法務部の陳明堂次長は24日、ロンドンの上訴裁判所が、
台北で4年余り前、新聞配達少年をひき殺しスコットランドに逃亡した
英国籍のディーン(Zain Dean)に900万台湾ドル(2800万円)の賠償金を支払うよう命じたのを正義が執行されたと受けとめた。
台北で2010年の3月25日、新聞配達少年黄俊徳をひき逃げしたディーンは、
2012年の7月、台湾高等裁判所に懲役4年を言い渡された後、
就役する前の8月14日に、カナダ籍友人のチャーチャア(David Churcher)のパスポートを借り、
女友達の董玉hの助けを得て香港に発ち、英国に逃げ戻ったが、
10月にはエジンバラで逮捕され、スコットランド地方裁判所で台湾に強制送還される裁判を受けていている。
陳次長は、地裁の裁判が完了していない前に、
ロンドンの高裁が民事訴訟で、ディーンに台北地方裁判所が課徴した賠償金を支払う判決を下したのは、
「当然の理であり、法の正義が擁護された」と感謝した。
エジンバラで逮捕された英国商社の台北出張所長をしていたディーン被告は、
逃亡する恐れがあるとして、身柄を拘留されており、スコットランド地裁の台湾送還判決を待っている。
台湾と英国は去年の10月16日、
両国の「ディーン引渡し備忘録(MOU:memorandum of understanding )」を締結したが、
ディーンの弁護士は台湾がイギリスと国交関係が無く、MOUは無効であると主張し、
エジンバラ地方裁判所で公判する必要が無い故、釈放を要請したが、主張は認めらなかった。
なお、地裁は6月10日にディーンの強制送還の判決を言い渡す予定である。
KMT国民党ニュースネットワーク 05/26
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