【台北=田中靖人】台湾で対中政策を主管する行政院大陸委員会の王郁●(=王へんに奇)主任委員(閣僚)は10日、部下の「機密漏洩(ろうえい)」事件の責任を取るとして辞意を表明した。
王氏は中台分断後初の主管官庁トップ会談を実現するなど、馬英九政権の対中政策の決定過程で中枢を占めてきた。王氏の辞任で、中台関係のさらなる停滞は避けられない情勢だ。
台北地方法院検察署(地検)は10日、昨年8月に同委員会から告訴された張顕耀元副主任委員(副大臣級)の機密漏洩事件について、嫌疑不十分で不起訴とした。
張氏は、中台交渉で台湾側が譲歩できる限界などを中国側に漏らしたとして解任された。検察は、台湾人の秘書役の人物らに口頭で情報を伝えたものの、「機密」には当たらないと判断した。
王氏は記者会見で不起訴処分を批判しながらも、告訴で招いた社会的混乱の「政治責任を取る」と表明。馬総統に辞意を伝えたことを明らかにした。
王氏は学者出身で、馬政権発足時から報道官として総統府入り。2010年に対中・外交・安全保障政策の諮問機関「国家安全会議」の諮問委員に就任し、12年10月から大陸委員会の主任委員として対中政策を主導してきた。
中国で対台湾政策を主管する国務院台湾事務弁公室の張志軍主任(閣僚級)とは昨年、1949年の中台分断後、初の相互訪問を実現。
今月7日に3回目の公式会談を予定していたが、復興航空機の墜落事故や中国側が台湾海峡の中間線に設定した民間航空路の問題で合意できず延期した。
馬政権では、馬氏の最側近で国家安全会議の事務局トップ、金溥聡秘書長も6日に辞任を発表。相次ぐ政権中枢の辞任で、対中政策の重要な決定は人材面でも困難になっている。
http://www.sankei.com/world/news/150210/wor1502100038-n1.html http://www.sankei.com/world/news/150210/wor1502100038-n2.html 関連スレ
【台湾】国家安全会議トップが辞任 馬英九総統の懐刀[2/06](c)2ch.net
http://yomogi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1423312439/