2009年に台風による水害で大きな被害をこうむった、台湾南部・高雄市小林村の人たちによる舞踊団が
日本の岩手県で公演する。2009年8月、台風8号による豪雨で発生した土石流で、小林村は村ごと埋まり、
462人が亡くなった。その後村民が新たな場所で村を再建するため、政府と民間が協力、また、日本からも
さまざまな支援が行われた。
台湾の平地原住民族、シラヤ族(未認定)の村である小林村では2011年末に、伝統的な踊りや歌、
文化を伝える舞踊団、「大満舞団」が結成された。「大満舞団」はこれまで各地で、被災時の支援に
感謝するための公演を行ってきたが、今月18日に、日本の東日本大震災の被災地、岩手県山田町で
初めて踊りを披露する。
8日に行政院で行われた記者会見で、「大満舞団」の阿亮・団長は、結成してまもなく、日本の被災地で
踊って被災者と交流することを目標に定め、約2年半みなでコツコツ資金を貯めてきたと話し、公演が
実現することを喜んだ。今回は20人あまりが日本を訪れるとのことだが経費はすべて自前。
メンバーの1人で、2009年の水害で自身も家族を失ったという徐銘俊さんは声を詰まらせながら、
「ハード面が整備されて村は再建されたと思うかもしれないが、心の中の家はまだ再建できていない。
この気持ちは同じ被災者にしかわからない。日本で被災した人たちと深く交流して励ましたい」と話した。
Radio Taiwan International 2014-07-08
http://japanese.rti.org.tw/news/?recordId=7339