検察が韓国環境公団設計審議委員の贈収賄関連疑惑に対する捜査を行ったところ、
今回立件された審議委員らに賄賂を送った業者らは、普段から自社の営業担当者に審議委員を1人ずつ担当させ、
食事やゴルフなどの接待を行っていたことが分かった。
検察は
「審議委員の個人情報は公表されている上に、人数もそれほど多くないため、
このような形の腐敗が可能になったのではないか」と説明している。
設計審議委員は、大型ターンキー方式の工事で設計部門の審査を担当する。
ターンキー方式とは受注を希望する業者が設計まで担当し、
発注者がその中から気に入ったものを選んで設計と工事の双方を任せる方式のことだ。
この際、受注のカギとなるのは設計だという。コンソーシアム(企業連合)ごとに入札が行われる場合には、
施工能力や入札価格などでは大きな差が出ないため、設計への評価が最終的に落札者を決める重要な要素になる。
そのため設計内容を評価する審議委員へのロビーが集中し、
今回の検察による捜査でも、設計評価を担当した審議委員50人のうち、ほぼ半数に当たる23人が贈収賄に関与していた。
設計評価審議委員は大学教授や技術者の資格を持つ管理職クラスの公務員が多く、
審議委員候補者は全国におよそ600−1000人いるという。
以前は発注者が入札当日の早朝からコンピューターを使った抽選を行い、
審議委員候補者の中から無作為で15人ほどを選んで審査を要請する形がとられていた。
これはロビーや接待を防止するためだ。
ところが2010年からは、発注者側が50−70人の審議委員を選んでそのリストを公表し、
選ばれた審議委員が1−2年かけて審議を行う方式に変わった。
分野ごとに専門の審査委員が必要なことと、リストを公表すればその当事者が自ら慎重に振る舞うと期待されたのだ。
しかし今回の事件によってこの制度の問題点が明るみに出た。
受注に死活を掛ける業者側は、最初から全ての審議委員に対して普段からロビーを行ってきたのだ。
また、審議委員らはリストが公表されているにもかかわらず、
堂々と賄賂や接待を受けるなど、モラルの低下が深刻な状況にあることも分かった。
仁川= 崔在鎔(チェ・ジェヨン)記者
ソース 朝鮮日報 記事入力 : 2012/03/29 11:04
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/03/29/2012032901029.html