民進党は今月末の党大会で《台湾独立綱領》を凍結するという。しかし党内部ではこの提案の影響を
最小限度に抑えたいようである。問題はこの綱領の内容は果たして依然として民進党の追求の目標で
あるかどうかということである。
いわゆる《台湾独立綱領》なるものは,民進党は台湾はすでに独立をしているが,国家とは言い難い,
それゆえ《中華民国憲法》を無くし,新しい憲法を作って台湾共和国を打ち立てるというのである。
しかし民進党のリーダー蘇貞昌、謝長廷および「両国論」の執筆者である蔡英文を含め,彼らは黙として
台湾共和国を語らないのである。
一部分の民進党党員は,台湾独立は最終目標ではあるが,しかしそれでは票が取れないから
黙っているだけであるという。これでは時ともに民進党は進歩しているとは言い難い。
数日前辜寛敏は,現在の台湾は正常化しさえすれば事足りる。台湾独立は必要な時にだけ持ち出せば良い
と述べた。独立派の長老でさえ「再建国」する必要はないというのである。だとすれば,憲法制定を目的とする
《台湾独立綱領》は果たしてまた存在する必要があろうか? ことに2012年蔡英文が総統選挙に参加した時,
彼女は「中華民国は台湾であり,台湾は中華民国である」と述べ,はっきりと中華民国を肯定している。
今回の民進党党大会では《台湾独立綱領》を凍結しようという空気がある。しかし党中央はそれを消そうとしている。
《台湾独立綱領》はいわば民進党の神棚的存在であり,それをなくせば魂がなくなり,幽霊になりかねない。
票は欲しい,そのため大陸とも交流しなければなない。民進党はまさにジレンマに陥っているのである。
国民党ニュースネットワーク 2014・7・2
http://www.kmt.org.tw/japan/page.aspx?type=article&mnum=119&anum=11685