◆香港で増える骨肉の争い、あの「ローストグース」のヨンキーも
ローストグースで有名な香港のヨンキー・レストラン(繼L酒家)は、
カム・シュイファイ氏が1942年に5万ドル(約400万円)ほどの貯蓄を元手に設立した。
店は大繁盛、2009年にはグルメガイド、ミシュランの1つ星も得た。
このレストランの価値は今や少なくとも1億6900万ドル(約136億円)に上る。
創業者のカム氏が04年に死去してから6年後、長男のキンセン氏は一族の会社を提訴、
弟が自分を経営から締め出した上、母親に「憎しみと復讐」の手紙を送ったと主張した。
キンセン氏は今年10月5日の裁判所決定を待たずに死亡した。
決定の内容は10月31日に公開された。
一時の個人資産が120億ドル(約9600億円)に上り、アジアで最も裕福な女性として知られていた
不動産業界の富豪、王如心(ニーナ・ワン)氏の遺産をめぐる争いのほか、カジノ王スタンレー・ホー
(何鴻?)氏が子供たちとその母親たちを訴えた裁判など、香港では一族の資産をめぐる骨肉の争い
が増えている。
訴訟が増えた背景には富の増大がある。クレディ・スイス・グループの10月のリポートによると、
世界の金持ちの約4分の1が今ではアジア・アフリカ・中南米に住んでいる。
中国は17年までに日本を抜いて家計資産の総額で世界第2位に浮上する公算が大きい。
香港の法律事務所、ハーバート・スミス・フリーヒルズで相続問題を手掛ける
リチャード・ノリッジ弁護士は「争う対象が大きく増えた」と指摘した。
カム家の訴訟で判事は、一族企業が英領ヴァージン諸島で法人登録していることを理由に
キンセン氏の訴えを退けた。判断は登録地の裁判所が下すべきだと決定した。
判事は兄弟間でヨンキーの持ち分を売買する場合の価格の試算については具体的数字を示した。
画像:
http://www.bloomberg.co.jp/apps/data?pid=avimage&iid=i4E6Lbmk31NM ■解説:繼L酒家(ヨンキー・レストラン)
http://www.yungkee.com.hk/history/history-j.html ブルームバーグ 2012年11月2日
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MCULUL6JTSEB01.html