神戸製鋼所は22日、中国江蘇省の自動車用アルミサスペンション製造工場が稼働を開始したと発表した。現在、設備増強を
進めており、来年3月には同工場の生産能力を2倍に引き上げる計画。アルミサスペンションは鉄製と比べて半分程度と軽く、
原油価格高騰や燃費規制の強化などを背景に、日系、欧米自動車メーカーで燃費向上をめざし、車体の軽量化ニーズが高まって
いることに対応する。
神鋼は2010年9月に三井物産、豊田通商と共同で、中国で自動車向けアルミ部品の製造・販売を行う「神鋼汽車●(=金へんに
呂)部件(蘇州)有限公司」を設立。江蘇省で工場建設を行っていた。
中国では自動車市場の急激な成長に加え、燃費規制の強化などを受け、車体の軽量化に欠かせないアルミサスペンションの需要が
日系自動車メーカーを中心に拡大している。このため、神鋼では昨年12月に今後の受注増加を見込んで工場の設備増強を決定した。
増強後の生産能力は月産10万〜15万本から同20万〜30万本と2倍に増える見通しだ。
神鋼は三重県や米国ケンタッキー州の工場でも自動車用アルミサスペンションの生産を行っており、「中国の工場稼働で現地の需要を
取り込めるうえ、日・米・中の3極生産態勢が整ったことにより、(各地で同じ部品が必要になる)世界戦略車への供給など、グローバルな
対応が可能になる」としている。
msn産経ニュース: 2012.8.22 16:51
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120822/biz12082216520013-n1.htm