7月27日(ブルームバーグ): 中国株式相場は小幅高。ただ、上海総合指数の構成銘柄では値下がり数が
値上がり数を上回った。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が通貨ユーロ防衛への意思を表明したが、中国
工業セクターの企業利益減少が重しとなった。
工業分野の銘柄が軟調。ダム建設などを手掛ける中国水利水電建設(601669 CH)は1.5%安。鉄鋼メーカーの
新疆八一鋼鉄(600581 CH)も1.5%下げた。
医薬品株も値下がり。華東医薬(000963 CH)は2.5%下落。政府が一部薬価の引き下げを発表するとの中国
証券報の報道が嫌気された。雲南白薬集団(000538 CH)は2.9%安。
中国国内で米フォード・モーターやマツダと提携する重慶長安汽車(000625 CH)は1.5%高。業界団体幹部が
自動車販売は加速するとの見通しを示したことが好感された。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の双方に連動している上海総合指数は前日比2.76ポイント
(0.1%)高の2128.77。週間では1.8%安で、6週連続安となった。上海、深?両証取のA株に連動しているCSI300
指数は前日比0.1%高の2349.11。
ユニオン・ライフ・アセット・マネジメントの投資責任者、ラリー・ワン氏は「企業業績は悪いと見込んでいたが、予想より
さらに悪くなりそうだ。これが相場の足かせとなる恐れがある」と指摘。「ドラギ総裁の発言は間違いなく市場心理を
改善させるだろう。しかし中国の投資家は、内心は欧州危機が一晩で解決することはないという事実を受け入れて
いる」と述べた。
Bloomberg: 2012/07/27 17:26
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M7T8436S972801.html