かつて香港観光の定番の一つだった庭園「タイガーバーム・ガーデン」の一部が、音楽学校として生まれ変わり、外部に公開されることになった。
漢方の塗り薬「タイガーバーム」で財を成した胡文虎氏が1935年に建造。
戦後は一般公開され、日本人観光客にも親しまれたが、アジア通貨危機に見舞われた98年に胡氏一族が売却。
2000年に閉鎖されていた。
歴史的建造物の保護と活性化を進めている香港政府がこのほど計画を承認した。
ガーデン内にある胡文虎氏の旧別邸「虎豹別墅」を、西洋と中国の音楽を教える専門学校の校舎として活用する。
17年に開校する予定で、その際には観光客にも公開する予定だ。
旧別邸のほか、正門や楼閣などは元のままに近い形で残っている。
ただ、かつて仏塔や虎などの陶磁器が置かれていた庭園の中心部分は、
ガーデンを買い取った地元の不動産大手、長江実業集団によって取り壊され、高層マンションになっている。(香港=川瀬憲司)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2302V_U3A220C1CR8000/