん。ごめんねお兄ちゃん。もっと早く気付いてあげられれば良かったのに……」
勝手に悪役にされた美女は、流石に誤解を解こうと常夏に話しかけることにした。
「あの、よくわからないけど、私は――」
「黙れフナムシ」
常夏は千夏の肩を抱いて立ち去った。
958 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/25(木) 22:37:17 ID:pC56sLP+O
早とちりな妹モエスw
しかし実際にいたら引くなwww
959 :
千夏と常夏:2005/08/25(木) 23:02:29 ID:s053UINh0
二人はひとまず自分たちのパラソルへ戻った。
「千夏、お前は凄い。俺には全く見抜けなかった」
海の家で買ったラムネを一口。常夏は妹の観察力、否、妄想力に感心した。
「私もなかなか役に立つでしょ? でもだいぶ時間取っちゃったね」
早く渚のヴィーナスを見つけ出し虜にさせなければならないのだが、安い女で妥協するわけにもいかない。
「とにかく次行こうよ。今度は私セレクトでね」
「おう。きっとお前の見込んだ相手なら間違いないかもな」
二人はラムネを飲み干すと、再び歩き出した。
960 :
千夏と常夏:2005/08/25(木) 23:32:49 ID:s053UINh0
一分ほど歩いたところに、パラソルの下で談笑に勤しむ美女二人組はいた。
「どう、お兄ちゃん?」
砂のお城を作る振りをしながら表情が読み取れるまで近づく。
「二人いるけど、お勧めは――」
「ショートヘアーのほうか?」
「やるねお兄ちゃん」
千夏と常夏の美的感覚は似ていたらしく、常夏にとってショートヘアーの子はど真ん中だった。
「でもでかいピアスのほうはどうするんだ? 二兎を追うものは一兎をも得ずだぞ?」
「もちろん狙いは片方だけ。とりあえず二人と仲良くなっていい感じになったら
狙いのほうを持ち逃げっていう形で行こう」
「いいなそれ。さて、じゃあ早速――」
「待ってお兄ちゃん」
話しかけようとした常夏を制すと、千夏は持ってきたリュックを漁り出した。
「話のネタに詰まったら困るでしょ? だからこれを使えばいいと思う」
取り出したのは、自宅からくすねてきたやちまたのスイカである。
961 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/25(木) 23:42:28 ID:s053UINh0
風呂入ってくる
962 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/26(金) 00:18:10 ID:Kg8wzgjbO
ほしゅうぅ
963 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/26(金) 00:43:26 ID:Kg8wzgjbO
保守…………
今日はみんななんかあったのか?
台風のせいか?人がいないのは
964 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 00:55:07 ID:hyFKsZYQO
>>960 ちょwwwwwwwwwwww二人ともww電波wwwwww
やべー、まじで面白いw
>>963 いや、俺はc-auが不調なだけ
965 :
千夏と常夏:2005/08/26(金) 00:59:52 ID:2erCdvOn0
「あの」
「あら、お姉さんたちをナンパ?」
近づくとピアスがまず喋り出した。
「へへっ、そのとおりです」
自分のことをお姉さんと呼ぶなら弟くんキャラで行け――さっき千夏言われたことを思い出す。
「あっ! こんなところにおいしいスイカが! 誰か僕と一緒にスイカ割りしてくれる人いないかなあ」
常夏も結構必死である。
「ん、いいわよ。ねー仁美。仁美はこーゆー子好きだもんねー」
「ふふふ、そうね」
ショートヘアーのお姉さんは仁美というらしい。
「じゃ、早速やろっか? 僕、お名前は?」
「あ、ジョーカっていいます。よろしくお願いしまっす☆」
そんなやり取りを、つまらなそうに千夏は見ていた。
966 :
千夏と常夏:2005/08/26(金) 01:24:20 ID:2erCdvOn0
借りたビニールシートとタオル、そして拾った堅い木の棒が揃ったところで
楽しいスイカ割りが始まった。
「あっあっ、違う! そこじゃなくてもっと……そう、あぁんだめっ!
まだ振っちゃダメよ! そんな急がないで……あっいい! いいわ、思いっきり!」
仁美の応援虚しく、ピアスは皮の部分を掠っただけで失敗に終わった。
常夏にとってはスイカの運命どうこうより仁美の応援の仕方に興奮した。録音しておけば良……いや、何でもない。
「あーん惜しかったなあ。じゃあ次仁美ね」
常夏は仁美の目を隠してやり、砂の上を五周回してスタートさせた。
「仁美さんもっと前です! 前お願いしますっ! あ、もっと右……違っ、回転です!
回ってください! あぁ……そこです振って! もっと上から強く! あっあっ、
ああ――――!! あぁ……」
常夏の応援どおり進んでスイカにも当たったのだが、力が足りずに割れなかった。
そんな常夏の応援に、ピアスは興奮していた。
967 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 01:32:47 ID:2erCdvOn0
ちょっと休憩。怖いね台風。
968 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 01:40:27 ID:hyFKsZYQO
お馬鹿あり、お色気ありでイイヨイイヨー
ワクテカ待ちw
969 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 02:29:21 ID:CfcjBfFb0
(´・ω・`)
970 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 02:46:32 ID:hyFKsZYQO
あ、あれ? 続き…あるよね? 待ってていいんだよね?
971 :
千夏と常夏:2005/08/26(金) 03:05:14 ID:2erCdvOn0
常夏の番である。
「頑張ってねジョーカくん。今度こそ割って!」
仁美に目隠しされて回される常夏。念のため言っておくが、回すといっても輪姦じゃないのでそこだけは勘違いの無いようにお願いしたい。
ぐるぐるぐる……。
「うあーやめてーはうー」
そろそろこのキャラ疲れたなと思う常夏だが、ここまで来たらこれで通そうとも思う。
頑張ろう。
「さあスタート!」
ピアスに背中を押され、よろけて一歩前進。作戦としては常夏が綺麗にスイカを割って
カッコいいところを見せるというかなり単純なものなのだが、思ったよりぐるぐるバットはきつかった。
「ジョートくん逆! もっと右右!」
仁美の声もあやふやにしか耳に入ってこない。完璧に三半規管がショートしてしまったようだ。
まずい。このままではただ情けないところを見せるだけになってしまう。
どっちだ? スイカはどっちなんだ?
焦る常夏。それを見ていた千夏はもう限界だった。
972 :
千夏と常夏:2005/08/26(金) 03:32:08 ID:2erCdvOn0
「お兄ちゃん!!」
その声に常夏はふらふらしていた足を止めた。
「千夏? 千夏か!?」
声でわかったが、視覚を封じられていると確認せずにはいられなかった。
「千夏だよ! お兄ちゃん頑張って! こっちだよこっち!」
千夏はスイカの真後ろに立って盛大に手を叩いた。
仁美とピアスにとっては突如乱入してきたスクール水着の少女が謎で仕方がない。
お兄ちゃんと呼んでいるくらいだから兄妹だろう。その唯一の情報を頼りにことが進んでゆく。
「お兄ちゃんもっとこっち! そうそう! あ、もっと左!」
千夏が懸命に指示を出してくれている。
こんなダメな兄貴のために精一杯誘導に努めてくれている。
千夏……お前はなんていい奴なんだ!
「こっちか? こっちなんだな?」
「もうちょっと! ……はい! そこ! 真っ直ぐ振り下ろして!」
「っしゃ行くぞ! 離れてろ千夏、飛び散るぞ!」
ぱーんっ。
割れた。見事に割れた。そりゃもう芸術的に素晴らしく。
973 :
千夏と常夏:2005/08/26(金) 03:32:47 ID:2erCdvOn0
「……やったか?」
常夏が恐る恐る目隠しタオルを取ると、そこには割れたスイカと眩しくも可愛い笑顔で迎える妹千夏がいた。
「完璧だよお兄ちゃん! こんなに巧く割っちゃうんだもん、感動したよ!」
「まじかっ! ……いや、でもお前のお蔭だ。千夏の声が聞こえなかったらきっと俺はスイカに当てることも不可能だった。
お前の存在あっての結果だよ」
「そんな……てっ、照れちゃうなぁ。私はただお兄ちゃんに割ってもらいたくてやったのに」
「ありがとな、千夏。さあ食うか! お前こっちの種少ないほうでいいぞ」
「ほんとっ!? じゃあいただきますっ!」
スイカは冷えていなかった。とても温かくて、まるで兄妹の絆のような甘みがあった。
「うめぇーな千夏!」
「うん! うめー!」
言うまでもなく、仁美とピアスは持ち場に帰っていた。
ビニールシートとタオルは新しいものを買うことにした。
974 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 03:40:34 ID:2erCdvOn0
>>971の訂正
ジョートじゃなくてジョーカね。
あと今さらだけど
>>561の絵ありがとう。
で、待ってくれてた方、いつも不定期にしかも遅い投下でごめん。
うはwwwwwwwwおれ非vipperチックwwwwwwww書いてて違和感www
975 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 03:43:15 ID:2erCdvOn0
続きは次スレ。もうちょっとで終わらす。
976 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 03:45:19 ID:hyFKsZYQO
投下が遅いなんて気にならないお。だからこそワクテカがそこにあるんだw
ワクテカさせてくれてありがとう!!
977 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 03:46:49 ID:hyFKsZYQO
では埋め?
978 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 03:55:32 ID:2erCdvOn0
だね。埋めっか。
まとめサイト誰か作ってくんないかなー。
そうすりゃ今より人増えそうじゃん?書き手も読み手も。
979 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 04:04:24 ID:hyFKsZYQO
まとめサイトは最初の時から言ってるんだけど無いなー。誰かまじで作ってくれないかな?
(´ω`)たんもどうしてるのかわからないし
980 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 04:32:09 ID:hyFKsZYQO
埋め
981 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 04:35:00 ID:hyFKsZYQO
grたん、埋めても大丈夫?
982 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 05:45:37 ID:GtlXOZhl0
埋め保守?
983 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 07:02:01 ID:hyFKsZYQO
ほしゅ・・・。大丈夫なのか?
984 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 08:18:36 ID:hyFKsZYQO
ほしゅ
985 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/26(金) 08:43:19 ID:Kg8wzgjbO
(ノ`Д)ノミ品品ぅ埋めれ!
986 :
森蔵 ◆vt6tklwx1o :2005/08/26(金) 11:47:49 ID:Kg8wzgjbO
1000なら深夜さんの具合がよくなる
ω・`)
988 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 13:10:05 ID:/5sMhUio0
おめでとう!
しかしこのスレまだ埋まってなかったのか……。
うめうめ。
989 :
深夜 ◆1DDfcqXjoo :2005/08/26(金) 13:11:34 ID:jw5Eg8C70
埋めるのね。
うめうめうめうめ
990 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 13:21:15 ID:/5sMhUio0
「ここも、埋められるのね……」
と、少女は言った。
991 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 13:39:58 ID:/5sMhUio0
あと10なのにみんな埋めようよー。
992 :
深夜 ◆1DDfcqXjoo :2005/08/26(金) 13:41:59 ID:jw5Eg8C70
>>990 「そう、僕らの生まれた街も、ついに埋められてしまうんだ」
僕は、都市化によってダムになってしまう故郷を眺めながらつぶやいた。
>>992 「でもね、新しい世界、見つけたから」
少女は僕の手を取って駆け出そうとした。が――
994 :
gr:2005/08/26(金) 13:49:44 ID:kV7puPhE0
その手がするりとほどけて――
995 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 13:51:02 ID:/5sMhUio0
彼女はふわりと、崖から……
996 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 13:56:08 ID:rEvMugYZ0
翔んだ。
真っ白い翼を背から広げて。
997 :
深夜 ◆1DDfcqXjoo :2005/08/26(金) 14:00:09 ID:jw5Eg8C70
「あなたは…翔ばないの?」
「翔べない」
「どうして?」
「僕には、初めから翼なんてなかったんだ」
998 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/08/26(金) 14:02:43 ID:4KLu89GH0
僕の言葉に、彼女はくすりと笑った。
「違うわ。貴方は翼の使い方を忘れてしまっているだけよ」
1000 :
888-903:2005/08/26(金) 14:03:41 ID:n/ZN0fQi0
1000ならまた出会う。そして付き合え・・・・たらいいんだが・・・。
1001 :
1001:
* + 巛 ヽ
〒 ! + 。 + 。 * 。
+ 。 | |
* + / / イヤッッホォォォオオォオウ!
∧_∧ / /
(´∀` / / + 。 + 。 * 。
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〈_} ) | 次スレも…VIPクオリティ!!
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