食品各社がスンドゥブやプルコギに熱視線!
冬の風物詩“鍋”をも席巻する韓流のパンチ力
http://diamond.jp/mwimgs/6/8/144/img_68dc826f1fc5f5f3a84d62ace350bea926518.jpg “韓流”鍋ブームを牽引してきた丸大食品の「スンドゥブ 韓国家庭料理 豆腐でつくるチゲの素」
(2人分/希望小売価格:300円)
このところ、めっきり肌寒さが増している。今年は秋になっても比較的気温が高めだったため、10月
後半以降の急激な冷え込みには、閉口した人も多いのではないだろうか。
こんな季節、やはり嬉しいのが、食卓で囲む鍋だ。旬の魚介類や肉類、野菜などをつつくだけで、い
つしか寒さを忘れる至福の気分を味わえる。同時に、山海の幸が溢れる日本に生まれた幸せを、しみ
じみと噛みしめられるのではないか。
さて、そんな“国民食”の鍋であるが、毎シーズンごとにトレンドが存在するのをご存じだろうか? 記
憶に新しいのが、2008年のカレー鍋、そして2009年のトマト鍋などだ。そして2011年には「スンドゥブ鍋」
が登場し、ヒットしている。
この火点け役となったのが、『スンドゥブ 韓国家庭料理 豆腐でつくるチゲの素』(丸大食品)だ。折
からの韓国ブームに加え、美男美女揃いの韓流スターたちが醸し出す健康イメージ、さらには、豆腐
と卵があればすぐにつくれる利便性がヒットの要因であるという。
また、出汁や醤油のイメージが強いヒガシマルも、韓国風すき焼きのプルコギに注目し、「黒のプル
コギ鍋つゆ」「赤のプルコギ鍋つゆ」(ともに347円)を発売。エバラも濃厚な本格派スープが楽しめる
「韓国チゲの素 ソルロンタン風」「韓国チゲの素 スンドゥブチゲ風」(ともに242円)で好評を博している。
一方、「ぐるなび」による『2012年冬のトレンド鍋予報』によれば、「海鮮トマト鍋」が最も支持されてい
る(2012年8月、20歳以上の男女約1400名にリサーチ)。同社は、「濃厚な味のブームが依然続いてお
り、トマトと海鮮のダブルの味わいが人気を集めたのではないか」と見ている。
さらにもう1点、「和」というキーワードで見渡せば、今年前半に絶大な人気を誇った「塩麹」が、当然の
ごとく鍋シーンにもお目見えしている。ヤマサ醤油の「塩麹鍋つゆ」(368円)、キッコーマンの「塩麹でつ
くる白湯鍋スープ」(357円)など、濃密な麹の香りが楽しめる逸品だ。
このように、この冬は具材に濃厚なスープを絡ませていただく、少々パンチのある鍋が流行している
ようだ。鍋のトレンドは、食品メーカーが旗振り役となり、流行を生み出している感も否めないが、これ
も日本の食の成熟ぶりを示すものではないか。舌の肥えた日本人の味覚と食を追求する飽くなき欲求
は、どこまでも進化している。
(田島 薫/5時から作家塾(R))
ソース:ダイヤモンドオンライン 2012年11月15日
http://diamond.jp/articles/-/27939