◆校内ネット世論を監視せよ!学生アルバイトによるサイバー赤軍が話題に―中国
■学生アルバイトによるサイバー赤軍
「まるで学生特務やないか!」と中国のネットでちょっとした話題となっているのが、
南方都市報の記事「大学が“サイバー赤軍”を設立、学生のマイクロブログを監視」。
すでに元記事は削除されているほか、ポータルサイト、大手ネット掲示板に転載された記事も
削除祭りとなっているが、それでもまだ生きている転載も少なくない。
中国数字時代の転載を参照した。
写真:
http://farm4.static.flickr.com/3646/3579663737_1c435323b1.jpg 記事の内容をかいつまんで紹介すると、
・2013年3月15日、広東省の白雲学院の「ネット世論週報制度」(同校では俗に
白雲赤軍と 呼ばれているという)が大学学生事務管理精品プロジェクトとして表彰された。
・白雲赤軍は2010年末に学生活動ネット世論情報監視グループとして成立。
現在では専任教師9人、学生アルバイト6人から構成されている。
学生アルバイトの時給は8元(約120円)程度。
仕事時間は日に1時間半程度。学生は成績優秀かつ「政治的立場が堅固」なエリートとのこと。
・活動内容は同校学生のマイクロブログ、ネット掲示板、QQグループ(多人数チャット)の
情報をチェックし、間違った世論を正すこと。
設立以来3年間で10万件以上も書き込みし、正しく世論を導いてきたという。
・また週に一度、学生たちがネットで会話していたホットトピックをまとめ、学校に提出している。
■やばい大学生
中国のネット検閲というと「グレート・ファイヤー・ウォール」「金盾」といった言葉が有名だが、
注意すべきは決して単一のシステムではないということ。
ある一定のネットサービスに接続できなくしたり、「天安門事件」などある特定の単語を検索すると
ネット接続が切断されたりというシステムもあれば、ひたすら人海戦術でよろしからぬものを
発見していくというパターンもある。
大手IT企業ともなれば大量の検査員を雇っているわけだが、それを大学単位でやってみた、
というのが今回のニュースの面白いポイントだろう。
いや、エリート学生のバイト代安すぎというのも気になるところだが、
彼らは彼らできっと学生会とかの役職を得ていて、なんだかんだ別方面での役得があるはずだ。
社会問題に興味を持ち、まだそんなにすれてなく、それなりに社会正義を信じ、
ついでに結構ヒマでネットも大好きという大学生はなにげに危ない存在。
私が留学していた中国の某1.5流大学も
「院生の奨学金、大学がピンハネしているwww」→軽く暴動
成金の息子が学生を車でひいた揚げ句、マフィアを呼び出して、ひかれた奴を脅しているぞ
→軽く暴動
といった展開があった。
そういう時に正しく校内世論を誘導してあげる組織が必要ということなのかもしれない。
なにせ政府に表彰されたぐらいなので、これからがんがん広まっていく、
あるいはすでに結構普及しているのではないか。
KINBRICKS NOW(キンブリックス・ナウ) 2013年03月20日
http://kinbricksnow.com/archives/51848604.html