2013年1月29日
JFEエンジニアリング、新冷媒を使った蓄熱空調設備がタイに完成、電力公社に設置
JFEエンジニアリングが独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の
実証事業として取り組んだ新しい冷媒を使った蓄熱空調設備が、タイに完成した。
「ネオホワイト蓄熱空調システム」の名で、夜間に蓄冷した冷熱を昼間に放出して
省エネを図る。タイ電力公社(EGAT)の本社ビルに設置した。
ネオホワイトは、冷水の2倍以上の蓄冷量を持つスラリー(泥状の流動体)状の新しい
冷媒。融点が7℃と水より高く、水と比べて効果的に省スペースで冷熱をためることが
でき、空調のエネルギー効率を向上させる。「水和物スラリー」とも呼ばれる。
JFEエンジニアリングとNEDOが、2001〜2003年に共同開発した。
JFEエンジニアリングが納入してEGAT本社ビルに入れたネオホワイト蓄熱空調システムは、
外気が下がる夜間の電力で冷熱を蓄え、その冷熱を日中の冷房に使用する仕組み。
冷房に必要なエネルギーを削減する。延べ床面積2万8800m2が対象となり、これによって
年間728tの温室効果ガスの排出削減を予定している。
タイでは年間を通じて冷房運転するため、建物の空調に関わるエネルギー消費量が
大きく、温室効果ガスを削減する省エネ型の空調設備が求められている。今回は
東南アジアで最初のモデル事業となり、海外への普及促進の一環として実施。
タイが推進する省エネ施策を支援する。1月17日に完成式を開いて祝った。
ソース
http://business.nikkeibp.co.jp/article/emf/20130129/242976/