【国内】東電、韓国大使館で説明会 「完全遮断」という安倍発言を否定[09/11]

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○福島原発:東電、韓国人記者団に安倍発言を否定

福島第一原子力発電所の放射能汚染水漏れに懸念が広がり、国際原子力機関
(IAEA)が現地に調査団を派遣することを決めた。

日本の安倍晋三首相はブエノスアイレスで開かれた国際オリンピック委員会(IOC)
総会で、2020年東京五輪の招致プレゼンテーションを行い、福島原発の汚染水が
「完全にコントロールされている」と説明したが、実際にはさらに深刻な状況にある
ことになる。

IAEAの天野之弥(ゆきや)事務局長は9日、ウィーンで開かれた定例理事会で、
福島原発の問題に関連し「緊急に対処が必要な課題だ」と述べ、今秋に2回目の
調査団を日本に派遣する考えを明らかにした。IAEAは今年4月にも福島原発に
調査団を派遣している。天野事務局長は「汚染水流出は原発事故の影響が続いて
いることを示すものだ。根本的な対策が求められる」と述べた。

福島原発の地下水汚染は広がり続けている。東京電力は9日、高濃度汚染水の
流出事故が起きた地上の貯蔵タンクから20メートル離れた観測用井戸で採取した
地下水から放射性物質のストロンチウムなどが1リットル当たり3200ベクレル検出
されたと発表した。今月5日にはタンクから南に10メートル離れた井戸から同650
ベクレルの放射性物質が検出された。

東電は10日午前、在日韓国大使館で韓国の記者を対象に説明会を開き「港の
外の海を調べた結果、放射性物質による汚染濃度は基準値以下だった」とした。
東電は「港湾外の海水の汚染濃度ならば、一生飲み続けても被ばく基準値を
下回る」として、安全性を強調した。

しかし、「安倍首相の言葉通りに本当に汚染が完全に遮断されるのか」との質問に
対し、東電の原子力改革特別タスクフォースの担当者は「完全に遮断するもの
ではない」と述べ、安倍首相の発言を事実上否定した。現在原発専用の港湾の
内部0.3平方キロメートルには、シルトフェンス(汚濁拡散防止フェンス)が設置
されているが、海水を完全に浄化する装置ではない。港内の海水の半分程度が
毎日外部の海水と入れ替わるためだ。港の外で汚染濃度が低いのは、汚染物質が
検出されなかったからではなく、大量の海水で薄められたためだというのが専門家の
見解だ。菅義偉官房長官は同日の記者会見で「全部、水をストップしているという
ことではない」とした上で「港湾の中も基準値以下だ。汚染水の影響について、
完全にブロックされているという表現を使った」と説明した。

しかし、東大生産技術研究所などは、先月福島原発から半径20キロメートルを
調査した結果、周辺より最大でセシウムの濃度が20倍以上高い「ホットスポット」が
40カ所以上見つかったことを明らかにしている。琉球大の矢ケ崎克馬名誉教授
(物理学)は「食の連鎖で魚による放射性物質の濃縮が起きる可能性がある」と
警告した。

安倍首相は「食品や水の被ばく量がどの地域でも基準値の100分の1レベルで
安全だ」と主張したが、反論もある。独協医大の木村真三教授は、福島県二本松市は
家庭菜園の野菜を食べた市民の3%がセシウムで内部被ばくしたと主張した。

日本政府が汚染水対策として発表した凍土壁と浄化装置もいつ完成するか未定だ。
東電関係者は「まだ工事日程が決まっていない」と述べるにとどまっている。東電は
地上貯蔵タンクから汚染水300トンが流出したことに関連し、タンクの水位計設置、
モニタリング強化、定期点検の強化などの対策を示したが、そんな基本的な対策が
これまでなぜ取られなかったのかとの質問には「申し訳ない」という言葉のみを
繰り返した。

□ソース:朝鮮日報
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/09/11/2013091101370.html