【技術】スーパーコンピューターの計算速度、日本の「京(けい)」がV2達成…2位の中国と比べ約4倍も速く、圧勝[11/15]

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1ニライカナイφ ★
◆スパコン開発競争、世界で過熱 神戸の「京」V2 

スーパーコンピューターの計算速度の世界ランキングを判定する欧米の専門家による
プロジェクト「TOP500」は14日、理化学研究所の「京(けい)」(神戸市中央区)が
世界一とする最新ランクを発表した。前回6月に続き、連覇となった。

2位の中国のスパコンに比べて約4倍も速く、圧勝となった。
東京工業大の「TSUBAME2・0」も5位を維持するなど、
上位10位は前回と変わらなかった。

スパコンは、科学や産業、軍事などの研究開発で有力な手法になっているシミュレーション
(模擬実験)をする重要な基盤。
世界で初めて、開発目標の毎秒1京回(京は兆の1万倍)を超える計算速度を記録した京が
激しい開発競争の中、首位の座を守った。

京は理研と富士通が神戸・ポートアイランド2期で共同開発。
最新ランキングには、構成要素の864台すべての計算機を使って達成した
毎秒1京510兆回の計算速度で申請した。
計算機の設置途中だった6月の段階は毎秒8162兆回で、
2位の中国のスパコンより3倍以上速かった。

京は、来年6月にシステム全体が完成し、同年11月から本格的に運用を始める。
地震や津波、台風などの地球科学や宇宙の成り立ちに関するシミュレーションのほか、
革新的な素材や医薬品、自動車や飛行機の開発などに使われる。

今年6月に続き、スーパーコンピューターの計算速度で世界連覇を達成した日本の
「京(けい)」。
ただ、スパコンはさまざまな分野で研究開発の要となるため、世界で開発競争が過熱。
米国では来年に京の2倍の計算性能を持つスパコンを完成させるとする計画が既に二つ、
進んでいる。

京は、生命科学や宇宙などの基礎研究から、産業などの幅広い分野に対応できる
多目的用途であるのが特徴の一つ。
一方で、米国や中国などの高速スパコンは、軍事開発など用途が比較的
限られていることが多い。
こうしたスパコンは計算速度を加速するために京とは異なる特殊な構成をしており、
それに対応した特別なプログラムでないと、高速さが生かされないという。

日本を含め世界では既に京の100倍の計算性能を持つ“次々世代”のスパコンを
開発する動きがある。
アジア、米国、欧州の国際連携による開発も模索されているが、軍事利用が絡む場合、
調整が難航するとみられている。

▼「供用開始待ち遠しい」…井戸敏三兵庫県知事の話

前回に続いて世界最速のスパコンとしてランキングされ、来年11月の供用開始が
待ち遠しい限り。
気象予測や生命科学、ものづくりなど多様な分野での活用が見込まれており、
兵庫発のイノベーションを数多く生みだして、本県が世界の科学技術の中心となることを
期待している。

▼「成果、世界に発信を」…矢田立郎神戸市長の話

「京」がライフサイエンスや防災などの分野で、素晴らしい研究成果を創出し、
ポートアイランドの地から世界に向けて発信されることを大いに期待している。

神戸新聞 2011/11/15 10:15
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0004619968.shtml

>>2以降へ続きます。