【マニラ共同】フィリピンのイスラム系武装集団が2月、マレーシア・ボルネオ島サバ州に上陸した問題で、
フィリピン外務省報道官は1日、武装集団とマレーシア治安当局が1日午前に銃撃戦となり、
武装集団側10人が投降、治安当局者2人が死亡したと発表した。
武装集団が居座っていた住居の家主1人も死亡、治安当局者1人が負傷した。
武装集団のほかのメンバーは逃走、2月中旬から続いた双方のにらみ合いは幕を閉じた。
マレーシア側が1日午後、フィリピン側に連絡した。
フィリピン政府は現場近くに派遣していた船に、保護を求めてきた一部の武装集団メンバーを収容しフィリピンに送還する。
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/350702 旧王国の末裔がボルネオ島に不法上陸 サバ領有権問題に脚光−フィリピンとマレーシア
http://sankei.jp.msn.com/world/news/130219/asi13021922560001-n1.htm 【シンガポール=青木伸行】マレーシアのボルネオ島北部サバ州に、フィリピン南部ミンダナオ島から、
「スールー王国軍」を名乗るイスラム教徒400人が不法上陸した。一部が武装しており、治安部隊に包囲されている。
サバ州をめぐり両国は、15世紀に成立したとされるイスラム教国「スールー王国」の歴史に根ざす領有権問題を
抱えており、事件は棚上げ状態の争いに再び光をあてている。
グループは今月中旬、サバ州ラハド・ダトゥの海岸に不法上陸した。リーダーはスールー王国のスルタン(君主)
の末裔(まつえい)、ラジャ・ムダ・アジムディン・キラム氏。反政府武装勢力「モロ・イスラム解放戦線」(MILF)の
元メンバーも含まれている。
歴史をひもとくと、15世紀半ばに、フィリピン南西端のスールー諸島を中心に成立したとされるスールー王国の
領土は、現在のサバ州にも及んでいた。その後、スペインによる占領時代などを経て1897年、フィリピンが米国に
併合されると、王国も終焉(しゅうえん)した。
問題は、北ボルネオが1946年に英国領となり、63年にはマレーシア連邦の成立とともに連邦の1州となって、
「分割」されたことにある。フィリピンは北ボルネオを含む王国の領有権を、スルタンと62年に締結した文書により
獲得していると主張する。一方、マレーシアは63年以降、スルタンの末裔側に毎年、“租借料”として5300リンギット
(約16万円)を支払っており、今日に至っている。
グループを派遣したのはリーダーの兄で、74歳のジャマルール・キラム氏。派遣を「帰国の旅」と形容し、その目的
については「戦うことではない。われわれが歴史的に有するサバの領有権の行使だ」と述べている。具体的には、
旧スールー王国の承認と、領土(サバ州)の返還などを求めているという。
その背景として、昨年10月にフィリピン政府とMILFが合意し、新自治政府の創設を柱とする和平の枠組みから、
サバ州が「除外」されたことに対する不満があると指摘されている。
マレーシア、比武装集団の不法上陸に苦慮 総選挙控え収拾急ぐ
2013/3/5 23:46
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM0506G_V00C13A3FF2000/ マレーシア政府が、東部のサバ州に不法上陸しているフィリピンのイスラム系武装勢力への対応に苦慮している。
マレーシア軍は5日に掃討作戦を開始、これまでの衝突で少なくとも19人が死亡した。マレーシアは4月に総選挙を
控え、撤退を拒否する武装勢力に弱腰にはなれない。領有権の棚上げも遠因のため、フィリピンとの外交問題に
発展する懸念もある。
「スールー王国軍」を名乗る武装勢力ら約200人は2月中旬、サバ州に上…
【マレーシア】居座るイスラム教徒、苦慮するフィリピン・マレーシア 北ボルネオ問題膠着[13/02/28]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1362014307/ アキノ大統領にとり対外的には、中国との南シナ海における対立が先鋭化しており、
新たにマレーシアとの「二正面」を強いられることは避けたいところだ。
それどころか、マレーシアは南シナ海問題で協力を仰ぎたい相手である。
国内的には、グループの「保護」に失敗すれば、総人口の5%であるイスラム教徒、
とりわけ反政府武装勢力の反発を買う。5月の上下両院の中間選挙にも影響しかねない。
とりわけマレーシアが仲介し、末裔側を支持する「モロ・イスラム解放戦線」
(MILF)との和平交渉に水を差す。実は末裔側は、この交渉における両国の分断を
狙っているとも指摘されている。
一方、イスラム教を国教とするマレーシアにしてみれば、グループは「同胞」という
側面がある。しかも末裔は、政府がサバ州の“租借料”を毎年支払う“大家”だけに、
手荒なことはしづらい。事件への対応は次期総選挙にも影響する。