(CNN) 中国で今年少なくとも40人の死者を出した鳥インフルエンザ「H7N9型」のウイルスは、
生きた家禽(かきん)類を販売する市場でアヒルとニワトリが接触することによって発生した公算が
大きいとする研究結果が、科学誌ネイチャーに発表された。
中国の鳥インフルエンザは今年3月以来、少なくとも130人の感染が確認されている。
香港大学の研究チームによると、遺伝子解析の結果、人への感染源になったのはニワトリのみで、
それ以外の鳥類からの直接感染はなかったことが判明した。また、ウイルスは、ニワトリの糞便
(ふんべん)ではなく、口道や上気道から感染していたことも分かった。
ウイルスを媒介する役割を果たしたアヒルは、野鳥が持つさまざまな種類のインフルエンザウイルスに
感染し、そこからニワトリが既に持っていたインフルエンザウイルスと共通の遺伝物質を持つウイルスが
発生。生きた家禽類を扱う市場でアヒルとニワトリが接触したことにより、ニワトリの間で新型の
H7N9型ウイルス感染が広がり、そこから人に感染したと結論付けた。
中国政府が生きた家禽類を扱う市場を一時的に閉鎖させた後は、新たな感染は確認されて
いないという。
研究チームはさらに、これまで未発見だった「H7N7型」のウイルスも発見した。同ウイルスはH7N9型に
似た遺伝子構造を持ち、実験では哺乳類に感染させることもできたという。
CNN: 2013.08.22 15:15
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