中国大気汚染 国基準の2倍超
中国政府は、大気汚染の原因となっているPM2.5と呼ばれる有害な粒子の平均濃度が、
都市部で国の環境基準の2倍以上になっていることを公表し、急速な経済発展に伴って、
大気汚染が深刻になっていることが改めて浮き彫りとなりました。
中国では、車の排気ガスなどに含まれるPM2.5と呼ばれる有害な粒子の濃度が、都市部を
中心に高くなっていて、健康不安が広がるなど大きな問題となっています。
中国の環境保護省は31日、全国74の主要都市のことし上半期の大気汚染の状況を発表
しました。
それによりますと、PM2.5の濃度は74都市の平均で、1立方メートル当たり76マイクログラムと、
中国が定める年間の環境基準である35マイクログラムの2.2倍、WHOの指針の7倍以上に
上っていることが明らかになりました。
このうち最もひどいのは河北省石家荘で、国の基準の5倍近くの172マイクログラムに上り、
基準を満たしたのは、チベット自治区のラサや海南島の海口など4都市しかありませんでした。
またことし上半期で、大気汚染の度合いを示す指数が基準を上回った日数は45%に上り、
急速な経済発展に伴う深刻な大気汚染の実態が、改めて浮き彫りとなりました。
中国政府は、健康への悪影響を懸念する国内世論の高まりから対策を迫られていて、先月には、
鉄鋼業などの主要産業で、大気汚染物質の排出量を2017年末までに30パーセント以上削減
するという目標を打ち出したほか、近く、大気汚染の悪化を防ぐための行動計画を発表することに
しています。
福岡市のどへの影響調査
大気汚染物質のPM2.5が、高い濃度で観測された際の健康への影響について、福岡市が
市民にアンケート調査した結果、のどにアレルギーのある人のおよそ30%が、のどの違和感を強く
訴えていることが分かりました。
これはPM2.5などの被害防止策を検討している福岡市の検討委員会で市側が示しました。
それによりますと、ことし3月から5月にかけての5日間、PM2.5の大気中の濃度が、国の環境
基準を上回った日と、下回った日の健康への影響について、福岡市内でアンケート調査を行い、
1日平均で1400人余りから回答を得ました。
その結果、PM2.5の濃度が高い時に、のどにアレルギーのある人の30.6%が、のどの違和感の
症状について「非常に重い」または「重い」と回答し、濃度が低い時と比べて25.1ポイントも高い
ことが分かりました。
一方、アレルギーのない人が、濃度が高い時にのどの違和感の症状が「非常に重い」または「重い」
と回答した割合は、濃度が低い時と比べて6.7ポイント高い8.5%で、福岡市ではアレルギーの
ある人ほど、PM2.5の影響を大きく受けているとしています。
福岡市はことし2月から、PM2.5の濃度の予報を始めて、毎日、市のホームページで公開すると
ともに、登録した人にメールを配信して、国の環境基準を上回ると予測される日には、呼吸器系の
持病やアレルギーのある人に、外出する時のマスクの着用や外出後のうがいを呼びかけています。
今回の調査結果を受けて福岡市では「現在PM2.5の予報の情報をメールに登録している人は
およそ3万2千人いるが、今後さらにアレルギーのある人を中心に登録を呼びかけ、活用を促して
いきたい」と話しています。
NHKニュース: 2013年7月31日 19時8分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130731/k10013440101000.html 関連スレ
【朝日新聞/社説】日中韓の対話-中国大気汚染への環境協力を次へつなげ。日本企業も一因だ[05/08] (dat落ち)
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1367979006/ ほか