ベトナムサッカーリーグ経営に日本人専門家、賛否両論
ベトナムプロフットボール株式会社(VPF)が、Vリーグ経営のために日本人専門家・
田部和良氏を招聘するとの情報に、賛否両論さまざまな意見が出ている。
■大金投じる場所が違う
ベトナムサッカー連盟(VFF)執行委員/SLNA社長Nguyen Hong Thanh氏
いまは非常に厳しい時期であり、VPFが節約を目標に掲げるなら、高給で経営の専門家を
雇うことが果たして適切か、見直さねばならない。資金が潤沢にあるなら、どの分野でも
専門家を雇えばよいが、今は何に金をかければ最良なのか、しっかり考えねばならない
だろう。その資金を使って、サッカー界全体の改革を助けるような戦略的視野を持った、
ベトナムサッカーの質を上げる優秀な技術責任者を雇ってはどうか。代表を強くする
優秀な監督を雇っても良いだろう。
経営というポジションなら、外国人専門家を招く必要性は薄く、今いる人材でも
上手くやっていけるだろう。試合が真剣に行われるよう引き締め直さなければ
ならないのは組織面だ。セキュリティと審判を改善し、暴動や腹立たしいクレームが
起こらないようにしなければならない。メディアをリーグに引き込み、良い報道を
行ってもらい、サポーターが競技場に足を運び、スポンサーがクラブに来るように
しなければならない。この困難な時期に、大金を投じ経営責任者を招くというのは、
本当に適切だとは思えない。
■英プレミア並みのリーグ経験、在越外資企業を引き込む力
HAGL責任者Nguyen Tan Anh氏
VPFの田部和良氏招聘を支持する。アジアNo1のサッカー国の人間だからだ。
Jリーグの組織は英プレミアリーグに劣らず、非常にしっかり組織され、サポーター、
メディア、スポンサーの関心を集めている。田部氏は必ず、ベトナムサッカーに新風を
吹き込んでくれるだろう。
もうひとつ期待しているのは、ベトナムのクラブが日本や在ベトナムの外国企業の
サポートを開拓する助けになるのではないかということだ。ベトナムサッカーには
長らく、ひとつのオーナーに頼ることによる悲しい出来事がつきまとっている。
ベトナムでは非常に多くの外資企業が活動しているが、スポンサーとして彼らの関心は
集められていない。これを田部氏が変えてくれるというなら、いくら報酬を払っても
惜しくない。
■日本サッカーの長所もたらして欲しい
ベトナムサッカー連盟(VFF)Ngo Le Bang事務局長
VFFは、VPF、またベトナムサッカーの持続的な発展に有益な貢献をする組織や個人を
常に支持する。VPFの日本人専門家の招聘についてはメディアを通じて知るだけで
しかないが、リーグ運営や若手育成、スポンサーへの働きかけなど、日本のサッカーの
良い部分をもたらしてくれるなら、ベトナムのサッカーには大きな助けとなるだろう。
*SLNA:Song Lam Nghe An、HAGL:Hoang Anh Gia Lai、ともにVリーグのサッカークラブ。
ソース
http://www.hotnam.com/news/130130041407.html