【韓国旅客船沈没】沈没した韓国政府や私たちの社会は誰が救うのか 食品会社の援助物資「鶏の丸焼き」には非難集まる[14/04/22]

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1猪苗代新幹線 ★@転載禁止
この6日間、私たちの心はすべて珍島沖の孟骨(メンゴル)水道に向かった。無情に短い停潮時間、
雨が降らないか、風はどれほど強いかと心配した。奇跡が起こらないかと注視した。しかし昨日午後、
次々と引き揚げられる安山檀園高校の生徒の遺体を見ながら私たちは気を落とした。この残忍な4月、
大人の裏切りで冷たい遺体となった17歳の生命…。

昨日は復活祭だった。半月後は釈迦誕辰日だ。私たちは亡くなった生徒にこの野蛮な地に生まれ変われという
自信がない。むしろ三国遺事の『元暁大師と蛇福の話』から借りた小説家キム・フン氏の26年前の弔辞が胸に響く。
「行きなさい、そして再び生死を繰り返してはいけない。人間であれ畜生であれ二度と生を受けてはいけない。
 腐って“空”になりなさい。あなたが行ったそこはどうか…黄色い日が昇り、白い月が浮くのか」。

もちろん私たちは最後の生存者が確認されるまで希望を捨てない。しかし確かな事実は、「セウォル号」とともに
政府も完全に沈没したということだ。かつてはいくら大きな事件でも、公務員が情報を統制し、「政府を信じて
ほしい」といえばそれまでだった。しかし世の中は変わった。セウォル号が沈没する場面は一日中、テレビ画面に
生中継された。生存者のスマートフォンに撮影された、沈没直前の「動くな」という船内放送に従い、秩序整然と
座っている生徒の姿も公開された。近づく死の影と船室の中の奇怪な静けさ、そのぞっとする対比に鳥肌が立つ。

公務員は世の中がどれほど変わったのか知らないようだ。最近、社会の懸案に真っ先に接し、最も鋭敏に反応するのは
家庭の主婦だ。テレビ画面を見ながら、その感じをそのままSNSに載せる。もう多くの印と決裁を受ける方式では、
IT時代の世論伝播速度にとうてい追いつくことができない。毎回後手に回っていた対策本部も「我々も放送画面を
見ながら状況を把握中」と告白した。昨日、孟骨水路には官民逆転の象徴的な風景が見られた。民間の漁船が事故海域を
囲んで遺体の流失を防ぎ、軍照明弾より100倍も明るいイカ漁船の集魚灯が孟骨水路を明るくした。事故船舶に入り、
真っ先に遺体を収容した主人公も、海洋警察・海軍でなく先端装備を備えた民間潜水要員だった。

いま私たちの社会は爆発直前だ。ある食品会社は現地に「鶏の丸焼き」を慰問品として送り、恥をかいた。SNSには
「いま鶏の丸焼きをちぎって食べる気になれるのか」という非難があふれた。救助が進行中だが、あるラジオ放送は
映画『タイタニック』の主題歌を放送し、「まだ追悼曲を聴く時ではない」という声が高まった。軍に対する不満も
少なくない。ある民間会社は世界に特殊曳船5隻を緊急手配し、8000トンの海上クレーンを事故海域に急派した。
しかし1年7カ月前に進水した1590億ウォンの海軍「統営」はドック内にあり、役立たなかった。戦力化過程の
問題のため、海中3000メートルまで探索できるという無人ロボットは全く使えなかった。

私たちの社会はセウォル号をなんと162年前の英バーケンヘッド号の事故と比較している。世界で最も潮流が速く、
サメが多い喜望峰沖。座礁したバーケンヘッド号の艦長は、不足した救命艇に女性や子どもから乗せた後、「気を付け」
という号令とともに一列に並んだ兵士と壮烈な最期を遂げた。こうした鮮明な対比のためか、すでに私たちの共同体は
間違いなく行方不明者の家族の側に立っている。さらにイメージが良かった女性家族部長官が生徒の斎場に行ったが、
追い返された。随行員が遺族に「長官様がいらっしゃいます」と知らせた教育部長官は社会的な怒りを買った。

珍島体育館でひざをついて頭を下げるのは、最後まで子どもたちを守ろうとした檀園高の教師ではないようだ。昨日、
首相は「セウォル号公式ブリーフィングに民間専門家を参加させる」と述べた。政府が沈没したという公式宣言と
変わらない。事故の収拾がつきしだい、内閣総辞職を考えるべきではないだろうか。

ソース:中央日報
http://japanese.joins.com/article/439/184439.html?servcode=100&sectcode=140