【韓国経済】韓国企業、相次ぎ投資先送り[10/27]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1壊龍φ ★
http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2012/10/27/2012102700368_0.jpg

 韓国の代表的な太陽電池メーカー、OCIのポリシリコン第4工場(群山産業団地)は、内部に設備が全くないままがらんとしている。
今年5月に工場の建設作業を全面的に中断したためだ。同社は第4工場、第5工場(セマングム産業団地)の建設を中断し、設備
投資を3兆ウォン(約2180億円)抑制した。

 投資再開の時期は不透明だ。下落を続ける市場価格など、景気の先行きが見えない状況ではやむを得ない選択だった。ポリシリコン
価格は2008年の1キロ当たり300ドルから現在は20ドル以下にまで急落した。

 韓国企業では投資をキャンセルまたは先送りする動きが全ての業種で広がっている。造船・建設などに景気低迷で苦境に立たされた
鉄鋼大手ポスコも投資規模を5000億ウォン(約360億円)減らした。ポスコのシム・ドンウク財務室長は最近、投資時期の調整などにより、
今年の投資計画を当初の8兆9000億ウォン(約6470億円)から8兆4000億ウォン(約6110億円)に下方修正したことを明らかにした。
同社関係者は「現在はコスト削減を中心に経営を行っているが、さらに状況が悪化すれば、本格的な減産という最終段階のシナリオによる
経営を強いられるかもしれない」と懸念した。

■投資減少は製造業中心

 韓国企業の投資減少は製造業ほど深刻だ。これまで製造業に支えられてきた韓国経済の悪化につながるためだ。

 韓国統計庁によると、製造業の機械受注は今年8月に前年同月比で34.8%減少するなど、2月から8月まで減少が続いた。昨年は
通年で前年比12.8%、2010年には32.3%増加しており、今年から企業の投資規模が急速に落ち込んだことが分かる。

 背景には国内外の景気の先行き不透明感がある。今年下半期にかけ景気低迷が深刻化すると、支出を抑え、投資計画を撤回
するなど、企業は混沌(こんとん)の中に追い込まれた。

 天安・牙山地域に集中している半導体設備関連の下請け企業は、今年下半期に入り、大企業の発注が大きく減少したため苦しい
状況だ。現地の製造業経営者は「今年上半期まではこれまで同様に発注を行ったが、下半期に投資を急に凍結した。こうしたムードは
来年まで続くと懸念している」と語った。

 情報技術(IT)・自動車関連が大企業が海外に投資を集中させたため、韓国での投資が不振に陥っているとの指摘もある。現代・
起亜自動車は今年、工場の新設・拡張に充てた2兆ウォン(約1450億円)の3分の2を海外工場に投じた。同社の生産担当役員は
「韓国国内の工場を増やしたくても、強硬な労組と生産効率という面で到底無理だ」と話した。

■企業投資に関心を

 企業の投資低迷は韓国だけで起きているわけではない。投資銀行のJPモルガンは「スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500指数を
構成する企業の手持ち現金は今年第3四半期現在で1兆5000億ドル(約119兆円)に迫り、過去最高に達している」と指摘した。
しかし、景気の先行きが不透明になり、企業は現金の留保に動いている。

 しかし、韓国と米国の経済状況は異なる。韓国は米国とは異なり、内需の基盤が弱いため、企業の投資が減ると経済全体が危うくなる。

 全国経済人連合会(全経連)のペ・サングン経済本部長は「韓国社会はこれまで経済民主化などという政治スローガンばかりに神経を
使い、経済の根幹を成す企業投資を軽視してきた。韓国が成長するためには、企業投資を活発化するしかないが、投資低迷が最悪の
状況となれば、韓国経済の危機論がいよいよ高まることになる」と警告した。

扈景業(ホ・ギョンオプ)記者


朝鮮日報/朝鮮日報日本語版: 2012/10/27 09:36
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/27/2012102700414.html
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/10/27/2012102700414_2.html