2013年5月14日、ニュースサイト「KINBRICKS NOW」は記事「中国製兵器はもう安くない?ロシアとの逆転現象も」を掲載した。
先日、ロシアの保険会社SOGAZは、爆撃機Su-34の試験飛行及び訓練中の事故に関する保険契約をロシア国防省と締結したと発表した。
補償額は1機12億5000万ルピー(約23億2000万円)。この金額がおおむねSu-34の製造コストと考えることができるだろう。
新型爆撃機としてはおどろくほどの安さだ。
例えば中国のJ-10戦闘機の製造コストは2780万ドル(約28億円)と推定されている。
中国といえば近年問題となっているのが労働コストの上昇。労働コストはこの3年間で60%上昇したとの報道もあり、
アジアの途上国の中でも最高水準。中国から他の新興国に工場を移転する動きも広がっている。
また原材料価格、エネルギー価格、工場用地も値上がりしている。
民間企業を悩ませるコスト上昇は、国の後ろ盾を持つ軍需産業にも大きな悩みとなっている。
戦闘機を開発、製造する成都飛行機工業集団の社員募集条件を見ると民間企業をはるかに上回る水準で、
民間との人材争奪戦に苦慮しているさまがうかがえる。
中国製の兵器はロシアのコピー製品も多いが、安価なため途上国では人気。
シェアを奪われたとロシア側が怒りを見せるほどの伸びを見せている。
しかしコスト上昇は中国製武器の売りであった価格という優位性を失わせつつあるようだ。
安さではなく、品質や革新性を売りにできるか。中国の軍需産業も民間企業同様の悩みを抱えている。(筆者:chinanews)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130516-00000003-rcdc-cn