イタリアで販売されている中国製のおもちゃから、乳幼児の成長に悪影響を与える環境ホルモンとして知られるフタル酸エステルが
基準を超えて検出され、イタリアの捜査当局は、おもちゃ30万点を押収しました。
これはイタリアの公共放送「RAI」が19日、伝えたものです。
それによりますと、イタリア中部のマチェラータで、「悪質なおもちゃが出回っている」との情報を受けて、地元警察が、おもちゃ販売店で
売られていた中国製のプラスチックでできた人形やアクセサリーなどのおもちゃを調べました。
その結果、多くのおもちゃから乳幼児の成長に悪影響を与えるとされる環境ホルモンの1つで、イタリアではおもちゃへの使用が禁止
されている「フタル酸エステル」が高い濃度で検出されました。
このため捜査当局はイタリア各地から問題のおもちゃ30万点を押収し、輸入したイタリアの会社の経営者から事情を聞きました。
「フタル酸エステル」は、プラスチックを加工しやすくする可塑剤として使われていますが、環境ホルモンとしての危険性から、日本や
アメリカなどでも含有量に厳しい規制があり、今回問題となった中国製のおもちゃは、こうした各国の基準も上回る濃度だったという
ことです。
NHKニュース: 2012年11月20日 7時28分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121120/k10013620091000.html