日本はもとより、世界中に知れ渡った「ナッツリターン」。事件というよりは騒動であり、
その子細を見れば、吉本興業も裸足で逃げ出すほど面白い。同時に、「韓国型財閥」とはどんな存在であり、
韓国人がしばしば自分の国を「財閥共和国」と自嘲する理由も分かってくる。
大韓航空とは、韓進(ハンジン)財閥の中心的企業だ。韓進財閥の総帥は趙亮鎬(チョヤンホ)会長であり、
ナッツ姫こと趙顕娥(チョヒョナ)氏はその長女。四十歳にして大韓航空の副社長だった。
昨年十二月五日、ニューヨーク・ケネディ空港を飛び立とうとしていた大韓航空機。
そのファーストクラスで、ナッツ姫が“火病”を起こしたのが騒動の発端だ。
キャビンアテンダントのマカダミアナッツの出し方がマニュアルどおりでない、という理由だった。
ナッツ姫は副社長として、「機内サービス」を担当している。
だから、サービスがマニュアルから外れていると指摘するのは、まさに立派な職務だ。
しかし韓国各紙が伝えるところ、それは静かな指摘ではなく、エコノミークラスの席にまで聞こえる大怒声だった。
ハンギョレ新聞(一四年十二月十一日)には、「会長夫人が空港で会社の職員に大声を張り上げ悪口を浴びせ、
周辺にいた市民の眉をひそめさせた事件もあった」とする元韓進役員の証言が載っている。
所かまわず「身分が下」の人間を大声で面罵する両班(李王朝時代の支配貴族)型の性格は、母から娘への遺伝なのだろうか。
キャビンアテンダントが「いいえ、マニュアルどおりです」と答えたことが、ナッツ姫をますます怒らせた
(一四年十二月十七日の日経ビジネス・オンライン、趙章恩「ナッツリターン〜国際的恥さらしに韓国中が怒り」によると、
キャビンアテンダントの対応はマニュアルどおりで、ナッツ姫が思い違いをしていたようだ)。
驚いて飛んできたチーフパーサーに、ナッツ姫はタブレットのマニュアル画面を開くように命じた。
チーフパーサーも、「会長様のご令嬢」の火病に手が震えたのだろう。タブレットを開くのに手間取ると、
ナッツ姫は悪罵を浴びせ、跪(ひざまず)いているチーフパーサーの腕や手をタブレットで小突き、
さらにはキャビンアテンダントの胸元にタブレットを投げつけ、「飛行機を降りろ」とチーフパーサーを立たせて搭乗口まで押していった。
品格がない表現を使うことにおよそ無頓着な韓国紙が、姫の悪罵を「○○」と伏せ字で書いている。
深窓(しんそう)で育ったお嬢様にして、信じられないような下品な言葉だったのだろう。
悪罵を浴びせ、物を投げつけるのはナッツ姫の得意技らしい。実は六年前にもあった。
ナッツ姫は韓進財閥が経営する仁荷大学の理事も務めていたが、教授の採用をめぐって学長と衝突した。
大学の人事委員会を経た人選だったが、ナッツ姫が反対し、理事会の席で学長に暴言を吐いて書類を投げつけた。
学長はショックを受けて辞任した、と聯合ニュース(一四年十二月十六日)は伝えている。
この学長は、趙亮鎬会長とは高校の同級生であり、海洋水産省の次官を務めた。
それほどの人物でも、オーナーのお嬢様の横暴には辞表を出すことしかできないのだ。
財閥に限らない。韓国企業では、それこそ小さな飲食店であってもオーナーは絶対権限と権威を併せ持つ。
オーナーの親族は、それに準ずる。その親族がその企業に属していようがいまいが、そうだ。
ナッツ姫が仮に「副社長」の肩書を持っていなかったとしても、その命令は全従業員にとって絶対なのだ。
オーナー会長様とその親族は絶対にして不可侵──これは韓国企業文化の際立った特色だが、
さらに大学を卒業しても半数はまともな就職口にありつけない、
就職できた新卒者も半分近くは非正規雇用という雇用状況がある。
オーナー様のご令嬢、まして副社長の前では、大の男も羊になるわけだ。
ナッツ姫の命令がどういう経路で機長に伝わったのかは定かでないが、機長は機体をリターンさせた。
ここで「機内では機長が最高の権限を持つはず」などと言う人は、現代韓国の事実上の身分制度への理解が足りない。
チーフパーサーを降ろして飛行機は再び滑走路に向かった──ここまでが騒動の第一幕だ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150202-00010000-willk-pol /⌒ヽ___/⌒ヽ、 ナッツ姫の火病は
./ <ヽ`Д´> ` 朝鮮人として誇らしいニダ
/(ノ三|)
(∠三ノ
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