アフガン向け物資移転 フィリピンやシンガポールに 米軍、中国の脅威に対処
産経新聞 8月20日(月)7時55分配信
【シンガポール=青木伸行】東南アジア軍事筋によると、米軍は2014年末までの
アフガニスタンからの戦闘部隊撤退に伴い、「テロとの戦い」に振り向けていた後方支援物資などを、
フィリピンやシンガポールなど、アジア・太平洋地域に移すことを計画している。
この新たな動きは実質的に、中国の脅威に対処し、地域における米軍のプレゼンスを
強化するための一措置とみられている。
同筋によると、米軍はアフガン向けの後方支援物資、資材、軍需品を、フィリピンなどに
「備蓄・補給基地」を設け、移す方針。
米軍側は(1)物資を米本国へ戻すより、低予算で使用可能な備蓄スペース、飛行場、
港湾施設がフィリピンとシンガポールにはある(2)これらの場所は、アジア・太平洋地域にあって、
迅速に対応することが可能だ(3)一義的には物資を地域の災害・人道支援、不測の事態に振り向ける
−と説明しているという。
後方支援物資、資材、軍需品にはテントや毛布、発電機などが含まれるとしているが、
詳細は不明で、弾薬や装備も対象かどうか、つまびらかではない。
米軍は2020年までに、アジア・太平洋地域の米軍艦船を1割増やし、原子力空母11隻をはじめ、
保有する計280隻以上の艦船全体の6割を、振り向ける。
艦船はフィリピンなど同盟国の基地に、ローテーション展開され、フィリピン南西部パラワン島や、
ルソン島の基地が検討されている。
シンガポールのチャンギ海軍基地には13年春から、新型沿岸海域戦闘艦(LCS)の
「フリーダム」1隻が10カ月間、ローテーション展開される。
こうした流れの中でのアフガン向け物資の移転について、東南アジア軍事筋は
「後方支援面から、プレゼンスの強化を補完するものだ」と指摘している。
ソース
アフガン向け物資移転 フィリピンやシンガポールに 米軍、中国の脅威に対処 (産経新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120820-00000079-san-int