サイバー取引で60人が3550億ウォンの収益
国税庁は618億ウォンを追徴
インターネット上でゲーム用アイテムの販売やブログなどを通じ、多いときには年間100億ウォン
(約7億3000万円)以上の収益を手にしていた業者やブロガーなどが、脱税の容疑で国税庁に摘発さ
れた。
http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2012/04/06/2012040600803_0.jpg 国税庁は5日、インターネットゲーム用アイテムの取引業者やパワーブロガー(高い集客能力を持つ
ブログの提供者)、さらにインターネット賭博サイト運営業者など60人以上に対する税務調査を行っ
た結果、総額618億ウォン(約45億円)を追徴したと発表した。この60人がネット上で稼いだ収益は
およそ3550億ウォン(約258億円)に達し、1人当たりに換算すると1年で60億ウォン(約4億4000万円)
を荒稼ぎしていたことになる。
■ゲームアイテムの取引で1万2000以上の通帳を追跡中
昨年10月始めごろ、国税庁の職員が慶尚北道のある地域にある倉庫のドアをたたいた。中から何の反応
もなかったため「伝道しに来ました」と声をかけると、中から若者が少しだけドアを開け「宗教は信
じません」と言った。この若者の後ろには数十台のパソコンが置かれ、いずれもゲームで刀などがぶ
つかる音がしていた。数日後、国税庁はこの倉庫を家宅捜索し、100台以上のパソコンを押収して税務
調査に乗り出した。
調査によると、40代の会社経営者A氏はプログラマー2人を雇い、100台以上のパソコンで自動的に
「リネージュ」などのオンラインゲームをさせるプログラムを開発していたことが分かった。A氏は
開発したプログラムにゲームをさせ、怪物などに扮した対戦相手に勝つたびに戦いの武器や甲冑(かっ
ちゅう)、刀、盾などのアイテムを手にし、これらをネット上の業者を通じて転売していた。高いもの
は1000万ウォン(約73万円)以上で取引されることもあったという。
A氏はアイテムの販売者として親戚や従業員など十数人の名前を使い、入金された金は50以上の偽名
口座に分散して1カ所に集まらないようにし、入金後は全て現金で引き出した。A氏はこのような手口
で、2010年だけで180億ウォン(約13億円)を稼いだが、税金はまったく支払っていなかったため、
国税庁は56億ウォン(約4億1000万円)を追徴し、脱税の容疑でA氏を検察に告発した。
国税庁はA氏のようにゲームアイテムを販売し、巨額の収益を得ながらも税金を支払わなかった十数人
に対し、100億ウォン以上の追徴課税の支払いを命じたと発表した。その所得は合計およそ500億ウォン
(約36億4000万円)、1人当たりに計算すると約50億ウォン(約3億6400万円)に上る。ゲームアイテム
の販売だけでこれほどの巨額を荒稼ぎしていたというわけだ。
国税庁のナム・パンウ・ハイテク脱税防止担当官は「人気のあるゲームアイテムは、売り手が決める
価格がそのまま販売価格になる。このような実態を悪用したサイバー脱税犯はほかにも多いはずだ」
と話す。韓国のオンラインゲーム人口は1800万人と推定され、ゲームアイテムの市場規模は2010年の
時点で1兆5000億ウォン(約1100億円)に上るとみられる。
国税庁は現在、中国と韓国に拠点を置くゲームアイテム販売業者に対しても税務調査を行っており、
この業者が保有する1万2000以上の偽名口座について資金の流れを追跡している。
>>2へ続きます
朝鮮日報 2012/04/06
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/04/06/2012040600872.html