∞「爆竹は控えめに」 国安局を悩ませる選挙グッズ
(台北 26日 中央社)来年1月14日の次期総統選挙まで残り約3週間となり、選挙戦はいっそう熱を帯び
てきている。台湾の選挙では景気付けのための爆竹が欠かせないが、事故の元にもなりやすく、選挙
期間中の警備を担当する国家安全局では、支持者に爆竹を控えてもらおうと四苦八苦している。
中華社会では、縁起をかついで爆竹を鳴らす習慣がある。選挙での景気付けアイテムとしても定着し
ており、特に地方などでは、候補者の車列を迎える際に爆竹が盛大に鳴らされる。
今月24日、中部の雲林県を遊説中だった総統候補者の車列が街中にさしかかると、突如銃のような爆
音が数分間に渡り響き渡った。警備関係者の間には緊張が走り、宣伝カーから手を振っていた候補者
は思わず耳を押さえ身をかがめ、SPはとっさに候補者の頭部を保護した。爆音の正体は、2本の巨大
な爆竹。60歳のある熱心な男性支持者が、候補者を盛大に迎えようとわざわざ手に入れた特別サイズ
だった。
台湾では2004年の総統選挙で、投票日前日に爆竹の音にまぎれた候補者銃撃事件が発生しており、
国家安全局では、候補者の車列到着前の爆竹点火を自粛するよう市民に要請しているが、興奮した
一部支持者はお構いなし。この日も、巨大爆竹を目にした係員は事前に、男性に車列通過後に点火
するよう注意していたが、効果はなかったようだ。
蔡得勝国家安全局長は、現行法では市民の爆竹点火を制限することはできないため、現場で辛抱強く
説得するしかないと説明。爆竹による景気付けは台湾の文化でもあり禁止は現実的ではないためか、
引き続き「車列通過後に点火を」と呼びかけていくという。23日にはやはり雲林で、立法委員候補の宣伝
カーから放たれた花火が原因の火災も発生しており、にぎやか過ぎる選挙に国安当局は頭を悩ませて
いるようだ。
ソース:中央社日文新聞フォーカス台湾 2011/12/26 18:30:04
http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201112260010