インドネシア 2012年6月20日(水曜日)
西ジャワ州で6千人デモ、正社員増を要求[労働]
日系企業が多数集まる西ジャワ州ブカシ県で19日、金属労連(FSPMI)による6,000人規模のデモが発生した。
正社員の雇用を増やすよう家電メーカーなどに求めたほか、政府に対しても人材のアウトソーシング
(外部委託)を規制するよう呼び掛け、改善がみられなければ1カ月後には首都ジャカルタで
デモを実施する意向を示している。
これを受けた日系関係者の反応はさまざまだった。
ブカシ県のMM2100工業団地では朝8時ごろに組合員2,000人が集まった。
人材の外部委託や派遣社員の割合が高い数社の敷地前で抗議活動を続け、デモの規模は3倍に拡大した。
韓国LG電子や日系を含む家電メーカーが対象で、デモ隊はジャバベカ工業団地、EJIP工業団地も回った。
同日夕方時点では大きな被害の報告は入っていない。
FSPMI西ジャワ州支部のオボン会長によると、デモにより政府に労働法『2003年第13号』の
アウトソーシングに関する条項の改正を要求する狙いがある。
政府に今後1カ月間の猶予期間を設け、是正されなければジャカルタでもデモを行うと明言した。
日系企業の関係者によると、各社は研修期間やアウトソーシングなどを活用して正社員の比率を
抑えている実情がある。
「正社員に登用すれば退職金を支払う義務が発生するため、正社員の比率を1割ほどに抑えている企業も多い」
と指摘した。
別の日系企業関係者は「季節によって必要な人員が異なる場合がある」と語り、
期間的な雇用が可能なアウトソーシングの必要性を訴えている。
一方で、「正社員の割合を引き上げてコストの安定化を図るべき」との声も上がった。
派遣会社を仲介した契約社員の利用で短期的なコスト増につながるケースもみられるためだ。
全国労働組合(SPN)西ジャワ支部のイワン代表は「今回のデモには参加していないが、
アウトソーシングを減らすべきとの考えには同意見だ」と述べており、
企業と労働者双方の意見のすり合わせが困難となっている。
ソース
【インドネシア】西ジャワ州で6千人デモ、正社員増を要求[労働]/NNA.ASIA
http://news.nna.jp.edgesuite.net/free/news/20120620idr003A.html