【韓国】「加湿器殺菌剤の被害58件、18人が死亡、40人は治療中」市民団体が公表、原因不明の肺疾患の原因と指摘[11/02]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1水道水φ ★
●「加湿器殺菌剤の被害58件、18人が死亡」市民団体が公表

 殺菌剤が入った加湿器を使用した乳幼児や産婦の死亡・入院が相次いでおり、波紋が広がって
いる。韓国の市民団体と環境保健市民センターが1日に公表したところによると、9月に産婦と乳幼
児8人が死亡したのに続き、その後の約1カ月間にも50件の被害事例が報告されたという。

 保健センターは同日、野党・民主党の全賢姫(チョン・ヒョンヒ) 議員と国会議員会館で行った討論
会で「加湿器の殺菌剤で被害を受けた58人のうち、18人は肺疾患で死亡し、残りの40人は現在治療
中」と発表した。保健福祉部(省に相当)が、今春に出産を控えた女性に発生した「原因不明の肺疾
患」の原因として、暫定的に加湿器の殺菌剤を指摘して以降、被害の報告が大幅に増えたという。
とりわけ、家族の2‐4人が同時に発病する、家族単位の被害が多かった。

 昨年3月、第3子を妊娠していたAさん(当時39歳)=仁川市=は中絶手術を受けた。夜眠れないほ
ど咳がひどく、頻繁に呼吸困難に陥ったため、産婦人科の主治医が「これ以上妊娠を継続するのは
危険だ」として中絶を勧めた。以前、肺が硬化する「肺線維症」と診断されたAさんは、自身の病気と
中絶の原因として、加湿器の殺菌剤を挙げた。Aさんは「2人目の子どもを出産して以降、2‐3日に
1回ずつ殺菌剤を入れ、毎日のように加湿器を使っていた」と話す。

 保健センターは、Aさんのほかにも、殺菌剤入りの加湿器が原因で子どもや母親が死亡したり、
入院治療を受ける「家族単位」の被害例は、11家族、26人に上ると発表した。こうした被害は主に、
ソウル市や京畿道の水原市と金浦市、江原道春川市などで発生しているという。「加湿器殺菌剤
被害者の会」のカン・チャンホ代表は「加湿器の殺菌剤による肺疾患と知らず、病院を転々とした
末に尊い命を失うことがないよう、政府は早急に診療指針を取りまとめ、地域の病院にも周知させ
るべきだ」と指摘した。

 保健センターによると、これまでに報告された58件の被害例のうち、死亡者(18人)は胎児が1人、
1歳未満の乳児が14人、1歳‐3歳の幼児が2人、産婦が1人。それ以外の35人は現在治療中か、
治療を終えた人たちで、残り5人は原因不明の肺疾患が疑われ、検査を受けている。

 疾病管理本部のクォン・ジュンウク感染病管理センター長は「加湿器の殺菌剤と肺損傷の直接
的な因果関係を究明する研究結果が、早ければ今月中にも出る見通しだ。因果関係が明らかに
なれば、すぐに該当の加湿器殺菌剤に対する回収命令を発令する方針だ」と話している。

李智恵(イ・ジヘ)記者

ソース:朝鮮日報日本語版 2011/11/02 10:03
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/11/02/2011110200627.html
画像:Aさん家族の加湿器殺菌剤被害疑い例
http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2011/11/02/2011110200594_0.jpg