【上海=河崎真澄】中国の華僑向け通信社、中国新聞社は3日、
香港の衛生当局が2日夜、香港で初となる鳥インフルエンザウイルス(H7N9型)感染者1人を確認したと伝えた。
香港で働く36歳のインドネシア人家政婦で、重体という。同ウイルスの感染者はこれで合計142人が確認され、
このうち45人が死亡している。中国本土以外での確認は台湾での1人に次いで2人目となった。
インドネシア人家政婦は先月17日、香港と隣接する中国広東省深●(=土へんに川)市を訪れた際、
生きた鳥を調理して食べた。その後、香港に戻ってから、せきなどの重い症状が出て入院していた。
香港での住み込み先の家族など、この家政婦が濃密に接触した人のうち4人からせきなどの軽い症状が出ており、
香港の衛生当局では他に感染が広がっていないか確認を急いでいる。
事態を重く見た香港政府は2日夜、深●(=土へんに川)からの生きた鳥の輸入を即時停止。
陸路や航路で中国本土から入境する人への体温測定を始め、警戒を強めている。
中国江蘇省の衛生当局は8月、同ウイルスに感染して5月に死亡した同省無錫市の親子について、
ウイルスが父親から娘にうつったことを専門機関として初めて公式に確認している。
上海市で死亡した親子と夫婦の2例でも「人から人」への感染が疑われている。
同ウイルスは3月末に上海市など中国本土で初めて確認されて以降、感染が拡大。
気温上昇とともに沈静化したが、10月以降、浙江省のほか、
香港に近い広東省の恵州、東莞両市でも感染者が確認されていた。
香港に加え、深●(=土へんに川)市など広東省には製造業など多くの日系企業が進出している。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/131203/chn13120311280005-n1.htm