ブラジル・サンパウロのサントス港で19日明け方、
港湾労働者らが中国籍の貨物船「振華10号」を取り囲み、中国人作業員による荷揚げを拒む騒ぎがあった。
政府の港湾再編計画に抗議することが目的で、港湾労働者らはこの計画によって自らの利益が損なわれると懸念している。中国新聞網が伝えた。
「振華10号」は上海振華船運有限公司が所有する貨物船。
ブラジルの港湾会社Embraportは声明で、この貨物船がサントス港に使用する設備を載せていると明かした。
この騒ぎが伝えられると在サンパウロ中国総領事館の胡英副領事と経商処の李海通参事官がすぐに「振華10号」の関係者と連絡をとり、
中国船級社(CCS)の責任者、劉原信氏に荷揚げに関する仲裁を依頼した。
李参事官によると、ブラジルの労働組合とブラジル政府の意見の食い違いが騒動の原因となった。
人身への攻撃はなく、貨物にも被害はないという。
李参事官は「ブラジルの労働組合と政府ができるだけ早期に合意し、貨物が荷揚げできることを望んでいる。
領事館も交渉について最大限の努力をする」と表明した。
ブラジル全国農業連盟(CNA)によれば、大企業は競争による効率化が必要だとして再編計画を支持している。
ブラジル港湾庁のレオニダス・クリスチーノ長官は
「港湾労働者らは再編によって雇用が不安定になることを懸念している。
今回の抗議行動は不合理なものだが、政府は労働組合との交渉をできる限り行う」と述べた。
Embraport社も声明で、「できるだけ早期に双方が納得する結果が出ることを望む。
ブラジルの港湾の発展と競争力強化を促すと共に、労働者の就業率と収入を高めていきたい」と表明した。
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/334505/ http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/334505/2/