[香港 13日 ロイター] 中国の太陽光パネルメーカー大手、サンテック・パワー・ホールディングス(尚徳太陽能電力)(STP.N)が
政府による救済を受ける見通しとなった。貿易問題や供給過剰に伴う価格暴落が響いてキャッシュの流出が続き、数日内に期限を
迎える5億4100万ドルの転換社債の償還が困難になった。
サンテックは11日、15日に期限を迎える社債の6割超を保有する投資家との間で、償還を2カ月先送りすることで合意したと発表した。
ただ、残りの4割を保有する投資家との間では合意に至っておらず、その分の償還資金2億ドルの手当ても済んでいない。
業界内では過剰供給問題の解決に向け、いくつかのメーカーを破綻させるほうが良いとの見方もあるが、アナリストらは、サンテックの
破綻を許せば中国政府が重視する業界でパニックが誘発される可能性があると指摘している。
CLSAのアナリスト、チャールズ・ヨンツ氏は「2カ月後には社債保有者が妥協を迫られ、部分的なヘアカット(債務免除)に至るだろう。
その後、サンテックは地方政府から支援を受けることになる」と指摘した。
事情に詳しい複数の関係筋はロイターに対し、サンテックが本拠を置く江蘇省無錫市の政府は同社との交渉に入っており、救済に
乗り出す可能性があると明らかにした。
同市政府に電話をかけたが、応答しなかった。
中国の太陽光発電パネル製造業界は数十万人の雇用を抱えており、生産能力では世界最大。地方政府は積極的に投資誘致を
進めてきた。
また、国有銀行も業界向けに数十億ドルの低利融資を実行していた。
REUTERS: 2013年 03月 13日 09:28
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE92C00520130313