>>1のつづき
≪仏人宣教師描いた漢城の混沌≫
しかし、朝鮮の独立は不確かで今度はロシアに傾いていく。朝鮮半島がロシアの植民地になっ
たら、日本にとってはこの上ない脅威だ。日清戦争後、日本は富国強兵を一段と推し進め、
1905年にロシアを破って後、韓国を保護国とした。伊藤博文初代統監は当初、併合には反対
だったが、ハルビン駅で安重根に暗殺され、併合論が一気に勢いを増す。併合は英米仏独の
ほかロシアも認めた。
漢城のフランス人宣教師、ダレ氏が帰国して後の1874年に、『朝鮮事情』という本を著している。
漢城はまさに糞尿まみれで足の踏み場もなく、肺結核、ハンセン病、肺臓ジストマ、赤痢、チフス
などの疫病が流行していた。併合の前年に、日本が入って京城医専やその付属病院を設立し、
医師、看護師、衛生師を養成した。併合後に取りかかったのが学校の建設で、1945年の終戦
までに京城帝大のほか専門学校を約千校設置し、小学校を5200も開校した。その結果、
識字率は4%から61%に上がる。100キロだった鉄道も6千キロに延伸された。
朴氏の父親、朴正煕大統領の時代、韓国は民主主義国家としての発展を予感させた。が、
在任中に汚職に手を染めて罪に問われる、後の大統領は少なくなかった。
日本と協力して経済発展を遂げる方が容易だと思われるのに日本を脅してカネを取ろうという
姿勢は、北朝鮮と同じだ。
≪儒教の事大主義と大衆迎合≫
李明博前大統領は「未来志向の関係を築こう」と語り、期待を抱かせた。しかし、支持率が落ち
てくるや、政権末期の2012年、竹島に強行上陸し、「天皇の謝罪」を求める暴言を吐いた。
後任の朴槿恵氏は、それ以上の反日姿勢を示さないと地位が危うくなるとでも思っているの
だろうか。朴氏は政治、経済を通じて中国にのめり込み、米国に行って日本の悪口を並べ
立てた。まさに、大衆迎合の政治を繰り広げているが、この姿こそが千年にわたる朝鮮の歴史
への回帰である。
韓国に染み渡っているのは儒教思想である。日本にも儒教思想はあるが、仏教の平等思想で
中和されて、それほど浸透していない。韓国の儒教は徹底して上下関係にこだわる事大主義
である。大きいものには従うということだから、中国、米国には従う。日本は、中華思想からみて
下の位置にいなければならないのである。
>>3にちょっとだけつづく