1 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
むかーしむかし
あるところに
おじいさんと
おじいさんが
住んでいました
2 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:45:29 ID:VW4z9YaB0
fin
3 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:46:41 ID:Zqs81e7x0
〜第二幕〜
4 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:47:43 ID:aj6u1fKO0
40万年後
5 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:49:00 ID:IKcblf5EO
両親の居ない3LDKの空気は、夏だというのにどこか冷たくて。
TVでは、NHKのニュース番組が、終戦記念の黙祷を放送していた。
6 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:54:17 ID:IKcblf5EO
ふと、最近牛乳を飲んでいないことを思いだし、冷蔵庫を開ける。
家族用の1リットルパックに手を伸ばした時に、それとは別に、500ミリリットルの牛乳パックがある事に気づいた。
7 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:57:36 ID:IKcblf5EO
親父の中ジョッキに、牛乳をなみなみと注いだ。紙パックがあっという間に軽くなる。
腰に手をあて、一気に飲み干した。気道に入って、少し噎せる。
8 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 22:59:04 ID:IKcblf5EO
白く汚れたジョッキに水を張り、煙草を一服。親の居ない時じゃないと、リビングでは吸えない。
9 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:01:07 ID:IKcblf5EO
襖が開かれる音。くわえ煙草のまま振り返ると、弟が寝ぼけ眼で立っていた。
そこに無炭酸コーラを持った幼女が現れた。
11 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:04:12 ID:IKcblf5EO
「ん…おはよう、兄貴」
寝癖でくしゃくしゃになった髪を撫でつけながら、にっこりと笑う弟。コイツが大人しいのは寝起きの間だけだ。
12 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:06:56 ID:IKcblf5EO
「…おはよう。眠れたか?」
そう問いかけると、弟は恥ずかしそうに俯いた。
「体、痛くないか?」
「うん、大丈夫」
13 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:10:30 ID:IKcblf5EO
短くなった煙草を灰皿に押しつけ、まだ眠そうに立っている弟の頭に手を置く。
特に振り払おうともせず、目を瞑ってその感触を享受する弟。
かわいい奴だ。
14 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:14:02 ID:IKcblf5EO
「風呂、入ってこいよ。頭スッキリするぞ」
軽く頭を叩き、弟の背を押す。不明瞭な寝ぼけ声を出して、慣性で歩き出す弟。
脱衣所のカーテンを閉めると、俺はジョッキを洗いに台所へ戻った。
15 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:15:55 ID:IKcblf5EO
スポンジに洗剤を染み込ませながら、昨晩の事を思い出す。
俺は、昨晩、弟とセックスをした。
16 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:19:30 ID:IKcblf5EO
先に言っておくが、俺にソッチ…つまりホモとか、ゲイとか、そういう趣味はない。…ない、筈だった。
17 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:21:46 ID:IKcblf5EO
だが俺は実際に弟とセックスをしてしまった。弟に触られて欲情し、弟に挿入し、弟の中に果ててしまったのだ。
後悔や罪悪感よりも、驚きの方が強い。
……男というのは、全くもって馬鹿な生き物だ。
ジョッキを洗う僅かな間に、俺は昨晩の弟との一連の禁忌を思い出し、勃起してしまっていた。
19 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:25:52 ID:IKcblf5EO
情けないが、早足で風呂場へ向かう。浴室の擦り硝子越しに、弟がシャワーを浴びているのがわかる。
うんこ
21 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:28:35 ID:IKcblf5EO
パジャマと化したTシャツと、ナイロンのハーフパンツを脱ぎ捨てる。
「兄貴、居るの?」
風呂場から、声。
結構萌える。上手いな
続きキボン
「ああ、居るよ」
下着を脱ぐ途中、充血したソレに引っかかった。
「風呂、入ろうと思って」
言った瞬間、返ってくる声。
「ちょっ…待てよ!もうすぐ出るから!」
よほど慌てたのだろう、洗面器が何かとぶつかる乾いた音がした。
25 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:42:33 ID:IKcblf5EO
「いや、もう脱いだし。今入りたいんだよ」
ドアノブに手をかける。が、開かない。弟が向こう側から押さえている姿が目に浮かぶ。
26 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:46:10 ID:IKcblf5EO
「…馬鹿!すぐに出るって言ってるだろ!」
なおも抵抗する弟。
本当にこいつは……
天性のMだ。
28 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:49:39 ID:OOHzSAnW0
悪くない文章だ。続き待つ
29 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/06(水) 23:54:49 ID:IKcblf5EO
「はは、何必死になってんだよ。冗談だよ冗談」
…もちろん、ドアノブから手を離さずに、言った。
罵声と共に、緩くなる警戒。
全て、予定通り。
30 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 00:00:20 ID:IKcblf5EO
機を見て一気に開け放つ。
「ちょっ…おい!」
やはりこういう時は、股間を隠すものなのだな、としみじみ思う俺とは裏腹に、弟は身を強ばらせていた。
31 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 00:04:15 ID:xe75tBTCO
弟の体は、16歳にしては細くて白い。以前母親が、「アンタが女の子だったらねぇ…」と笑っていたのを思い出す。加えて、昨晩気づいたのだが、肌理が細かく、綺麗だ。
弟に対して「綺麗」と感じるとは……
もう俺は、引き返せないのかも知れないな。
32 :
豆太郎 ◆GAoT.Cj7dw :2005/04/07(木) 00:04:56 ID:6bbMs1kC0
なんだか呼ばれたような呼ばれてないような気がします。
33 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 00:07:59 ID:xe75tBTCO
「ちょっ…出てけよ!何考えてんだよ!」
キッと睨まれる。が、その目線が徐々に降りていく。
35 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 01:52:11 ID:xe75tBTCO
…どうやら弟は、気づいた様だ。
俺の分身が、自分を求めて、天を仰いでいるということに。
おかえり(・ω・)
37 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 01:55:02 ID:xe75tBTCO
「おい、聞いてるのかよ!」
その上で敢えて気づかないフリをする。だが弟の頬に朱が射してゆくのは、湯気のせいだけではないだろう。
俺は無言のまま、浴室に足を踏み入れた。
38 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 01:59:14 ID:xe75tBTCO
後ずさりする弟の腕を掴み、強引に引き寄せる。
握っていたシャワーヘッドが落ち、足下で暴れる。
弟は、俺の目を凝視したまま、硬直してしまっている。
39 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:01:25 ID:xe75tBTCO
左手で弟の腕を掴んだまま、落ちたシャワーヘッドを拾う。
弟の視線が一瞬落ちた隙に、俺は口づけをした。
40 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:04:27 ID:xe75tBTCO
「……ッ!!」
長い睫に縁取られた目が大きく開かれる。
しなやかな体が強ばる。
合わせた唇の中で、俺は弟の口腔を蹂躙してゆく。
41 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:06:08 ID:EVnfkBizO
40万年後のホモ太郎、面白杉
42 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:08:10 ID:xe75tBTCO
舌を柔らかく使う。
前歯から始め、唇の裏側、歯茎、特に舌を執拗に舐め回す。
舌を固く使う。
舌先を窄めて、弟の舌を刷り上げる。何度も、何度も。
同時に、シャワーの湯を使って責め廻す。
43 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:11:41 ID:xe75tBTCO
乳首。弟の、小さい、可愛らしい乳首に、お湯を当てる。随意か不随意か、水流に弄ばれて、それが徐々に興奮の証明を成して行く。
44 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:15:46 ID:xe75tBTCO
「ん……ん…ん……」
激しく舌を絡めてくる弟。……口腔内のコントロールは掌握した。あとは……
おやおや。
見下ろすと、天を仰いでいる欲望の秘肉は、二本に増えていた。
46 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:19:51 ID:Ry26fjb8O
うまいな…
47 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:24:15 ID:2XWk3hJm0
上手だな。
文字通り“目の前”の弟の顔を見る。
頬が上気し、目はとろとろと潤み、肌は粟立っている。
口腔と乳首、二点への同時多発テロ。
まさかこれほどまでに、効果があるとは。
弟は生来の淫乱なのかもしれない。
兄としては微妙な心境なのだろうが、今の俺は兄ではない。
“雄”だ。
49 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:48:46 ID:xe75tBTCO
口腔内での激しいせめぎ合いは、なおも続いていた。擦り、吸い、舐め、絡ませる。お互いにアグレッシブに攻め合う、肉欲のコロッセオ。
50 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:52:24 ID:xe75tBTCO
ゆっくりと、口を離す。
「んっ………ぷぁ…」
攻撃からの解放と呼気の自由を取り戻した弟は、しかし一向に拒絶する様相はなく、濡れた瞳で俺を見返し、ゆっくりと下唇を噛んだ。
蒸せ返る浴室内で、俺と弟を繋ぐ唾液の糸がキラキラと光る。
51 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 02:55:51 ID:xe75tBTCO
シャワーヘッドを下にずらす。同時に、左手で弟のそそり立つ欲望を掴み、ゆっくりとしごきあげる。
やはり自分のそれとは角度が違うので動かしにくい。
52 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:01:05 ID:xe75tBTCO
快感と興奮が強く確かなものになるにつれ、弟の吐息が大きくなる。
「あッ……兄、貴……すご……ッ……はぅ…」
快楽が、弟に声を出す事を許さない。全身が、快感に満たされて行くにつれ、弟は俺の肩に乗せた手に力を入れる。
膝が震えて、立っていられない。
そう、アピールするかのように。
53 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:06:12 ID:xe75tBTCO
弟の睾丸が収縮する。カウパー線液でぬるぬるしたソレが、放出の時が近い事を知らせる。
「……兄、貴…ッ!」
人が欲情した時に出る声は、どうしてこんなに切なさに満ちているのだろう。
「兄貴…ッ!」
弟が射精しようとしたその瞬間、俺は攻撃を止めた。
(ああ、俺は生来のサディストなのだな)
弟のソレが最後の刺激を求めて、虚しく宙を仰ぐ。“信じられない”といったような表情をする弟の両手を掴み、俺は冷たく言い放った。
「なんでも兄貴が先、そうだろ?」
55 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:14:39 ID:xe75tBTCO
今すぐにでも己の手で果てようとする弟の両手を掴み、風呂用の白い椅子に座らせる。
「ねえ………っはぁ………どうしたら、いい…?」
正直俺も、その声と上目遣いで逝けそうだ。
腰を前に出し、先ほどから硬直したままの分身を、弟の眼前に突き出す。
「…わかるよな?」
弟は再び、ゆっくりと下唇を噛んだ。
56 :
プゲラウヒョー ◆cCb1LQUPsw :2005/04/07(木) 03:17:24 ID:9YcXWYKVO
絵師って、これの漫画でも書くつもりかwww
まさか十八年生きていて、男に、それも弟にフェラチオをさせるとは。
…いや、弟にしてみれば、その“まさか”は何倍にもなる。
58 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:21:55 ID:c2SfiRoOO
なにこのスレタイとは裏腹に萌えSS
天才じゃないの
59 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:26:48 ID:xe75tBTCO
恐る恐る舌を延ばし、俺のソレを舐めようとする弟。触れるか触れないかのギリギリのところでかかる吐息がくすぐったい。
「早く」
内心の性的焦燥を悟られないように、声を落とす。
弟は一度俺を見上げ、視線を落とし、もう一度、俺を見上げたまま、ソレを舐めた。
60 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:31:59 ID:xe75tBTCO
(くぅっ……!!)
無意識の内に蓄積させていた快感への渇望が、一気に破裂する。
ぺろ、ぺろ、ぺろ
まるで溶けかけのホームランバーを相手にしているかのように、丁寧に、丁寧に舐める弟。その拙さが逆に、インパルスとなって神経を駆け抜ける。
「んっ…んっ…」
俺が指示するよりも早く、弟はその小振りな唇の奥にソレをくわえ込んだ。
61 :
プゲラウヒョー ◆cCb1LQUPsw :2005/04/07(木) 03:32:48 ID:9YcXWYKVO
お、弟
62 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:34:48 ID:xe75tBTCO
「…っくぁっ……」
予期せぬ快感に、思わず声が出る。弟はそんな俺を、カリ首をくわえたまま見上げ、満足そうに目を細める。
やはり性交の最中、サディズムとマゾヒズムは逆転するのだ。
カリ首だけをくわえ、舌で丹念に舐める。固くした舌先で裏筋を縦にしごき、闇雲に舐めまくる。
(マズい。ヤバい)
だが俺はサディストとしての威厳を保つよりも、快楽に身を委ねる事を選択した。
いや、最早選択する自由すらない。
これかい?>>銜える
65 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:43:47 ID:xe75tBTCO
「…んっ……ぷぁ…」
口を離し、まじまじと俺のソレを見る。攻撃の成果を確かめるように。
そんなインターバルの後、弟は誰に向けるでもない淫蕩な微笑みを浮かべ、攻撃を再開した。
今度は一気に全体を銜えこむ。弟の小さな口の中に、俺の18センチ砲がすっぽりと収まってしまった。
舌を使っての攻撃と頭を前後に動かすピストン攻撃が、俺の神経を溶かす。
「んっ、んっ、んっ…」
リズミカルな声と唾液の音が、両面攻撃の効果を促進させる。
67 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:52:05 ID:xe75tBTCO
俺は落ち着く為、素数を数える事にした。
(素数とは、1と自身の数以外では割り切れない数字……俺に落ち着きを与えてくれる)
だが、弟の壮絶な攻撃を前にして、効果があるようには思えなかった。
68 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:54:18 ID:egH+Ipba0 BE:155549568-
プッチ神父きたーw
69 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 03:54:57 ID:xe75tBTCO
まるで難攻不落のイタリアゴール、堅牢なるカテナチオを崩そうとするカナリア軍団のように、弟のアグレッシブな攻めは続く。
(……5……7……11…)
俺の抵抗も続く。
少しでも気を抜けば、すぐにでも爆発してしまいそうだ。
70 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:00:58 ID:xe75tBTCO
(13……17……)
頭より体が、下半身が早く限界を告げる。
あらがえぬ快楽の到来を告げる。
(19……21……ッ!!)
弟の攻めがカリ中心に変わった瞬間、腰が浮いた。弟の口腔に、濃厚な白濁をぶちまける。
経験則や常識が吹き飛ぶ圧倒的な快感が、開放のカタルシスを引き連れて、脊髄を舐めて往った。
(…畜生、21は……素数じゃねえ……)
もやがかかる頭の中で、俺はそれだけを考えていた。
71 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:04:29 ID:xe75tBTCO
「んっ…!ん…うっ…」
突然の爆発。喉の奥を襲う粘液に、咳込む弟を、俺は快感にまみれた頭で見下ろしていた。
弟のソレは、まだ硬度を保っていた。
72 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:08:11 ID:xe75tBTCO
肩で息をする。
それほどまでに快感は強烈だった。
弟は、シャワーで口の中を流している。水温が高かったのだろう、精液が白いゲル状に固まってしまっている。
73 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:11:35 ID:xe75tBTCO
弟をじらす……それは口実で、本当は俺自身の回復の為の時間稼ぎに、体を洗ってもらった。
なかなか漫画の中のようには、すぐさま回復しないものだ……
75 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:13:42 ID:k2zZfj7W0
俺もちょっと抜いてくる(*´д`*)ハァハァハァアハァ
76 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:21:54 ID:xe75tBTCO
裸のまま、濡れた弟をリビングに運んだ。
まだうまく立てないで居る弟。俺は団欒の象徴たるテーブルに両手をつかせ、背後から腰を抱え込んだ。
77 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:26:55 ID:xe75tBTCO
弟の、産毛すら生えていない穴が、尻全体が、突入に備えて力を抜く。
「…いくぞ」
「うん…いいよ…」
両手でしっかり腰を持ち、一呼吸置いてから…一気に貫いた。
「んぁ……っくっ…!!!!」
予期せぬタイミングでの挿入に、手をついたまま、上体を仰け反らせ、足をバタつかせる弟。
(うまくいった)
78 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:30:40 ID:xe75tBTCO
直腸は、膣に比べると狭い。潤滑油も少ない。しかし筋肉の収縮運動が、快楽を増幅させる。
「あっ…!あ、に…き…!」
そして俺の挿入によって、前立腺がダイレクトに刺激される。
快感の連鎖。
79 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:32:42 ID:xe75tBTCO
リズミカルに肉を打つ音。
テーブルが、揺れる音。
NHKの、ニュースの音。
俺の声。
弟の、声。
80 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:35:49 ID:xe75tBTCO
「ああっ…!あにっ、あにっ、きっ!兄貴っ!ああっ…あっ!」
ひたすらに存在を嘆願する。
二人の距離がゼロになるように。
二人の心がゼロになるように。
「出る……ッ!」
……未来なんて、どうだっていい。
81 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:40:25 ID:xe75tBTCO
「はぁ……はぁ……」
「ん…はぁ…」
交わり合った二匹の獣は、圧倒的なカタルシスの中で、抱きしめ合っていた。
合う視線。どちらからともなく、唇を寄せる。
舌を絡めない、優しいキス。
82 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:44:23 ID:xe75tBTCO
結局俺達は、もう一度風呂に入る羽目になった。
無理もない。
今度は、別々に入った。
弟が入っている間に、俺はリビングにぶち蒔けた欲望の残滓を掃除する。弟の精液が飛んだテーブルの上を拭いている時、明日からまたここで食事をするのか…としみじみ思ってしまい、自嘲気味に笑った。
83 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:46:56 ID:xe75tBTCO
俺は、ホモセックスをした。
しかも弟と。
禁忌とされている事を、同時に二つ、破った。
だが意外と、
社会通念というのは大切ではないのだ。
大切なのは、俺達の気持ち。
84 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:51:35 ID:xe75tBTCO
さあ、牛乳を買いに行かないと。
俺が飲んだ500ミリリットルパックは、弟用に買っておいたものらしかった。
出来れば、これ以上大人の体にはなってほしくないが……なんてな。
何を言ってるんだ、俺は。
弟が、玄関で待ってる。
薬局に寄って、亜鉛を買って帰ろう。
ホモ太郎 おしまい
85 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:53:42 ID:xe75tBTCO
※ この物語はフィクションです。
※ 作者はホモではありません。
※ アナルセックスには気をつけましょう。
86 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 04:56:47 ID:xe75tBTCO
ああああセリフうまく書けNeeeeeeT!!!!ダメポ…
だからね、涎氏なんかは尊敬するわけですよ。
短くて、萌える。
よけいなものが一切ないから。
88 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 05:17:05 ID:Ry26fjb8O
いやいやおもしろかったよ。さっきも言ったがうまいね。寝るわ
89 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 05:25:55 ID:xe75tBTCO
>>88 長くてすんません。ありがとうございました。
90 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 06:28:45 ID:xe75tBTCO
91 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 07:06:12 ID:tFefST0U0
モエタ。アリガト
92 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 07:14:30 ID:JuZatE8s0
凄いとしか言い様が無い。
萌さして頂きました。ありがとう。
93 :
タロイモ ◆Amg/3ytqyE :2005/04/07(木) 07:24:02 ID:daS2fmZHO
亜鉛とるとどうなるんだっけ?
94 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 07:26:13 ID:xe75tBTCO
>>93 精液の中には大量の亜鉛が含まれているから、出しすぎると亜鉛不足になると聞きました。
95 :
タロイモ ◆Amg/3ytqyE :2005/04/07(木) 07:32:45 ID:daS2fmZHO
(・ω・)へーサンクス
96 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 09:19:24 ID:xe75tBTCO
寝る前に最後age
97 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 11:21:16 ID:sGV/qudb0
萌えた萌えた
98 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 11:52:48 ID:Hk0hkOmi0
おにんにんおっきしたお
99 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 11:59:01 ID:lc4mEBU00
プリーストって言う映画みてるお><
100 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 12:13:29 ID:liwuB4ykO
おもしろかったwwwwやべwwww俺ホモじゃねwwww
101 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 12:20:22 ID:yi98J92o0
続ききぼんぬ
102 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 13:07:23 ID:tgfWx4wrO
ほっしゅ
103 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 13:18:17 ID:bXR1r0gq0
おー昨夜は途中リタイアしたけどおちてなかったよかった
グッジョブ!!!!!!!!!
(*´Д`)ハァハァくそ萌えた 続きナイノー?
105 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 16:39:42 ID:tgfWx4wrO
弟保守
106 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 16:44:24 ID:xe75tBTCO
まさかスレが生き残ってるとは……びっくりです。淫乱兄弟が気に入ってもらえたみたいで、ありがとうございます。
さて、次は弟に女装でもさせてみるか。
九時過ぎに目が覚める。相変わらず俺は寝相が悪いらしく、腹を冷やさないようにと被っていた薄い布団が、ベッドの下でくしゃくしゃになっていた。
数刻の微睡みの後、ゆっくり体を起こす。意味もなく辺りを見回して、大きく伸びをした。
108 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:21:28 ID:xe75tBTCO
リビングで一服。両親が出払っているが故の、ささやかな暴挙。
ふとカレンダーを見、今日が萌…燃えるゴミの日だと気づいた。慌ててゴミ袋を引っ張りだし、家中のゴミを集める。
109 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:24:23 ID:xe75tBTCO
俺の部屋。煙草の吸い殻の消し忘れを確認。ゴミ箱の中のティッシュの、あの独特の臭いに辟易しつつ、ちゃっちゃと片づける。元来散らかすのが嫌いな性格であるので、それほど時間はかからない。
110 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:34:22 ID:xe75tBTCO
リビング、ダイニング、キッチン、。家中のゴミを集めて、やっと指定袋一つが満杯になる。
最後に弟の部屋を覗く。
相も変わらず整頓されていて、弟はそんな小さな自分の城の隅で眠っていた。寝顔を覗きたい衝動に駆られるが、きっと覗くだけでは済まなくなるので、拳を握ってきびすを返した。
口を結わえて、準備は完了。寝起きの髪の毛を軽く整え、安物のサンダルを突っかけて外へ出る。
111 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:38:49 ID:weRUtXQR0
続きキター
112 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:40:34 ID:xe75tBTCO
外は暑い。降り注ぐ日光もさることながら、地面からの照り返しがキツい。サンダルの裏を伝って、行き場のない地熱が体に上ってくる。
(さっさと、すませてしまおう)
ゴミ捨て場まで、歩く。大した距離ではないが、やはり暑さが堪える。
113 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:48:59 ID:xe75tBTCO
ゴミ捨て場には先客が居た。お隣のおばさんだ。
「おはようございます」
型どおりの挨拶をする。
「あら、おはよう。今日も暑いねェ」
おばさんは実際、額に玉のような汗を浮かべている。ああ暑い、暑いな。
114 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:52:25 ID:xe75tBTCO
自分のゴミを置いて、「じゃあ…」と会釈をして通り過ぎようとした時。
おばさんのゴミの中身に気づいた瞬間、もう声が出ていた。
「あの、それ…」
おばさんが持っている指定袋の中には、大量の女物の服が詰まっていた。
115 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 17:59:58 ID:xe75tBTCO
「ああ、これェ?」
途端に不機嫌になるおばさん。
「ウチの娘がさァ…」
おばさんの話は、長かった。どうして中年女性は、ああも厚顔無恥なままに独善的な感情論を展開するのだろう。
要約すると、こうだ。
今年高校生になった娘の服の趣味が変わった。
今まで着ていた服を着なくなった。勿体ないのでどこかに売ろうかと思ったが、手間がかかるので燃えるゴミに出しちゃえ。
わかった、わかったよババア。わかったから帰らせてくれ。
116 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:05:26 ID:xe75tBTCO
「あの、俺、用事がありますんで……」
俺のやんわりとした抗議に、アラアラヤダまあもうこんな時間長く引き留めてごめんなさいねぇ歳をとるとついホホホそれじゃあねェと一息で答えて、大きな体を揺さぶらせて去っていく。
安堵の溜息が出る。
俯くと、そこにはゴミ袋に包まれた大量の女物の服。
117 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:10:22 ID:xe75tBTCO
辺りを、見回す。
人通りは、ない。
(ああ、俺はなにをやっているんだ…)
そんな考えとは裏腹に、肉体は欲望に服従した。
屈み込んで、素早く包装を解きにかかる。
意外と緩い。
こんな所他人に見られたら、確実にアウトだ。
そんな恐怖よりも、好奇心の方が優先的に、俺の体を動かす。
118 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:12:35 ID:f5UU9yr10
保守
119 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:17:40 ID:xe75tBTCO
…女物の服の事は、よくわからないし、あれこれ吟味している時間はない。袋の中から一枚、淡い桜色のキャミソールを選ぶ。
…変態だな、俺は。
自嘲気味に出たその笑いも、他人が見れば変質者の恍惚だ。
キャミソールを素早く折り畳み、ハーフパンツに挟み込んで、Tシャツを上からかぶせた。遠目には気づかれない筈だ。
きっちりとゴミ袋を結んで、その場を後にする。
さあ、弟を起こそう。
122 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:24:49 ID:sGV/qudb0
ホモ太郎復活かwwww
…女物の服の事は、よくわからないし、あれこれ吟味している時間はない。袋の中から一枚、淡い桜色のワンピースを選ぶ。首周りに襟のついた、地味で素っ気ないワンピース。
…変態だな、俺は。
自嘲気味に出たその笑いも、他人が見れば変質者の恍惚だ。
それを素早く折り畳み、ハーフパンツに挟み込んで、Tシャツを上からかぶせた。遠目には気づかれない筈だ。
きっちりとゴミ袋を結んで、その場を後にする。
さあ、弟を起こそう。
124 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:34:09 ID:sGV/qudb0
モエスwwwwやべぇなwwww
125 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:37:31 ID:xe75tBTCO
鍵を開ける。しっかりと空調で冷やされた空気が、炎天下にさらされた体を癒す。
…物音は、ない。弟はまだ眠っているようだ。
俺はワンピースを洗う事にした。我が家には乾燥機もあるので、すぐに終わるだろう。
弟の部屋に入る。暑い。コイツは冷房が苦手で、家全体では押しきられているが、自分の部屋では冷房を使わない。
126 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 18:42:10 ID:xe75tBTCO
ベッドの上の膨らみ。
弟。
俺の弟。
俺と違って、寝相がいい。
薄い胸が、規則正しく上下している。…時折、小さく声を出す。
……ん…ん……
不明瞭なその声は、しかし俺をときめかせるには十分だった。
俺は、自制心をフルパワーで働かせた。…そうでもしないと、我慢なんて出来そうにない。
「おい、いつまで寝てんだ。起きろよ」
体を揺さぶる。だが弟は眉根を寄せるだけで、起きようとはしない。
128 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:01:29 ID:c2SfiRoOO
おにんにんが ぎしぎし した
129 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:01:57 ID:xe75tBTCO
急にイタズラ心が湧く。俺は左手で弟の鼻をつまみ、右手で上下の唇をつまんだ。
眉根を寄せる弟。苦しそうだ。必死に両の腕で宙を掴もうとする。
……こいつ、夢の中で溺れてるな。
何とも言えない笑いがこみ上げる。
130 :
プゲラウヒョー ◆cCb1LQUPsw :2005/04/07(木) 19:06:50 ID:9YcXWYKVO
続き続きwwww
131 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:07:10 ID:xe75tBTCO
そっと手を離す。
両手の動きが止まり、呼気の自由を取り戻した弟は、ゆっくり目を開けて、こちらを一瞥した後、再び目を閉じて溜息を吐いた。
「んぁ…助か…た…」
身を屈め、声を殺して笑う。どうやら弟は俺のしたことに気づいたらしく、微睡みの中で「…バカ」と呟いた。
132 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:10:31 ID:xe75tBTCO
「…眠い…」
リビングで遅めの朝食をとっている間、弟は顔を洗っても尚覚めきらない頭で何度も呟いていた。
乾燥機が、終了のアラームを鳴らす。
133 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:13:52 ID:xe75tBTCO
「ん…洗濯、した?」
何も知らず聞いてくる弟。俺はその質問を無視し、弟に言った。
「なあ、買い物に付き合ってくれよ」
僅かな逡巡の後、首を縦に振る弟。
まだ、何も知らない弟。
134 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:18:07 ID:xe75tBTCO
乾燥機の中のワンピースは、乾ききったかわりに、まるで着たまま寝てしまったかのように皺がついていた。
考えを巡らし、アイロンをかけないことにする。
歯を磨き終え、着替えるために部屋に戻ろうとする弟に向かって、俺は言った。
「今日は、これ着ていくんだよな?」
135 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:20:46 ID:xe75tBTCO
その体が強ばる。
俺の手にあるのは、今洗い終えたばかりのワンピース。
「お隣さんにもらったんだ」
「着るよな?」
弟は、無言のまま俯いて……ゆっくり下唇を、噛んだ。
136 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:24:01 ID:xe75tBTCO
一旦ここで、続・ホモ太郎はおしまいです。。。
137 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:29:56 ID:c2SfiRoOO
なんだ 放置playか?
やべwww
この展開にモエス。
激しく気になる
139 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:37:17 ID:xe75tBTCO
すいません、時間の都合で……今から続きを書いても、中途半端なところで終わってしまいそうなので、今回は「上・下」形式ということにしといてください。
140 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:40:12 ID:c2SfiRoOO
保守するか
141 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 19:42:46 ID:xe75tBTCO
あと、早くても明日の朝になってしまうので、気長に待ってやってください。スレが落ちてたら新しく立てますんで、無理な保守はヤメテネー
142 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 20:27:24 ID:c2SfiRoOO
>>141 把握した もし落ちたとしたらスレタイはすぐ分かるのにしてくれ
143 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 21:44:14 ID:xe75tBTCO
言いつつも俺自身が内容忘れそうなので一応最後保守
もっと簡潔に書く癖をつけたい
144 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 22:14:41 ID:tFefST0U0
えー保守しようぜ
145 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 22:17:41 ID:xe75tBTCO
正直言うと、保守お願いしたいです。すいません。
146 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 22:32:05 ID:weRUtXQR0
大丈夫 しっかりホシュるぜ
147 :
◆WwWY5CLxKk :2005/04/07(木) 23:05:40 ID:eKodaxL80
落ちてもセンブラだからコピペしててんぷらしてやる
148 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 23:10:39 ID:bXR1r0gq0
ハニーホモッ守
149 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/07(木) 23:25:29 ID:eHJG0OZT0
テキスト形式で小説の部分だけ保存してるから
落ちたらどっかにうpるよ
150 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 00:20:46 ID:ln3SWXI+0
とりあえず保守
151 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 01:21:33 ID:K1MUCbmVO
(゚∀゚)
152 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 01:38:25 ID:ha7RsItMO
ああ…萌えてしまったよ。萌えたさ!
俺男なのに…orz
保守
153 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 02:31:14 ID:K1MUCbmVO
(゚∀゚)
154 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 02:42:28 ID:ha7RsItMO
(`・ω・´)シャキーン
155 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 03:15:40 ID:1k1MzZOjO
保守ありがとうございます。すいません、後三時間はかかります。
157 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 03:37:29 ID:f/+tBjdG0
全身全霊で保守
158 :
ハチミツ ◆.f6Mauwpec :2005/04/08(金) 03:39:55 ID:8SfMTcOq0
保守
159 :
/⌒ヽ:2005/04/08(金) 03:39:56 ID:iVpzx8QB0
/⌒ヽ
⊂二二二(@u@)二⊃
ノ / なんだと!
( ヽノ
ノ>ノ
三 レレ
160 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 04:07:23 ID:/3wt00XX0
保守っっっつ
161 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 04:51:53 ID:MraRQp/C0
夜這い
162 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 05:50:00 ID:MraRQp/C0
正座
163 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 05:53:04 ID:9k6F36s60
男でケインコスギが好きな奴は潜在的ホモな予感
164 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 06:12:53 ID:1k1MzZOjO
お待たせしました。
「続・ホモ太郎(下)」
6:45からの上映になります。
165 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 06:38:13 ID:1k1MzZOjO
俺はウィンドウショッピングとかいうやつが嫌いだ。
金もないのに店を冷やかして、また欲しいものを見つけてしまったらどうするんだ?
…だがまあ、今日は状況が違う。
「も…もっと、ゆっくり歩いてくれよ……」
燦々と照りつける太陽の下。
振り返るとそこには。
洗い立てのくしゃくしゃになったワンピースを着て、ゴムのヘアバンドをした弟が。
前屈みに、歩いてくる。
「続・ホモ太郎(下)」
167 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 06:57:33 ID:1k1MzZOjO
遡る事二十分前。
「さあ、行こう。何ならメシ、外で食うか?」
俺のその言葉に一瞬笑顔になるが、すぐに“メシを食っている時に自分がしているであろう格好”を思い出し、また俯く。まだ決めかねているようだ。
無理もない。家の中でのそれとは違って、外に出るという行為は、多大な“社会的危険”に晒される。
168 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:04:15 ID:1k1MzZOjO
「だ、誰がそんなもん…着るかよ」
斜め下を向いて呟く。…やはり女装には抵抗があるようだ。が、言いつつも俺が手に持っているワンピースをチラチラ見ているのも、確かだ。
169 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:10:31 ID:1k1MzZOjO
血が騒ぐ。
「着るんだ。着ろ!」
テーブルに拳を振りおろす。ドン、という音と共に食器が震え、同時に弟が怯えの色を見せた。
鞭の後は、すかさず飴を与える。
「…俺はさ。こういうのも似合うんじゃないかと思って…貰って来たんだよ。…もし着てくれたら、嬉しかったんだがな…」
台所の隅にあるゴミ箱に歩を進める。
170 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:14:11 ID:1k1MzZOjO
「…ごめんなぁ、変な兄貴で…。…もう二度と、こんな事しないから…許してくれよ…」
そう言って、ゴミ箱の蓋を開ける。ワンピースを投げようとした瞬間、
「…わかった、わかったよ!…そのかわり、今回だけだからな…」
弟の声。
ごめんよ。
兄ちゃん全部計算尽くなんだ。
171 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:17:42 ID:1k1MzZOjO
ぎこちない手つきでワンピースに袖を通す弟。やはり男女では体格に差があるようで、本来膝下までを覆う筈の丈が膝上までで止まる。
これじゃあまるでミニスカートだ。
……サディズムが、騒ぐ。
172 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:20:23 ID:1k1MzZOjO
「…な、何にやにやしてんだよ」
キッと俺を睨む弟は、しかし全く怖くない。それどころか…
「おまえ、可愛いな」
思わず洩らした俺の言葉を聞いて、耳まで赤くなる。
……これは思ったより、いい。
174 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:27:21 ID:1k1MzZOjO
「…じゃあ、出かけるか。…と、その前に…」
半ば強引に弟を抱き寄せる。…全身に伝わる、弟の存在。
弟も、無言のまま腕を廻してくる。頭を撫でてやると、擽ったそうに笑った。
175 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:31:59 ID:1k1MzZOjO
「…なあ、兄貴!ゆっくり歩いてくれって…!」
時は戻る。ここは近所の公園。弟と、俺と、後は二、三組の家族連れや、ベンチに座って日光浴をする老人、野良犬、野良猫がいる。
176 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:38:29 ID:1k1MzZOjO
「…お前さ」
「…な、何だよ」
「…兄貴兄貴って大声出すのは勝手だけど…“女の子”は兄貴なんて呼ばねえぞ?」
「……じゃあ、何て呼べばいいんだよ」
「お兄ちゃん」
「ハァ!?」
「『お兄ちゃん』だ。可愛い妹は、兄の事をそう呼ぶと決まっている」
「ばっ…だ、誰がそんな呼び方」
恥ずかしさを怒りで誤魔化そうとする弟に近づいて、そっと頬に手を当てる。
驚いた弟の、動きが止まる。
177 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:46:40 ID:1k1MzZOjO
俺は、その隙を逃さない。もう片方の手で弟の股間に手を延ばすと、ワンピースの中に手を入れる。
弟のソレは、充血していた。
「ちょっ…はぁうッ!?」
裏筋を人差し指で上下になぞる。たちまち弟の顔に、朱が増す。
「どうしたんだ…みんな見てるぞ?…ホラ、お前の事を見て、いぶかしんでいる」
尚も裏筋を弄ぶ。ただ上下に触っているだけなので、度の過ぎないくらいの快感が弟の下半身を襲う。
178 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:49:53 ID:1k1MzZOjO
「…みんなの見ている前で射精したいか…?…そのワンピースの中に、ぶちまけたいか…?」
弟は、徐々に大きくなる吐息の間から、必死に懇願した。
「わ…かった…呼ぶ…呼びますから……や、めて…お兄…ひゃぁん…」
179 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 07:54:59 ID:1k1MzZOjO
「…よし」
ワンピースの中から抜いた俺の手、その人差し指が、夏の太陽の下でぬらぬらと光っていた。
荒く息を吐く弟に、追い打ちをかける。
「…真っ昼間からおっ立たせて…お漏らしをしてしまう悪い子には…お仕置きが必要だな…」
果たして弟の耳に届いているのか。弟は荒く息を吐きながら、ゆっくり目を閉じた。
180 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:00:55 ID:1k1MzZOjO
公園に併設されている公衆トイレの個室に入る。やはり二人では、狭い。
「…さあ、お漏らししたんだから、洗わないとな?」
便座に、蓋をしたまま腰掛け、目の前で虚ろに立っている弟に言う。
「脱ぐんだ」
言われるまま、弟は、ワンピースを脱ごうとした。胸のボタンに、手をかける。
「違う…汚れたのは、パンツだろう?…パンツを、脱ぐんだ。向こうを向いてな」
小さく震え、恥辱に耐える弟。或いはその恥辱すら、コイツにとっては快楽の一環か。
181 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:05:42 ID:1k1MzZOjO
ワンピースをずり上げパンツに手をかけるその後ろ姿は、昔の彼女や、テレビ越しに演技をするAV女優ではとてもかなわない程いやらしい。
パンツを下ろすにつれワンピースが捲れ上がり、昨日味わった尻が露わになる。
182 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:12:05 ID:1k1MzZOjO
弟のパンツ、その股間の部分には、やはりシミが出来ていた。
射精には至らなかったようだ。
俺は背もたれに体重を掛け、ジーンズのジッパーを開けた。
正直、さっきから限界だった。
183 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:15:59 ID:1k1MzZOjO
そそり立った俺のソレを見つめる弟の顔は、例の淫蕩な笑みで彩られていた。…足を肩幅に開き、そのまましゃがむ。左右の手をそれぞれ俺の太股に乗せ、弟の攻撃が始まった。
184 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:22:15 ID:1k1MzZOjO
「んっ…んっ…んっ…」
リズミカルに頭を振る。昨日とは違い、最初からアグレッシブに攻めてくる。
窄めた口でしごきつつ、縦横無尽に舐め回す。時折口を離して舌先を硬くし、俺がやったように裏筋を上下に攻め、睾丸を優しく咬む。
俺の位置からは、しゃがんでいる弟の股間が丸見えだ。
全裸より、遙かに卑猥だ。
たまんね〜・・・
弟の動きが早くなる。俺も、そろそろ…ヤバい。
舌が、裏筋に当たるように固定される。頬をへこませ、思い切り吸われる。
「…っく…あ…ぐぁ…あ…ッ!」
情けない声と共に、欲望の固まりを吐き出す。弟の口がカリの位置に移動し、露出した竿の部分は手でしごきあげられる。
頭の芯に電流が走り、体中の力が抜けた。
188 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:45:16 ID:1k1MzZOjO
恍惚の中見下ろすと、弟は器用に舌だけに俺の白濁を乗せていた。昨日の今日なので、量もそれほど多くない。
飲め、と指示を出したいが、うまく頭が廻らない。そんな俺を見上げ、満足そうに目を細める弟。
…手玉に取られているのは、俺の方なのか…?
189 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:48:06 ID:1k1MzZOjO
惚けた頭で、煙草を銜える。…禁煙の貼り紙には、弟の「やめて!」ほどの抑止力もない。
190 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:51:08 ID:1k1MzZOjO
弟は、大きく息を吐きながら、時折太股をすり合わせている。
まるで、お預けを食らった犬だ。
191 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 08:56:00 ID:1k1MzZOjO
そんな弟の様を敢えて無視して、銜え煙草のまま立ち上がる。個室の扉を開けると、冷たい風が吹き込んだ。
「さあ、買い物にいくぞ」
腕を掴んで、強引に連れ出す。
192 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:01:18 ID:1k1MzZOjO
「あッ…の…」
もどかしげに股間をモゾモゾさせる弟。だが決して自らの手で果てようとはしない。そこから言葉を継ぎ足さず、ただ濡れた瞳で俺を見上げる。
「だめだ。お預けだ」
内心わかっていたであろう俺の反応に俯く。
「これはおしおきなんだ。パンツを履く事も許さん」
俺のその命令に、小さく
「はい……お兄、ちゃん…」
そう、応えた。
並んで歩くが、どうもぎこちない。…女装をしている事、パンツを履いていない事、一刻も早く射精してしまいたい事……それらの興奮や不安が綯い交ぜになって、弟の足にまとわりついているようだ。
そしてそんな状況に陥っている自分に、さらに興奮している。
やはりコイツは、天性のMだ。
194 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:11:48 ID:1k1MzZOjO
前に一度、学友に話を聞いただけなので定かではないが……商店街の中に、低温蝋燭やバイブレーター……いわゆる、“大人の玩具”を売る店があるらしい。俺は弟にはそうと知らせず、そこへ向かっていた。
「…確か…このビルの三階に…」
あった。その名もズバリ、“大人の玩具専門店”。
知り合いに遭遇しなかった事に安堵している弟の手を引っ張って、三階まで上った。
195 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:16:29 ID:1k1MzZOjO
薄い刷り硝子に小さいプレートがかけられただけの、質素なドア。プレートには楷書体で“大人の玩具専門店”の文字。
……なぜ、楷書体なんだ。
気を取り直して、考えを巡らす。…弟に一人で買いに行かせるのがいいか……否、やはりサプライズを重視したい。
「ここで待ってな」
そう言い残して、俺は素早く店内に潜り込んだ。
196 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:17:11 ID:2LOT/S4Z0
読んでないけど面白い
197 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:20:17 ID:1k1MzZOjO
店内は意外と整頓されていて、明るい。ただBGMの代わりに、アダルトビデオの大げさな喘ぎ声が流れている。
「18歳未満は立ち入り禁止だ」
俺をじろりと睨む店員に免許証を見せて、サラリと言葉を返した。
「ピンクローターと、オナホール下さい」
198 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:25:18 ID:1k1MzZOjO
…まさか貯金をこんなものに使う羽目になるとはな。
無地の紙袋に包まれた大人の玩具を受け取り、お釣りを受け取る。
「ありあとっしたー」
滑舌の悪い店員に見送られ店を出ると、階段にちょこんと座っている弟に紙袋を掲げた。
「プレゼントだ」
199 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:30:58 ID:1k1MzZOjO
商店街の雑踏の中に居ると、弟を晒し者にしたくなる衝動に駆られる。ガリガリと爪を噛んでいるとき、頭上で仕掛け時計が13時を告げた。
かつてはもてはやされたこのギミックも、今ではすっかりロートルになってしまった。
「メシ食って帰るか」
両親は、明日まで居ない。
200 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:35:04 ID:1k1MzZOjO
昼飯は特に何をするわけでもなく普通にラーメンを食った。…いつもはスープまで残さず平らげる弟が半分以上残したのは、きっと食欲どころではないからだろう。
ラーメン屋を出る頃には、弟の「お預け」は2時間に達していた。
201 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:38:20 ID:1k1MzZOjO
家に着くと、靴を脱ぐことすらもどかしい弟の我慢の限界が来た。玄関の扉を閉めた瞬間、ワンピースを捲り上げ、右手を上下させる。
202 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:41:58 ID:1k1MzZOjO
…まあいい、ここまで我慢するとは上出来だ。俺は紙袋を靴箱の上に置き、弟の両手を掴んだ。
動きが止まった隙に、唇を重ねる。
203 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:45:29 ID:mOnHHQ130
弟がむぅ、と声を漏らしたが、その隙間を縫うように舌を滑りこませる。
瞬間、背筋が震えるような甘い感覚が走った。
204 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 09:47:18 ID:1k1MzZOjO
口腔内の蹂躙。しかし今日は弟も激しく攻めてくる。
どれほど攻めても、足りない。足りない。
「…っぷぁ……お兄ちゃん…俺、これ…好きぃ…」
弟のその一言で、一気に俺の体が熱くなる。
廊下に弟を這わせると、俺は紙袋からオナホールを取り出した。その疑似膣を、所在無げに宙をさまよう弟の欲望にあてがう。
「っあぅくっ!」
突然の感覚に背を反り返す弟。
…どうやら童貞だったらしい。
俺は右手で弟の体を押さえ、パックリと開いた肛門に、紐付きのローターを挿入した。
206 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:00:16 ID:1k1MzZOjO
「っあっ…あああああっ!」
その瞬間、弟は、不随意な痙攣と共に爆ぜた。2時間以上も限界をさまよっていた弟の欲情は、その細い体を破壊せんばかりに全身をかけ巡る。
「あああっ…お兄ちゃん……兄貴…」
俺はローターを抜き、両手で弟の肩を掴んだ。
207 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:02:54 ID:1k1MzZOjO
「あっ!あいっ!あにっ、きっ、あっ、あっ!」
お互いに、感情のベクトルを適切に伝える言葉を持たない。弟は俺を呼び、俺も弟の名を呼ぶ。
一つに繋がっても、まだ足りない。
208 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:06:32 ID:1k1MzZOjO
ひたすらに肉を打つ。
ワンピースを肩口まで捲り上げ、両の乳首をこね回す。
混沌。
狂乱。
思考がゼロになってゆくカタルシスの中で、俺達は互いの名をひたすら呼び合っていた。
この人だけは、忘れないようにと。
209 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:11:39 ID:1k1MzZOjO
「あっ!ひっ!ヒィッ!あにっ、あにっ、もっ、もっ、らめぇ!!」
「ぐっ…ああっ……」
深く。直腸の奥深くへ。俺はありったけの生命を放出した。途端に、ぎゅうっと絞められる。
全てがゼロになる快楽の中、
俺は弟の上に倒れ込んだ。
210 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:12:54 ID:1k1MzZOjO
211 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:19:16 ID:1k1MzZOjO
両親が帰って来るまでにやっておかなければならないことが沢山あった。
まずは、ぐちゃぐちゃに散らかってしまった玄関の片づけ。
次に、溜まった洗濯物の処理。
風呂掃除に、リビングの掃除、トイレ掃除……
正直言って、今からじゃ間に合わないかもしれない。
(……でも、まあいいか。)
俺は寄り添って眠る弟の頭を撫で、ゆっくり下唇を噛んだ。
「…あに……だい…すき…」
(続・ホモ太郎(下) 完)
212 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:20:26 ID:1k1MzZOjO
※ このお話はフィクションです
※ 作者はホモではありません
※ アナルセックスには気をつけましょう
213 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 10:27:48 ID:1k1MzZOjO
…明らかにクオリティが低下している…orz…
おつ!まじおつ!
ショタいいわ−
とにかく乙
※ このお話はノンフィクションです
※ 作者はホモであります
※ アナルセックスにはローションをつけましょう
216 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:13:20 ID:MraRQp/C0
とろろろーんw
217 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:17:54 ID:ha7RsItMO
確かにクオリティが下がったが、凄い
読みやすいし安易に感情移入でき、場面場面を想像できる
良スレ
218 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:20:54 ID:6hQebFq30
お兄ちゃんが非童貞だったからなんかもうきつくなった
219 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:21:04 ID:8wmYGnRx0
続きキボンヌ
220 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:21:06 ID:1k1MzZOjO
>>217 やっぱりクオリティが下がったのバレるもんですね。評価ありがとうございます。
221 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:22:56 ID:1k1MzZOjO
>>218 詳しく。参考にしたいので。
>>219 続きは今のところ、考えてません。モウダシツクシタモノ('A`)
222 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 11:54:41 ID:i6Kagfu10
>>221 女装ネタはややありきたりな気がする。
体の部分を肉体の変化をねちっこくおながい。
223 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 12:26:54 ID:1k1MzZOjO
>>222 ありがと。少し淡泊かもしれなかったわ。
224 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 14:08:04 ID:K1MUCbmVO
イイヨ(゚∀゚)イイヨーこのスレ(゚∀゚)イイヨー
225 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 14:32:19 ID:1k1MzZOjO
経験則が通用しないからなあ。さすがにアナルファックはしたことないしなあ。
226 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 15:26:37 ID:1k1MzZOjO
…だから…うん。後編の圧倒的なまでのクオリティの下落は…“女装ノーパン羞恥プレイ”を書きたいという気持ちに対して、技量がついてゆかず…結局“萌え”よりもエロスに頼ってしまったという……
つーかVIPショタコン多いなあwwww
萌えるよーこのスレ。
いやー、ほんとイイネー(#´Д`#)
注文つけるなら、トイレはもうちょっと先で、公園でもうちょっと続けてくれたら興奮度UPだったかな。
228 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 16:18:36 ID:PUk9nwLP0
保守
229 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 17:19:35 ID:R6AYt8yP0
ノーパンでワンピースじゃあ、
おっきした股間が目立ちまくりそうだな
230 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 17:22:58 ID:vMVqhgjLO
極度のMだから弟としては良いのでは?
ノーパンのまま電車に乗ってほしかった
n
233 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 19:41:51 ID:22Qk54Lm0
んおおおおおおっ
234 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 21:11:40 ID:ln3SWXI+0
今頃発射した
235 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 22:55:52 ID:jvd3cIb20
良スレだね
236 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 23:18:24 ID:1k1MzZOjO
や、これもひとえに保守してくれたみなさんのおかげです。ありがとうございます。
237 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 23:31:56 ID:6bece8Zr0
やべ、カウパー滲んでた
>>236 試しに、ファッシヨンヘルスに行ってみては?
前立腺マッサージしてくれるところもあるよ。
ええっと男ですよね?
239 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/08(金) 23:42:17 ID:1k1MzZOjO
>>238 風俗?風俗は苦手な男です。
リアリティ、リアリティは大切だから…だから女装美少年が実際に現れて…VIPPERに輪姦されればいいんだ
いつでもいいので、最初にセクースしたシーンを激しく希望致します
>>240 考えてはいるので、機を見て書きたいと思います。
244 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 01:23:56 ID:fvPiVff9O
(゚∀゚)
245 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 01:28:04 ID:ZMR/yKrR0
作者です。PCがやっと繋がったので、次は気合入れて書きます。
246 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 01:41:37 ID:Zoo4ti9p0
247 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 02:44:34 ID:JMqChsg70
保守保守
248 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 04:03:23 ID:fvPiVff9O
(゚∀゚)
249 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 04:47:40 ID:JLl71gHP0
ホッシュ
250 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 05:15:50 ID:3ngdjg8b0 BE:81444454-#
s
251 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 06:19:55 ID:u06CeaBW0
テカテカホッシュ
252 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 06:58:57 ID:ZMR/yKrR0
すみません。インターネットに繋がったあまりの嬉しさにFLASH見まくってました・・・orz
気長に待ってください。
読者の方々に質問があるのですが、兄弟に名前は必要ですか?弟は「兄貴」と呼びますが、兄貴が弟を呼んだことないなあと思いまして・・・・
253 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 07:14:35 ID:JLl71gHP0
>>252 今のままでもいいけど付けるなら何かモエ系の名前でよろww
254 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 07:33:57 ID:VGWnTz900
嘘臭くなるかもしれないが「お兄ちゃん」にしてほしい
255 :
3:2005/04/09(土) 07:37:00 ID:JMqChsg70
名前あると好きなキャラに脳内変換やりにくwwwwwww
256 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 07:39:21 ID:ZMR/yKrR0
>>254 「兄貴」にしてしまったんで、「お兄ちゃん」は無理です・・・
>>255 確かに、読んでる皆さんの脳内変換は大事ですよね。(俺は神木君だし)
したらば、現状維持でFAですね。
257 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 07:39:41 ID:n2+QWK3uO
おにぃちゃん
個人的に弟の名前はツトム
ちゅとみゅ
兄貴がイイ。お兄ちゃんはヲタみたいだ。
259 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 11:34:49 ID:fvPiVff9O
(゚∀゚)
名前はないほうがいいな。
名前が無いほうが、兄と弟の関係が際立つ。
一切人の名前がでてこない漫画を読んだことがあるけど、
それがかえって、名前をもったキャラに感情移入するときよりも、
第三者の目から物語を読むという感覚で楽しめたので良かったんだ。
261 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 13:35:40 ID:ZMR/yKrR0
>>260 理にかなった意見ありがとうございます。
じゃあ名無しでFAです。
新作についてはもうちょっと待ってください。。。。
263 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 14:47:00 ID:8R70ebMG0
ドキドキ
264 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 15:01:14 ID:ZMR/yKrR0
つづき また たのむ
266 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 16:01:52 ID:DgKKwTs30
age
267 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 16:44:13 ID:DgKKwTs30
保守保守
268 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 17:25:10 ID:T0tr7tZkO
おちんちんが濡れた
269 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 17:34:00 ID:FjmyZvvQ0
保守
271 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 18:35:53 ID:aGp1AdK+0
ほす
272 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 19:02:05 ID:7IIIV/ef0
273 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 19:20:14 ID:7IIIV/ef0
274 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 19:39:02 ID:7IIIV/ef0
275 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 19:53:14 ID:kDUU6EZa0
何このホシュ?全部保存したんだけど
276 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 20:24:23 ID:T2ggSMNS0
277 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 20:50:11 ID:7IIIV/ef0
278 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 21:37:58 ID:GANebD+50
この保守のケツにインストールしてぇ
279 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 22:07:38 ID:DgKKwTs30
ホ
280 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 22:11:00 ID:T2ggSMNS0
シ
281 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 22:58:55 ID:T2ggSMNS0
ユ
282 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/09(土) 23:14:31 ID:kDUU6EZa0
神木君はマイフェイバリットだ
明日のあいくるしい、神木君だけのために録画する勢いだぜ
283 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 00:24:05 ID:6GiTr21iO
(゚∀゚)
284 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 01:20:46 ID:6GiTr21iO
(゚∀゚)
285 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 01:49:06 ID:uWxsWw3J0
続編 待ってるお
286 :
書く人:2005/04/10(日) 01:54:12 ID:oVLzNJIYO
遅くてすみません。保守ありがとうございます。4時ぐらいには書き始められそうです。
287 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 02:10:31 ID:kOXkyyYA0
楽しみ保守
288 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:04:27 ID:xaId4BdEO
保線員
289 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:23:57 ID:HNOaJ7XC0
290 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:29:16 ID:ojRlgoD30
保守ありがとうございます。
神木君にブサイクフラグが立ちそうなのを恐れつつ・・・
はじめます。
>>286 無理しないでください(><)
つか、お前大好きwwwwwwwwww
292 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:30:23 ID:ojRlgoD30
「ホモ太郎」最終回
293 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:35:14 ID:ojRlgoD30
八月一日から始まった、大学特有の長い長い夏休みも今日で十四日目を迎えた。・・・明日は終戦記念日か、とふと思い立つ。
・・・だからといって、何をするわけでもない。昨日までと同じ、緩やかで平和な日々が続くだけだ。
それにしても今日は暑い。夏というのは得てして、その一日の何処を切り取っても「暑い」という言葉が付いて回るが、今日は特にそう感じられた。
294 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:39:51 ID:ojRlgoD30
両親は昨日から旅行に出かけた。四国にある母の実家に、四泊五日の里帰り。
婿養子である父の、息苦しそうな顔が目に浮かぶ。
295 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:42:32 ID:ojRlgoD30
家の中には俺と、俺の弟しかいない。
唯でさえ四人暮らしには広い3LDKのこの家が、余計に広く感じられる。
296 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:46:03 ID:ojRlgoD30
覚めきらぬ頭をゆっくり動かし、置時計に目をやる。
午後三時十五分。
舌打ちをした。いくら夏休みとはいえ、寝過ぎは好くない。俺はベッドの上で体を起こしたまま伸びをすると、フローリングの床の上に足を下ろした。
伝わってくるひんやりとした感触が、心地よい。
297 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:52:30 ID:ojRlgoD30
・・・弟は起きているのだろうか。それを確かめるべく部屋を出る。日毎に登校時間が異なる俺とは違って、高校生である弟は毎朝同じ時間に家を出なければならない。
夏休みに生活のリズムを狂わせて、そのままズルズルと堕落してゆく人間を俺は知っている。
・・・もちろん、俺もその一人だったが。
廊下に出る。家の中はテレビの音もなく、静かだ。一旦浴室へ向かい頭をスッキリさせてから、その隣にある弟の部屋へ向かった。
298 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 03:54:23 ID:ojRlgoD30
ドアの前に立つ。・・・物音は、ない。
「入るぞー」
ノックもせずにドアを開ける。見られて疚しい事は、やっている方が悪い。それが俺の持論だ。
299 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:02:10 ID:ojRlgoD30
・・・暑い。
熱風を吹き付けられる錯覚に襲われる。弟は空調の類を嫌っていて、家の中のほかの場所では我慢するものの、
せめて自分の城である自分の部屋だけは、と、この猛暑の中でもエアコンを利用していない。
お陰で、部屋に入るのが躊躇われる。だが、いつまでも寝かせておくわけにはいかない。
俺は心の中で風呂に入ることを決めて、一歩を踏み出した。
301 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:05:46 ID:ojRlgoD30
入り口からベッドまでの僅かな距離が、遠く感じられる。それほどまでに、この部屋の不快指数は高い。
やっとこさベッドの傍まで辿り着いた時には、俺は額に汗を浮かべていた。
濡れる額を拭いながらベッドの上を見る。
乱雑に皺がついたシーツの上に、弟はいない。
302 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:07:55 ID:ojRlgoD30
だが十六年連れ添った兄弟だ。大抵の事はわかる。俺は自信と確信を持ちながら、ベッドの向こう側、
勉強机とベッドの間の、細い隙間を覗き込む。
・・・いた。弟だ。
303 :
名無し募集中。。。:2005/04/10(日) 04:08:11 ID:DBG7hYsg0
304 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:11:43 ID:ojRlgoD30
弟は、自らの余りの寝相の悪さを御しきれず、ベッドから落ちてしまっていた。
寝た時と起きた時で向きが百八十度変わる、なんてことが当たり前なコイツの事だ。経験しすぎて驚きもしない。
・・・しかし器用な奴だ。苦笑して、声をかける。
「おい、もう三時だぞ。起きろ」
・・・やはり返事はない。寝相も悪けりゃ、寝起きも悪い。
305 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:16:34 ID:ojRlgoD30
ベッドを回り込み、隙間に落ちている弟の足を掴むと、せーのの合図で引っ張る。
されるがままにずるずると引っ張られる弟。床に寝ている弟の足を、立っている俺が持ち上げている状態だ。
「おーきーろ」
抱えた足を上下に揺さぶる。・・・だが一向に起きる気配は無い。長い睫毛に縁取られたその瞳は、未だ開かない。
306 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:23:07 ID:ojRlgoD30
パジャマ代わりにしているTシャツが、俺が与える縦揺れと共に少しずつずり上がる。
少しずつ、シミはおろか日焼けすらない弟の上半身が露出する。
「ううん・・・」
その時、やっと。弟の体に力が入り、抱えていた足が重くなる。見下ろした先で眉根を寄せ、
夢の世界から意識を取り戻そうとしている。
「ん・・・あにき、おはよお・・・」
不明瞭な声で、暢気に朝の挨拶をしやがる。まだ自分の置かれている状況に気づいていないらしい。
307 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:26:59 ID:ojRlgoD30
「おはよう、じゃねえよ。もう三時だぞ?幾らなんでも寝過ぎだ」
自分の事は棚に上げて、同じ姿勢のまま弟に言う。
「だって夏休みだもん・・・」
幼児退行でもしたかのように、甘えた声を出す弟。コイツの寝起きはいつもこうだ。だから母なんかは
ついつい二度寝を許してしまう。
「だもん、じゃねえ。起きろ」
「ううん・・・」
伸びをしようと両手を挙げようとしたその時、弟は、やっと自分の姿勢に気づいた。
・・・遅い。
308 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:33:03 ID:ojRlgoD30
「やめてくれよー。お腹冷えちゃうじゃんかー」
寝起きの、間延びした声で抗議。両足に力を込めているのがわかったので、
すぐに手を放す。寝起きのこいつの足癖の悪さを、知っているから。
「とにかく顔洗え。俺は風呂入ってくるから」
両腕を掴んで無理矢理立たせる。弟は未だ幸福なまどろみの中に意識を置いている。
その背を押し、部屋を出た。
汗が一気に冷えて、軽く身震いする。
311 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:43:44 ID:ojRlgoD30
「・・・あのさ」
脱衣所で、俺は弟が顔を洗い終えるのを待っていた。
「別のところで洗えよ」
洗顔剤は使わず、しかし念入りに顔を洗う弟。
「いいじゃん、近いんだし」
・・・事も無げに言ってくれる。
312 :
ヽ('A`)ノ キモメン ◆9d0clOTk26 :2005/04/10(日) 04:47:46 ID:36leWFZ60
ホーモたろサン、ホーモたろサーン♪
コッカンにつっけたー きびだんごー♪
ひっとつーわったしにくださいなー♪
あーげまっせぬーあっげまっせぬー
313 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:48:27 ID:ojRlgoD30
念入りに洗った顔に、タオルを当てる。そのまま擦らずに、タオルが水を吸収するのを待つ弟。
・・・お前は女か。気持ち悪い。
「俺の事は気にしなくていいから、脱いでいいよ」
ふぅ、と息を吐き、笑いながら言う。
・・・こいつ、馬鹿にしてるのか。
314 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:50:28 ID:94J4JPch0
みんな親切だお
315 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:52:12 ID:ojRlgoD30
「・・・それとも何か?お前、俺のアレが見たいのか?」
論破する為に、そう言い放つ。だが弟は急に真顔になり、上目遣いに聞いてきた。
「・・・見せてくれるの?」
テラホモスwwwwwwwwww
317 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 04:58:57 ID:ojRlgoD30
・・・からかわれていると気づくのに、数秒を要した。
それほど俺にとって、その弟の表情というのは・・・語弊を恐れずに言うならば、「可愛かった」。
寝汗で撫で付けられた、艶やかな黒髪。元から大きなその目は、上目遣いの作用によって
さらに大きく見えた。・・・細く、しかし高すぎない鼻と、水で濡れた唇。
・・・まるで女の子みたいだ。
「プッ・・・」
弟の爆笑で、思考が戻る。弟は正に読んで字のごとく、腹を抱えて笑っていた。
318 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:06:28 ID:ojRlgoD30
シャワーを浴びながら、さっきの事を考える。
まず確認しておきたいが、俺にホモの気は無い。
この十八年間、三人(少ないとか言わないでくれ)の子と恋人関係になったが、もちろん女の子で、俺は確かに彼女らが好きだった。
この歳になると、アダルトビデオや雑誌の類も見る。だがそこで痴態を繰り広げるのはもちろん女の子で、男の方に気をとられたことなどない。
そもそも、そういう世界にはちょっと偏見がある。他人がそうである分には構わないが、知り合いや友人がそうだとしたら、俺はきっと距離を
置いてしまうだろう。
ましてや、相手は弟だ。十六年間一つ屋根の下で育ってきた肉親だ。ガキの頃は、一緒に風呂に入ったり、同じ布団に寝たりもした。
その弟に、ときめくなんて・・・何かの間違いだ。絶対。
気がつくと俺は、シャワーヘッドを握り締めたまま立ち尽くしていた。
そもそも真剣に考えることすら、馬鹿らしい。そう結論付けて、体を洗った。
319 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:07:50 ID:ojRlgoD30
321 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:14:17 ID:ojRlgoD30
風呂からあがり、用意しておいた替えの部屋着に着替えた。濡れている髪を、ごしごしと吹く。
「兄貴ー!ビデオ借りに行こうー!」
弟の声。風呂の中での思索を思い出し一瞬身体が強張るが、自嘲的な笑いとともにそれを打ち消す。
「今日半額デーだってー!」
どうやら寝起き状態から回復したようだ。元気な声が響く。
「俺会員証持ってないしさー!」
・・・弟がレンタルビデオ店に行きたくなったときは、いつも俺同伴だ。いい加減、自分用のカードを作れ。
レンタルビデオ、という言葉に、脳が反応する。
(そういえば・・・)
あれも観てない、これも観てない。頭の中に次々に映画のタイトルが浮かぶ。
・・・いつものことだ。
「準備して待ってなー」
そう声を掛ける。・・・この暑い中、しかも風呂に入りたてで外に出るのは大いに気が引けたが、
しかしこのまま家に居てもやることがない。幸いにして親が旅行期間中の生活費として幾らかの
余裕を与えてくれたため、懐は温かい。
俺は着替える為に部屋に戻った。その途中、リビングのソファーに座ってテレビを見る弟の姿を
一瞥する。
・・・もう、着替えてやがる。
323 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:25:10 ID:ojRlgoD30
財布の中を見て、会員証の存在を確認した。同時に、いつもより多い福沢諭吉の数に頬がにやける。
玄関で、靴を履いた。この時季バッシュは暑いので、安物のコンバースを選ぶ。
紐を結ぶのに手間取っていると、すぐさま弟の声が降ってくる。
「小学生じゃないんだからさ」
一瞬苛立つ。が次の瞬間俺の頭の中には、(ホラ、ちゃんとイライラするじゃないか。やっぱりさっきのは
何かの間違いだ)という考えが浮かぶ。
それが、余計にイライラする。
何で俺は、こんなに弟の事を考えているんだ。
324 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:28:29 ID:ojRlgoD30
意味がないとわかっていながら、それでも言わせてほしい。
「暑い・・・」
夏。生命力に溢れた儚い蝉達が、其処彼処で必死に求愛している。
本能とは、時に残酷なものだ。
特に会話することもなく、レンタルビデオ店までの約十分の道程を歩く。
俺は、暑さに弱い。寒さにもだが。
325 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:31:02 ID:ojRlgoD30
自動ドアが開くと同時に、店員の威勢のいい挨拶に迎えられる。
なにはなくとも、クーラー最高。
弟はというと、早速目当ての物を探しに行ってしまった。店内を見回す。客はまばらだ。
外に出る気すら失せるのだろう。よくわかる。
326 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:37:14 ID:ojRlgoD30
弟が好きなのは邦画。早速邦画コーナーで新作のチェックをしている。その横顔は真剣だ。
捨て置いて、俺は洋画コーナーで腕を組む。こういう時に、兄弟の存在にありがたみを感じる。
お互いに、ビデオ一本分の支出で二本見られるからだ。
結局俺は新作には手をつけず、旧作を三本、籠に入れる。
アダルトビデオは・・・今日は、やめておこう。
邦画コーナーに戻ると、弟は未だ真剣な表情で作品を吟味していた。
(・・・そうだ)
気づかれないように、その一角へ向かう。
弟は、ホラーに弱い。
・・・あれは、何だったか。少し前に、全国的に流行したホラー作品があった。
母親と子供の霊が出てきて、それを見た者は凄まじい死に方をする。そんな内容だった筈だ。
とにかくそれを借りて二人で見ていたところ、始まって二十分も経たないうちに弟はやたらとソワソワしだし、
しまいには「明日学校早いから」なんてわけのわからない理由をつけて部屋に帰ってしまった。
弟は、怖がりなのだ。
変な気持ちにさせられた事に対する、ささやかな復讐・・・と言えば大げさだが、俺は悪戯心に導かれて
弟にホラー作品を見せる事にした。
もちろん、今度は逃がさない。
329 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:47:07 ID:ojRlgoD30
「この二本でいいや」
弟が持ってきたのは、人気テレビドラマの劇場版と、小説が原作の恋愛映画だった。
コイツは、こういう作品には厳しい。
俺はその二本の間にホラー作品を忍ばせ、レジで清算を始める。
さすが半額デー。俺の懐は、少しもその温かさを失うことは無かった。
相変わらず、福沢諭吉が堂々と鎮座している。
帰り道の事は、話す気にもならない。レンタルビデオ屋の薄いビニール袋が掌に食い込んでいたのが
俺の不快指数を更に高めた。
331 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:52:18 ID:ojRlgoD30
早速、ビデオを挿入する。できればDVDをレンタルしたかったが、朝方の未だ暑くない時間帯を狙って
客が大挙したのだろう、在庫がまばらになっていた。
時計を見る。時刻は午後四時十五分。
俺の分と弟の分、それぞれ一本ずつ見終わった頃には暗くなっているだろう。
やはり恐怖映画は、夜見なければ面白くない。歪んだ笑いがこみ上げる。
332 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 05:58:40 ID:ojRlgoD30
まず最初に、俺が借りたビデオを観た。
舞台はアメリカ、ニューヨーク。ロバート・デ・ニーロ扮する、ちょっと頭のおかしいタクシードライバー
の話だ。実はこれを観るのはもう三回目だが、やはり面白い。言語の問題で外国人俳優の演技力と
いうのはよくわからないが、ロバート・デ・ニーロの演技がうまいのは万国共通だと感じた。
弟は、ピストルが出てくるたびに身体を強張らせる。撃つ描写よりも、撃った後の血の描写を恐れているのだ。
333 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:02:32 ID:ojRlgoD30
次に、弟が借りた邦画を観る。
高視聴率を獲得した人気ドラマの、劇場版。刑事モノだ。タイアップに塗れた描写を見て、反吐が出た。
弟はというと、こういうときの集中力は常人のそれを遥かに超えていて、話が始まってから瞼以外の
部分が動いていない。
俺はただただ、時間が過ぎるのを待った。
334 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:09:22 ID:ojRlgoD30
時計の針が九時を示す。二本の映画を見終えた俺達は遅めの夕食を摂った。相変わらず少食な弟。
俺達は二人とも、映画の感想を言い合う事をよしとしない。・・・いつの間にか、そういう不文律が
できあがっていた。
手早く食器を片付け、弟をソファーに座らせる。
335 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:19:37 ID:ojRlgoD30
一日に三本も映画を見るのはキツイ。だが、今日気分を晴らしておかないと気が済まない。
弟はまったく平気な様で、ゆったりとソファーに腰掛けながら、お腹をさすっていた。
まずは、弟が逃げ出さないように釘を打たなければならない。俺はビデオを再生させ、
本編が始まるまでの僅かな時間を利用して、言った。
「これな、呪いのビデオなんだ。見た奴はみんな呪われるんだ」
弟が俺の顔を凝視する。まんまと信じきってしまったようだ。
「あ、俺、今日はいいや」
咄嗟も咄嗟、最早言い訳にすらなっていないそんな言葉を残して立ち去ろうとする。
俺は弟の背中に、「もう始まってるから。大丈夫、最後に御祓いやってくれるから、最後まで
見てりゃいいんだよ」と声を掛けた。
我ながら質の低い嘘だ。だが弟は行くか退くか、観るか否か、決めかねている様子を見せた。
・・・すっかり、俺の言葉を信じきってしまっている。
336 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:23:58 ID:ojRlgoD30
やがてゆっくりと、元の位置に腰掛けた。それを見て、俺は部屋の明かりを落とす。
「ちょっ・・・何で暗くするんだよ!」
慌てる弟。効果アリだ。心なしか声も震えている。俺は弟の声に応えず、弟の隣に座った。
「怖かったら、しがみついてもいいからな」
明らかに馬鹿にした響き。弟はそれに気づいて、「誰がしがみつくかよ!変態!」と声を荒げた。
・・・変態、か。
338 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:35:11 ID:ojRlgoD30
視覚によって与えられる恐怖は、ダイレクトに脳裏に焼きつく。見終わった後で、休憩していた
想像力がその記憶を呼び覚ます。ホラー映画というのは、作品が終わって「ハイおしまい。」では
駄目だ。二度、恐怖を与えなくてはならない。作品の中と、想像力の中で。
弟は時折目を背け、身を抱え、小さな悲鳴を上げる。そして少しずつ少しずつ、俺に身を寄せてくる。
どうやらこの作品は、弟の想像力に干渉することに成功したようだ。
339 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:38:29 ID:ojRlgoD30
ふと、さっきから自分がテレビ画面よりも弟の方ばかり見ているのに気づいた。
弟の一つ一つの反応に、心が小躍りする。
それは復讐の成功を喜んでか、それとも・・・
後になって考えてみれば――この時すでに俺の倫理は、
沸き起こる情動に屈服していた。
340 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:41:42 ID:ojRlgoD30
画面の中で、女優が絶叫する。その声に気取られて画面を見つめていると、左足に違和を感じた。
弟が、その節くれひとつ無い細く長い指の先で、俺のハーフパンツを抓んでいた。
・・・いや、しがみ付いていた。
341 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:45:09 ID:ojRlgoD30
俺は、敢えて何も言わない。ここで「しがみつかないんじゃなかったのか?」と揶揄することもできたが・・・
今や倫理に取って代わった俺の情動が、それを許さなかった。
俺は、左足に感じる弟の恐怖を、享受していた。
342 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:45:40 ID:9h5pqPd60
↓ハメ太郎
343 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:46:20 ID:ojRlgoD30
・
・
・
・
344 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:54:05 ID:ojRlgoD30
やたらとヴィブラートを効かせる女性歌手の歌とともに、エンドロールが流れる。ハーフパンツ越しに、
弟の身体の強張りが緩んでいくのがわかる。やがてその手は静かに離れ、恐怖から解放された弟は
思い出した様に言った。
「御祓い・・・は・・・?」
「・・・なかったな」
「・・・なかったね・・・」
「・・・呪われたままだな、俺達」
「え・・・・・・」
涙目で俺を見上げるその顔が、一層曇る。
可愛い弟。
「嘘に決まってるだろ!」その一言がどうしても――言えなかった。
345 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 06:58:28 ID:ojRlgoD30
弟をそこに残し、トイレに座り込む。
――俺は、おかしくなってしまったのか?
頭を抱えても、納得の行く説明が出来ない。
それよりも・・・俺は気づいてしまっていた。
自らが遠くに置こうとしている答えこそが、本当の答え・・・本当の気持ちであるということに。
「・・・・・・変態、だな・・・」
揺れ動く懊悩の中では、自嘲気味な笑みすらも浮かばなかった。
346 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:01:08 ID:ojRlgoD30
夜。
十一時を回った頃。
俺は、
未だ考えていた。
悩んでいた。
表紙が反り返るまで読んだ太宰治も、
頭に入らない。
眠れない。
眠れない。
347 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:04:47 ID:ojRlgoD30
結局ネタばらしをしないまま、俺は部屋へ戻った。
弟の不安そうな表情を、思い出す。
寝苦しいのは、暑さのせいではない。
今も心のどこかで、「兄貴・・・こっちの部屋で寝ていい?」と弟が枕を抱えて訪れることを待ち望んでいる。
その事実が、余計に俺を悩ませる。
348 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:10:52 ID:ojRlgoD30
混沌とした思考、その整理の為の思索も、自ずから答えを遠ざけていては、余計に混沌とするばかりだった。
それは、床に散らばったものを片付けないまま、必死に雑巾がけをするような哀れな喜劇。
そしてこういう時に悩める者が頼るモノ。
それは「時間」だ。
俺は埒が明かない懊悩の螺旋を断ち切るために、どうにかして眠ることにした。
こういう時に役に立つのが、素数。素数とは、1と自らの数字以外では割れない孤独な数字。
俺に冷静さを与えてくれる、孤独な数字。
349 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:12:52 ID:ojRlgoD30
必死に頭を巡らせる。
余計なことは考えないように。
ただ数字を。素数の事を考える。
ちらつく惑いを跳ね除けて。
知能の大部分を閉鎖して。
350 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:17:40 ID:ojRlgoD30
だが、ああ、なんと言うことだ!廊下から足音が聞こえる。
フローリングの床に、ひたひたと歩く音が。
これがさっきのビデオの呪いだとしたら、どれだけ救われるだろう。
引き寄せられた自縛霊だとしたら、どれだけ救われるだろう。
神様、お願いします。
もう弟に意地悪しません。
もう煙草も吸いません。
両親を大切にします。
だから・・・
どうか今の私に、弟を近づけさせないでください――
コン、コン。
「兄貴・・・起きてる?」
351 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:18:41 ID:ojRlgoD30
神様。
352 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:20:53 ID:ojRlgoD30
「・・・入るね」
遠慮がちにドアが開かれる。・・・もう、見上げなくても、わかる。
そこに、枕を抱えた弟が立っている。
最後だ。
最後の抵抗を。
どうか力を。
―――愛するものを、傷つけない力を。
353 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:27:44 ID:ojRlgoD30
「・・・あ、起きてた?」
弟、の声は、小さく震えている。
「起きてたよ。どうした?」
言葉を返す。
気づかれないように、悟られないように。
「あの・・・さ」
俯き、前髪を、少し、かきあげる、弟。
「言いにくいんだけど・・・」
枕を抱く弟、の手に力が入るのが、暗闇の中でもわかる。
「ひ、久しぶりに・・・エアコンの効いた部屋で寝たくなったから・・・さ。ここで寝ていい?
他の部屋だと、二台動かさなきゃいけなくなるから・・・お金、もったいないし・・・」
恐れ、遠ざけ、背け、否定した、展開
待ち望んだ、展開
354 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:34:00 ID:ojRlgoD30
考えてほしい。
君達一人一人の心の中で、理性と情動、本能が鬩ぎ合うとき――
君達一人一人の心の中で、未来と現在、刹那が鬩ぎ合うとき――
君達自身が、どちらを勝たせるか。
そして、許してほしい。
理性よりも情動を
未来よりも刹那を勝たせてしまった
愚かなる俺の事を―――
355 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:40:26 ID:ojRlgoD30
床に、布団を敷く。・・・なるべく、ベッドから遠ざけて。
「俺、こっちで寝るから。お前、ベッド、使えよ」
喉の奥から搾り出す言葉、その一言一言が、痛い。
「うん、わかった。・・・あのさ、兄貴」
弟が発する言葉、その一言一言が、怖い。
「・・・なんだ?」
躊躇うような沈黙の後、紡ぎだされた言葉は
「・・・その、あ、ありがと。おやすみ」
俺の、人間たる部分を、破壊させるに足る、短い、感謝。
356 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:49:25 ID:ojRlgoD30
醜い、獣の吐息。
空調も届かず暑苦しく、密閉され、電気もつけず、しかし施錠された個室の中。
「っはあ・・・っはあ・・・はあ・・・」
獣は、自らを慰めていた。
「はあ・・・はあ・・・っ」
獣は、目を閉じていた。
「ああっ・・・はあ・・・っ」
瞼の裏に浮かぶのは、醜い獣と血を分けた、美しい、ヒト。
「ぐっ・・・あっ・・・あっ!」
猛々しく屹立する獣の墓碑が、暗闇で涙を流す。
しかしどれ程涙を流しても―――
―――獣はもう、ヒトには戻れない。
357 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:50:11 ID:ojRlgoD30
・
・
・
・
・
358 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 07:55:48 ID:ojRlgoD30
汗を拭き取る。何も考えずに。
下着を替える。何も考えずに。
水道水を飲む。何も考えずに。
部屋まで歩く。何も考えずに。
ドアを開ける。何も考えずに。
耳に届く、嗚咽。
「怖い夢、見て・・・起きたら、兄貴が、いなくて・・・」
ベッドの上に身を起こし俯く弟を、抱きしめる。・・・何も考えずに。
359 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:00:31 ID:ojRlgoD30
それは優しい抱擁ではなく、独占の為の拘束だった。
突然の出来事に戸惑う弟。・・・だが一瞬の後、その腕(かいな)に身を預けてくる。
「よかった・・・夢で、よかった・・・」
涙は出ずとも、その声は嗚咽に紛れて、途切れ途切れにしか出すことができない。
獣は、もう声も出ない。
360 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:02:33 ID:ojRlgoD30
獣の身体の中を、充足が駆け巡る。
これは、愛による抱擁ではない。
しかし現に、弟はその身を委ね、しっかりと自分を掴まえている。
事実。
その事実だけが、
今の俺にとっては、真実だ。
361 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:03:19 ID:ojRlgoD30
・
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362 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:08:14 ID:ojRlgoD30
深い、濃密な闇の中。
静かな、美しい夜の帳。
俺は、寝静まった弟の顔を眺めている。
月が照らす輪郭が、輝いている。
こちらを向いて眠っていた弟が寝返りをうって仰向けになった瞬間、
俺の、理性が、吹き、飛ん、だ
363 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:14:48 ID:ojRlgoD30
歯磨き粉の、独特の匂い。
弟の口の中は、それで満たされていた。
何も考えられない。ただひたすら、口腔を貪る。
異物感に顔を顰め、寝返りを打つ弟。
そのたびに俺は、何度も、何度も、口腔を蹂躙した。
たまらず、弟のTシャツを捲し上げる。
シミも皺も余計な毛も生えていない、美しい体。
片手で弟の頭を抑えつつ、もう片方の手で桜色の乳首を弄る。指先で突付き、挟み、捏ね繰り回し、
摺る。
指先の敏感な神経が、その桜色の硬化を告げる。
364 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:18:35 ID:ojRlgoD30
視線の先に、俺は信じられないものを見た。
弟の股間の膨らみ、その角度が増していた。
見間違えでなければ、皺でなければ・・・
それはそこに、そっと手を伸ばす。
熱い。
視線の先に、俺は信じられないものを見た。
弟の股間の膨らみ、その角度が増していた。
見間違えでなければ、皺でなければ・・・
俺はそこに、そっと手を伸ばす。
熱い。
366 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:22:29 ID:ojRlgoD30
手が、身体が、期待と不安で打ち震える。
丈の長いズボンごしに、掌で、反り返った膨らみを撫でる。
・・・間違い、ない。
367 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:25:50 ID:ojRlgoD30
始めはゆっくり、掌全体を使って、撫でる。・・・上下に、或いは、左右に。
敏感な部分に触れるたび、小さく跳ね上がるソレが、堪らなく愛しく思えた。
慣れてきた頃、今度は、指先を使って扱く。・・・中指を曲げ、裏筋に当てて、ひたすらに。
徐々に、徐々に、跳ね上がる感覚が短くなってくる。
368 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:28:28 ID:ojRlgoD30
口腔を解放し、弟の、遠慮がちに膨らんだ乳首に舌を当てる。
しょっぱい、汗の味。弟の、味。
またたくまに唾液に塗れる。
「ん・・・んん・・・」
弟の寝息に、恥じらいが混じるのを聞き逃さない。
・・・放出の時が、近い。
369 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:31:19 ID:ojRlgoD30
ただひたすらに、弟の身体に刺激を与え続ける。
両の掌、その指先を舐めまわす。
弟の全身に赤みがさしてゆくのが、体温が上がってゆくのが、伝わる。
370 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:34:58 ID:ojRlgoD30
機を見て弟の下半身の衣類を脱がす。・・・ああ、美しい・・・
傷ひとつ無い、左右対称の白い芸術。その中心には、そそり立つ欲望。
更なる刺激を求めて、小刻みに跳ねる、弟の・・・
俺は右手に、しっかりとそれを握りこんだ。
371 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:37:34 ID:Vhwo0j+DO
ウマー。
373 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:41:42 ID:ojRlgoD30
脈打っている。生命を感じる。先端のほうは、解放を待ちきれぬ本能の尖兵が溢れていた。
「今・・・楽にしてやるからな・・・」
独善的な、愛情。わかっている。わかっている。
でも、やめられない。
起きた弟に罵られても、その美しい心に傷をつけてしまうとしても・・・
「んんっ!」
明らかにそれとわかる、切なさに満ちた声を上げ、弟は一気に放出した。
脈打ったそこを、白濁が昇っていくのがわかる。
無間地獄に落ちても、構わない、構わない、構わない・・・・・・・
374 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:44:05 ID:ojRlgoD30
放出の残滓。俺の右手と、弟の腹の上に飛び散った白濁を、眺める。
弟の細胞、その細胞の塊。
弟の生命を構成する、弟の遺伝子を含んだ、弟の、弟の
「・・・あに、き・・・・・・・?」
俺がそれを口に運ぼうとした瞬間、懺悔の時は訪れた。
常識的に考えると、これだけの刺激を与えて起きないはずはない。
そう、常識的に考えると。ただ今の俺にとって「常識」など、塵芥程の価値もなかった。
だが、弟にとっては、違う・・・・・・
突如、男に、しかも実の兄に身体を弄られ、挙句の果てに射精させられてしまった。
弟にとって、この事実・・・何よりも重い現実・・・・・・
俺は静かに、弟の次の言葉を待った。
どんな罵声でも、暴力でも浴びよう。
喩えそれが、死に至るものであったとしても。
それが、野獣と化した俺に出来る、
たった一つ、最後の、人間らしいこと。
376 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:49:52 ID:ojRlgoD30
空気が重い。
時間が、何倍にも、何倍にも、感じられる。
ユングにもフロイトにもアインシュタインにも、この気持ちは理解できないだろう。
だが、俺は・・・俺の心には・・・
―――後悔はない。
377 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:51:16 ID:ojRlgoD30
だが俺は、次の瞬間・・・弟の発した言葉を耳にして、自発的に、自分の頭を床に撃ちつけた。
378 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:53:13 ID:ojRlgoD30
「俺・・・その・・・い、嫌じゃ、ない、から・・・・・・」
379 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:56:10 ID:ojRlgoD30
ああ、俺は遂に気が狂ってしまった。
弟の言葉が、都合よく聞こえる。
弟が、俺を赦している。
そんなはずはないのに。
頭が壊れてしまった。
治さなくては
治さなくては
治さなくては
治さなくては
治さなくては
治さなくては
治さなくては
治さなくては
治さなくては
頭を撃ちつける。
治さなくては。
380 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 08:59:24 ID:ojRlgoD30
・・・2回、3回。床よりも先に俺の頭が割れてしまえばいい。
・・・4回、5回。これが罰ならば、甘んじて受け入れる。
・・・6回、7回。さようなら、だいすきなおとうと。さようなら、だいすきなおとうと。
・・・8
身体の自由が、きかなくなる。自分の身体に、もう一人分の体重がかかっているのがわかる。
強く俺を抱きしめた弟の目に、大粒の涙が浮かんでいた。
381 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:01:45 ID:ojRlgoD30
質の違う、沈黙。
重くない、闇。夜の帳。
飛びそうになる意識の、最後の一瞬。
弟が、俺の名前を呼びながら、泣いていた。
382 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:03:25 ID:ojRlgoD30
頭が、痛い。
頭が。
383 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:06:04 ID:ojRlgoD30
歌が、聞こえる。
弟の、声だ。
温かい、声。
後頭部が、暖かい。
この歌は、知っている。
all you need is love...
all you need is love...
384 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:09:12 ID:ojRlgoD30
薄く、目を開ける。
「あに、き・・・?」
ああ、弟が泣いてる。
俺の大好きな弟が、俺のせいで泣いてる。
「ごめん・・・ごめんな・・・」
顔に当たる、弟の涙が、熱くて、くすぐったい。
「ごめん・・・ごめ
それ以上謝る事を許さなかったのは、俺自身でもなく
月でもなく
夜の闇でもなく
世界でもなく
弟。
だいすきな、おとうと。
385 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:09:51 ID:ojRlgoD30
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386 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:14:55 ID:ojRlgoD30
午前一時。兄弟二人だけの部屋の中。
無音。否、余計な音は一切無い。
弟の、熱くなった肛門に指を差し込む。
「・・・っ!」
夏用の薄い掛け布団を噛み、声を押し殺す弟。
その声は、快楽か、苦痛か。
ゆっくり、ゆっくり、指をピストンさせる。
壊れないように、傷つけないように。
387 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:17:45 ID:ojRlgoD30
「・・・ッあっ・・・!!」
初めての経験に、背をのけぞらせて悦ぶ弟。
快楽に満たされた喘ぎが、部屋中に響く。
ベッドに横になった状態で股を開き、膝を立て、肘をついて上半身を起こしている弟。
俺は逸る気持ちに駆られながらも、ピストンを続けていた。
388 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:20:37 ID:ojRlgoD30
「あにッ・・・き・・・・・・もう、大丈夫、かも・・・」
頼りない声。・・・当然だ。俺だってこっちは初めてだ。
弟をうつ伏せにし、腰を持ち上げる。その姿は、今にも獲物に飛び掛らんとする豹の態勢に似ていた。
だが飛び掛るのは、俺だ。
先端を、宛がう。
389 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:23:01 ID:ojRlgoD30
俺自身の潤滑液で、滑る。弟の尻の谷間に沿って、滑らせてしまう。
それだけで、もう果ててしまいそうだ。
右手で爆発寸前の分身を抓み、手で介助しながら、ゆっくり、差し入れる。
・・・ック・・・
狭い。
390 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:27:54 ID:ojRlgoD30
「ああああ゛あ゛あ゛!」
快楽とも苦痛ともとれない叫び声。いや、その両方だろう。弟の両手が、強くシーツを握り締めて、赤くなる。
筋肉反射で、入り口がぎゅうぎゅうに締まる。・・・ちぎれて、しまいそうだ。
「力、抜いてくれ・・・」
声をかける。だが弟は唇を噛み締めるばかりで、むしろ入り口はどんどん締まってゆく。
・・・やむをえない。
俺は少し力を込め、弟の尻を叩いた。
「ちょ・・・あああ゛!」
美しく白いそこに、俺の手形が付く。
391 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:32:57 ID:ojRlgoD30
すると。
力が抜けた。
・・・失神してしまったのか?弟の顔を覗き込む。
・・・違う。
弟は、その衝撃で果ててしまっていた。
だらしなく垂れ下がった弟の股間、その先端が、ベッドに向かって糸を引いている。
頬が、紅い。荒い息を吐きながら下唇を噛む弟の顔は、美しい。・・・どんな化粧でも、弟をこれほど彩ることはできない。
長い睫毛に覆われた目が、その瞼が、ピクピクと震える。
「あに・・・・・・出ちゃ・・・た・・・」
弟の、最愛の弟の、艶かしい声が耳に届いた時、俺はもう腰を振り始めていた。
392 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:37:41 ID:ojRlgoD30
ああ、弟。
俺の、弟。
俺と限りなく同じ遺伝子を持つ、弟。
お前が生まれてから十六年間、同じ屋根の下で過ごした、弟。
お前とこんな風になるとは、誰が知っていたか。
きっと神様も知らなかった。
全身が粟立つ。・・・汗で湿った弟の身体は、美しい。
ダヴィンチもミケランジェロも、レンブラントもミュシャも、お前を描くことは出来ない。
お互いに、声にならない。
呻き、叫ぶ。
だが、俺は、十八年の人生で一番、弟の存在を感じていた。
393 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:38:38 ID:ojRlgoD30
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・
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394 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:45:53 ID:ojRlgoD30
「・・・夜更かしに、なっちまったな」
長い交わりを終え、服を着替えた弟の頭を撫でる。・・・仄かに、石鹸の香りがする。
「・・・うん」
それだけ言うと、恥ずかしそうに俯いて、腰を摩る弟。
俺も、ただ黙って、ゆっくり弟の頭を撫でる。
「あっ、シーツ・・・」
指摘した通り、俺の部屋のシーツは、汗やら精液やらでぐちゃぐちゃに濡れていた。これはさすがに、親に洗わせるわけにはいかない。
「明日、洗えばいいさ」
「・・・うん」
「・・・じゃあ、ゆっくり寝ろよ」
「・・・うん」
じゃあ、と部屋に戻ろうとする俺を、弟は引き止めた。
「あの・・・」
395 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:49:09 ID:ojRlgoD30
「・・・なんだ?」
「・・・その。お、おやすみ・・・」
急に身を翻して、部屋に戻ろうとする弟。俺はそんな弟の肩を掴み、後ろから抱きしめた。
・・・弟の香り。
・・・弟の、華奢な身体。
・・・弟の、綺麗な髪。
抱きしめた俺の腕を、下からそっと掻き抱く弟。
「・・・兄貴・・・」
396 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:58:05 ID:ojRlgoD30
・・・生きている間に、どれだけの人に出会えるか、わからない。
・・・生きている間に、どれだけの人と仲良くなれるか、わからない。
・・・生きている間に、どれだけの人を愛せるか、わからない。
俺には、弟が居た。
華奢で肌が白くて、怖がりで、意地っ張りで、優しくて、可愛い、たった一人の弟。
俺が愛し、俺を愛してくれた、この世でたった一人の弟。
あの日、あの八月十四日から、俺達は兄弟としての一線を越えた。
親の目を盗み逢瀬を重ね、求め、求められ、与え、与えられた、二人。
どんな時でも互いに励ましあい、助け合い、愛し合った。
俺達は、世間が見ればホモのカップルだ。
だが、世間が何だ?
男と女が居るこの世界で、男同士が愛し合う確率はゼロではない。ならば、何も問題は無い。そうだろう?
世界が男と女で構成されていて、人間の存在意義が子孫を残すことであったとしても、
喩え俺たちが間違っていて、世界中の人々に石を投げられたとしても。
397 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:58:42 ID:ojRlgoD30
弟となら。
398 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:59:04 ID:ojRlgoD30
大好きな、弟となら。
399 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 09:59:27 ID:ojRlgoD30
胸を張って、生きてゆける。
400 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 10:00:00 ID:ojRlgoD30
はずだった。
でも
弟は、もう居ない。
401 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 10:00:44 ID:ojRlgoD30
news4vip発小説「ホモ太郎」 完
402 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 10:02:40 ID:ojRlgoD30
thx to=保守してくださった皆様。読んでくださった皆様。レスをくださった皆様。
そして全てのvipperのみんな。 作者:書く人@vip[
[email protected]]
403 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 10:04:46 ID:ojRlgoD30
specia thx=
>>1さん。貴方がこのスレッドを立てなければ、この話は生まれませんでした。
神木隆之介君。挫折しそうになった俺を、天使の笑顔で救ってくれました。
404 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 10:05:57 ID:ojRlgoD30
※ この物語はフィクションです。
※ 作者はホモではありません。
※ アナルセックスには気をつけましょう。
405 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2005/04/10(日) 10:54:13 ID:QqLe9etV0
お疲れwwwwwwwwwwwすげぇwwwwwww
大作だwww
最終回なのが惜しいくらいだwwwwwww
406 :
以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:
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