【台湾】 総統府:両岸関係は92年合意等基礎に推進[5/29]
かつて最大野党・民進党の主席を務めた施明徳氏(中央)は27日、「一つの中国」に代わる、
「大一中」の枠組み原則を提唱。
与野党の両台湾海峡両岸政策経験者が発表に参加したことで注目を集めた。しかし、総統府はこれについて、
両岸関係はあくまで、92年コンセンサスと「一つの中国、それぞれの立場表明」の原則で推進すると改めて説明した。
総統府が、中国大陸との関係ではあくまで92年コンセンサスと「一つ中国、それぞれの立場表明」を原則にすると述べている。
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かつて最大野党・民進党の主席を務めた施明徳氏は27日、与野党が台湾海峡両岸関係の考え方で一致できない問題を解決するとして、
五つの原則を発表した。これら原則は、施明徳氏が、民進党の元立法委員や元閣僚、
ならびに与党・国民党籍の蘇起・元国家安全会議秘書長、台湾の対中国大陸窓口機関・海峡交流基金会の副董事長を務めた焦仁和氏、
元外交部長の程建人氏ら、与野党の両岸政策経験者と9ヶ月間にわたって討論した末の結論だという。
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この五つの原則では、一方的に現状を変えないことの他、中華民国と「中華人民共和国」は1949年から並存しており、
双方がすでに交戦していた政府から、
分割統治を行う政府に転換していることを明確にする。さらに、「一つの中国原則」はすでに「中華人民共和国」の代名詞となっており、
現状を表すことができないばかりか、台湾の2300万人にとっても受け入れられないとして、
「大一中架構(大規模な一つの中国の枠組み)」を以ってそれに代えることを提案した。施明徳氏は、こうしてこそ現状に合致し、和解に向かう道になるとしている。
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この「大規模な一つの中国の枠組み」とは、中華民国と「中華人民共和国」の上に、共同で「未完成」の国際法人を作り、
将来は双方の同意、すなわちコンセンサスによって双方に関わる問題を処理していく。
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施明徳氏は、「共同で未完成の国際法人を設立し、コンセンサスで双方が関心を寄せる問題を処理していく。
それを両岸の現段階における過渡的な方法とする」と話し、この原則の下で両岸は敵対関係を消し去り、
共同で平和の維持に取り組み、互いに武力を用いないことを約束すべきだと主張、どちらも相手方に不利な軍事協定をどの国とも結べず、
いずれも国連などの国際組織に参加でき、他国と正常な関係を結ぶ権利があると説明した。
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これに対し、総統府の殷??・スポークスマンは27日、馬英九・総統の両岸関係に対する考えは一貫しており、
中華民国憲法の枠組みの下、「統一せず、独立せず、戦わず」という現状を維持し、92年コンセンサスと
「一つの中国、それぞれの立場表明」という原則を基礎とし、両岸関係の平和的な発展を推進するものだと重ねて説明した。
http://www.rti.org.tw/cache/material_20140527000041M_290x218.jpg radio taiwan
http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=4883 関連ニュース
元国家安全委員会秘書長ら「大きな一つの中国」の原則提唱/台湾 2014/05/27 17:20
http://japan.cna.com.tw/news/apol/201405270005.aspx 依頼元
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plusd/1396134974/528 ??
http://www.kmt.org.tw/japan/page.aspx?type=article&mnum=119&anum=11503 国民、民進両党が27日、“大一中架構”を提唱、現今の“92コンセンサス”に取って代わる両岸関係維持の最高原則にするのを主張した。
民進党の施明徳元主席と国民党の蘇起元国家安全会議秘書長が合同発起したフォーラムで、合同宣言を発布、
台湾と中国大陸の両岸問題処理5原則を打ち出し、拡大した一つの中国枠組みの“大一中架構”の下で、両岸関係の和平発展を維持するよう呼びかけた。
92コンセンサスとは1992年に合意された調印されていない暫定協定で、“一中各表(一つの中国、各自表明)”原則として知られ、
両岸が同じ一つの中国を堅持するが、その内包は口頭で別個に闡明することが出来る。 両岸は6年来、92コンセンサスによって、経済的和親協商が進められている。
合同宣言には、民進党の洪奇昌元海峡基金会会長、陳明通元大陸事務委員会主任委員、国民党の程建人外交部長、
焦仁和元海基会秘書長、及び淡江大学の張五岳大陸研究所長が名を連ね、両党一致の両岸問題処理の5原則を確立した。
大一中架構で両岸が共に不完整な国際法人を設立して両岸問題を処理するのは5原則の一つであり、
他の4原則は、一、現状の尊重;二、両岸が分離し中華民国と中華人民共和国が各自台湾と中国大陸を統治している現状の維持
;三、92コンセンサスは過度方案の大一中架構に座を譲る;四、大一中架構の下で敵対行動を止め、双方とも武力を行使せず、
他国とどの一方にも不利になる軍事攻防協定を締結することなく、同じく国際連合や他の国際機構に参加し他国と正常関係を結ぶ権利を享受することである。
合同宣言発布後の記者会見で、2005年赤シャツ軍団を率いて陳水扁総統に退職を迫った施元主席は、
「此の5原則は李登輝元総統、国民党の関中考試院長、及び向日葵学生運動の主導者の同意を得た」と述べ、
広汎な民意の基礎があるのを強調した。
蘇元国安会秘書長は、大一中架構の原則が主権問題の国家体制に就いて不明な点が残されていると批評されたが、
「ある程度の模糊は必要だけでは無く、時には非常に美しい」と語り、原則の戦略的曖昧さを強調した。
フォーラムで討論中、両岸の主権問題で、大一中架構原則は双方の主権が定位されていなく
「主権の相互重畳か、若しくは相互不隷属か、又は、台湾が独立した後に統一するかが、はっきりされてしていない」と批判された。
陳元陸委会主任委員は、
与野党が両岸関係問題で和解するのを歓迎したが、大一中架構原則は公民投票で決定されなければならないと指摘、
洪元海基会董事長は、北京は92コンセンサスの支持度が台湾で下降し、新局を打開するためにもの大一中架構は必要であると説明した。
http://www.kmt.org.tw/japan/page.aspx?type=article&mnum=119&anum=11504 野党の民進党は与党の国民党よりも両党の重鎮が27日提唱した“大一中架構”原則に色気を示した。
与野党の主導者が大一中架構で、現今の“92コンセンサス”に取って代わる両岸関係維持の最高原則にすると主張したのを受け、
蘇貞昌民進党主席は、「多元社会で異なった見方があるが、民進党はその見方を十分尊重する」と語り、
「最終的には、2300万の台湾人が台湾の前途を決定しなければならず、それが台湾コンセンサスである」と強調した。
一方、28日に党主席を引き継ぐ蔡英文のスポークスマン洪耀福は、蔡氏の発言として、「施明徳先生たちの
両岸関係長期発展に対する思考方向を決め、努力するのを肯定する」と共に、「台湾社会は未だコンセンサスがないので、
将来、公開、民主的なプロセスで、更に此の問題を討論、台湾人民が受け入れることが出来るコンセンサスを創る」希望を述べた。
総統府の殷??スポークスマンは、馬英九総統の両岸関係に対する見方は、中華民国の憲法に則って、
両岸の「独立せず、統一せず、戦わず」現状を維持し、92コンセンサスによって両岸関係和平発展を促進することであると声明した。
与党国民党の陳以信スポークスマンは、「民間学者たちの意見が国民党の立場と同じくても、異なっていても、
(民進党との)ダイアログがあるのは好いことである」と語り、大一中架構の可否に就いて、総統府と同じく、態度を示さなかった。
北京の社会科学院の余克礼前台湾研究所長は、台湾の与野党が“内部コンセンサス”を達成させる努力は肯定しなければならないが、
中国大陸側が“大一中架構”を、そのまま受け入れることは無いと述べ、「その問題に就いて、大陸側は討論する積りはある」と協商の余地のあることを示唆した。