26日午前9時、高陽総合ターミナル地下1階のリフォーム工事現場。溶接工のソンさん(50)が溶接機に火をつけた。
フードコート内の店舗にガス管を連結するための溶接をしようとした。溶接機をガス管に突きつけた瞬間、
火が天井に上がり、燃え移った。事故を調査中の一山警察署によると、ソンさんは「ガスの安全バルブを閉めずに
作業したため、ガスがもれて火がついたようだ」と話したという。ソンさんは消火器で火を消そうとしたが、消えないため119に申告して避難した。
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午前9時2分に申告を受けた消防本部は4分後に現場に到着し、午前9時29分に火を消した。
火が消えるまで約30分間、1階まで焼けた。有毒性の煙は建物全体に広がった。2階の待合室でバスを
待っていた高校生のキム・ソジュン君(17)は「切符売り場から2メートル離れたエスカレーターに沿って
真っ黒な煙が上がってきた」とし「同時に警報と避難案内放送が流れ、待合室にいた約50人が
一斉に非常階段の表示がある方向に走っていった」と状況を伝えた。午前9時に入り口を開けた地下2階の
大型マート「ホームプラス」の職員チョ・ソンヒさん(25)は「入り口を開いた直後、ムービングウォークを通じて黒い煙がもくもくと下りてきた」と話した。
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当時、建物の中にはバスの乗客と映画観覧客、工事作業員ら約700人いた。ほとんどの人が案内放送を聞いて避難したが、
2階に事務室があるK運輸会社のイ支社長(50)ら7人は有毒ガスにより窒息死した。27日0時現在、負傷者は54人。
うち6人は重体で、死者はさらに増える可能性もあると、警察はみている。出火した地下1階のフードコートで
作業中だった約80人は全員避難したことが分かった。煙はターミナルと地下につながった首都圏地下鉄3号線の白石駅にまで広がり、乗客が避難した。
警報が早く鳴り、職員が客の避難を誘導し、被害を減らした。5−7階のメガボックスで映画を見ていた
観覧客約50人は、職員の案内に従って煙がない屋外の非常階段から抜け出した。職員は観覧客が全員が
安全に脱出したことを確認した後、建物から出た。待合室ではバスの運転手が「こっちに来なさい」と言いながら慌てる乗客を導いた。
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犠牲者と負傷者がいる病院には、連絡を受けた家族およそ100人が集まった。午後1時に一山病院の
救急室に到着した犠牲者キムさん(48、女性)の娘は、病院の関係者が「(院内の)葬儀場に行かなければいけないようだ」
と伝えると、その場からしばらく動けなかった。イ支社長の夫人は「1カ月前に昇進したが、
よりによってどうしてこのような発令を受けたのか」と言いながら嗚咽した。
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帰化中国人の息子が死亡=中国人のキム・タプさん(38)も犠牲になった。親は2000年に韓国に来て帰化したが、
キムさんは中国の国籍を維持したまま蔚山(ウルサン)の会社で働いていた。今回、家族に会いに一山に帰って来ていた。
母のキム・スアンさん(50)は「息子はこの冬に10年間交際してきた女性と済州で結婚する予定だったが…」とし、
言葉を続けることができなかった。キム・タプさんの父は2012年に韓国で交通事故で死亡した。
中央日報
http://japanese.joins.com/article/772/185772.html?servcode=400§code=430