○五輪で各国にお家芸、アーチェリー7連覇に「キムチの指」説も
五輪での過去の成績を見てみると、それぞれの国に得意種目があることに気付くはずだ。
スロバキアはカヌーに強く、韓国はアーチェリー女子団体で7連覇を達成、中国は
板飛び込みや体操で圧倒的な強さを見せる。
このほかにも、国や地域ごとの得意競技は多い。カリブ海諸国は、陸上100メートルと
200メートルの世界記録保持者であるジャマイカのウサイン・ボルト選手を筆頭に、
短距離界で分厚い選手層を抱える。
英国はボート競技やセーリング競技に強く、過去3大会では自転車競技でもメダルを
ほぼ独占した。ハンガリーは男子水球で15個の金メダルを保有しており、フランスや
イタリアはフェンシングを得意とし、バルカン半島の国はハンドボールで強さを発揮する。
フィンランドは歴史的にやり投げで強豪選手を輩出。キューバは、フィデル・カストロ
前国家評議会議長が力を入れて以降、ボクシングで数多くのメダルを獲得している。
サッカー大国のブラジルはバレーボール大国でもある。2008年の北京五輪では、
女子バレーが金メダル、男子が銀メダルに輝き、ビーチバレーでも男子代表が銀と
銅で表彰台に上った。
ロンドン五輪女子ビーチバレーでは、ジュリアナ・フェリスベルタ選手がラリッサ・フランカ
選手と組むブラジル勢が金メダルの有力候補とみられている。フェリスベルタ選手は
ロイターの取材に対し、「(ビーチバレーにとって)ブラジルは天気がパーフェクト。
必要なのはボールと友達だけでお金もかからないし」と語った。
エチオピアやケニアが陸上の長距離で強いのは、地理的条件を考えれば不思議
ではない。高地での練習は、800メートル、1500メートル、5000メートル、
1万メートルの選手を育てるには最高の環境だ。
<キムチの指>
韓国がアーチェリーに強いのは、弓矢を使っていた歴史にヒントが隠されているかも
しれないが、ロンドン五輪で女子団体が1988年のソウル五輪からの7連覇という
偉業を成し遂げたのを受け、別の興味深い説も浮上している。
韓国女性が何世代にもわたってキムチを漬けてきたことで、感覚に優れた「キムチの指」を
手にしたという説だ。
アーチェリー韓国代表チームのコーチBaek Woong-gi氏は「韓国女性の指先は世界一
繊細だ。われわれの女子チームは指先に優れた感覚を持つ。矢が放たれた瞬間に、
それが良かったかどうか分かる」と語っている。
□ソース:ロイター
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE87101U20120802