【中国】「優秀党員」の鎮長(町長)、裏の顔は暴力団のボス…実名告発で発覚、腐敗という「宿痾」に蝕まれた中国共産党の病巣[04/18]
ソース(日経ビジネスオンライン、北村豊の「中国・キタムラリポート」)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20140416/263020/ 広東省“東莞市”は、省都“広州市”と香港に隣接する“深?市”の中間に位置し、広東省内では広州市、深?市、佛山市に次ぐ
第4位の域内総生産(GRP)を誇る産業都市である。その東莞市で、今年2月に大掛かりな売春拠点壊滅作戦が展開されたことは
記憶に新しい。<注1>
<注1>本リポートの2014年2月21日付「潜入取材で暴露“性の都”東莞市の実態(
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20140217/259874/)」
および2月28日付「東莞市における売春拠点壊滅作戦の真相を探る(
http://business.nikkeibp.co.jp/article/world/20140226/260276/)」参照。
東莞市は約830万人の常住人口を持ち、4つの“街道(市街地)”と28の“鎮(町)”によって構成されている。その鎮の1つで、市の
東南部に位置する“樟木頭鎮(しょうぼくとうちん)”は、面積118.8平方キロメートル<注2>、常住人口約13万人の小さな鎮で、
9つの“社区(居住区)”から成っている。筆者は商社の駐在員として1995年から2000年までの5年間を広州市で過ごしたが、
樟木頭鎮政府は小規模発電所用の発電機を購入してくれた大事な顧客であった。このため、筆者は樟木頭鎮を幾度も訪問した
経験を持つが、樟木頭鎮は経済が発展している割には自然が残されている魅力的な鎮であった。
<注2>東京23区の面積は621平方キロメートルであるから、約5分の1に相当する。
■要職歴任の羅偉倫、樟木頭鎮のトップに
さて、2008年9月に、その樟木頭鎮の“鎮党委員会副書記”兼“鎮長”となったのが“羅偉倫(らいりん)”であった。1990年に中国共産党
への入党を果たした羅偉倫は、樟木頭鎮で“樟羅社区(樟羅居住区)”の書記、樟木頭鎮党委員会委員、樟木頭鎮副鎮長、樟木頭財政
分局局長などの役職を歴任したが、いかなる役職に就いてもその職務を全うして責任を果たし、率先垂範の職務姿勢は高い評価を
受けた。そうした真面目な努力の積み重ねが評価された結果が、樟木頭鎮のNo.2である鎮党委員会副書記兼鎮長に就任するという
栄達につながったのだった。
鎮党委員会副書記兼鎮長に就任した羅偉倫は、広東省が課題とする貧困層に対する救済・自立支援や“三旧改造(都市と農村の
中間にある古い町の改造、古い工場の改造、古い村落の改造)”などの重点事業に積極的に取り組み、樟木頭鎮においても“観音山
森林公園”計画や“広深鉄道(広州−深?間の鉄道)”の第4路線拡張計画などの問題を解決した。
また、民生の改善に努力し、「賭博に打撃を与え、就業を促進する運動」を継続的に展開すると同時に、各種の創業支援プロジェクト
を推進し、就業率を97.3%にまで高めることに成功した。さらに、医療問題の解決、各種犯罪活動の取り締まり強化、消防安全の強化
を推進した。これに加えて、新たな企業誘致の方式を創出して“東莞保利生態城(保利という企業のニュータウン計画)”や“王老吉”と
いう有名な飲料メーカー「加多宝集団」などの大型企業の誘致にも成功した。こうした羅偉倫の強い指導力に牽引されて、樟木頭鎮は
安定した経済成長を持続することができたのだった。
■「優秀党員」「特別貢献賞」「風雲人物」の栄誉
樟木頭鎮における羅偉倫の業績は中国共産党から高い評価を受け、羅偉倫は“優秀党員”と認定され、数回にわたって党中央から
「特別貢献賞」を授与された。それは下級の行政単位である“鎮”で突出した貢献を行った優秀共産党員として表彰されたものであり、
羅偉倫は責任を持って職務を全うし、模範となって周囲を引っ張る役割を十分に果たし、党の発展に寄与し、高潔で自らを律し、正しい
気風を発揚し、公正に事を行う「清廉潔白な人物」であり、国民の公僕たる公務員の良好なイメージを作り上げたとされた。また、2012年
には、国営の“中央電視台(中央テレビ)”によって話題の人物を意味する「“風雲人物(風雲児)”」に選定されるという栄誉にも輝いた
のだった。
(
>>2以降に続く)
(
>>1の続き)
こうして優秀党員としての羅偉倫の歩みは全てが順風満帆であると思われたが、「好事魔多し(良いことには、とかく邪魔が入りやすい
ということ)」の例え通り、羅偉倫の前途に突然暗雲が湧き上がる事態が発生したのだった。それは2013年1月に“羅暾(らとん)”という
人物が実名でネットの掲示板に書き込んだ、次のような告発文によるものだった。
■「傲慢」「汚職」「カネと女」を実名告発
傲慢この上ない鎮長は汚職官吏でカネと女を併せ持つ。庶民はどうして耐えねばならないのか。
広東省東莞市樟木頭鎮の鎮長である羅偉倫には以下の問題がある。
【1】“計劃育成(計画出産=一人っ子政策)”に対する重大な違反:
羅偉倫の妻は、以前樟木頭鎮政府に勤める公務員で、鎮の計画出産事務室の指導幹部であった。にもかかわらず、彼女は密かに
広州市で2人目の子供を出産した後に辞職した。その後は香港の不動産に投資することを名目に香港へ移り住み、さらに2人の子供を
出産している。
【2】“色狼如虎(トラの如き色情狂)”:
羅偉倫は樟木頭鎮“樟羅社区”の書記となって以来、長年にわたって“?拉OK(カラオケ=キャバクラ)”などの娯楽場へ入り浸って
いる。2003年1月21日午後12時10分からの中央テレビ『新聞30分(ニュース30分)』は、東莞市樟木頭鎮の“逸東酒店(イートンホテル)”
が“脱衣舞(ストリップショー)”を営業していた事実を報じたが、イートンホテルの“保護傘(後ろ盾)”として機能していたのが当時副鎮長
の羅偉倫であった。これは当時多数のニュースメディアによって報じられた。また、羅偉倫は他人とホステスを取り合って何回となく
暴力沙汰を引き起こした。しかし、このように堕落した役人が停滞することなく昇進するというのは一体どういうことか。そればかりか、
羅偉倫が世話をしていた“情人(愛人)”の“蔡群○”は、羅偉倫が鎮長に昇進してからの3年間で、臨時職員から正式職員となり、さらに
公務員となったばかりか事務室主任を経て局長にまでなった。
【3】官僚主義の完璧を期す:
羅偉倫は機会ある毎に親族による鎮の統治体制を整え、数十人の親戚を選抜して鎮政府の役職に就ける一方、彼の派閥ではない
職員に対しては徹底的に圧力をかけている。また、羅偉倫の身の安全を図るために、鎮政府は特に文書を発行して、「羅偉倫が執務
する鎮政府ビルの6階には、予約がない、あるいは立ち入り許可書を持たない幹部職員および一般職員の立ち入りを禁止する」旨を
通知した。言うまでもないが、一般の庶民が6階にある彼の執務室に立ち入ることなど論外である。90年代には2000万元(約3億2000万円)
以上を投資して香港で不動産を購入し、妻子を香港に移住させて頻繁に香港との間を行き来した。また、その後、1億元(約16億円)で
香港に豪華な別荘を購入し、妻子5人を養っている。この巨額の資金は一体どこから来たものなのか。このような腐った汚職役人を
懲らしめる“王法(政令や法律)”はこの国にないのか。
この告発文はネットを通じて全国に知れ渡り、大手ポータルサイトのニュースでも報じられた。これに慌てたのは中国共産党である。
党中央が「特別貢献賞」を授与した優秀党員が腐敗の権現であるかの如き告発がなされるのとは由々しき一大事である。広東省の
“党紀律検査委員会(党規律検査委員会)”は速やかに羅偉倫に対する調査を開始したが、調査によって判明したのは羅偉倫の
二面性であった。羅偉人は表の顔は上述したような業績を上げた優秀党員であったが、その裏の顔は優秀党員とは似ても似つかない、
告発文が暴露した通りの極悪人であったのだ。
(さらに続きます)
(
>>2の続き)
■慌てる共産党、解任するも「左遷ではない」
党規律検査委員会の調査結果によれば、羅偉倫は“貪婪荒淫無度(貪欲で酒色におぼれきる)”生活を送り、土地使用権の密売など
の汚職や収賄で30億元(約480億円)を稼ぎ、広東省内に3軒の工場と2軒の“夜総会(ナイトクラブ)を所有し、配下に1000人もの用心棒
を従えていた。そればかりか、羅偉倫は3人の妻と9人の子供を持ち、これら家族全員を香港へ移住させていたし、香港には1億元
(約16億円)以上の豪邸を4軒も所有していた。さらに驚くべきことは、羅偉倫を告発した“羅暾”を射殺するよう手下の用心棒に命令を
下していたのだ。
2013年9月1日、羅偉倫は樟木頭鎮長を解任された。これを報じた9月2日付の広州紙「広州日報」は次のように報じている。
記者が昨日権威ある情報筋から聴取したところによれば、今年50歳の羅偉倫はすでに樟木頭鎮長の職務を解任された。目下のところ、
羅偉倫の具体的な異動先は不明だが、行政ランク(“正処級”)および待遇は現行のまま保留されており、恐らく上部機関である東莞市
政府へ配属される可能性が高いものと思われている。昨年の後半から、ネット上に羅偉倫の「規律違反」を暴露する記事が多数掲載
されている。樟木頭鎮の住民によれば、羅偉倫は名実ともに“裸官(配偶者や子供が海外在住である単身赴任の役人)”であり、
妻子の戸籍はすでに香港に移っているとのことだった。この点について、記者が樟木頭鎮の関係部門に確認したところでは、羅偉倫の
家族の戸籍は全て香港などの外地へ移っており、羅偉倫だけが国内の戸籍であった。羅偉倫が免職となったことについて、情報筋は
「羅偉倫は樟木頭鎮に20年以上も勤務しており、丁度職場を変える時期が来たというだけのことで、通常の異動であって、左遷ではない」
と述べている。
その後は、羅偉倫がどこに配置転換されたのかは何も報じられていないまま推移した。ところが、2014年2月に、新たな告発文が
ネットの掲示板に書き込まれ、上述した党規律検査委員会の調査結果が世間に公表されたのだった。中国では“裸官”は汚職官吏の
代名詞となり、彼らに対する管理が厳しさを増している。すでに地域によっては、“裸官”の幹部職員に対して、退職するか、家族を外地
(海外あるいは香港)から呼び戻すかの選択を迫っていると言われている。この点から言っても、“裸官”である羅偉倫はその範疇に
属するが、それだけではなく、党規律検査委員会の調査により羅偉倫の党規律違反が明白であるにもかかわらず、何らの処罰も
行われないことが新たな告発につながったものと考えられる。
■野放しの“裸官”に告発文、再び
2月の新たな告発もネットを通じて全国に知れ渡っており、中国共産党としては羅偉倫を処罰しない訳には行かない状況に
追い込まれている。しかし、羅偉倫は党中央から「特別貢献賞」を授与された優秀党員である。この事実が、羅偉倫の犯罪行為および
党規違反が明白であるにもかかわらず、中国共産党に羅偉倫に対する処罰を逡巡させる大きな阻害要因となっているのではない
だろうか。
ところで、中国共産党の“党章(党規約)”の第6章「党の幹部」にある第34条の第5項には、党幹部の厳守すべき心得が次のように
書かれている。<注3>
人民から与えられた権力を正しく行使し、法律に基づいて事を運び、清廉潔白で、人民のために政務に励み、自ら手本を示し、
刻苦質朴で、大衆と密接に結びつき、党の大衆路線を堅持し、自覚を持って党と大衆からの批判と監督を受け入れ、自らを重んじ、
自らをかえりみ、自らに警鐘を鳴らし、自ら励むことに務め、官僚主義に反対し、職権の濫用、私利の追求といった、いかなる不正な
風潮にも反対すること。
<注3>“人民網(ネット)”日本語版の「党規約」の日本語訳から引用。
(さらに続きます)
(
>>3の続き)
羅偉倫は表の顔で優秀党員を演じつつ、裏の顔は“黒社会(暴力団)のボス”として樟木頭鎮を牛耳っていた。これを監督すべき
上部機関である東莞市の党委員会も市政府も、さらにその上の広東省の党委員会も省政府も、羅偉倫の二面性を誰一人として
把握していなかったとは思えない。しかし、「いかなる不正の風潮に反対する」べき党幹部はいなかったのに違いない。もっと言えば、
羅偉倫から鼻薬を嗅がされて「不正の風潮」を知りながら、見て見ぬ振りをした党幹部が多数存在したと考えられる。それにしても、
羅偉倫は中国の行政区分で言えば末端の“鎮”の鎮長に過ぎないが、それでも不正を通じて30億元もの大金を懐にしたのである。
たかが鎮長クラスで30億元なら、それより上位の腐敗官僚は一体どれだけ稼げるのかということになる。
■小物の腐敗が示す共産党の「宿痾」
中国では「“反腐敗没有「大人物」与「小人物」之分(腐敗取り締まりに大物と小物の区別はない)”」と言われている。但し、大物の
腐敗は数が少ないが、小物の腐敗は数限りなく多い。それこそ石川五右衛門の辞世ではないが、「浜の真砂は尽きるとも、世に小物の
腐敗の種は尽きまじ」である。2012年11月に中国共産党総書記に選出された習近平は、その直後の2013年1月に汚職・腐敗の撲滅を
目指す「トラ退治とハエ駆除」の宣言を行ったが、トラとは大物の高級官僚を、ハエとは小物の中下級官僚を、それぞれ意味した。
数の少ない大物の腐敗は撲滅できるかもしれないが、尽きることなき小物の腐敗を撲滅することは到底できるものではない。
それなら、せめて猫をかぶって優秀党員を演じて「特別貢献賞」までも受賞した悪党の羅偉倫くらいはさっさと処罰してけじめを付ける
べきだが、それができないところに結党から92年、政権を取ってから64年を経て、「宿痾(長い間治らない病気)」に蝕まれた中国共産党
の病巣が見え隠れするのである。
(終わり)
中国共産党の独裁政権のたわもの…
ヒトラー政権より、ひどいのでは?
ヒトラーは一応、同国民には待遇良かったから…
中国共産党は国民を不幸にしている…w
映画化しろよ。
中国にしかないものに価値がある。
7 :
オリエンタルな名無しさん@転載禁止:2014/04/19(土) 00:05:34.30 ID:KcKrkj1b
暴力団は必要悪
8 :
オリエンタルな名無しさん@転載禁止:2014/04/19(土) 00:22:37.37 ID:SrMjmkER
麻生太郎は表のヤクザ
9 :
オリエンタルな名無しさん@転載禁止:2014/04/19(土) 05:46:32.42 ID:t9aGevPu
小泉家
10 :
オリエンタルな名無しさん@転載禁止:2014/04/19(土) 08:04:53.07 ID:PKJCaO/x
>>5 ナチス・ヒトラーの本質は悪ではなく、秩序とかの公共心が肥大化したものだからな
「ドイツの悪は許さない」でユダヤ人やジプシーみたいな犯罪に手を染めやすい立場の人を駆逐するって論法な訳さ
完全に正義の暴走だよな
比して中共には始めから正義や公共心は無い、あるのは覇道を出発点とした欲の論理だよ
11 :
オリエンタルな名無しさん@転載禁止:2014/04/19(土) 11:09:45.15 ID:k7xXVhoV
おとといだったか
渋谷駅前で「中国のテレビ局ですが、安部政権の暴走について」
なーんて山口組との問題に対し街頭インタビューをしていたな
「なんでんな問題が暴走なのか」
「暴走だの右系化だの、聞こえてくるのおまいんとこと朝鮮だけなんだがどゆこと?(孤立化してんのおまいらだろ)」
「そっちの業界の人とあっちの業界のことってなだけだろ。で、今はその業界が国内法で違法認定されているだけじゃね」
「だいたいオマイラに関係無いだろ」
と答えたが、ま、丸没だなw
この記事見ていたらもっと頭がまわったかもな
(劉邦も李淵も元々ヤクザだろとは言えなかった)
12 :
オリエンタルな名無しさん@転載禁止:
政治屋とヤクザは
公認暴力団
か
私的暴力団
か
な違いだけ