∞「清渓財団の秘書」かたり10億ウォン詐取
∞農協で資金洗浄を要請、偽札を渡す
李明博(イ・ミョンバク)大統領が2009年、私財をなげうって設立した奨学財団「清渓財団」の
職員をかたり、金融機関から10億ウォン(約6800万円)をだまし取ろうとした30代の容疑者が
検挙された。
慶尚北道安東警察署は19日、詐欺などの容疑でL容疑者(30)を逮捕した。
L容疑者は今月18日夜9時ごろ、同道安東市堂北洞の安東農協2階にある組合長室を訪れ、
K組合長(57)に対し「清渓財団で働いているA秘書だ。李大統領の裏金15億ウォン(約1億円)
を資金洗浄(マネーロンダリング)させてほしい」と要求した後、カラープリンターで印刷した5万
ウォン(約3400円)の偽札600枚(3000万ウォン=約200万円)や紙の塊などが入ったかばんを
渡し、現金10億ウォンをだまし取ろうとした疑いが持たれている。
警察によると、L容疑者は当時、ファスナーに鍵をかけた黒いスポーツバッグを見せ「この中
に現金15億ウォンが入っている。開けたらセンサーが作動する」と告げ、ファスナーを少しだけ
開けて中身を見せた。4センチほどの隙間から、ビニールで包まれた偽の札束の一部が見えた。
L容疑者は政治家や農協幹部などの名前を口にし「昨日、(慶尚北道)栄州でも資金洗浄を行っ
た。ここでも協力してくれないか」と脅したという。
耳を疑った組合長は、L容疑者と話していた最中に事務室を抜け出し、警察に通報した。その
後、退勤したS常務(55)など職員2人を呼び、金庫にあった現金10億ウォンを全部取り出し、か
ばんに入れてL容疑者に渡した。L容疑者がこのかばんを持って農協を出たところ、入り口の近く
で待ち伏せしていた警察官に取り押さえられた。L容疑者が清渓財団の秘書を詐称していたこと
もその場で分かった。
ソ・ビョンチョル捜査課長は「L容疑者は以前、インターネットのショッピングモールを運営して
いたが、7億ウォン(約4800万円)の借金を抱え、これを返済するために犯行に及んだことが
分かった」と説明した。
大邱= 崔洙豪(チェ・スホ)記者
ソース:東亜日報 2012/01/20 08:05
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/01/20/2012012000575.html