∞「12・12クーデターにCIAが介入」
∞黄震夏議員が回顧録で証言
1979年に発生した新軍部の12・12クーデター(粛軍クーデター)の際、避難していた当時の盧載鉉
(ノ・ジェヒョン)国防長官の所在を米中央情報局(CIA)韓国支部長が確認し、クーデター首謀者側
の全斗煥(チョン・ドゥファン)保安司令官に伝えたとの証言が出た。
当時、保安司令官の首席副官を務めていたハンナラ党の黄震夏(ファン・ジンハ)議員(写真)は
4日に発刊した『黄震夏回顧録』で、12・12クーデターの際に所在が分からなくなっていた盧載鉉長
官の動向を、翌日午前3時にブリュースターCIA韓国支部長が全斗煥司令官に伝えてきたと証言した。
黄議員は当時、2人の電話内容を通訳したという。
黄議員によると、全司令官は79年12月12日午後7時、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領暗殺事件を
めぐる疑惑を調査するとして、鄭昇和(チョン・スンファ)陸軍参謀総長の逮捕を認めるよう崔圭夏
(チェ・ギュハ)大統領権限代行に要請した。だが、崔権限代行は「盧載鉉長官の意見を聞いてから
承認する」として、連行報告書に署名しなかった。その間に、全司令官が鄭昇和参謀総長の公邸に
派遣した保安指令部連行チームと総長警護チームとの間で銃撃戦が発生し、近くの国防長官公邸
にいた盧長官は急いで避難した。このため、全司令官は深夜まで盧長官の行方を捜し回った。
翌日午前3時、ブリュースター支部長が全司令官に電話をかけてきて「事態が深刻化しているよう
だ。何か手助けできることはないか」と尋ねた。全司令官はこれに「盧長官の所在が分からなくなっ
ている。盧長官が早く崔権限代行の元へ向かうことが安定に役立つと思う」と答えた。ブリュースタ
ー支部長は約20分後に再び電話をかけてきて「盧長官の行方を突き止め、崔権限代行の元へ向か
うよう助言した。身の安全を保障してほしい」と要請したという。
黄議員は「ブリュースター支部長は、盧長官の身の安全を保障するとの約束を取り付けると『盧長
官はすでに(首相官邸に向け)出発した』と言って長官一行が乗った車のナンバーを伝えてきた。し
ばらくして(午前4時10分)、盧長官が保安司令部に立ち寄った」とつづっている。だが、検察は96年、
盧長官が首相官邸に向かう途中、強制的に保安司令部に連行されたと結論付けている。
黄議員は「12月13日に行われた全司令官とグライスティーン在韓米国大使との会談で、米国側は
『韓国国内の事態を非常に懸念している』と述べたが、全司令官は『朴正煕大統領暗殺事件を米CIA
が裏で操作していたとのうわさが広がっており、確実に捜査するためのものだ』と対応した」と主張した。
チェ・ギョンウン記者
ソース:朝鮮日報日本語版 2012/01/05 10:36
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