【ベトナム】 死んでいった仲間たちの思い出の品を集め続けて2 0 年〜私設「捕虜になった革命戦士博物館」誕生の物語[5/25]

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1ししゃも2人前 ★@転載禁止
「捕虜になった革命戦士博物館」という少し変わっ た名称の博物館が、ハノイ市中心部から
30キロメートルほど離れた郊外のフースエン郡ナムチエウ村ナムクアット集落にある。
元捕虜のラム・バン・バンさん(71 歳)が2006年に設立した私設博物館だ。

バンさんは1943年にナムクアット集落の貧しい農家 に生まれた。中学校に相当する学校を出ると工員になり、
その後志願して軍隊に入った。1965年末に東南部タイニン省に派遣さ れ、1968年のテト攻勢に参加した。
しかしこの時手足に重傷を負い、ドンナイ省ビエンホアで捕虜となり、フーコック島(メコンデルタ地方キエンザン省)の収容所に移送された。

バンさんは1973年に釈放されたが、収容所で過ごした4年8か月の間に地獄を経験した。収容所では
◇熱湯を口に注ぐ、◇トラの檻に押し込む、◇ 針を手足の爪の間に刺す、◇歯を折る、◇釘を頭に打ち込む、などの残酷な拷問が行われていた。

バンさんは普通の生活に戻った後も、拷問で受けた痛みや死んだ戦友達 のイメージが何度も蘇り悩まされた。
眠れぬ夜を過ごした後、バンさんは 捕虜になった戦士達の思い出の品を集めることを思い立つ。それが死んだ仲間達に対する責任だと思ったという。

国防省の元高官の支援を受けて、バンさんは1985年から戦友のチュー・ ヒュー・ゴックさんと共に全国で収集活動を始めた。
しかし資金が潤沢にある訳ではない。長い時間をかけて少しずつ集めていったが、博物館を開 く条件は整っていなかった。

バンさんは2003年に60歳で定年退職した後、1室だけの博物館を2004年12月に開設した。家族と相談し
2,000平方メートルの土地を博物館に充てることを決め、2006年10月には旧ハタイ省(現ハノイ市)人民委員会から博物館の設立を公認された。
こうして同年11月 に正式に博物館が誕生した。

博物館は9つの部屋に分かれている。◇故ホー・チ・ ミン主席と戦争烈士(戦死した軍人・従軍者)を祭る部屋、
◇ベトナム戦争関 連の現物資料や写真を展示する部屋、◇米軍と南ベトナム軍の犯罪の証拠を展示した部屋など。
3000点を超える現物資料の一つに、箱に入った釘がある。フーコックの収容所で、頭に釘を打ち込まれて殺されたダン・ホン・ソン少尉の頭蓋骨から取り出されたものだ。

博物館の職員はバンさんを含め15人いるが、いずれも元兵士や元捕虜達 だ。全員が無給で働き、
博物館も無料で公開している。開館から8年で数万人が訪れた。元兵士だけではなく、全国から多くの生徒達や外国人も見学に来ているという。

展示室にはこう書かれた看板が掲げられている。「ご来館の皆様、静かに歩かれるようお願いします。ここには友人達の魂が眠っています」

http://www.viet-jo.com/home/magick_img.php/140523094836.jpg


VIETJO
http://www.viet-jo.com/news/special/140523094930-pic.html
2オリエンタルな名無しさん@転載禁止
ベトナム兵は本当に心から尊敬するよ

よくあんな厳しい戦いを勝利したもんだ

犠牲も大きかったろうけど