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http://si.wsj.net/public/resources/images/MK-CM537_SAMSUN_G_20140520210749.jpg David Paul Morris/Bloomberg News
韓国のサムスン電子は、「ギャラクシー」ブランドのスマートフォン(スマホ)とタブレット型端末の5機種で
米国防情報システム局(DISA)のセキュリティー認証を取得したと発表した。法人向けセキュリティーソフトを
搭載したこれらの機種が、米軍や官公庁での使用に適した製品として認められた。
対象となったスマホは「ギャラクシーS4」「ギャラクシーS4アクティブ」「ギャラクシー・ノート3」で、最新機種の
「ギャラクシーS5」は含まれていない。このほか「ギャラクシー・ノート」シリーズのタブレット型端末2機種が認証を受けた。
「KNOX」と呼ばれるサムスンのセキュリティー機能は、スマホの中に仮想の「コンテナ」を用意し、その中に
カスタマイズしたコンテンツやアプリケーションを格納する方式。コンテナ内はセキュリティー突破行為に対する
安全性が一段と高く設定されているものの、利用者は仕事用と私用のアプリケーションを自在に切り替えることができる。
サムスンはKNOX搭載機種のセキュリティー認証を世界各地で取得し、法人向け市場での攻勢を強めようとしている。
各国の防衛担当省庁から認証が得られれば、企業もサムスン製品への切り替えに積極的になるはずだと見込む。
それでもサムスンが競争を勝ち抜くための道のりはまだ遠い。
DISAはサムスンの5機種以外にもかなり多くの製品を認証済みだ。米アップルの最新基本ソフト(OS)「iOS7」を搭載した
「iPhone(アイフォーン) 」や「iPad(アイパッド)」のほか、「ブラックベリー」も認証機種に含まれる。
またサムスンが政府機関の取引先となる方向へ一歩近づいたのは確かだが、利益を生む契約の獲得に
つながるとは限らない。
あるサムスン幹部は5月、KNOX搭載端末が8700万台存在するものの、実際にKNOXが活用されているのは
わずか180万台だと明かした。KNOXの開発を統括する上級バイスプレジデントのリー・インジョン氏は、顧客数が
増えているとし、まずは販売の拡大に重点を置くと説明した。
The Wall Street Journal 2014 年 6 月 10 日 06:39
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303861104579614700932372952