不正送金先口座の9割が中国人名義 ネットバンキング被害 警察庁
金融機関のインターネットバンキングで今春以降、利用者の預金が不正に送金される
被害が急増している事件で、不正送金先として使われた235口座の約9割に当たる214口座が
中国人名義の口座だったことが15日、警察庁の分析で分かった。
警察当局では来日中国人が不正送金に深く関与しているとみて、実態解明を急いでいる。
警察庁によると、今年3月末から11月24日までにインターネットバンキングで利用者のIDやパスワードが
勝手に使われて不正にアクセスがあった口座は、35都道府県の56金融機関で160口座に上った。
40口座は不正送金に失敗したが、120口座の計約3億円が他人名義の口座に不正送金されていた。
このうち、利用者のパソコンにウイルスを仕込み、知らない間に個人情報を盗み取る「不正プログラム」
による被害は39金融機関の96口座で約2億8200万円、偽の銀行サイトにメールで誘導するなどし、
個人情報を入力させてだまし取る「フィッシング」による被害は
2金融機関の24口座で約2千万円が不正送金の被害に遭った。
不正送金先として使われた235口座について警察庁で分析したところ、
同一名義で複数の口座を開設しているケースもあり、名義人は123人だった。
内訳は、中国人106人(214口座)▽日本人9人(12口座)▽韓国人1人(1口座)▽7法人(8口座)。
8月には大阪府内の法人の口座から800万円が不正送金される事件があり、
埼玉県警は11月までに不正送金先口座の名義人を含む中国人3人を逮捕するなどしているが、
大半の口座名義人は所在不明のため逮捕に至っていない。
ウイルスを仕込む手口に対しては、利用するたびにパスワードが変更される
可変式の「ワンタイムパスワード」が有効であることから、警察庁では全国銀行協会などに対して効果的な
防犯システムの導入を求めているほか、利用者に対してはウイルス対策ソフトの導入を働きかけている。
ソース:MSN産経ニュース 2011.12.15 14:52
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/111215/crm11121514530011-n1.htm