2014年4月24日【安倍総理大臣とアメリカのオバマ大統領は今日午前、東京元赤坂の迎賓館で首脳会談を行いました。
オバマ大統領は会談後の共同記者会見で沖縄県尖閣諸島が日米安保条約5条の適用範囲にあると初めて明言をしております。】
(青山繁晴)
2月の下旬〜3月の初めに安倍政権は政権維持が困難になった。オバマ大統領が安倍さんを信用できないことが最大の理由です。4月になって急に情勢が変わった。
なぜわずかの間に変わったのか?実はそこにキーパーソンが居てですね。ある種反省しています。思い込み・先入観で見ちゃいけないと思いました。
3月7日にキャロライン・ケネディ大使と安倍晋三総理の会談があって、その1週間後にキャロライン大使がアメリカに突如帰ったんです。当時、政府関係者にも
流れた噂で「オバマがキャロライン大使を召還したんじゃないか」と、私はそんなはずないと言いましたが、何だろうという話だったんです。
実は、ワシントンDCのホワイトハウスの中で、ケネディ大使とオバマが2人だけで、2時間話しています。
ちょっとビックリですがキャロライン大使がオバマに迫った『あなたは安倍総理を誤解している』と。自分はfacetofaceで、目を見てじっくり話して判ったのは
『安倍さんとあなたに似てるよ』と。それは何かというとリアリストだと。私たちは誤解してイデオロギー先行の人だと。だから靖国神社へ行ったと思ってたけど、
実は秋に北京でAPECが開かれ安倍は行かなきゃいけないので中国とある程度の関係改善もしなきゃいけない。自分の支持基盤を固めるために靖国に行ったのであり、
年を明けて安倍に靖国に行かれると中国にとってより難しくなるから現実的な理由で靖国神社に行った。
よく考えると普天間問題で仲井真知事に「埋め立て許可」のハンコを押させ、「長年」日本でできなかった集団的自衛権の問題に取り組んだり、日米関係を
(これはキャロラインさん自身の言葉だそうですが)かつて無いほど強くしたのはミスター晋三安倍だと。考え方は違っても安倍晋三の総理大臣の実務的・現実的な
所と付き合えば良い。1泊2日じゃなく2泊3日の国賓来日にするべきと。それから更に「あなた」の言葉としてザ尖閣というのを言うべきだと
僕は、本当にキャラインさんがオバマさんに直接言った言葉ですか?と。何度も確認したのですが、間違いなくキャロラインさんの言葉だそうです。
さらに僕も誤解したのは日米の報道で、選挙でオバマに尽くしたから論功行賞で来た何も知らない素人という報道が溢れていた。それは全然違います。
オバマを選び出したのもキャロラインで、ケネディ家として黒人大統領を作り米国の政治的危機を救う、誰が良いのか?で探し出してきたのがオバマだったと。
実は日本の4月政変を中国が画策していた。消費増税で支持率が大きく下がることを中国が期待し、自民党親中派の古賀誠や野中広務や野田毅などと連携して
「安倍は右翼で、集団的自衛権を解釈の変更でやるのはけしからん 」から「安倍を降ろせ」という動きを強めていた。それをアメリカの情報当局が掴んで、
やっぱり中国と仲良くしようという訳にはいかない。
それが1点。もう1つ。中国経済が見かけよりはるかに悪くなっていて実は資金が逃げ出している。そうなると軍事的な挑発が有り得るかもしれない。
第3点。尖閣諸島の現場で日米が今痛感しているのは、中国人民解放軍の質が予想以上に悪くなっている。冷静な判断が出来ない将兵がいる。
だから、中国は尖閣諸島に入れている船は武装させていない。いくら中国でもそういう人に武器を持たせると危ないので持たせてないのが現状です。
それやこれを考えると安全保障ではむしろ日本の立場を強めて尖閣諸島と明言した方がいいという結論に至ったわけです。
だから昨日の夜7時ごろに大統領専用機から降りてきたオバマはキャロラインさんに対して普通の大使に接する態度じゃなかったです。
その上で寿司屋会談ではTPPの関係者は皆無で、ぜんぶ「安全保障」関連の人。日本はNSCの初代局長の谷内さんであり、安全保障に強い駐米大使の佐々江さん。
それからアメリカもライス大統領補佐官。この人は「国家安全保障」担当ですね。そしてキャロライン。同席者はこの4人だけですからTPPは影も形もなくて、
まず安全保障で寿司をつまみながら話をする。これはキャロラインさんが用意したものに対するオバマさんの応えであり、むしろ日本側は乗っけてもらった。
2014年4月24日放送 ニッポン放送 青山繁晴ザ・ボイス・そこまで言うか
https://www.youtube.com/watch?v=ikbcyXkkdZ8