【韓国裁判】ベトナム戦争の枯れ葉剤被害軍人1万6579人「糖尿病も枯葉剤のせい」→39人のみ勝訴→支払いは米国での裁判次第[07/12]
1 ：東京ロマンチカφ ★：
ベトナム戦争に出征した軍人たちが、枯れ葉剤を製造した米国の会社を相手取り損害賠償を
求めた訴訟で、大法院（日本の最高裁判所に相当）はクロロアクネ（塩素挫瘡〈ざそう〉）の患者
39人を除く被害者について「疾病と枯れ葉剤の因果関係が認められない」との判決を下した。
これは枯れ葉剤の製造会社の賠償責任を世界で初めて認めた判決だ。しかし、原告たちが「枯
れ葉剤による影響」と主張した、糖尿病や肺がん、喉頭（こうとう）がんなど10種類の病気について
は、因果関係を全く認めなかったため、事実上の敗訴といえる。
大法院第3部（李仁馥〈イ・インボク〉裁判長）は12日、枯れ葉剤を浴びた軍人1万6579人が、
枯れ葉剤を製造した米国のダウ・ケミカル、モンサント両社を相手取って起こした訴訟で、被害者
5227人に一人当たり600万−4600万ウォン（約53万‐410万円）、総額631億ウォン（約55億
6500万円）の賠償金を払うよう命じた二審の判決を破棄し、クロロアクネを発症した被害者39人
を除く5188人について「枯れ葉剤によって疾病が生じたと見なすのは困難だ」として、審理をソウル
高裁に差し戻した。
■法廷闘争14年、期待外れの判決
この日午前10時50分ごろ、損害賠償を受けられないとの知らせが伝わるや、大法院の外で待って
いた軍服姿の高齢者約60人は一斉に沈黙した。1960−70年代、ベトナム戦争に出征した際、
枯れ葉剤の影響でさまざまな病気を患ったとして、枯れ葉剤を製造した米国企業を相手取って訴訟
を起こした原告たちだ。しばらくして、原告たちは示し合わせたように、静かに大法院を後にした。
一部の原告は涙ぐんでいた。万が一の事態に備え警備に当たっていた大法院の警備員約20人は
あっけにとられた表情を見せた。
ベトナム戦争に出征した軍人1万6579人が1999年に提訴してから14年にして、この日の判決を
迎えた。二審の判決は2006年1月に出ており、大法院の審理だけで7年半もかかったことになる。
大法院の判決の直後、記者会見を行った枯れ葉剤戦友会のキム・ソンウク事務局長は「大法院
では7年間、一度も審理を行わず放置していた。このことが、きょうの判決にかなり不合理な影響を
与えたと思う」と批判した。賠償を受けられなかったイ・ヨンジャさん（64）は「今も原因不明の皮膚病や
脳卒中のため、夜も眠れず、歩くのもままならない。1カ月に54ドル（現在のレートで約5400円）という
安月給で国のために苦労を強いられたのに、その代償がこれか」と語った。一方、クロロアクネを発症
したため賠償を受けられることになったハン・ホシクさん（66）は「10年以上もかかってようやく判決が出た。
全くあきれる」と話した。
■クロロアクネ発症の39人には600万−1400万ウォン賠償
この日、キム・シン裁判官は主文を読む前「これまで弁論を準備し、激しい攻防を繰り広げてきた
原告、被告双方の当事者に対し敬意を表する」としながらも「気の毒という理由だけで判決を
下すことはできない」と述べた。
大法院が二審の判決を破棄したのは、5188人が「枯れ葉剤の影響」と主張した糖尿病や肺がん、
喉頭がんなど10種類の病気について「後天的な要因が複合的に作用して発生する『非特異性疾患』
であり、ベトナム戦争でまかれた枯れ葉剤にさらされたため発病したと断定することはできない」と判断
したためだ。だが、クロロアクネは枯れ葉剤に含まれるダイオキシンの成分に触れることで発症する
「特異性疾患」と認められた。
賠償を受けられることになった39人は、一人当たり600万−1400万ウォン（約53万−120万円）、
総額4億6599万ウォン（約4100万円）を受け取ることになった。大法院は「（枯れ葉剤の）製造会社
が韓国に資産を有していれば直ちに執行が可能だが、資産がない場合は米国の裁判所に執行判決
を求め、賠償を受ける必要がある」と説明した。
この訴訟をめぐっては、韓国で審理を進めることができるか否かや、消滅時効の期間を過ぎているの
ではないかという点について論争が繰り広げられた。大法院はこの日、前者については「被害者が
韓国軍の軍人であり、実際に被害が生じた場所も韓国だったため、韓国の裁判所が審理を行う
権利を有している」、後者については「枯れ葉剤の後遺症と判定され、登録された日から3年間は
消滅時効の期間とならない」との判断を示した。
尹柱憲（ユン・ジュホン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/07/13/2013071300567.html
求めた訴訟で、大法院（日本の最高裁判所に相当）はクロロアクネ（塩素挫瘡〈ざそう〉）の患者
39人を除く被害者について「疾病と枯れ葉剤の因果関係が認められない」との判決を下した。
これは枯れ葉剤の製造会社の賠償責任を世界で初めて認めた判決だ。しかし、原告たちが「枯
れ葉剤による影響」と主張した、糖尿病や肺がん、喉頭（こうとう）がんなど10種類の病気について
は、因果関係を全く認めなかったため、事実上の敗訴といえる。
大法院第3部（李仁馥〈イ・インボク〉裁判長）は12日、枯れ葉剤を浴びた軍人1万6579人が、
枯れ葉剤を製造した米国のダウ・ケミカル、モンサント両社を相手取って起こした訴訟で、被害者
5227人に一人当たり600万−4600万ウォン（約53万‐410万円）、総額631億ウォン（約55億
6500万円）の賠償金を払うよう命じた二審の判決を破棄し、クロロアクネを発症した被害者39人
を除く5188人について「枯れ葉剤によって疾病が生じたと見なすのは困難だ」として、審理をソウル
高裁に差し戻した。
■法廷闘争14年、期待外れの判決
この日午前10時50分ごろ、損害賠償を受けられないとの知らせが伝わるや、大法院の外で待って
いた軍服姿の高齢者約60人は一斉に沈黙した。1960−70年代、ベトナム戦争に出征した際、
枯れ葉剤の影響でさまざまな病気を患ったとして、枯れ葉剤を製造した米国企業を相手取って訴訟
を起こした原告たちだ。しばらくして、原告たちは示し合わせたように、静かに大法院を後にした。
一部の原告は涙ぐんでいた。万が一の事態に備え警備に当たっていた大法院の警備員約20人は
あっけにとられた表情を見せた。
ベトナム戦争に出征した軍人1万6579人が1999年に提訴してから14年にして、この日の判決を
迎えた。二審の判決は2006年1月に出ており、大法院の審理だけで7年半もかかったことになる。
大法院の判決の直後、記者会見を行った枯れ葉剤戦友会のキム・ソンウク事務局長は「大法院
では7年間、一度も審理を行わず放置していた。このことが、きょうの判決にかなり不合理な影響を
与えたと思う」と批判した。賠償を受けられなかったイ・ヨンジャさん（64）は「今も原因不明の皮膚病や
脳卒中のため、夜も眠れず、歩くのもままならない。1カ月に54ドル（現在のレートで約5400円）という
安月給で国のために苦労を強いられたのに、その代償がこれか」と語った。一方、クロロアクネを発症
したため賠償を受けられることになったハン・ホシクさん（66）は「10年以上もかかってようやく判決が出た。
全くあきれる」と話した。
■クロロアクネ発症の39人には600万−1400万ウォン賠償
この日、キム・シン裁判官は主文を読む前「これまで弁論を準備し、激しい攻防を繰り広げてきた
原告、被告双方の当事者に対し敬意を表する」としながらも「気の毒という理由だけで判決を
下すことはできない」と述べた。
大法院が二審の判決を破棄したのは、5188人が「枯れ葉剤の影響」と主張した糖尿病や肺がん、
喉頭がんなど10種類の病気について「後天的な要因が複合的に作用して発生する『非特異性疾患』
であり、ベトナム戦争でまかれた枯れ葉剤にさらされたため発病したと断定することはできない」と判断
したためだ。だが、クロロアクネは枯れ葉剤に含まれるダイオキシンの成分に触れることで発症する
「特異性疾患」と認められた。
賠償を受けられることになった39人は、一人当たり600万−1400万ウォン（約53万−120万円）、
総額4億6599万ウォン（約4100万円）を受け取ることになった。大法院は「（枯れ葉剤の）製造会社
が韓国に資産を有していれば直ちに執行が可能だが、資産がない場合は米国の裁判所に執行判決
を求め、賠償を受ける必要がある」と説明した。
この訴訟をめぐっては、韓国で審理を進めることができるか否かや、消滅時効の期間を過ぎているの
ではないかという点について論争が繰り広げられた。大法院はこの日、前者については「被害者が
韓国軍の軍人であり、実際に被害が生じた場所も韓国だったため、韓国の裁判所が審理を行う
権利を有している」、後者については「枯れ葉剤の後遺症と判定され、登録された日から3年間は
消滅時効の期間とならない」との判断を示した。
尹柱憲（ユン・ジュホン）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/07/13/2013071300567.html
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