焼き肉大国の韓国では、数年前から食用接着剤を使った人工的なカルビ「整形カルビ」が流通し、大きな問題となっている。
近ごろは、肉のない骨に別の肉を付けるといった手法だけでなく、生産地が異なる肉をくっつけた、つぎはぎの“多国籍”な整形カルビも増えている。
こうなるともう客側は自分が一体何の肉を食べているのか分からない。
韓国メディア「SBS」は11日、『米国・ドイツ産カルビにクビ肉…“多国的整形カルビ”』と題したレポートで、市場に流通する整形カルビ事情について紹介した。
報道によると、カルビは骨に肉が付いている状態のものを指すが、一部の飲食店は人工的に作った整形カルビを一般のカルビとして偽って販売する。
肉と肉、肉と骨をつなげるのは食用接着剤。肉は米国産、カナダ産、ドイツ産など産地も部位も異なるケースも多く、最終的に多国籍な整形カルビが誕生したりする。
韓国では、数年前から飲食店のメニューに生産地を表示することが義務付けられているが、多くの店が守っていないのが現状だ。
SBSがレポートした店も、整形カルビを普通の国産カルビと同じようにして販売していた。
店側は、骨に肉がしっかりと付いた本物のカルビはほとんど存在せず、大抵が別の肉を付けて大きさをごまかした整形カルビだと悪びれずに話した。
整形カルビを販売すると、当然のことながら店側はもうかる。安い肉を、高い国産カルビの値段で販売することができるからだ。
整形カルビが流通する背景には、カルビの需要に供給が追いつかないという事情もあるが、利益率の高い整形カルビは店側にとっては魅力的な存在。
飲食店で提供されるカルビの多くが整形カルビであることは、もはや“公然の秘密”となっているという。
韓国では飲食店の取り締まりを求める声は多い。しかし、整形カルビや表示偽装が“当たり前”となっている現状を見ると、
食の安全に対する国民の不安は当分解消されそうもない。
http://news.livedoor.com/article/detail/7589933/